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2016年10月2日日曜日

オカルトこそが理解の根幹

 
 クロネコヤマトに宅急便を頼んで受け取ったら試験管が割れていた。
 
 ∧∧
(‥ )段ボール内で梱包材に
\−  とめられた試験管が
    梱包財ごと流れて
    試験管の尻が割れてるね
 
  (‥ )たたき落としやがったな
      クロネコ

 どこの過程で壊したんだ? 配達の段階か? 仕分けのベルコンか? それとも受け取りにきた時、こっちが要求してるのになかなか割れ物注意マークをはらなかった、あのどんくさい男女の配送員か?
 
 ∧∧
( ‥)一応、抗議はしたけど
    謝罪はいらぬと
 
  ( ‥)間抜けの言い訳なんぞ
      聞きたくないね
      聞いた瞬間、切れる
 
 
 さて
 
 以前、見たのである。
 
 原子には高次元の力が宿っており、それを引き出すのが原子力。そしてその力が高次元から跳ね返ってきたのが再臨界
 
 ∧∧
( ‥)はあ? なにそれ?
 
  (‥ )意味分からないだろ?
      俺も意味わからん
 
 というか、何言ってるか分からないから、言ってることを正確に記憶したり、思い出したり、引用したりすることもできない。
 
 ともかく、高次元のエネルギーの暴走だの、跳ね返りだの、そういう言葉と単語がその説明で頻繁に出てくるのであった。
 
 しかし興味深いのは、この説明に結構な量のreblogというか、引用がついていたことで。
 
 ∧∧
(‥ )ネットの引用は必ずしも
\−  賛意や同意ではないですけどね
    なに言ってんだこいつは??
    という意味合いでも
    引用したりreblogしたり
    反応したりすることもある
 
  (‥ )でも逆に言えば全員が
      反対の引用でもないわけだ
 
 つまり、原子力は高次元のエネルギーで高次元からの跳ね返りがどうしたこうした、というオカルト的な説明を分かりやすいと思った人がいる、ということだ。
 
 ∧∧
( ‥)あるいは正しい説明と
    オカルト的な説明を
    区別できない人がいる?
 
  (‥ )正しい説明よりも
     オカルト的な説明の方が
     人間にとっては納得しやすい
     ということかもしれぬ
 
 例えば
 
 ウラン235の原子核は中性子を吸収すると分裂し、自らも複数の中性子を放出する性質がある。つまり条件さえ整えば、核分裂したウラン235から放出された複数の中性子が他のウラン235を核分裂させ、そこから新たに放出された中性子がさらに核分裂を引き起こす。こういったドミノ倒しのような状況、核分裂の連鎖的な反応を行うことが可能である。
 
 核分裂を起こしたウラン235の原子核はそのエネルギーで動き、動きは原子の振動となり、それは熱となる。この熱で水を沸騰させ、膨張する蒸気の圧力でタービンを回転させれば電力を得ることが可能となる。

 この核分裂の連鎖反応を可能とするには、まずウラン235が十分な濃度であること、そしてもうひとつは中性子の速度を遅くする減速材が必要となる。

 中性子は本来、原子核をほとんど素通りしてしまう。しかし中性子は速度が遅くなると見かけが大きくなるという奇妙な性質がある。原子核を素通りする中性子を、減速させることで大きくし、原子核に吸収させやすくして核分裂を引き起こす。

 中性子を減速させるには軽い元素や分子を使う必要がある。例えば大きな壁にボールを投げつけると、ボールは速度そのままで跳ね返るであろう。しかし野球のボールをバスケットのボールに当てたらどうなるか? バスケットのボールは衝撃で動きだし、バスケットのボールを動かした分、当たった野球のボールは減速するであろう。これと同じ原理で、軽い原子や分子を用いることで中性子の速度を減速させる。

 使われるのは炭素か水である。論理主義を標榜する国家ソ連において建設されたチェルノブイリは、事故は理論上ありえないとして炭素を使用したものであった。炭素だけにいざ事故が起こると当然燃えた。西側の原発は事故を想定し、水を用いた。核分裂による連鎖反応が暴走して高温が発生すると、水は蒸発し、減速材を失った原子炉は核分裂を自動的に停止する。もちろん核分裂で発生した短寿命の放射性核種の崩壊熱は生じるが、核分裂自体は停止するのである。*炭素を減速材に用いた場合、それは蒸発しないのでチェルノブイリのように止めようにも止められない。
 
 再臨界はどういう状況で起こるのかは分からない。水が蒸発しても、どこかから減速材である水が供給されるような事態だと起こるかもしれない。例えばかつて地球には自然に出来た原子炉があったが、それはウラン鉱床に減速材として地下水が供給されることで起きた核分裂であった。再臨界が起きたというであれば、そういう条件が事故の起きた原発で整えられたかどうかが問題となる。

 その条件は満足されたか?
 
 ∧∧
(‥ )...こういう説明よりも
\−  高次元のエネルギーが
    どうしたこうしたの方が
    分かりやすいのだと?
 
  (‥ )こういう説明を聞いても
      多くの人にとっては
      オカルトのようにしか
      聞こえない
      むしろ同じ
      チンプンカンプンなら
      科学よりはオカルトの方が
      脳に優しく感じる
      そういうことじゃね?
 
 考えるべきなのだ。例えばの話、雑誌ムーは、実のところ認識論的には日本で一番有望な”科学雑誌”なのであると。
 
 ∧∧
( ‥)認識論的にはオカルトこそが
    人間の脳に優しい
    理解の理論体系なのである
 
  (‥ )人類の歴史では
      オカルト的な説明が
      何千年も続いたし
      周期表は学校で強制的に
      教えねばならないが
      四大元素説はゲームでも
      おなじみだ
 
 理解するべきなのだ。オカルトこそが人間の理解とその体系なのであると。
 
 ∧∧
(‥ )この宇宙は11次元で
\−  次元の中には
    愛が含まれています! と
    主張する人もいますな
 
  (‥ )初期の宇宙は11次元で
      他の次元がつぶれて
      4次元になったんじゃ
      ないか? って仮説を
      オカルト的に劣化させた
      ものなんだろうけどな
      人間ってどうしても
      こういう発想するのな
 
 
 

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