自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2016年10月21日金曜日
ドローンな夢
夢を見た
以前すんでいた近所のお気に入りの公園を散歩していたが、湿った森の斜面にあった薄暗い東屋は、そのまま急傾斜の斜面のさらに先まで張り出して、そびえる大木の周りまで伸びていた。しかも手すりなし。現実の公園とかけ離れた地形は、底が見えない深淵で、森は湿気でぼんやりとかすんでいる。
そして広場にある伐採された巨木の跡。巨大で非現実的で10メートルはあるような切り株だが、地上5センチか10センチ程度の高さですっぱりと切り倒されていた。倒された樹木は半ば朽ち果て、秋の青空のもと、打ち上げられて皮をはがされたクジラのように、巨大な姿をさらしている。
歩いていくといつの間にか周りは本棚になり、本屋になり、しかし人がぞくぞくと増えてぎっしりと混み合い、ついには動けなくなった。当たり前だが文句を言う人と怒声が飛び交い、途端に建物がそのまま動きだし、それはバスになり、そうして解放された。
これはAIの仕業だ! と誰かが叫ぶ。
AI? なんでAI?
自動化だよ! 分かったような分からないような説明が続き、あのいまいましい本屋を焼き討ちにしよう、という話になった。
誰かが言う。君の考えた武器だって実現されるのかもしれないんだよ!?
武器? 何の話だ?
それにしても誰だか知らんが皆で歩く本屋への帰り道はおかしなものだった。斜面、階段、そして道がそのまま狭く、手すりの低い高架に支えられた空中を進む回廊となって、その上を歩いていく。まるでモノレールの軌道の上を歩くようで、さすがに足がすくむ。
ほら、あれが君の考えだしたものだ!
誰かが言うので空を見上げると何かが飛んでいた。ドローンを六つくっつけたフレームのようなもので楕円形。人々を狙い撃ちするかのように長方形の銃らしきものを下に備えているが、それもまたフレームだけで、実際にはなんの脅威も与えられないように思われた。
そいつは自由自在に飛び交うと、やがて飽きたと言わんばかりに着陸した。というか落ち葉が舞い落ちるように、そして変形しながら降り立った。左右から閉じてびっくりするぐらいコンパクトにまとまりながら、落ちるのだ。ごろんと道ばたに転がるそいつは、収納シートにくるまれた折りたたみテントのように見えた。
∧∧
(‥ )そこで目が覚めたけど
\− 一体なにこれ?
(‥ )知らんよ
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