自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2016年10月31日月曜日
汝は野菊のようだ
∧∧
( ‥)どうだ?
( ‥)んー
−/ ノルマには遅れてる
絵は出来たが、データ化やトーン貼りがまだだ。
∧∧
( ‥)とはいえすでに
限界だよな?
( ‥)これ以上はちょっとな
−/ 取りあえず
一休み入れよう
べた塗りが多かったこともさることながら、このぎりぎりになってIGFレセプターを描かなければいけなくなったからだ。それだけで4時間は失った。それは昨日の話だけども、その遅れがそのままずれ込んだのである。
IGFレセプター
∧∧
(‥ )細胞に生存信号を送り
\− アポトーシスを阻止する
受容体だよね
(‥ )人間を含めて多細胞生物の
細胞は
勝手に生きてもいけないし
勝手に死んでもいけない
だから生きていていいよ
という信号を受信し続ける
仕組みもあれば
死んでください信号を
受信する仕組みもある
これを応用すると、例えば他の細胞が標的となった細胞に対し、強制自爆をしかけることもできる。
∧∧
( ‥)死んでください信号を
受信するデスレセプターに
リガンドを提示して
強制発動させ
相手に細胞死を引き起こす
ことができる
( ‥)不適切な細胞を
−/ 抹殺する時に使用する
技らしいな
いやはや色々な技が
あるもんだな
あるいは、遺伝子P53が行うように、IGFレセプターを封鎖し、生きていていいよ信号を遮断。その上でデスレセプター発現誘導、死んでください信号受信、複数の経路で細胞死発動、ガン化しつつある細胞を強制自爆させるという手もある。
∧∧
( ‥)まあそれが今日の
仕事だったわけだけど
( ‥)さて目下の悩み事と
−/ 言うとだな…
さる19日に撮影した秋のキク。
ヨメナだろうな、と思っていたのだが、ここらの植物史を読むと、ヨメナが分布していないという。
∧∧
(‥ )じゃあなんだよこれ?
\−
(‥ )なんだろうな?
俺にはヨメナに見えるけど
近縁種や
園芸品種を勘違いして
いるのかなあ?
温暖化で分布域が広がった? とも考えたりするけども、そういう仮説をもてあそぶより、近縁種を調べ上げた方がいいだろう。
∧∧
(‥ )とはいえ今は忙しいし
\− ここらで野菊って
そんな咲いていませんしね
比較対象がなければ
観察も理解も把握も
曖昧なままですし
(‥ )まあ課題だな
2016年10月30日日曜日
嘘に満足することを考えると呼び、それを知性という
メンデル遺伝。遺伝子が対になって発現すること。遺伝子には同じものと対にならないと発現できない劣性と、片側だけがそれであれば発現する優性があること。
∧∧
(‥ )この知識を単純に延長し
\− 他の知識と組み合わせれば
人間はすでに有害遺伝子で
飽和しているという結論を
導きだせる
(‥ )だが賢さを自称する人間は
これが出来ない
そればかりか
人間の生存戦略は
弱者保護による有害遺伝子の
蓄積だという与太話を
真に受けたり
なんと知性的だろう!!
とか
これで弱者保護を批判する
愚かな人々を黙らせられる!
と有頂天に絶賛するのだ
考えることで問題は解決できる!
そう自画自賛し、自称する、考えること至上論者たちが、こんなたわいもない馬鹿話にひっかかる。
そして考えれば分かるはずだと絶叫するその頭が、義務教育から論理的に導きだせる自明な事柄にたどりつけない。
これは笑える冗談ではなかったか?
だが、こういう笑える冗談をする者たちこそが、考えれば真理にたどり着けると絶叫しているのだ。
∧∧
(‥ )まあ学校で習った
\− メンデル遺伝から
人間がすでに有害遺伝子で
飽和しているという結論を
導ける人なんて
本当にごくわずかでしょう
けどもね
(‥ )というか事実上いないと
考えるべきなんだよな
だって、メンデルの研究から集団遺伝学によるこうした結論に至るまで、研究者が集まってさんざん紆余曲折して実験、観察を繰り返し、今から見ると勘違いや不毛な議論や無駄な寄り道をしたあげく、1、2世代の時間をかけてようやく達したのだ。
確かに知識があれば後付けで理路整然と説明できよう。
∧∧
( ‥)でも知識がなければ
人類が有害遺伝子で
すでに飽和しているという
結論を導くことなど
事実上不可能なのである
(‥ )ようするにさ
考えるって
何の意味も無いのさ
もちろん、こう言うと、考えることは素晴らしい主義者は烈火のごとく怒って反論するであろう。
*連中、考えることは素晴らしいとか知性ガーとか言う割りには感情や好き嫌いで物事を判断する。困った動物たちなのだ。
ともあれ
∧∧
(‥ )研究者だって紆余曲折
\− 試行錯誤したけども
考えて成果に
たどり着いているからね
彼らはそう反論するだろうね
紆余曲折はあっても
考えるって大事じゃないかと
(‥ )それは事実ではあるが
反論ではないな
だって、そんなことが考える至上主義者の主張であったか?
奴らの主張とは、考えるという英知で真理を見つけ出せる、という部分が主眼であろう?
連中は試行錯誤や紆余曲折を重く見ているわけではあるまい?
∧∧
( ‥)むしろ解探索は試行錯誤と
紆余曲折が主体であって
考えるとはごく限られた
部品や局面でしか
ないのである
(‥ )しかも必須ですらない
考えない生物でも
進化という試行錯誤と
紆余曲折で答えを
発見しているからな
考えるなんて、どうでもいいことだし、解探索に必須なものですらない。
その意味で考える主義者が根本的な誤謬を犯していることは間違いない。
いや、ここから導きだせることは次のことではないか?
弱者保護が人間の生存戦略という与太話にあっさりひっかかることこそが知性的ということではないのか?
調べたり、あるいはそれこそ論理的に考えれば”それが与太話である”という結論を導きだせるのにそうしない。むしろその反対で、あっさりと与太話を信じて、素晴らしい! と絶賛する。
この思考停止こそが知性であり、考えるということではなかったか?
∧∧
(‥ )むしろ思考停止をすることが
\− 考えるということであり
思考停止こそが知性では
ないだろうか?
(‥ )自分の望む理論武装を見て
そこで満足して
思考停止する
それが考えるということで
あって
そしてこれこそが
知性なのだ
考えるとは自分に都合の良い嘘を理論武装して満足することではなかったか?
知性とは、自分に都合の良い嘘を真理とたばかることではなかったか?
なればやはり結論は明らかである。考えることも知性も、そんなごまかしは必要ない。ことごとく滅すべきである。
知的な人間など必要ない。ゴミかすだ。
加齢は自我の漏洩をまねく
( ‥)そういえば昔
宮沢りえだったかな?
泥だらけの姿
疲れはてた表情で
海岸に座り込んでいる
モノクロの
広告写真があって...
∧∧
( ‥)たしかレイプの後を
連想させる!! と
かみついた人が
いたんでしたっけ?
レイプねえ
(‥ )俺には全員爆殺したが
タイミングがぎりぎり
だったので
まだ呆然としてて
歓喜することもできず
耳がキーンとなっている
ように見えたけどな
∧∧
( ‥)なんのアクション映画だよ
あるいは昔、テレビのCMであった。
これもモノクロで、明るく透き通った、しかしどこか沈鬱な音楽が流れる中、男女が笑いあい、抱き合いながら草と砂の茫漠とした場所を歩いていく。そして次の場面では同じ道を女性だけが、泣いているかのようにとぼとぼと帰ってくる。
あのCMはきれいだったな。自分のお気に入りだ。
(‥ )殺したな! 殺したんだ!
バラバラにして
埋めたんだよ!
猟奇っ! 猟奇っ!
∧∧
(‥ )大手服飾メーカーの
\− 宣伝だったんだろ?
そんなわけないべ
それから幾年も過ぎて、今では狐とウサギの純愛がブームだ。
そうか一体どんな子が産まれるんだい?
(‥ )ウサギと狐の共通祖先まで
さかのぼり
共通の遺伝子を選び取って
私は可能な限りなことを
しました
∧∧
( ‥)作ったな!! 作ったな??
望まれない子だと? 呪われた子だと。そんなわけはない。これは望まれし子だ。そうとも私は分娩師だ。世界に希望を産み落とすために私はここにきた。さあいけ、この世界は一切がお前の餌なのだ。
∧∧
(‥ )どうしてもそうしたいのな
\−
(‥ )俺は自由になりたいのだな
さて? 自由になりたいのなら、ではどうすればいい?
∧∧
( ‥)自由を得るには
自由では駄目
制御し生産し
生産するものは
通貨として
流布するだけの公共性を
もたねばならんでしょう
(‥ )その技量は今の自分にない
実現するには
技量を身につけねばならん
そうでないと人は自由にはなれぬ。
あるいは混沌へ逃げることかなわず。
ともあれ
∧∧
( ‥)あんた微妙に壊れかかって
いるんじゃねえの?
(‥ )壊れたというよりも
歳なんだな
加齢でタガがゆるむと
内部が漏れだす
まあそれが
壊れたっていうんだが
ふむ。仕事には影響は少ないだろう。
∧∧
( ‥)あんたの仕事は一応は
サイエンスライターだが
(‥ )サイエンスライターに
知能とか知性は必要ない
その分野で一番主要な仮説は教科書に書いてあるし、主要な仮説に関する議論は論文を読めば良い。論文の妥当性は整合性で判断すれば良いし、二重チェックをしたければ論文を捏造する方法を知れば良い。論文を捏造するには方法論を知れば分かる。方法論は教科書に書かれており、方法論には必ず穴がある。悪い論文は意図的にか無自覚にかその穴を使う。破壊できるものは制御できると言えるのだ。なれば、破壊を知れば制御のあるべき姿も明らかであろう。
∧∧
(‥ )この作業は単純作業の
\− 累積であって
高度な知的作業など必要ない
(‥ )むしろ高度な知性は
仮説の検証では危険だぞ
知性は、解探索に向いた存在ではない。むしろ望ましい嘘を正当化する無矛盾な理解を自分のために捏造する姑息な回路にすぎぬ。
知性などというもの、抹殺されるべき汚らわしき存在だ。
知性も、知性を許すものも許してはおけぬ。
知性あるものは滅ぼさねばならん。
∧∧
( ‥)だから本業では
加齢による崩壊は
影響を最小限に
食い止められるだろう
楽観すればであるが
(‥ )問題は壊れて漏れだす
自分をどう制御するか
そこだな
2016年10月29日土曜日
知性はこの地上から抹殺されるべきである
夢を見た。
新聞に掲載されている漫画を読んでいる夢だ。漫画自体は漫画家とアシスタントの話で、絵柄はドラえもんに良く似ていた。
彼らは連載漫画の展開に悩んでいるらしく、連載漫画が劇中劇として同時進行する。
確かに悩みどころのある劇中劇だ。
最初は北斗の拳のような世紀末劇画として始まったのに、翌日には世紀末三国志になり、翌々日には宇宙人がやってきて世紀末スペースオペラになっていた。
連載漫画を戸惑いながら読む自分と劇中劇と、そして読んでいる自分を次々に尋ねる人たち。
三つが同時進行してわやくちゃな..
∧∧
(‥ )嫌な夢を見てるな
\−
(‥ )今進行している仕事に
どうにも自信や展望が
持てないことを
表しているのかも
しれないなあ
なんというか、これ、あれだよね、初めて作った同人誌だよね、コミケに意気揚々と持ち込んで一冊も売れないという奴だよね。そんな案配。どうしよう。
∧∧
( ‥)とはいえ作るしか
ないのですぞ
(‥ )まあ案ずるより
産むが易しというし
考えて最前の手を打って
いるつもりだけど
考えるなんてひ弱な
人間のやることだからな
もっと考えろ! と人はしばしば、もちろん自分も含めて誰しも言うことである。
しかし誰もが知っているのだ。
考えることなど大した役には立たないと。
考えるとはむしろ馬鹿のやることであるし、馬鹿ほど考えたがると。
こんなこと、誰もが知っていることだ。
∧∧
(‥ )まあこう言うと
\− 考えれば分かる論者は
激怒するんだけどね
(‥ )その手の連中は
プラトン以来
歴史上絶えることなく
存在したけども
ははっ
まあ次の様に
”考えて”みようか?
環境が変われば最適の意味も変わる。つまり今、有害な遺伝子でもいつか役に立つかもしれない。人間の生存戦略は生存に不利な個体でも保護することでいつか役に立つ有害遺伝子を蓄積し、将来の環境変動にそなえることなのである。つまり、弱者保護こそが人間の生存戦略なのだ。
ネットでおおいに喝采を浴び、考える人々から素晴らしいと評価され、これぞ知性だ! と言われたこの説明。
これが完全な馬鹿理論であることは次のことから明白である。
まずメンデル遺伝と劣性、優性は学校で習ったであろう?
もちろん、今の生物教科書はより高度な領域に踏み込んだのでここがあまり強調されてはいないが、今の大学生以上なら習ったであろう?
なれば自動的に分かるだろう?
劣性遺伝は優性遺伝に隠される。劣性遺伝は対にならない限り発現しない。
ということは、10人に1人が持つ劣性遺伝は10×10で100人に1人にしか発現しないし、100人に1人が持つ劣性遺伝は100×100で1万人に1人にしか発現しない”奇病”となる。
単純なかけ算だ。そうだな?
では次のことも明白だ。
1万人に1人しか発現しないとは、100人に1人が持つようなありふれた劣性遺伝でも、ごくまれにしか発現しないし、淘汰で取り除かれないということだ。
100人に1人が持つような有害遺伝ですらも容易には取り除かれない。
では? 奇病と言われるものが100以上あったら誰もが有害な遺伝子をすでに持っていると思わないか? だって何らかの変異が生じたらそう簡単に取り除かれないのだからな。
そして人間のもっている遺伝子は100じゃ効かない。
だって人間の持つ特徴は100以上あるだろう?
それぞれの特徴がひとつの遺伝子に支配されていると仮定しても、人間の遺伝子が100以上あるのは明白だ。そうだな?
それらがそれぞれ過去のいずれかの時点で変異を起こしたら、そんな時間は十分にあるのだが、そういった変異は蓄積され、もうすでに膨大な有害遺伝子が我々の中に貯金されていることになるだろう?
この結論は自明だ。
そして問うが、これは弱者保護で実現されたことであろうか?
以上の論証の過程で弱者保護という前提が出てきたか?
出てきたのはメンデル遺伝であって、それは有性生殖だ。
なればこれを実現しているのは男女という性のあり方である、これもまた自明であろう?
∧∧
( ‥)つまり人間はすでに
有性生殖の仕組みにより
有害遺伝子で飽和して
いるだろう
(‥ )弱者保護で有害遺伝子を
貯金しようって発想は
はいここで破綻です
さて、以上の論点で未知の部分や、学校で習っていない箇所があったか?
∧∧
(‥ )ないですね
\−
(‥ )はいここで
考えれば分かるのだ
という主張も破綻です
考えれば分かる、というのなら以上のことはすぐ分かるはずだ。
だって知ってるはずの知識をただ単純に累積させただけなのだから。
だったら、考えて分かるというのなら、以上のことは考えれば絶対分かるはずだろう?
そして分かるはずであれば、誰も”人間の生存戦略は弱者保護による有害遺伝子の蓄積である”などという、こんな馬鹿話にひっかからない。
だがそうではない。
だとしたら、考えれば分かるという考えが、破綻した考えであることは明白だ。
∧∧
(‥ )まあ確かに考えれば分かる!
\− と豪語する人が
以上の与太話を
素晴らしい!
とか
知性的だ!
って感嘆している場面を
目撃しましたしね
(‥ )あら悲し
考えるとはかくも
無惨なことなのだな
考えれば自明の事柄に
考えてもたどり着けない
これが考えるということの
無力さよ
考えれば分かるはずだ、と言いつつも、考えれば理路整然と分かるはずの間違いにひっかかり、あまつさえそれを、知性的! と評価する。
なにが知性的なものか。
むしろここにあるのは知性のあからさまな敗北である。
見たまえ。知性とは、なんと愚かでひ弱な存在だろう? しかも自分自身で、俺は知性的だから森羅万象を考えて見通すことができると言いよる。
こんな無様なものがあるか?
∧∧
( ‥)知性というのは
無様なものですなあ
(‥ )知性というのはな
もともと考えることに
最適化されていないと
見るべきだろうな
考えてみれば、知性とか考えるというのは解探索において必然の部品ではなかった。
実際、知性なき生物やウイルスでさえ、進化で最適化されて人間の医療防衛もかいくぐってくるのである。知性が解探索において必然でも必須でもないことは日常からして明白なのである。
∧∧
(‥ )案ずるより産むが易し
\− と言いますしねえ
(‥ )易い、と言ってるだけで
産んだ方が正しいよ
とは言っていないけど
言わんとすることは
分かるよね
人間は全知ではないゆえに、先を見通せない。見通したつもりでも、それは概して粗雑な知識から編み出した間違いだ。試行錯誤こそが解探索の手段であって、その過程で考えることも役立つが、考えること自体は解探索で必須の部品ではない。そんなこと進化を見れば分かるだろう?
∧∧
( ‥)反対に言えば
(‥ )知性や考えることを
重んじる人間
連中は解探索から
逃げたのさ
考えるから馬鹿になるのか、馬鹿だから考えるだけですませようとするのか? どっちなのか知らんが、考えるとは頭のひ弱な人間がやることだ。そしてそれを知性と呼ぶ。彼らは問題解決ではなく、問題から逃げるために頭を使う。
∧∧
( ‥)なればやるべきことは明白
(‥ )この地上から
知性ある人間を消すべし
あるいはこうである。
知性なんてものは上っ面だ。知性は考えてはいるが解探索をしていない。ゆえに知性だの考えるだの、そんなものは無視しろと。
これはhilihiliのhilihili: 読ませたかったけどねの続き
読ませたかったけどね
∧∧
( ‥)どう?
( ‥)一応、ノルマは
−/ 達成したぞ
いささか時間超過ではあるが、達成は達成だ。
∧∧
(‥ )ここらの天気が雨で
\− 外にも出ないで仕事をした
結果ですけどね
(‥ )あまり良いことでは
ないんだよな
暇な時間をつぶしての
ノルマ達成は
持続が効かない
ああ、それにしても、今書いている本は、それが主眼ではないとはいえ、人体は必ずガン細胞が進化して個体としての統制を喪失するから、不老不死など不可能だ、という内容でもある。
あくまでそれが主眼ではないが。
主眼ではないものの、この本、不老不死を実現できると信じていたあの人に読ませたかったなあ。
人間の寿命は生物進化で理不尽に決められたものでしかなく、知性を持つ人類はこれを突破できる。知的生物が進化などという理不尽につきあう必要はないのだ! と鼻息荒く語っていた人だ。
∧∧
(‥ )読ませようにも
\− 不老不死を信じたその人は
すでに亡くなっているけどね
(‥ )俺はどう死のうかなあ
まあ、世の中には知性の勝利を信じる間抜けが多いが、やはり考える人間の馬鹿さ加減ときたら絶望的なのだ。なんといっても考えたあげくに間違いにすがりついて死んじまうのだからな。
世界は無常である。それを本質と見た古代、中世の人々は確かに正しかった。
∧∧
( ‥)でも考える人は
この解答に
たどり着けないのである
(‥ )考えるとは無様なもんよ
さて? ではどう死のうか?
問題はここだ。他はどうでも良い。
2016年10月28日金曜日
長い長い老人の夢
夢を見た。自分はどうも演劇の手伝いをしているらしい。立場は裏方だ。なぜかは知らないが自分はこの演劇に不満があるらしい。裏方という自分の立場に不満がある、とかではなく、演劇の演目か、運営自体に不満があるのだ。
とはいえ夢というものは設定がいい加減である。不満の具体的なことは分からない。ステージの脇の黒い天幕と袖先から教室に戻る。
教室だって?
自分は学生らしいのだ。
しかし、演目の合間の休憩に戻ったはずなのに、教室はテストが始まったところだ。見たこともない面々だが、自分が座るべき席はどこか? 色々見ていると、どうも名前のあいうえお順らしい。問題は誰が誰だか知らん面子で名前が分からず、しかも教室の左右のどっちがア行なのか分からん、ということだ。
自分が一体どこに座るべきかとまどっていると後ろから友人が声をかけてきた。とはいえ、顔は覚えていないし、知らないし、自分に思い出せるような友人などいないはずだ。
彼は言う。落ち着いて考えるんだ、この席順には名前に基づいた秩序がある。
ああ、うん、あいうえお順なのは分かってるんだよ、お前は余計な一言が多い知ったかぶりの馬鹿だ。昔からそういうやつだったよな。
そう毒づきながら、その時には自分の席が分かった。
答案用紙はおかしなもので、マウスパッドのような素材でしかも黒く、文字は白かった。
公共事業と土木工事、田中角栄のように…
問題文の意味が分からず、しかも以下を答えよ、という説明も無い。これ何?
途方にくれていると思い出した。自分は仕事の合間に休んだだけではなかったか? 確か、今日のノルマがまだ残っているがどうにも疲れたのでペン入れの後に一休みして…
それを思い出した途端に目が覚めた。
∧∧
( ‥)でっ?
ノルマはどうだ?
( ‥)今データを送った
−/ ここからの一週間が
課題となるなあ
ペン入れ以前に下描きが出来ておらん。
さてもさても
夢のついでに思い出す。
以前、金に困っている時に見たのだ、白黒の毛沢東が、お前は困った奴だな、という顔をしながら何も言わずに財布から福沢諭吉を出して、ほらこれをやる、と言わんばかりにこちらへ押し付けてくるという夢。
∧∧
( ‥)毛沢東から福沢諭吉を
もらうって
シュールな夢だな
(‥ )たまたま
歴史ドキュメントを
見た後だったからな
その時
毛沢東とスターリンが
白黒フィルムで
動いてたのよ
残念ながら、スターリンは登場しなかった。
∧∧
(‥ )毛さんというと批語政治
\− 政権成立当初
各地から指示と報告をあおぐ
電報にいちいち批評文を書いて
返信して指示を与えたという
(‥ )たったひとりであの国土を
制御しようという
極端な独裁制
もちろん、実際のところ地方や地元が裁量を握っていたのだろうけども、建前でも形式でも実際でも、これはものすごい話である。
∧∧
( ‥)でも中国だとこれは
そう素っ頓狂な話では
ないのかもしれない
(‥ )清帝国の乾隆帝が
やってたというからね
60年以上に及ぶ長い長い統治を実現せしめたこの18世紀の皇帝は、全国から届く報告の手紙にいちいち朱筆で指示を書き込んで返信したという。
∧∧
(‥ )これ時々、
\− 本当かどうかも分からない
手紙の内容に
いちいち一個人が返信している
という意味合いで
揶揄される政策だよね
(‥ )本当はこんなこと
やっちゃいけない
ものだけどね
皇帝にとって自分の天下は自分の持ち物であるとしても、こんな統治は非現実だろう。
そもそも報告が実態かどうだかさえ怪しいものである。
事実、毛沢東統治下の中国では、実際には大失敗した大躍進が、報告上では大成功になってしまうということがあった。
マルクス主義が誤るはずはない。建前がそうであるから農業生産は過剰に水増し報告され、上層部が家畜の餌にしても余ってしまう!! と頭を抱える一方、実際の地方で餓死が起こっていたのは有名な話。
∧∧
( ‥)でも形式としても
君主なり独裁者なりが
全部の報告に目を通す
というのは重要なのでしょうな
(‥ )形式ではあっても
独裁権を握っている
ということを誇示できる
わけだから
極めて重要だろうねえ
少なくとも純粋なる君主制の国家では大事なことであろう。
∧∧
(‥ )乾隆帝というと
\− 遠征と征服に成功して
清帝国の最盛期を築き上げ
これをもって自らを
十全老人と称した人でも
ありますよね
(‥ )現実はちょっと微妙
なんだけどな
それに
乾隆帝は今のウイグル
当時のジュンガル帝国を
滅ぼして
民族抹殺をしている
中国が揺らぎ分裂する将来
必ず懸案になる
歴史がここにあるのだ
ネットで
わしは十全老人じゃーとか
ほざいてる奴がいたが
ああいうインテリは
こういう事実を
知ってるのかね?
しかし、乾隆帝で一番奇妙な話というと彼が重用した家臣、和珅との関係とそれを説明する俗説であろうか。
∧∧
(‥ )和珅? わしんさん?
\−
(‥ )あっちの読みだと
ヘシェンらしいな
乾隆帝に重用され、横暴と私物化の限りをつくし、乾隆帝の死後に粛清されて財産を没収されたが、その財は国家予算を越え、皇帝さえもしのいでいたという。
究極の独裁権を体現するような政治を行った帝が、和珅をかくも重用、寵愛し、帝をもしのぐ蓄財を行わせた矛盾。これは一体なにゆえか?
当時、こんな俗説があったという。帝がまだ皇子で若い頃、恋に落ちた女性がいた。彼女はふとしたことから死を賜ったが、その時、皇子である後の乾隆帝は、もし彼女が生まれ変われたら、それがすぐに分かるよう、彼女の体に印をつけたという。
そして彼が帝として登位した時、拝謁した和珅に帝はその印を見いだしたのだと。
これが理不尽とも言える乾隆帝の寵愛とそれを受けて専横の限りを尽くした大臣、和珅との関係を説明した当時の俗説であった。
∧∧
( ‥)...和珅さんと乾隆帝さん
どっちも男だよね?
なにこの性転換転生の話
腐女子大歓喜ですか?
(‥ )それはないなあ
和珅は横暴の限りを
尽くして
反乱も起きたというし
ものすっごく
嫌われたそうだからな
二人のただならぬ関係を
民衆が妄想して
はあはあということで
成立した話では
ありえないよね
多分、
なんだよこの寵愛? 男同士なのに男女の仲みたいじゃないか!!
そういう揶揄なんだろうけども
∧∧
(‥ )今時だとこのホモ野郎とか
\− 男同士で出来てるんじゃねえ
とか罵声が飛び出すところ
なのでしょうけどね
(‥ )当時の中国は
ホモとか同性愛とか
そういう概念がなかったか
薄かったのかな?
なんでこんな夢のような
俗説が誕生流布されたの
だろうかねえ
長い長い統治という老人の夢は、今ひとつ漠然としているのである。考えてみれば夢とはそういうものだ。
2016年10月27日木曜日
愚痴やらライフハックに逃げ込んでも演算は無自覚に進行する 汝に罪なし
アメリカという国は統治に成功したことがない。
これは民族虐殺で成立した国家ゆえの宿命なのか、あるいは民主主義が持つ根本的な欠陥なのか、それは良くわからない。
∧∧
(‥ )アメリカは資源も人口も
\− 国土もあり
しかも島国で海という
防波堤に囲まれている
(‥ )今後も200年か
300年は世界最強の
国家として君臨する
だろうな
とはいえ、世界帝国になることはどうもできない。そもそも統治に成功したことがない時点でそれは明らかであった。
もしアメリカがローマのように地続きであったのなら、なにがなんでも帝国であり続けようとしたのかもしれぬ。
∧∧
( ‥)でもアメリカには守るべき
国境なんてないのである
(‥ )トランプのおっさんが
壁を作ろうと言ってる
メキシコ国境ぐらいかな?
事実上、敵と直には隣接していないのだ。つまり防衛戦争に国力のすべてを傾ける必要はない。
∧∧
(‥ )世界最強でも
\− 必然性がない以上は
後退しつづける国
それがこれからのアメリカ
(‥ )民主主義を放棄すれば
栄光の世界帝国に
なれただろうにな
人間とは愚かだ
過去の惰性をどうしても
捨てきれない
とっ、ここまで考えれば明らかである。アメリカの成功とは国土とか資源とか先住民の抹殺とか奴隷化とか、そういうことが原因であり、彼らの賢さというのは嘘っぱちであると。
そもそも遺伝的に同等な人間集団の成功と正否を、賢さ、で説明している時点で底抜けの間抜けなのだ。
ましてやロジカルだの論理だの、そんなものは馬鹿を通り越した狂人のたわ言にすぎぬ。
∧∧
(‥ )でも論理こそが成功の鍵だ
\− と主張する人は
ピタゴラスからプラトン
マルクスからレーニン
毛沢東やらなにやらに至るまで
人類の歴史で絶えたことは
ないのである
(‥ )まあ病人が多いって
ことなわけよ
ということは、喧伝されるアメリカの成功の秘密、とは、実際の成功から乖離した妄言であり、妄想でしかないってことだ。
そしてその妄想とは
∧∧
( ‥)おっさんの妄想だ
(‥ )日本のおっさんも
アメリカのおっさんも
方向性が違うだけで
本質は同じ妄想を抱いて
生活している
なぜか?
∧∧
( ‥)なぜだ?
(‥ )楽だからじゃないか?
なぜライフハックを人は重宝する?
なんで役にも立たない、絵の上達法、なんていう話をメモしたりする?
それは、
取りあえず何かした、という満足感を得つつ、
解決策は見つかったから面倒くさいことはしなくて良い、
という言い訳を買っているからではなかったか?
人間は全員逃げているのだ。何もしないための言い訳を買って、そして自分の不満をうまいこと要約、代弁してくれる愚痴を探し、それを買って喝采をあびせ、そうして忘れて翌日の仕事に向かうことを繰り返す。
∧∧
(‥ )必要なことだけども
\− なにもかも逃げなのだと
(‥ )これの致命的なところは
逃げだから実際の解決には
まったく結びつかないって
ところだなあ
深刻なことである。
深刻なことではあるが。
∧∧
( ‥)大きな問題ではないだろう
(‥ )俺のプログラムに
バグは無いという
たわ言に意味がないように
先を見通す知能にも
まったく意味はない
知能で見通せるものがあったとしても、そんなものごく単純な事柄だけだ。知能で物事を見通して備えるということ、その発想自体がほとんど間違いなのだ。
∧∧
(‥ )言い換えれば
\− 世の中の人が
言い訳や愚痴に逃げようが
ライフハックに逃げようが
そんなことどうでもいい
無秩序に右往左往する
人々の知恵無き動きこそが
巨大な演算として
解探索を行うのである
(‥ )まあだからだな
みんな言い訳や愚痴や
ライフハックに
逃げ込んでもいいのさ
ああ、そうだね、そういう意味では知能だの論理だのロジックだの、そういうおこちゃまなままごとに逃げ込んでもいいだろうねえ。
∧∧
( ‥)全部そんなものは
上っ面であり幻想であり
その下で本物の演算が
無自覚無慈悲に進行する
わけである
(‥ )必要なのは混沌だ
なんとしても混沌を
拡大せねばならん
ともあれ、次のことは明白である。
愚痴やらライフハックやらに逃げ込んでも演算は無自覚に進行する。汝に罪無し。
2016年10月26日水曜日
薄い本の時代だ
本当に知りたいのなら一般書なんか読まない。専門書か教科書か論文か、あるいは実物を見るのだ。
∧∧
( ‥)でも読書人は一般書を読み
ふーん これはあまり
たいした内容ではないなあ
と書評を書くのであった
(‥ )なんのこっちゃない
読書人なんて
馬鹿のやせ我慢だったのさ
本当は数十万文字のテキストなんか読みたくないし、脳はとっくに限界で悲鳴を上げているのだ。
だが脳が上げる悲鳴を押し殺し、必死のやせ我慢に我慢を重ね、背伸びに背伸びを重ねて、ようやくそれで読めるのが一般書籍。
教科書も論文もそのはるか彼方、かすみの向こうだが、連中はそこで満足して、
我は世界の真理を得たり!!
と脂汗を流しながら見栄っ張りな宣言を絶叫する。
これが読書人というものの正体であった。
なんのこっちゃない。読書人なんてのは最初っから落ちこぼれだったのである。
∧∧
(‥ )その評価が正しいのか
\− 正しくないのか?
ともあれどうやら
今、読書する人々は
限界に達してしまったらしい
(‥ )デフレの状況下の
薄利多売労働で
金も時間もなくなり
読書という無駄自慢をする
余裕がなくなってしまった
おそらくそうだろう
どうもそうではないのか?
昨今の愚痴と有様を見ると、そういう解釈が可能であるように思われる。
∧∧
( ‥)というわけでこれからは
薄い本の時代であると
(‥ )50ページの本を
200ページに薄めて
書くのだ
するとあら不思議。200ページの本がすらすら読める!!
∧∧
( ‥)そりゃそうだ
(‥ )本が読めてしまう上に
僕は読書していますという
虚栄心まで
この多忙な時代で
満喫できるのですよ
薄い本 万歳ですよ
読書人なんていう痴れ者には、こういう配慮こそがふさわしい。
∧∧
(‥ )...でもこの手の人は
\− 少なくとも見た目は
格調高い本を望むんじゃね?
(‥ )やだやだ
馬鹿のやせ我慢で
見栄っ張りってのは
いやだねえ
だがしかし、本を読むとは、所詮はそんな程度のことなのである。
∧∧
( ‥)その点、娯楽小説とは
良いものですなあ
単に楽しんでいるだけで
実に素直だ
(‥ )そうだな偉大だな
考えてみれば
これほど偉大なことは
そうそうないな
楽しんで読んで読ませる。
ここにはくだらない背伸びも見栄もない。考えてみれば、娯楽小説こそが本の王道だ。
∧∧
(‥ )ともあれこれからは
\− 薄い本の時代なのですな?
(‥ )厚い本の時代が戻るのは
デフレを脱却する
1〜2世代後かな?
そしてこれは、そう悲観するものでもないだろう。
∧∧
( ‥)薄い本も
(‥ )累積すれば厚くなる
さて、ではどう薄めようか? どう堆積させようか? それが課題となる時代。
野生のミントが現れた
森のある公園が1キロほど先にあったこれまでと違い、今の住まい周辺には緑というものがほとんどない。
∧∧
(‥ )山はあれど
\− 〆切に追われる今
山登りをするわけにもいかず
自然遊歩道のある公園は
4キロ先
手頃な公園は
見晴らしこそ良いが
整備されすぎて何も無い
(‥ )むしろ整備され残った
身近な荒れ地を探すのが
有望みたいだな
というわけで、舗装もされずに残った小さな道を探したら、こ汚い用水路の脇に色々生えておる。イヌタデ、アメリカセンダングサ、そしてこれはなんぞ?
花の形からするとシソの仲間だし、葉っぱから良い香りがする。ペパーミントではないが、ペパーミント系の香りだ。
∧∧
(‥ )でもペパーミントでは
゜− ないですね
(‥ )植物図鑑で見る限りでは
トウバナに似てるけど
花の季節がずれてるし
良い香りがするとは
書いてないんだよね
ペパーミントはシソの仲間であり、香りを放ついわゆるハーブとして近しい種類が色々と栽培され、さらに野生化している。これもそのひとつなのかもしれないが、現状、良くわからない。
∧∧
( ‥)まあおいおい調べましょう
( ‥)取りあえず持ち帰って
−゜ 庭で栽培して
みようかね
2016年10月25日火曜日
檻には維持費があるし、そりゃ義務でしょ?
∧∧
(‥ )日本軍の兵站ガーとか
\− そんなことを言う暇が
あったら
自分の人生の兵站を
心配考察するべきである
(‥ )でもそれをしない
それこそが社畜というのだ
だってそうだろう? 兵站ガーとか言いながら、自分の兵站の心配をしない。それはとっくの昔に檻に入れられて、ただただ餌をもらう動物に成り果てているってことだ。
それが家畜以外のなんだというのだ?
∧∧
( ‥)あなた自信は社畜って
言葉を使うのは嫌うけどね
(‥ )昔、久米宏だったかな
満員電車って
夏に中に入ると
人の湿気でべちゃべちゃで
汗がどばーって出てきて
まるで出荷される家畜
みだいだー
とか言ってるのを見てな
あれ以来、どうにも社畜という言葉を聞くと、小金もちの成り上がりが人を小馬鹿にする言葉に聞こえてしょうがない。
∧∧
(‥ )そういうわけで
\− あなたは社畜という言葉を
安易に使う人間を見ると
さっさとおっちね
としか思えないと
(‥ )どうしても
下種な成り上がりの
言葉にしか
聞こえなくてな
下種な成り上がり相手に
生きよ
なんて言えねえよ
速やかにおっちね
としか言えねえ
成り上がり連中に限らない。我が身を自嘲する意味としても、社畜という言葉、安易に使う言葉ではないのだ。
事実、自分たちをかえりみると、とっくの昔に自身が檻の中でただただ餌をもらう動物に成り果ててしまっていることがある。
だから、経営者ってのは、それがたとえブラック企業の経営者でも、この点だけは彼らの主張に正しい部分がわずかにある。
経営者共はしばしばなげくのだ。社員ってのは餌をくれくれとわめくひな鳥で、檻の調子が悪いと騒ぐだけだと。
それは確かに正しい。
人間は餌くれひな鳥でしかない。そんな人間が、これじゃ社畜だよ、と自嘲なんてし始めたら、そりゃ腹も立つだろう。
君等が家畜じゃ困るんだよ。
∧∧
( ‥)でも社員を批判する
そんな経営者も
経済のことなんか
ちっとも分かって
いないのである
(‥ )あいつらは
自分に金を滞留させる
やり方を知ってるだけで
金を回転させる方法を
知らんのだ
だから社員に金を払わず
人々の購買力を落とし
経済を破壊しよる
経済は金のめぐりのこと。ブラック企業の社長は金を出し惜しんで経済を壊し、そうして貯蓄にはげんでいるにすぎぬ。
要するに連中は経営者というよりは寄生虫なのだ。
皆が経済を回している時に、自分だけ抜け駆けして金をためる寄生虫。ブラック企業の経営者とは国家の敵として駆除すべき存在ぞ。
∧∧
(‥ )とはいえしかし
\− その寄生虫である社長たちが
社員はまるで餌くれひな鳥だ!
と吐き捨てる時
そこには幾ばくかの真実が
含まれてもいるのである
(‥ )人間ってのは
そういうものよ
一定の供給がある環境では
それが当たり前だと
考えるようになる
そうして檻の中の餌くれひな鳥であるにも関わらず、日本軍の兵站ガー、とか無駄に希有壮大な批判をしはじめる。
あるいはこうだ。我々は誰もが後進国の低賃金労働を食い物にしている。言って見れば我々は人を食べて生きているのだ。
それにも関わらず、我々は自身が人食いであるということにまったく無関心だし、その事実を突きつけられても、気づかないふりをするし、理解できないふりをする。
本当は理解しているんだろう? だが理解すると自分の被害者としての立場が危うくなるから、理解できないふりをしているだけなんだろう?
だからこそだ。
例えば攻殻機動隊で少佐が、
先進国に産まれただけでも幸運なのに、それでも福祉にただ乗りする気か? (そもそも公安である我々にそれ以上のことはできないよ、自力でなんとかしなさい)
と現実を告げているだけにも関わらず、
これはひどい発言ダー、とガーガーわめく有様である。
餌くれひな鳥とはこんなもので、自分たち自身が人食いであるにも関わらず、平気でこういうことを言う。
自分たち自身が兵站や供給など理解せずに、ただただ飲み食いしているだけにも関わらず、平気でこういうことを言う。
全員、檻の中の餌くれひな鳥に過ぎぬ。
こんな立場で
この漫画の台詞は福祉の否定だ許せないー
とか
日本軍は愚かだから兵站ガー
と言ったところでどうにもなるまい。すべては引きこもりの社会批判と同じ。地に足着いておらず、具体性がまるでない。
∧∧
( ‥)とはいえー
苦労はあるから
愚痴ぐらいはこぼしたいー♪
(‥ )うへへへっ
檻の中にいるってのも
なかなかに大変でな
なんといっても檻の中にいるには檻の維持費を払わねばならん。
そして檻の設備が良くなればなるほど、維持費は増大し、檻のために働く時間は長くなる。
ああしかしだ、だからこそ、自らを社畜と自嘲し、他人を社畜とあざ笑ってはならんだろう。
維持費なのだから、それは義務。
嫌なら檻から出れば良い話。
愚痴はこぼしても良いが、愚痴で社畜と自嘲するのはいささかお高くとまりすぎである。
えぐれた小川
日本軍の兵站はてんで駄目。そもそも何もかも駄目だから兵站も駄目。
∧∧
( ‥)まあそんな
希有壮大な批判より…
(‥ )自分の人生の兵站を
心配するべきだよねえ
ああ、それともあれか? 金をもらうことに慣れ過ぎて、兵站という概念すら理解できなくなってしまったか?
∧∧
(‥ )とまあ
\− これまた無駄にでかい
批判ではなく
具体的な話をですね
(‥ )すでに日付が変わり
昨日24日は
目星をつけた場所へ
いってみたよ
午前中に一仕事して、そして午後にでかけた。
仮住まいのここら近辺は、どうにも緑というものに乏しい。山に囲まれた盆地に堆積した扇状地に出来た町は、土地が限られているので盆地の隅々まで水田、果樹園、畑。さらには住宅地へと開発さて、例え河原までいっても、もはやほとんど何も残っていない有様である。
なにか良い場所はないものか?
足で探し、googleで探し
そうして目星をつけた
∧∧ 場所へレッツゴー
( ‥)
−( ‥)3キロばかし先だな
言ってみたが残念。住宅地に取り残された果樹園で、それはそれで楽しかったが、特に何もない。畑の間に野生化したホップが生い茂る程度。
駄目もとでそのちょっと先にある公園にいってみた。
その公園は幸運だった。規模は小さいが自然をそのまま残して遊歩道にしているものである。そして流れる川と浸食された崖。
∧∧
(‥ )10メートルに
達しそうな高さだな
(‥ )扇状地だろ?
ここらへんは数百mとか
1キロ歩くと
10メートルぐらいは
高低差が出るよね?
そのせいだろうか、河川が浸食を開始すると、いきなり深く、急傾斜に地形がえぐられる場合がある。古い地形は都市整備で消えてしまったが、あちこちにえぐれた谷があった痕跡が残っている。例えば崖のあった河川に蓋をしてそのまま道路にしてしまったような場所があるのだ。
こういう地形のほとんどは以上のように消されてしまったが、この公園はそれがそのまま残っている感じだ。山に近いとはいえ、ほぼ平地といっても通じるようななだらかな傾斜でしかない土地なのに、園内に砂防ダムまである。
そして谷底である川にまで降りるとこんな有様。
ここから再び上がって、階段から振り返るとこうである
まるで先日の夢*で見たような、木々の間に浮かぶような感覚。
∧∧ これ普通に山だろ
( ‥)
−(; - -)この急勾配
思ったよりきついわ
ここらは亜寒帯だ。すでに朝の気温は8度に下がる季節で、花はわずかに残る程度。
これはゴマナではないかと思うもの。
ほかにもシラヤマギクとキオンが少しだけ咲いており、一部の場所でフユノハナワラビが群れているのを見る。
この公園はなかなか良い。季節が良ければもっといいだろう。
問題はこの公園
今の住まいから4キロは
∧∧ あるってことだよね
(‥ )
−( ‥)良い運動にはなるが
毎日通うってわけには
いかないなあ…
行き帰りを含め、3時間あまりを消費する。1日だけならともかく、毎日は駄目だ。
∧∧
( ‥)仕事はどうだ?
もう〆切だろ??
( ‥)今さっきデータを送ったよ
−/ 1日分のノルマは達成
散歩しても達成
取りあえず問題ない
さて、めぼしい場所は複数見つけたわけだし、ここからは仕事に専念する2週間となろう。
2016年10月24日月曜日
そりゃ体に悪いから価値があるんだろ?
大麻よりもアルコールの方が体に悪い。だのになぜ大麻は取り締まられてアルコールは野放しなのか?
∧∧
(‥ )という質問です
\−
(‥ )そりゃ体に悪いからだろ?
∧∧
( ‥)体に悪くないものを
飲んだところで
(‥ )そんなもの
自慢にならんがな
体に悪いからこそ、アルコールは飲む価値が出てくる。
確かに、大麻を吸った人間が、俺、大麻吸ったんだぜ!! と自慢することもあるが、それは大麻が違法だからだ。
その時の彼は、俺は法に触れても大丈夫な男で度胸があるんだ、と自慢しているのであって、大麻自体を自慢しているわけではない。
∧∧
(‥ )違法じゃないんだったら
\− 体に悪くない大麻なんか
いくら吸ったところで
自慢になりゃしない
(‥ )そして気持ちよいことは
自慢になんかならんのよ
俺、整体マッサージに
いったんだぜ!!
なんて自慢する奴は
いねえからな
大麻はアルコールよりもむしろ害が少ないんですよ??!! そう主張する人間は、世界に対する理解が根本的に間違っているし、人の価値観を見誤っている。そんな認識の先に未来はない。
*ここでは、大麻はアルコールよりもむしろ有害性が低い、という肯定論者の主張を一応認めたと仮定した上で話を進めています。
ライフハックは嗜好品であり原理上薄い
ライフハック lifehack
∧∧
(‥ )hackは森を切り開いて進む
\− の意味だから
ライフハックだと
日常切り抜け術といった
意味になりますかね
(‥ )日常の極意とでも
訳せばいいのかな?
まあどうでもいい言葉だな
こっから分かることはごく単純だ
人間は魔法の解決策を求めている
魔法にはありがたみが必要なので神秘の外来語
∧∧
( ‥)そしてこんなもの
役に立たないと
(‥ )役に立った試しが
あったかね?
こんなものは呪文だ。それに森を切り開いて進むにはこつがいるが、こつをつかんだからといって、進むことが最適化されるということにすぎぬ。
∧∧
(‥ )楽にはなりませんな
\−
(‥ )作業上知っておくべき
ライフハックは
あれども
楽するライフハックはない
それが現実だって
ことだろうなあ
だが人には、このライフハックなどというごまかしが必要なのだ。
∧∧
( ‥)便利な近道はないけども
近道があればいいなあ
という妄想は必要なのである
( ‥)覚えておくべき
−/ 50のライフハック!!
という本でも書いたら
売れるかな?
というかそんな試みはとっくに試されて、そうして売れたような売れないような売れ行きを示し、買った人も買って満足して実践せずに終わり、そして次のライフハックに手を出したはずだ。
∧∧
(‥ )やるせない堆積ですな
\−
(‥ )実益を考えると
やるせない話だな
でも嗜好品だと考えれば
そうおかしな話でもない
ライフハックなんて煙草みたいなものだろう。
こうすれば絵が描ける、こうすればうまくなる、こうすれば仕事がめきめき…こんな馬鹿話を信じている人間なんて、ライフハックを熱心に求める人の中にだっておるまい。
これらはすべて単なる消耗品で実益があるものではないのだ。
あなただって本気で信じているわけじゃないだろう?
だったらいいなあ、そう思っただけだろう?
そうだ。一体誰が。ライフハックなぞ信じるものか。
とはいえしかし
∧∧
( ‥)人の渇望がここにある
これは重要な示唆ですぞ
(‥ )そして状況はなお
悪いのだよ
具体的には示せないが、どうも世間を見る限り、出版された本に対する反響が概してじょじょに減っているようである。
∧∧
(‥ )みなさんお金も暇もない
\− ということですかね?
(‥ )出世するけど
給料は上がらず
権限も増えずに
仕事と義務だけが増えた
そういう愚痴が急激に
目立ち始めたのは
ここ数年かな
デフレを脱却せねばならない。政府がそう言い出したのは確かに正しかった。そうあらねばならないのだ。
だが、というか、しかしというか、金のめぐりは悪化しており、それが深刻に波及している。
∧∧
( ‥)忙しく金もない
これでは本を買って読み
感想を書く人など
いないでしょう
( ‥)読書人なんて
−/ 馬鹿のやせ我慢だからな
知ったかぶって
本を読むが
ちょっと負荷が多くなると
購買も読書も出来なくなる
か弱いものよ
だいたい、物事を知りたい奴が一般書なんか読んでどうする? 読書人とは、元来が愚かなのだ。彼らには、か細くひ弱、まさにこの言葉がふさわしい。
∧∧
( ‥)あんただって仕事以外に
本を読まないし
資料以外に目を通さないべ
(‥ )ははっまったくだな
西尾維新って誰? と
聞いたら
あんたは仕事以外に
本を読まなさすぎだ、と
言われたよ
*西尾維新:人気小説「化物語」シリーズの作家さん。確かに本を作る人間なら知ってなきゃおかしい人だ。
そしてこの状況、冒頭のライフハックの話に通じるのだ。
ライフハック。まるっきりのたわ言で、どこかに魔法の近道があれば良い、という現実逃避に過ぎぬ。まさにか細くひ弱。
とはいえしかし、もはや限界まで働き、現実に押しつぶされそうな我々に必要なのは、こういった嗜好品に他ならぬ。
確かに、ライフハックとは、愚かな言葉の羅列にすぎぬ。
∧∧
( ‥)だが消耗されるだけの
嗜好品だと考えれば
それは愚かで御都合主義で
良いのである
むしろそうあるべきだ
(‥ )ライフハックはラノベと
同じなのだ
いや神話や民話にある
人類普遍の御都合主義と夢が
そこに隠れておる
ライフハックもラノベも、それは神話、民話と同じく、消耗品ぞ。
我々に必要なのは現実ではない。必要なのは消耗品であり、気晴らしの嗜好の品だ。
∧∧
( ‥)ではあんたは
何を作るのだ?
(‥ )はっはっはっ
何を
ではなく
いかなる属性をだな
それをこそ考えよう
まあ最低限、薄いものであることが必要だなあ。
∧∧
( ‥)薄いという属性が
必要なのであると
(‥ )嗜好品とは
薄いものだでな
さて、属性は与えられた。では? どうする?
2016年10月23日日曜日
原因の上にライフハックという嘘が堆積している
老いて客を笑わせられなくなった芸人は文化人を気取って才能の喪失を取り繕う。
∧∧
(‥ )でっ?
\− そういうあんたは
文化人気取りで
世界をどう斬るんだ?
(‥ )アメリカがなにも
考えていないのは
WW2の後で日本を
武装解除させたり
共産主義との戦いに
慌てて再武装させたり
イラクに攻め込んで
失敗したことから
明らかだよな
アメリカの強みは論理的なことだと言う人もいるが、これもまたまったく意味がないことは明白である。
論理とは名詞の関係性を示す言葉でしかない。論理とは文章の文法のようなもの。文法に文章の真偽は決められないように、論理にも魔法の力はない。
∧∧
( ‥)でもみなさん論理だ
ロジカルだディベートだと
盛んに吹聴します
(‥ )要するに全部妄想だって
ことだ
アメリカの強みは別のところにある。多分、工業化を成し遂げた国の中で最も資源が多いとか、人口が多いとか、格差があって奴隷制を維持できているとか、多分、そんなとこ。
∧∧
(‥ )これ自体は絶対的な
\− 強みでしょうなあ
(‥ )他の理論武装は
全部ここに
ただ乗っかっただけの
妄想だと考えるべきだな
WW2に参加した軍人も、現在の政治家も、出来は日米ともに同じだと考えて良い。違うと考える積極的な道理はないし、そもそも優秀な人間なら優秀なことができるはずだ、というのは馬鹿の発想だ。そんな前提は無視して構わない。
そして人は、人生順風満帆であれば、その成功体験からありもしない教訓をひねりだす。
成功の理由が、実は親の資産のおかげや、たまたま産まれたのが先進国だったからだとか、あるいは高度経済成長時だったからに過ぎないとしても、人はその成功から、自分のこういう長所が運を切り開いたのだ! と断言してしまうものである。
∧∧
( ‥)ようするにありもしない
因果関係を捏造して
しまうのである
( ‥)今朝もこんな言葉を見たよ
−/
日本が戦後、先進国をごぼう抜きしてGDPトップに躍り出た時、パートも派遣もいなくてノルマも成果主義もなかったではありませんか!!
∧∧
(‥ )...当時は全員が低賃金で
\− 社員を雇っても人件費は
今ほどではなく
作れば自分たちより金持ちの
欧米に物が売れたんだよね
一方、現在は
社員はぶくぶく太って
首切りできず
しょうがないから
パートを雇ったり
若者にしわ寄せしてしまったり
ノルマを課したり
成果主義を導入してみたり
しているはずですが…
(‥ )ほら
低賃金ゆえの
高度経済成長という
成功体験から
なにかおかしな結論を
導いてしまっているだろう?
人間とはこういうものだ。日本のおっさんは東南アジアなどから研修に来た人々に、まじめに働くのが成功の秘訣だ、と無駄に繰り返すであろう。同じようにシリコンバレーに来た日本人にアメリカのおっさんはロジカルですーとかほざくであろう。
∧∧
( ‥)まあ全部妄想だと
(‥ )この世は全部
おっさんの妄想ですよ
この世の素晴らしい言葉を
真に受けちゃいけません
しかし奇妙なことかもしれない。
おっさんが妄言を語るのは、まあ歳だからですむであろう。
若者までこういう言葉に飛びつくのはなぜだ?
∧∧
(‥ )なぜでしょうね?
\−
(‥ )良くわからないが
否定的に解釈すると
過酷な現実から
逃げるために使われる
のかもしれない
∧∧
( ‥)その心は?
(‥ )こうすれば絵が上達する!
っていうライフハックが
よくネットで
流れてくるじゃん
あれ、お前の役に立ったか? という問いである。
∧∧
(‥ )…多分、役に立っては
\− いないでしょうなあ
(‥ )じゃあなんで飛びつくか?
色々な理由は考えられるが、まあ、めんどくさいことをしないための言い訳、ではないだろうか?
実際、本当に絵がうまくなりたいのなら数百枚、数千枚、あるいは100万工程ぐらい試行錯誤しながら描けば良だけの話。ライフハックをただ累積させても意味はない。
∧∧
( ‥)でもそれは大変だ
めんどうくさい
近道はないものか?
(‥ )そんなあなたに
ライフハックですよ
勤勉というライフハックに、ロジカルシンキングというライフハックに、絵の上達法というライフハックに…
これらすべて、必勝法と見せかけた逃げの衣装ではなかったか?
∧∧
(‥ )でっ、皆で
\− ライフハックごっこを
延々と繰り返しているのだと
(‥ )本当の原因の上に
ライフハックという嘘が
延々と堆積している
これが俺たちの世界では
ないかね?
ネタ切れの橋
漫才とか落語とかお笑いとか、あれは非常に脳を酷使する職業だ。
∧∧
( ‥)証拠は?
(‥ )40越えた
お笑いタレントは
文化人を気取り始めるだろ?
年取って脳が動かなくなって
お笑いとして死ぬから
文化人なんていう
下等生物に転生するのさ
無様だよな?
生きるってむごいよねえ
ほら、論より証拠。
∧∧
(‥ )お笑いでないけど
\− そういうお前はどうなんだ?
と問われるでしょう
(‥ )俺の仕事では知能は使わん
知恵を使うような
あんな連中とは違うさね
とはいえ、歳を取るとネタ切れになるのは必然で、そればっかりは立場が同じである。
今日も今日とて、何も無い日々が続くのだ。
∧∧
( ‥)でっ? 今の仮住まいの
ここらは緑がないから
電車で移動してみたのか
(‥ )河原までいったんだけどな
駄目だ。何も無い。整備された防波堤。土木工事の跡、大きく育った桜やイチョウ、そしてポプラ。刈り残されたやぶには野生化したホップがからみつき、そして他のすべては刈り取られ、まるで芝生のようになっていた。
ここは山に囲まれた盆地である。数百年の間に使える土地はすべて使い尽くされて果樹園か水田か畑になり、そして開発が進んで河原でさえも、自然らしい自然はほとんど残っていない。
とはいえ、そんな河原の一角に大河川の支流が流れ、そこを通る古びた橋があった。
古いといっても、半世紀とかは経っていない。もっとずっと新しいだろう。
∧∧ とはいえなにこれ?
(‥ )
−( ‥)河川敷の果樹園を
使う人が行き来するための
ものだろうけどね
さすがに老朽化して、近々、取り壊され、新しくされる予定らしい。一応、通行止めである。
人口5万人。それなりな都市なんだけども山から流れてすぐの支流は、都市の河川なのにかなり透明で、そして橋の底はかなり深く、3メートルはあるように思われた。
∧∧
(‥ )なにかいるかな?
(‥ )いるだろうけど
魚とかは見えなかったな
さてもさても、こうして絵日記のようにネタを補充する毎日である。
文化人をきどるお笑いタレントの気持ちも分かろうというものだ。
∧∧
( ‥)あんたも時々
文化人をきどってるだろ?
(‥ )げへへへっ
アメリカって馬鹿だよねー
とか書いたりするからな
お互い様お互い様
まあ皆で傷をなめ合おうではないか
∧∧
( ‥)キモいな
(‥ )だから実際にはやだ
2016年10月22日土曜日
育ちが悪く無教養で義務教育も身についていない
∧∧
(‥ )またぞろ公共での
\− 萌えキャラ起用に
性を売り物にしている!
と食ってかかってる
人たちがいますよと
(‥ )自分の好き嫌いを
他人に押し付ける
それは道行く人に
自分の舌を
押し付けることと
同じなんだがな
自分の好き嫌いで物事を語るとは、そういうことなのだ。自分の舌を相手にべちゃって押し付ける行為に他ならぬ。
∧∧
( ‥)要するにその手の人たちは
(‥ )育ちが悪いんだよ
あるいはこう主張する者がいるであろう。
二次元キャラは非現実に胸が大きい。本当の女性の胸はこういう形である。オタクは本物の胸を見たことがないからこういう間違いを描くのね??
このような主張は教養がない。
∧∧
(‥ )人類の歴史では
\− 色々な胸の誇張表現が
ありましたからね
(‥ )そんなの美術の時間や
図書館の本を
読む機会があれば
おのずと自然に頭に
入ってくるべ
入っていない方がおかしい。
∧∧
( ‥)それが分からないという
ことは
(‥ )育ちが悪い上に
教養がないのだ
世の中には、なんで漫画のキャラクターは目が大きいの? とくだらないことを聞く連中もいるが、これは三角関数が分かっていない。25センチ先にあるキャラクターの顔が2センチであった時、これはタンジェント0.08であり、角度にして4度34分、つまり2.5メートル先にある20センチの顔に該当する。
∧∧
(‥ )漫画ってのは
\− 何メートルも先の舞台で
演じられている舞台劇のような
ものだからね
(‥ )だから古典バレエだろうが
歌舞伎だろうが
京劇だろうが
インドの伝統舞踊だろうが
目元を強調するメイクや
表情を強調する化粧を
行っているわけだ
そんなもの考えるまでもなく明白である。見れば分かるではないか。
それに比例や三角関数は誰もが学校で習っているはずであろう?
ここに未知はない。なれば、私は知りませんでした、などと言い訳などできぬであろう?
∧∧
( ‥)でもそれが分からない
育ちが悪く
無教養で
義務教育も身につかず
観察することすら出来ていない
(‥ )そんな下賎な連中の
言うことを
いちいち聞いてたら
文化も行政も死ぬぞ死ぬ
文化はむしろジャガーノートにならねばならぬ。事実、文化とはしばしばそうではなかったか? いつも祭りで誰かが轢き潰されることは誰もが知っていることではなかったか?
文化が生きるためには贄が必要なのだ。
なれば供物として轢き潰すべし。これぞ神の御心にかなう神事であるぞ。
降伏がありえない
例えば曰く、
講和のために大きな勝利を上げたい、昭和天皇がそう考えているうちに日本はどんどんじり貧になり犠牲者が出たのですww あの無条件降伏は英断でもなんでもないのですwww
∧∧
(‥ )という批判
\−
(‥ )王制あるいは帝政を
理解していない評価だな
本当はそもそも降伏してはならないのである。王たるもの、あるいは皇帝たるもの、臣下全員に玉砕を命じるべきだ。他の選択肢は無いし、あっても本来、選んではならぬ。
∧∧
( ‥)王様から見れば
国家も臣民も家財ですからね
例えばの話
臣民の犠牲を見て
降伏を決断するなど
家財道具のために
火事に飛び込むも同然
(‥ )降伏が遅れたwwとか
笑ってる阿呆は
理解できていないのだ
降伏自体がありえない
ということが
王の身を守るためなら臣民すべてを犠牲にしても良い。それこそが王であり、それこそが王の王。
実際、世界の王はすべからくそうしておる。北朝鮮を見れば分かるし、イラクのフセイン大統領もそうであった。
∧∧
(‥ )まあ大統領さんは
\− 建前上は独裁者ではなく
民族主義の衣をまとって
イラクのナショナリズムを
かきたて
国民を鼓舞しようとしたけどね
(‥ )残念ながらイラクの人は
そんなことでは
動かなかったけどな
代わりにもっとひどいことになり、アメリカは尻尾巻いて逃げ出した。
それを見れば明らかである。アメリカの事実上、最後の戦勝となった太平洋戦争。あれは昭和天皇から贈られたものでしかなかったのだと。
∧∧
(‥ )その気になれば
\− 本土決戦できたしね
(‥ )それを否とした
それだけで十分
そんな決断ができた理由は知らぬ。
とはいえ、打算ぐらいはあったんだろう。どこの国も日本を抹殺することはできない、という見通し。
∧∧
( ‥)それは結果的には
正しかったわけだけども
あやうい賭であろう
(‥ )日本の最後の敵になった
アメリカとロシアは
西欧諸国ではないからな
西欧諸国は野蛮凶暴残忍な国家群ではあるが、均衡状態を良しとする伝統があった。
貴族政治が薄まり、民主主義による憎悪と暴力が旋風となっても、その憎しみが巨額な賠償とルール地方占領に至って結果的にナチスを産み出したとしてもなお、そうであった。
∧∧
(‥ )でもロシア、アメリカは
\− そういうことを考えない
国家だしね
占領、征服、虐殺
民族浄化
ひどいもんですな
(‥ )だが結果的には
日本は防波堤として
存続することになる
均衡状態だよ
アメリカがこういうことを一切、なにも考えず、考え無しに行動していたことは、日本から武力を奪っておきながら、共産主義の台頭に慌てて再軍備を促したことでも分かる。
日本を無力化したら、日本が戦ってきた戦争を肩代わりしなければならない。これは足し算のように明白な事実であった。朝鮮戦争、ベトナム戦争。肩代わりしたアメリカは甚大な傷を負ったが、アメリカはどうしてこんなことになったのか、どうもまるで分かっていないらしい。
∧∧
(‥ )西欧は分かっていたの
\− いたのでしょうけどね
(‥ )1000年も均衡状態で
戦争し続けて
ナポレオンの旋風が
吹き荒れた後でも
フランスを解体せずに
復古させて
状況を以前に戻した
わけだしな
阿呆なんだか
知恵が回るんだか
単なる妥協なのか
良くわからん連中だよ
だがそんな西欧と比べた時、アメリカが劣った人々であることは明らかだ。
まったくなにも先のことを考えていないし、見通していないし、理解もしていないし、理解するために必要な現実認識も理論も持ち合わせていない。
実際、なんにも学ばずにイラクに攻め込んであの有様で、あげくに今でもよく分かっていない。アメリカの愚劣さときたら病的なまでの愚かさなのだが、まあ悲しいかな、成功体験で成り上がったおっさんとはこういうものだ。それは自分たちを見ても良くわかる。思い当たる節がありすぎだ。
∧∧
(‥ )王が降伏するなど
\− 本来ありえないし
降伏してはならない
だのに降伏したということは
そこに目論みと見通しが
あったということであろう
(‥ )王の王
皇帝となれば
子供の頃から政治家だ
ましてや西欧を
訪問したことだって
あるんだろ?
だったら見通しは
持ってただろう
残念ながら民主国家の政治家はこうはいかない。子供の頃から訓練される世襲議員だったらともかく、ぽっと出の政治家ではこんなことは身に付くまい。そんなもの、自分たちが一票を投じてしまった議員を見れば明らかであろう。
∧∧
( ‥)まあ官僚がいるから
ある程度は是正が
効くのでしょうけどね
(‥ )だがな体外に知恵が
あるのと
体内に知恵があるとでは
ずいぶん違うんだよ?
英断か英断でないか?
そんな的外れなことを議論する前に気づくべきだったのだ。王が王であるためには臣下全員を犠牲にしても良い。いや、するべきである。しかるにそれをしなかったことはなぜなのか? その決断の根底にあった見通しはなんなのか? ということを。
議論はあまりにも的外れであったのだ。
2016年10月21日金曜日
ドローンな夢
夢を見た
以前すんでいた近所のお気に入りの公園を散歩していたが、湿った森の斜面にあった薄暗い東屋は、そのまま急傾斜の斜面のさらに先まで張り出して、そびえる大木の周りまで伸びていた。しかも手すりなし。現実の公園とかけ離れた地形は、底が見えない深淵で、森は湿気でぼんやりとかすんでいる。
そして広場にある伐採された巨木の跡。巨大で非現実的で10メートルはあるような切り株だが、地上5センチか10センチ程度の高さですっぱりと切り倒されていた。倒された樹木は半ば朽ち果て、秋の青空のもと、打ち上げられて皮をはがされたクジラのように、巨大な姿をさらしている。
歩いていくといつの間にか周りは本棚になり、本屋になり、しかし人がぞくぞくと増えてぎっしりと混み合い、ついには動けなくなった。当たり前だが文句を言う人と怒声が飛び交い、途端に建物がそのまま動きだし、それはバスになり、そうして解放された。
これはAIの仕業だ! と誰かが叫ぶ。
AI? なんでAI?
自動化だよ! 分かったような分からないような説明が続き、あのいまいましい本屋を焼き討ちにしよう、という話になった。
誰かが言う。君の考えた武器だって実現されるのかもしれないんだよ!?
武器? 何の話だ?
それにしても誰だか知らんが皆で歩く本屋への帰り道はおかしなものだった。斜面、階段、そして道がそのまま狭く、手すりの低い高架に支えられた空中を進む回廊となって、その上を歩いていく。まるでモノレールの軌道の上を歩くようで、さすがに足がすくむ。
ほら、あれが君の考えだしたものだ!
誰かが言うので空を見上げると何かが飛んでいた。ドローンを六つくっつけたフレームのようなもので楕円形。人々を狙い撃ちするかのように長方形の銃らしきものを下に備えているが、それもまたフレームだけで、実際にはなんの脅威も与えられないように思われた。
そいつは自由自在に飛び交うと、やがて飽きたと言わんばかりに着陸した。というか落ち葉が舞い落ちるように、そして変形しながら降り立った。左右から閉じてびっくりするぐらいコンパクトにまとまりながら、落ちるのだ。ごろんと道ばたに転がるそいつは、収納シートにくるまれた折りたたみテントのように見えた。
∧∧
(‥ )そこで目が覚めたけど
\− 一体なにこれ?
(‥ )知らんよ
だってみんな建前だらけの嘘つきだし
∧∧
(‥ )トランプ候補敗北確実
\− ヒラリー勝利確定!
という報道の声
(‥ )実は希望的観測で
ゆがめられた結果だったら
おもろいけどな
∧∧
( ‥)実際、まともに考えれば
ヒラリーさん一択
(‥ )前もやったからね
前もやったなら前と同じことをするだろう。だったら良いも悪いも全部これまで通りのはずだ。
∧∧
(‥ )右だろうが左だろうが
\− 保守的な人
今、困っていない人
今、勝ち組の人なら
それを望むでしょう
違う好都合
初めての不都合
ではなく
同じ好都合
以前もあった不都合
なのですからな
(‥ )問題は今のアメリカは
負け組が
あまりにも多くなって
あまりにも負けてしまった
そこにあるんだろうな
さもなければトランプとか
あろうことか社会主義者の
サンダース候補が
最後までヒラリーと争う
なんてことは起こらん
∧∧
(‥ )そういう人々の
\− なんとかしてくれって声が
オバマ大統領を選んだし
でもそのオバマさんでも
国民保険の問題をやりきれず
アメリカ軍の撤退も中途半端
(‥ )でも失敗ではないのだよね
少なくとも国民からすればやってみて失敗、ではなかっただろう。なんか中途半端って感じではないか?
∧∧
( ‥)じゃあ次はもっと徹底的に
やってくれと
(‥ )失敗でないなら
過激派を選ぶだろ?
だからあの顔ぶれだし
アメリカは挑戦の国だ
だからサンダース候補とか
トランプ候補が選ばれた
そう考えると
ヒラリー勝利確定って
本当かよと疑うね
正しいことを信じ、正しいことを行い、正しいことを考える人間は、こうあるべきだ、という自分の理想に固執しすぎる傾向がある。
場合によっては自分の考えた理想が本当に起こったことだと考えるし、嘘、捏造まで意図的、無自覚、平気で行う。
∧∧
(‥ )知識人や賢いメディアや
\− 新聞、テレビがよく行う
ことですなあ
(‥ )この前の都知事選でも
鳥越候補の応援団は
自分たちが勝ってると
本気で信じてた
っぽいだろ?
正しいことをする人間とはそういうものである。
∧∧
( ‥)ヒラリー勝利確定というのも
希望的観測がまねいた
理想論者の嘘ですかね?
(‥ )本人たちは信じていても
世論調査がそれを
裏付けていても
それはどうなんだろうな?
少なくともな
アメリカ人って日本人より
面子にこだわって
平気で嘘つきよるから
表向きの言動を
うっかり信じるわけには
いかんのよね
ついこの間まで人種隔離政策の国だったのに、今では差別主義者と断ぜられると失脚してしまう。
女性の権利などほとんど一顧だにしなかったのに、今ではセクハラ発言をすると友達も味方もなくしてしまう。
人間はそうそう変わる訳がないのに、意見と口先だけはころっと180度変わる。人間とはそういうものだ。平気で二枚舌しよる。
∧∧
(‥ )日本とは別の意味で
\− アメリカも村社会なのですな
日本とは別の意味で
住人同士の相互監視と
リンチが横行している社会
(‥ )違いがあるとしたら
理想という建前で
リンチすることなんだが
では表向きの下の本音は
どうなのだ?
そこが問題であるよ
そして無記名投票とは、建前と裏腹の本音を表明する仕組みでもある。それが民主主義というものなのだ。
∧∧
( ‥)民主主義とはにこやかな
笑顔の下にある
どす黒い本音を自由に
表明できるシステムなのである
(‥ )トランプのセクハラと
女性蔑視は許せませんね
といっている
有権者どもの真面目な顔の
下にある本音は
一体なんなのだ? という
ことが問われているのだ
さて、どうなりますことやら?
2016年10月20日木曜日
人間の知性は解探索から乖離している
進化というものは、変異と複製と淘汰があれば進行する。
∧∧
(‥ )複製されるものに変異があり
\− 変異によって複製の成功度に
違いがある時
環境に応じてある変異は増え
ある変異は減る
こうして進化は進行し
環境に適応した状態が
自動的に定まる
(‥ )複製され
複製に変異があり
淘汰を受ける
これは生物に限らない
人間が持つ言語や思想
文化やアニメや漫画や
社会そのものにまで
すべからく当てはまる
端的に言うとダーウィンがかつて提唱した進化論とは、生物から無生物、文化や行動に至るまで広く説明、適用、理解できる理論体系であった。
∧∧
( ‥)そして実はこれ
複製、変異、淘汰の
条件さえ満たせば
解答探索が自動的に進行する
ということでもあった
(‥ )つまり生物や文化とは
解探索を自動的に行える
仕組みであり
存在であるということ
なのだが…
そしてこの過程において、知能は必要とされていない、というのが問題の中核である。
∧∧
(‥ )知能もある程度は
\− 解探索に寄与できるかも
しれないけども
どっちかというと
おまけみたいなものですね
(‥ )考えれば分かるとは
俺のプログラムに
バグは無い
と言っているようなものだ
知能なんてたわ言さ
多分、役に立たない研究なんかして何になるの? という知性的な質問が、最先端を走る上で致命的になってしまうのもこのせいなんだろう。
役に立つ研究をせよ、というのは、
俺様は全宇宙森羅万象を導出できる前提を踏まえたから、そこから論理的に結論を導けばバグはありえない! 我に誤謬なし。ロジカルシンキング万歳! 論理的思考に栄光あれ!!
と言ってるようなものなのだ。
∧∧
(‥ )反対にノーベル賞の研究って
\− どうでもいい研究が
発端だったりするしね
(‥ )2008年に
ノーベル賞をとった
下村さんの研究だってさ
俺が子供の頃には
オワンクラゲの蛍光は
カルシウムで引き起こされる
とかいうどうでもいい
豆知識だったんだよな
まさかその後
遺伝子導入のマーカーとして
大成するなんて
予想もできなかったよ
かように、解探索において予想など不可能だし、ここには生物進化と同じ構図があることは明白である。
∧∧
( ‥)解探索において
知性など必須でなく
せいぜいおまけである
変異と複製と淘汰
つまり試行錯誤と実践と
検証を無作為に累積させる
しかないのである
(‥ )でだ
これってさ
俺たち人間個人の知性と
人間が行っている解探索は
まったく別物だって
ことなんだよな
実際、多分そうなのだろう。へたくそな自炊で散財してしまう貧乏人も、手堅く調理して家計簿をつけている主婦も、どっちも本質は理解していないらしいことはすでに書いた=>hilihiliのhilihili: 経済的均衡で最適化された習慣で考えた結果ではない仮説
∧∧
(‥ )習慣は社会の経済的な淘汰で
\− すでに最適状態に進化している
散財する人は考えもなしに
その最適化から逃げた人で
手堅い家計簿の人は
考えもなしにその最適化に
よりかかっているだけだ
(‥ )誰も考えていないのだ
いや違うな。考えてはいるのだ。ただ単にその考えも理解も把握も納得も意見も、そのすべて、実はことごとく的外れであるというだけである。
∧∧
( ‥)つまり集団が行う
解探索という過程と
個人が知性で提案した
世界を斬る理解とは
お互いにまったく
乖離しているのである
(‥ )俺たちの理解は多分
ことごとく間違っている
ではなぜそれが起こるのか?
それは個人の理解と
集団の進化的な解探索が
全く別ものだからだ
そういうことではないのか?
端的に言えばこうである、私たち個人の知性は私たち全体が行っている解探索をまったく理解できていない。そればかりか、個人はむしろ、その知性によって言い訳という嘘を捏造すると。
∧∧
( ‥)そしてこれは必然的に起こり
逃れることはできない
(‥ )たぶんそういうこと
なのだと思うな
人間の知性は解探索から乖離している。それのみならず、むしろ自分に嘘をつき、解探索そのものを否定して死ぬ。そういうことではなかったか?
2016年10月19日水曜日
経済的均衡で最適化された習慣で考えた結果ではない仮説
∧∧
(‥ )もうあなたの人生も
\− あなたの言葉もネタ切れかね?
(‥ )人がとうとうと紡ぎ
世界を斬る素晴らしき言葉
それは実際のところ
大概は愚痴だ
世界はこういうもので、人間はくそで、世界もくそで、世界は理不尽で、ここでないどこかに理想の世界がある。そこへいけばいいのに皆はいかないし、皆がいかないから僕もいけない。いけないのは僕じゃない。
つまるところ、人の言動が完成されるとは愚痴が完成された、ということでもある。
愚痴とは、結局のところ世界を断罪し、自分を正当化し、世界に責任を押し付ける責任転嫁である。
このことを考えれば、愚痴が完成されたとは彼の世界に対する理解が深まった、ということでもある。主観的には。
∧∧
( ‥)主観的にはね
(‥ )世界を鋭く斬っているから
この言葉は正しいに違いない
人はそう考えがちだが
天動説が世界を説明できた
ように
鋭く解析できている説明が
現実と正反対ということは
当然ありうるのだ
そこで満足したらネタ切れよ
例えば、最近、引っ越してきた人が生ゴミの出し方が荒いという。
∧∧
(‥ )確かに生ゴミの出し方が
\− 荒い人がいるよね
(‥ )カラスがつついて破った
袋からはみ出た
キャベツの芯が
芯ではないのだ
キャベツは実のところほとんど食べられる。芯の根っこの辺りはさすがに繊維が多すぎて食べるには不向きだが、葉の付け根と芯の根っこの辺りを残して、他はあまさず食べ尽くすことが可能。
∧∧
( ‥)キャベツの葉の
固い葉柄部分も
薄くみじん切りにして
火を通せば食べられる
(‥ )というか外食すれば
そういう部分を切って
出したサラダとか
あるからな
みんな食べてるのよ
芯周りを調理せずに
捨てる人も
実は食べてるのよ
そしてそこまで食べ尽くせば、あまった芯はわずかなもので、それをしばらく陰干しすれば、腐ることもなく、乾き、腐臭もないままに捨てられる。
∧∧
(‥ )でもぞんざいな生ゴミの
\− 出し方をする人は
本当に葉の先だけを切って
中心とその周辺は
ほぼそのまま残して
出してしまう
元のキャベツの
4分の1ぐらいを
ごろんと捨てる
(‥ )キャベツでするなら
キャベツ以外でもするだろ?
魚、人参、ジャガイモetc
それが累積すれば
生ゴミの量は過剰に多く
多くなれば腐敗しやすく
カラスに狙われる
この話になると、こう言う人がいる。
ああ、そう言う人はお金持ちなのね、と。
∧∧
( ‥)あなたに言わせれば逆だと
(‥ )食材を無駄に使うとは
出費が多いということだ
出費が多ければ
むしろ貧乏になるだろ?
だがこう言うと、こう返す人もいる。
ああ、そういう人は馬鹿なんだね? と。
∧∧
(‥ )あなたに言わせれば
\− 人間とはそういうものだと
(‥ )人間とは考えないものさ
例えば、以前も話題にした話。
今やドンキーなどにいくと10キロ1000円のパスタが売られている。今や貧乏人は米を食べることなどできず、パスタを食べているのだ。安い米を作れない農家を税金という補助金で助けるのを止めて、ベトナムの安い米を我々貧乏人のために輸入するべきだ。
という主張
∧∧
(‥ )どこから突っ込めば良いか
\− 分からない主張
(‥ )パスタは通常、
米よりずっと高い
ラーメンよりは安いが
米より高い
安い海外のパスタを大量に購入して売ることは可能だ。だがそれはしばしば粗悪品である。
それに10キロ1100円とかの米なら我が家の周囲でも売られている。粗悪ではあろうが、それをいったら安いパスタも同じだ(安い米にはしばしば割れた米が大量に混入されているのである)。
∧∧
( ‥)10キロ1100円の米は
10キロ1000円のパスタと
ほぼ違いはない
むしろ炊飯器という
自動調理器が米には用意されて
いるぶん
10キロ1100円の米の方が
コスト安ではないか?
(‥ )主張の後半だって
いかれてるぜ
ベトナムの米は安いが
インディカ米だ
以前冷害で
タイ米を緊急輸入した時
日本人はインディカ米を
まずいと言って
捨てたじゃないか
それに日本がベトナムに食料を依存したら、その生命線を維持するためにベトナムを防衛する必要が出てくる。事実、日本と敵対する中国はかつてベトナムに攻め込んだであろう? だったら軍事費がかかるであろう? では、その軍事費はお前が打ち切れと言っている農家の補助金を下回ってくれるのかい? という問題だ。
それにそもそも10キロ2500円とか10キロ1600円の米ならスーパーでも売られている。
なれば、米を10キロ1000円のパスタで置き換えたとしても1500〜600円程度の節約と儲けにしかならないであろう。
これは自販機のジュース10本程度、煙草2、3箱の節約に該当するが、この節約でお前は何をしたのであろうか? それをまず聞かせてもらおうじゃないか。
∧∧
(‥ )というわけで
\− 貧乏人はパスタを食ってる説は
世界を鋭く斬っているように
見えて
実はなにか根本的に
おかしいのである
(‥ )人間はな目の前の出費に
固執するんだよ
一人暮らしして、金が無くなった時、10キロ3000円の米をけちって、1キロ500円のパスタとか、80グラム(つまり0.08キロ)100円のラーメンを買ってしまう、これが人間の発想なのだ。
∧∧
( ‥)ケチったのに支払いは
米よりはるかに高い
(‥ )これが人間さ
でだ、このおかしさに
気づかないでずーっと
こういう生活を続けると
出血多量で貧乏になるって
わけなのよ
だがしかし、一方で、こういう話をするとこう返す人もいる。
ああ、家計簿をつけないから、そうなるんだね? と
∧∧
(‥ )これ正しいようで
\− 実は微妙に間違ってるよね
(‥ )家計簿は金額を記している
金額で得られた重量や
カロリーは記さない
だけども本当に重要なのは
以上で明らかなように
得られた重量と
金額の関係なんだ
実際、10キロ3000円の米をケチって、1キロ500円のパスタや、0.08キロ100円のラーメンを買ってしまう人は、重量と金額の関係を考えていなかった。
そして家計簿にもそういう欄が無い以上、家計簿を付ける人も、こんなことは考えてないのである。
だったら家計簿をつけないから破綻した生活を送るのだ、という批判は、厳密には正しくない。
∧∧
( ‥)でも一見すると正しい
それはなぜか?
(‥ )経済的に均衡した結果が
価格に反映されている
からじゃないかな?
買う人が大量にいれば、安く売っても儲けは出る。そして誰かが安く売れば皆がそれを買うから他人も安く売る。
∧∧
(‥ )でも利潤が出る安さには
\− やはり限界があるから
ある金額で均衡状態に
陥るのである
(‥ )一方、農業生産は天候の
影響を非常に強く受ける
だから補助金を出す
さっき意識高い系の奴が
批判した補助金は
安さを維持するための
方策だと理解するべき
そしてここで次が成立する。皆が大量に買うものが一番安くなり、それが主食となり、その主食に合わせた調理器具や調味料、食材が売られるからそれが一番安くなる。
∧∧
( ‥)パスタの国なら
パスタが一番安く
パスタ向けの調理器具と
調味料と食材が一番安くなるが
日本では米が一番安く
炊飯器とか米向けの食材が
一番安くなるのである
(‥ )そして人はそれに応じた
生活をただ習慣的に
反復しているだけなのだ
だからその習慣を
反復している人は
理解していないし
考えてもいないのに
最適解で生活できている
漫然と金額だけで
家計簿をつけても
問題ない
考えても理解しても
いないのにだよ
そして、この習慣からはずれてラーメンとかパスタとか食べ始めると貧乏になる。
しかし、外れた人も外れない人も、何かを考えたわけではないし、物事の背景にある原理を洞察したわけでもない。
多分、むしろ正反対だ。
単に習慣的に米を食べているだけで、節約できており。
あるいは単に目先の金額を動物的に判断して重量あたりは高いはずの食材を購入しており。
あるいは無駄な出費をしているから貧乏になっているのに、貧乏だから米が食べられないのだと結果と原因をひっくりかえして騒ぎ始めたり
あるいは重量と金額の関係を理解していないのに、家計簿をつけないから駄目なのだ、とピント外れの評価を下したりする。
∧∧
( ‥)誰も何も考えていない
というか
何も考えずに漫然と
習慣を繰り返すのが
人間なのであると
(‥ )違いがあるとしたら
経済的な均衡から
自動的に最適化された習慣を
受け継いだか
それを受け継がないままに
自炊を始めて
おかしなことになって
おかしなことを言い出したか
それだけのことじゃないか?
最適化は自動的に起こった。考えている人はいなかった。考えた人間はとんちんかんなことを言い出した。
つまり結論すべきは次のことである。この世の言動と理解のほぼすべてが間違いであると。
2016年10月18日火曜日
黄昏のフジバカマ
googleを見ると過去の映像も見れる。
∧∧
(‥ )おい 5年前のあんたの部屋
\− ピンク色のシャツが
干してあるぞ
(‥ )ああ…そういえば
そんなシャツ持ってたな
ピンクというか赤紫なんだが、どうにもセンスの悪いものである。色だけでなく生地の編み方もちょっとおかしいから、町に着て出たらいささかさすがに変態ちっくだ。
だがあれを着て外出した覚えはないから、多分、部屋着の一部として使っていたんだろう。
∧∧
( ‥)なんで買ったんだ?
(‥ )知らん
安かったんじゃ
ないか?
高いのは買わないし
それに
そんなおかしなシャツ
まず確実に安いだろ
そしていつの間にかそんなシャツは無くなっていた。捨てたことさえ覚えていないぐらいどうでもいいことであった。
あれから5年。13冊の本を書いている。忙しかったが、しかしそれは当然、発注に応じたものでしかなかったとも言える。
( ‥)思うに俺はいささか
−/ 受け身で生き過ぎたなあ
∧∧
( ‥)なんか無駄にでかい話に
ふくらませたな
(‥ )人生もう折り返しを
過ぎましたからね
そうなると人は
こう考えるものなのですよ
∧∧
( ‥)おっ他人も巻き込んだ
とはいえ、これまでよりも限られた人生だ。やることやらないで死ぬのは無念。
というわけで用事の行き道の夕暮れ、駐車場脇で見つけた花を撮影。簡便にスケッチもしたが、色付けはまた後日である。
∧∧
(‥ )図鑑を見る限り
□− フジバカマだね
(‥ )少し離れた川原の
ヒヨドリバナに似てるけど
なんか違うなーと
思っていたらフジバカマ
名前は知ってたけど
なんとも身近にぽんと
生えておる
∧∧
(‥ )フジバカマとヒヨドリバナは
\− 同属の別種だよね
(‥ )そしてキク科だ
花の構造は原始的に
見えるのだけど
実際にはどうなんだろうね?
∧∧
( ‥)ほほう興味を引かれますか
(‥ )残りの人生は楽しみたいと
思わないかね?
2016年10月17日月曜日
愚痴とはエントロピー増大に局所的に逆らえない
隣のアパートに住んでいたばあさん。
∧∧
( ‥)ああ文盲で時々
これ何の通知?? と
あなたに電気料金とかの
通知書を持ってきた人ね
一人暮らしで寂しいせいか
あなたや近所の色々な人に
話しかけてたよねえ
( ‥)あのばあさんさ
−/ 話がつまらないんだよ
例えば、出会い頭、
今ね、電話が鳴っていたから、姉の電話かと思ってあわてて部屋に戻ろうとしたら切れてしまったの
とまあ、開口一番、いきなりこれである。
∧∧
( ‥)今、自分の身に起こったことを
ただ報告しているだけやがな
(‥ )つまらないというよりは
聞く側のことを
考えていないんだ
言葉は意思の疎通に使われる。それはいわば通貨になりうる。そして通貨とは使おうとする側、使われる側、そのどちらにとっても価値があると見なされた時、流通するのだ。
∧∧
(‥ )鳴っている電話に
\− 出ようとしたら切れてしまった
これは流通する通貨としては
不合格でしょうな
(‥ )自分のことでしかなく
聞き手にとっては
何の意味もないからな
あのばあさん、どうも生まれつき知恵が人並みではなかったように思われる。
だがしかし。これ、この事自体は老人だれしもに当てはまることでもあった。
∧∧
(‥ )先日、会った老人の方も
\− 自分のことをまくしたてる
ような会話をするのである
(‥ )そういうのは会話って
呼ばないんだけどね
ともあれ
言葉は通貨であるから
普遍性がないと流通しない
つまり
流通しうる言葉でないと
意味など無い
とか
会話はキャッチボールで
それゆえに相手も返せる
内容でないと意味がない
とか
そういうこと考えないのよ
そしてこれが老いるということであろうか?
脳の力が衰え、言葉や会話を探る力が衰えた結果なのか、あるいは延々と同じ思考を繰り返したので同じことを反復するだけになっているのか、あるいは
∧∧
( ‥)あるいは単にネタが
なくなったんじゃね?
( ‥)...それは深刻だよね
−/ 他人事でもない
∧∧
( ‥)あなただって昨日のブログに
書いたことは
一昨日、山に散歩へいった
ことと
その時の写真だからな
あんたネタ切れじゃね?
(‥ )まるで絵日記だな
だが体力が無くなったら
山にいけないから
こういう絵日記ネタも
使えなくなるわけよ
そうなったら完全に
ネタ切れだね
それを考えれば世の老人たちがしばしば愚痴を語るだけの代物に成り果ててしまうのは分かろうというもの。
エントロピーが増大するこの宇宙において、生きるということは不自然である。
生はこの宇宙で不自然であるがゆえに、生物は死ぬまで苦闘することとなった。
そのため人の感覚は苦痛と不快であふれている。なれば苦痛と不快を言語化した愚痴はいつまでも湧いてくるであろう。
つまり、宇宙的摂理がゆえに、愚痴だけは、人が自分自身の力で、無限に生産できるネタとなった。
確かに若ければこれに抗えよう。
エントロピー増大の法則は、エネルギーを投入することで局所的には逆らえる。つまりエネルギー生産が高い若者なら、自力で話のネタを作り出し、あるいは探すこともできよう。
しかし探す体力を失った老人はこれを奪われるのだ。
考えてみれば、生きるとは人体が本来の存在である二酸化炭素と水へ緩慢に崩壊する過程でしかない。崩壊過程の後半にあたる老人は宇宙法則に逆らいきれない。崩壊する肉体は苦痛の信号を脳に送り、言語化された苦痛は愚痴となり、愚痴だけが口から溢れかえることとなる。
∧∧
( ‥)老人の話のネタが
愚痴であふれかえるのは
宇宙法則の必然なのである
(‥ )俺はあと20年は
これに逆らえるはずだが
…いやもっと早く限界を
迎えてしまうのかな?
それとも、俺もまた同様に、とっくの昔に死んでしまったか?
2016年10月16日日曜日
幼なじみ vs お嬢様
∧∧
(‥ )幼なじみとお嬢様
\− どちらを取るか?
(‥ )半分こにして
くっつけたら
一粒で二度美味しいぞ
∧∧
( ‥)縦か? 横か?
(‥ )縦の一択だな
∧∧
(‥ )顕著な左右非対称って
\− 大概は目に痛いよ?
(‥ )奇跡の合体を期待したいね
アシュラ男爵とかキカイダーとかとか
∧∧
( ‥)残った半分こはどうする?
(‥ )おおっ!
新たな難問が??!!
オケラと城と道路
今日は16日。
∧∧
(‥ )昨日15日は仕事を終えて
\− 山へ行って帰って仕事して
さっきデータを送って
(‥ )天気がよかったし
これからしばらくは
忙しすぎて
遠出できないからな
山へいくと色々と花が咲いていた。
葉っぱの縁にトゲがあり、葉っぱは花に近づくほど細くなり、トゲが増えて、まるで花を囲むカゴのよう
5枚の花弁が並んだ小さな花が密集した作り。キクの仲間だということは分かるが初めて見るものだ。なんだろこれ?
家に帰って調べてみると
∧∧
(‥ )オケラだね
□− 虫のオケラではなくて
花のオケラ
(‥ )ああ名前は
聞いたことあるな
これがオケラか
咲いていたのはこれひとつ。他はもう花は終わっていた。
そして山の上には山城の跡があった。
∧∧
(‥ )城を囲む…
\− なんというか塹壕みたいな
構造だよね
(‥ )小高い丘の周りが
広い溝というか堀状に
なっていて
その外側に壁みたいに
高い構造があって
その上にさらに
塹壕みたいな溝と
壁があるんだよな
こういういかにも掘られた溝と周囲に積まれた土の壁というようなものが平行に十数メートル以上も平らに伸びる。
∧∧
( ‥)確かにこんな
位置エネルギーに
反するというか
不安定な構造は
自然な浸食とかでは
できませんからなあ
人工物なのは確かですな
( ‥)看板の説明を見る限り
−/ 古文書とかに記録は
ないけれど
戦国時代のものらしいな
ここらは大大名の勢力圏の国境で、よく合戦が起きた場所である。山城はあちこちにあったらしい。
そして城へいく途中で見た放棄された道路。もう31年使われていないが当時のままだ。
∧∧
(‥ )写真ではアスファルトが
\− まるで残っていないかの
ようだけど
単に落ち葉が薄く所々
重なっているだけだよね
(‥ )道の向こう
道路の真ん中に
キジかなんかが
いるのよね
∧∧
( ‥)なかなか盛りだくさんだな
(‥ )まあしばらくは
いけないけどね
2016年10月15日土曜日
はくちょう座χ星は5.6等
2016年10月11日のはくちょう座χ(カイ)星。
はくちょう座にある長周期変光星で、周期は407日。光度は4等台から12等以下にまで変動する。
∧∧
(‥ )確か9月に極大の予報でしたね
\− 予報から一ヶ月
光度は5.6等ですか
(‥ )9月は忙しかったし
そもそも空がまったく
曇りだったからな
ようやく晴れた先日
10月11日に
スケッチしたものに
14日さらに微星を
付け加えたものだ
実は、はくちょう座χ星を見るのは、これが初めてである。
∧∧
( ‥)おや意外
( ‥)考えてみれば
−/ はくちょう座って
北極星に近い
北の星座だから
1年の大部分見えている
ものだよね
今度からもっとまめに
観察してみるか
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2016年10月14日金曜日
ワナビな世界
ワナビとはなんぞいや?
∧∧
(‥ )want to be
\− なりたいよーを省略した
俗語だそうですよ
小説家とかになりたいけど
なれない口先だけの奴
みたいな蔑称だそうで
(‥ )なにかと思ったら
くだらん単語だな
とはいえしかし、便利な単語でもある。なりたいだけでなれない、これからなる、なろうとしている、なる実力がない、そもそも才能がないのに無駄に自信過剰で高望みしている、そういう人々、あるいはやからを指し示すにはちょうど良い。
ああ、しかし、そのなんだ
∧∧
( ‥)政治に関しては全員ワナビ?
(‥ )征服王になるが男の夢
しかしなれなかった
ほとんど全員の男は
すべからくワナビなのだ
そう考えると政治批判や社会批判が、もちろんそれには現場から上がる不満の報告という側面もあるにせよ、しばしば的外れで独りよがりで非現実的な指摘になっていることにも納得できる。
∧∧
( ‥)政治批判や現実批判をする
人々の多くも
それに賛同する有象無象も
実はどっちも
才能がないままに
自信過剰で口先だけの批判を
外野からヤジ飛ばしている
ワナビなのである
(‥ )そう考えると色々と
腑に落ちるよな
そしてなかにはワナビのまま政治家になって、ただひたすらに的外れな批判ばかり続ける者もいよう。
∧∧
(‥ )万年野党になれば
\− 口先だけの理想論で
文句だけいって
多数派にはなれないけど
少数の同士の支持を得て
ワナビの代表として
永久に
ワナビの喝采を浴びながら
当選という就職を
成功し続けられるのである
(‥ )政治に関して
世界はワナビだらけだって
ことなのだな
世界の不毛さは、ほとんどこれで説明できよう。
100万の理想論者よりもたった1人の下種な政治家
男は征服王になりたいもの。
だが現実の前にあきらめざるをえない。
∧∧
(‥ )そしてあきらめきれずに
\− 英雄願望をこじらせた男は
みっともないのである
(‥ )こういうのは妥協する
ものなんだがな
妥協とは
身の程をわきまえないと
いかんものであるよ
妥協して、自分は王にはなれないが、王を動かす参謀になろうとする人もいる。
人もいるのだが…
∧∧
( ‥)単に自分の全能感を
満たしたいためだけに
参謀とか黒幕に
収まろうとする人が
いるのである
(‥ )よくいるんだ
それでやっぱ歴史観が
どっか狂っているんだな
前に実際見た人は
三国志の呉が好きだったよ
なぜ呉が好きか? 魏は曹操という天才型の独裁者(少なくともフィクション上では)が統治しているし、蜀には諸葛孔明という天才がいる。
∧∧
(‥ )でも呉ならばもっと
\− ”凡才な人々”が王様を
皆で支えているではないか
と
(‥ )史実の人々に
非常に失礼な話なんだが
自分は貴族ではなく
しかも天才でもない
だから自分は
曹操にも孔明にもなれない
でも呉ならあるいは
そこでなら俺の意見も
そういう世界観だな
正直、あきれはててしまう世界観だ。
だが彼にあきれてしまうのは、こういう世界観だけではない
∧∧
( ‥)彼にはそもそも実力が
なかったのである
(‥ )実力はないくせに
みなを取り仕切って
参謀面しようとするのだ
あきれちゃうだろ?
征服王になれずに、それをこじらせた男ってのは困ったものだ。しかも実力は従わないのに口だけは出したがる。
∧∧
(‥ )自分の虚栄心を満たすために
\− 実力以上のことをしようとして
無責任に現場を混乱させる
(‥ )そいでな
こやつも民主主義の一票が
大事で
皆の力が合わされば世界が
変わるんだとか
信じ込んでいたよ
皆の力が合わされば、それは全員の利害が一致すれば、という無茶設定なんだが、平然とそういうことを言うのだ。
この手の男はいっぱいいる(もちろん女にもいるが、今ここでそれは問わない)。
彼らは言論の自由を唱えるが、それは正しい(はずの)自分の意見をいつでも表明する自由であり、どれだけ的外れなことを言っても笑われない権利の保証でしかなかった。
彼らは民主主義を絶対視するが、実際には自分の意見を反映させうる(反映してしかるべきの)制度として信奉しているだけで、実のところ他人の意見など認めないし、反対意見など絶対に許さないのである。
∧∧
(‥ )この手の人が民主主義は
\− 多数決ではないとか
言い出すのである
(‥ )征服王になれず
しかし王様になりたい
そんな男が
こじらせた末路とは
こういうものだ
じゃあ政治家になればいいじゃない? と言っても嫌なのだ。
∧∧
( ‥)政治家になるには
毎年何百通も何千通も
年賀状を書かなければ
いけなかったりするしね
(‥ )この手の連中はそういう
地味な合意形成が
できないんだよねえ
泥の中で働かずに
美味しい果樹が実れば
俺が食べられるはずなのに
という他力本願なんだ
というか他力本願だから、民主主義で皆の力が(僕に都合よい方向に)集まれば、とか言い出すのである。
他力本願というのは無様なものだ。
彼らは毎年何百通も年賀状を書く政治家を鼻で笑って、自分は高邁潔白であると言う。
だがそうしているうちに、ウサギとカメの物語のように、泥の中でもがく政治家に追い抜かれてしまうのだ。
∧∧
( ‥)それって何千年も
同じなんだよね
(‥ )ローマの軍人皇帝時代って
個人的には面白いと
思ってるけど
あの時代の皇帝達って
普通人の僕らからすれば
まともじゃないよね
50年間にぞろぞろ皇帝達が現れて、そのほぼ全員がクーデターや暗殺で殺され、あるいは自害し、あるいは敗死した。平均在位はせいぜい2〜3年程度。周囲からお前が皇帝になれと強制された者達もいるが、多くは自発的に、前任者を殺して帝位に登っている。
∧∧
(‥ )ようするにほとんど全員
\− いつか自分もこうなると
分かった上で前任者を
殺害して
そうして2、3年程度を
生きて殺されるわけだね
(‥ )まともじゃないだろ?
あるいは
それほどまでに帝位が
素晴らしいものだという
ことかもしれんけどさ
死んじゃうんだよ?
普通の神経ではないよな
もちろん義務もあろう。事実、皇帝達はいずれも戦った。つまりは全員が義務を果たしたと言って良いだろう。だが人間は責務や義務だけでは動けない。金や権力に動かされるものであろう。
∧∧
( ‥)命を捨ててまで金や権力に
吸い寄せられる
それは一般的には
薄汚いことだし
仮に義務にかられた結果
だとしても
それは薄汚いことであろう
どちらも欲である
(‥ )でもそういう薄汚い
彼らたちこそが
帝国を次の時代へと
調整して改良して
受け渡していった
わけだよね
当時も確かにいた清廉潔白な知識人や文化人の理想論は世界を動かさなかった。彼らが提示した理想論のプランは、実現した後の帝国とはかけ離れたものだった。理想論は所詮、机上の空論だったのである。
世界を動かしたのはたった2、3年の帝位に吸い寄せられ、そうして無惨に死んでいった人々であった。
∧∧
(‥ )ずっと昔から
\− 歴史を動かしてきたのは
欲にまみれ金と権力を愛し
泥の中で無様に
死んでいった人々なのである
(‥ )そしていつの時代も
きれいごとを言って
この世界は汚いと絶望し
世界を批判し続けた
賢い人間たちがいた
しかし彼らの理想は
歴史を1ミリも
動かさなかった
そういうことなんだよな
まあ考えてみれば当たり前である。これが理想論だと言うだけで泥の中を歩くことは無い。きれいな檻の中で、この檻は理想的な檻ではない、なぜなら以下云々、そんな言葉だけをつむぎながら檻の中で死ぬまで座っている。そんな人間に世界を動かすことなど出来ぬ相談であった。
∧∧
( ‥)100万の理想論者よりも
たった1人の
下種な政治家の方が
実はましなのである
(‥ )これが歴史の現実って
ことなんだろうな
2016年10月13日木曜日
夢はでっかく征服王
男だったら世界征服!
∧∧
( ‥)...まあそんなもんですかね
(‥ )口には出しませんけどね
そんなもんですよ
実際、男は無駄に英雄に憧れてるし、歴史が無意味に好きだ。
∧∧
(‥ )でも実際のところ
\− 英雄になれた人は
0から始めたわけじゃ
ないんだよね
(‥ )生涯負け無しの英雄
アレクサンドロス大王は
お父さんの軍隊を
受け継いで征服戦争を
始めたからな
そういう親から受け継いだ遺産でなくても、何かしら周囲の状況がそれを可能としているものだ。
カエサルは軍役が責務であったローマ元老院の貴族であった。チンギスハーンやティムールは中世世界最強の兵種、遊牧騎馬民族の出身者であるし、ナポレオンは動員された市民に火器を持たせる戦争が始まった時代の砲兵だ。
軍事こそが支配を産み出すのなら、英雄になれるもの、兵士である必要がある。
∧∧
(‥ )本当にそういう軍事的な
\− 裏付けが無いまま
徒手空拳で頂点に立った
英雄というと
まずいないですよね
(‥ )商人出身で
世界に革命を起こした
ムハンマドぐらいじゃね?
かの人を英雄と呼ぶのは失礼なことかもしれないが、相続でもなく貴族でもなく兵士でもないまま世界を手にした男というと、まあかの人ぐらいなものではないか?
∧∧
( ‥)細かく見れば他にいるかも
なんだけど
歴史に名を残して
誰でも知ってるような人で
徒手空拳で成りおおせた人は
まずいない
(‥ )何百何千という歴史の中で
あまたの人々が王を目指し
そうしてたった一人だけが
徒手空拳で極めた
これはおそらくは正確な値ではない。例えばガンジーはどうなる? と問うこともできよう。だがいずれにせよ、ざっくりとした値なら以上のように答えは明白である。
∧∧
( ‥)貴族でも王でもなく
兵士でもない人が
征服王になることかなわず
英雄になることかなわぬが
道理なり
(‥ )というわけでですね
男は全員夢破れる
わけなのですよ
夢破れた男は、まあ色々な方向へ走る。空想の世界で冒険するかもしれないし、歴史の英雄に夢中になるかもしれない。あるいは勝海舟とか坂本龍馬とかに走る場合もあろう。
∧∧
(‥ )あの人たち、史実としては
\− なにをしたの?
(‥ )史実ではなくて虚構として
大事なのさ
どっちかというと
あの二人は実力者では
ないけども
権力者に意見して
権力者を動かしたという
立ち位置だろ?
非常に悪く言うと、参謀とか黒幕という立ち位置、あるいはそういうキャラ設定となる。
これ、自分は征服王となれないことを知った男が、それでもなお野望を諦めきれず、ゲームのプレーヤーとして王を手駒にするという立ち位置にあこがれた結果なのだ、とも言えよう。
これは史実の当人達のことではない。虚構である彼らに憧れる男達の立ち位置だ。
少なくとも、そういう側面があること否めまい?
∧∧
( ‥)結構無惨に死にますしね
(‥ )自分は愚かな世間から
認められずに死ぬという
アフターサービス付きですよ
キャラ設定完璧ー
∧∧
(‥ )そういう風に史実から離れて
\− 架空のキャラにたくす人も
いれば
社会批判を繰り返す人も
いるのである
(‥ )給料取りのまま
会社という檻の中で
会社批判をしたり
大学という檻の中で
大学批判をしたり
日本という檻の中で
日本批判をしたり
自分は征服王になれないと
知ってこじらせた男は
手に負えないのよな
お前は恨みで一杯ではないか。自分は征服王になれないと知って、それでもなおあきらめずにこじらせた人間は手に負えぬ。
延々と呪詛をこぼすが、けっして自らが批判している檻から出ることはない。
檻の王にはなれず、王になれないから檻を自分専用に改造することもできず、自分の理想を受け入れない檻の同胞を憎み、檻の中で檻を延々と罵り続けるのだ。
∧∧
( ‥)政治家になればいいんじゃね?
(‥ )はははっ
清廉潔白な男にそれは
無理ってものさ
連中はめんどくさがりでな
政治家になるには長い長い下積みが必要だ。だが理想論者はそれが我慢できない。彼らは非常に自分勝手で他人と合意形成しようという地道な努力を嫌う。
だから民主主義の一票で世界を変えようともくろむが、だが残念。合意形成を嫌っている時点で、彼の一票は合意からかけ離れた、はぐれの死に票となって終わるのだ。
∧∧
(‥ )民主主義に期待する人は
\− 民主主義に期待する一方で
自分の思い通りにならない
民主主義を心の底から
憎悪するのである
(‥ )征服王にもなれず
政治家にもなれず
合意形成もできないから
選挙も思い通りにならず
選挙に期待しながら
民主主義を心の底から憎み
祖国を口汚く罵るくせに
祖国という檻からは
決して出ようとしない
英雄になれないことに
絶望した男ってのは
みっともないものさ
さて、ではここまで物事を把握した時
∧∧
( ‥)あなたが目指すものは何よ?
(‥ )征服王
∧∧
( ‥)阿呆かー!
( ‥)まあ無理なものは
−/ 無理なんでな
どのっくらいで
妥協しようかなー
∧∧
( ‥)妥協か
(‥ )人生は妥協だよ? 諸君
2016年10月12日水曜日
良く似ているごまかしがわずかなズレをうむ
人間の行動や言動を見ていると、ああ、逃げたなあ、とか、ああ、ごまかしたなあ、と分かる時がある。
∧∧
( ‥)厳密にはそう見える時がある
そう言うべきでしょうね
(‥ )まあそうだね
ともあれだ
逃げるだけ、ごまかすだけではない。自分が逃げたこと、自分がごまかしたこと、それ自体を自らごまかしている場合がある。
いや、どうも自分自身が気づいていないようなのだ。
ひどい場合だと、動作や行動は意図的に証拠を消しているとしか思えないのだが、自分ではその計算高いごまかしを自覚していないし、認識してもいないし、意識してもいないということがある。
∧∧
(‥ )あなたが最近よく言う
\− 脳がごまかしているのに
脳の影である心は
ごまかしにまるで無自覚だ
という事例ですか
(‥ )まあそうだね
もっともこの説明
つまり脳は計算高く
心は脳にごまかされてる
哀れな被害者説は
トンデモになりかねない
考えなんだけどな
脳がなんでもかんでも思慮深く計算して、これを考えるのはまずい、と決定すると、心はそれについて考えるのを止める
この説明は脳がなんでも見通す神様だという説明になりかねない。
∧∧
( ‥)そうなると確かに
トンデモ仮説だな
(‥ )それに脳が計算高いという
前提では説明できない
ことも多いな
例えば民主党が政権をついに獲得した時、強行採決を連発する民主党に自民党が苦言を呈したことがある。与党は野党になりうる。民主党も次には野党になるのだから、その時のことを考えればこういうことをしてはいけないよ、と。
それに対して、当時、テレビでコメンテーターがせせら笑いながら言ったものだ。
自民党はまた与党になれると思ってるんですか? と
∧∧
( ‥)すくなくともあなたには
そういう記憶がある
(‥ )そして驚いたものさ
この人、民主党がずーっと
与党でいられると
本気で思ってるんだ???
とね
素人同然で政権を獲得して、獲得時にはありもしない予算でばらまきを公約した。しかし、その根拠は存在不明の埋蔵金なるものに頼った民主党。そんなものが与党でいられるわけがないだろう。数年保ちはしない。
∧∧
(‥ )...とあなたは思ったけども
\− そうは考えない人が
いることにあなたは驚いた
(‥ )これは
脳は計算高い存在だ
という仮説や前提の
反証であるよね
少なくとも、脳は心よりも先を見越していて、これを考えたら損だと計算した場合には心をごまかす、そういう考えでは以上のようなコメンテーターの言動はうまく説明できない。
確かに知識人やインテリは二枚舌である。彼らが、敵の言葉に対しては差別だヘイトスピーチだと批判するが、自分自身はとんでもない差別用語を使って相手に罵詈雑言を浴びせる場面を、多くの人が目撃したであろう。
知識人とか文化人の脳や心が二枚舌状態になっているのは確かだ
∧∧
( ‥)でも計算高い脳と
それにごまかされる心
という図式では
先ほどのコメンテーターの
言葉はうまく説明できない
(‥ )計算高い脳なら
民主党政権はもって
2、3年かなあ…
と計算するだろう
それはいいけど
そう判断した脳が
心をごまかした結果
自民党は与党に戻れると
思ってるんですかwww
と言い放つ
これこはうまく説明できん
人間が脳と心で二枚舌を使うことはかなり明白だ。
だけども、脳が計算高いかというとどうにも怪しい部分があるのは以上のように明白。
∧∧
( ‥)それでもあなたは計算高い脳が
心をごまかそうとする
という仮説を捨てる気に
ならないのである
(‥ )ならないなあ
少なくとも心は信用ならん
∧∧
( ‥)では問うが
あなたの脳はあなたの心に
なにをごまかした?
(‥ )真面目な本を書けば
大成功しないまでも
ずっと仕事ができるはずだ
とかそういうことかな?
∧∧
(‥ )真面目な本が必ずしも
\− 売れないというのは
あなたも良く知っている
ことでしょう?
(‥ )売れないのは
承知しているとも
問題は売れなくても
仕事は続けられるだろう
どっかでそう吹き込まれてた
そんな感じ
∧∧
( ‥)真に受けたわけじゃないだろ?
(‥ )ささやかれていると
甘えが生じる
甘えは
致命的な傷になりうる
そういうことでござるよ
意外と人生航路は
わずかな誤差で進路が
大きくぶれるものさ
1度のずれでも、そのまま何百キロと走ってれば、何十キロとずれるのだ。
∧∧
(‥ )でも本当のところは
\− 気乗りしない仕事は
したくないってのが
本音だよね
(‥ )気乗りしない仕事は
してもしょうがない
だが面白い仕事は
世間的には売れない
では
気乗りするが
売れない仕事を
世間的に売れるようにする
にはどうすれば良いか
問題の焦点はここだ
考えてみれば、これ、真面目な本を書けば需要はあるはずだから仕事はずっと続けられる、というのとはちょっとずれているのである。
∧∧
( ‥)そのずれが致命的なまでに
顕在化して一時の後退を
余儀なくされたのが
あなたの現状
(‥ )是正すればいいんだろ?
まあ見てなさいって
ともあれ、このずれをもっと真剣に見定める必要はあろう。
∧∧
(‥ )売れない本を世間的に
\− 売るにはどうすれば良いか?
これだってこれまでも
考えたことだけども
(‥ )でもな
真面目な本は
必需品だから
仕事はずっとあるはずだ
*実際これ自体は嘘ではない
という言葉と合わせて
考えると
致命的でわずかなズレが
生じるのだ
そこを見定めるべきって
ことよ
2016年10月11日火曜日
あなたの脳は一体どんな嘘を心についたのか?
∧∧
( ‥)僕らの経済に関する
理解は深くない
(‥ )例えば
年金をもらっている人や
主婦と話しをすると
節約と貯金という方針が
出てくるが
収入をどう確保するのか?
という方針は出てこない
考えてみれば当たり前である。彼らは収入をどう増やせば良いのか? ということを考える必要がない。
いや、そんなことはない。私はパートで働こうと思う! と力説する人もいよう。
∧∧
(‥ )でもそこにあるのは
\− この時給だからこれだけ
働けばこれだけ儲かるはずだ
という発想があるのみである
(‥ )どこまでいっても
もらう
という発想しかないのだ
これは実のところサラリーマンでも公務員でも同じだ。給料をもらうだけで、
どういう投資と
どういう必要経費と
どういう売り上げと
そこからどれだけの利益が上がり
それがどれだけ自分たちの手に入るのか、という視点がまったく欠けているのだ。
∧∧
( ‥)自営業たるあなたも
それは理解できていない
(‥ )発注に応じて本を
納品するだけで
本の売り上げが発注主に
どれだけの利益を上げたのか
までは把握していないからな
自分が手にしたのは、様々な本の売り上げをならして、そこから発注主が捻出した、必要経費という名の支払いだけである。
ここまできてもどれだけの売り上げからどれだけの利益が手に入ったのか。それは理解されていない。
∧∧
( ‥)かようにあなた方の
経済に対する無知は
深いのである
(‥ )イラストレーターの大半は
年収100万いかない
そういう話が出た時も
これに関する無知が
際立っていたな
例えば、自営業は確定申告の時、収入を低く見せようとするからその影響じゃないか? とか、そういう意見。あるいはイラストの単価なんて交渉次第だ、とか、価格破壊を防ぐために安易な値下げ交渉に応じるべきでないとか。そういう意見は次々に出てくる。
∧∧
(‥ )実際はそんなこと枝葉末節で
\− 肝心なのは
売り上げとそこから生じる
利益であって
究極的には自分の絵が
十分な利益を生むだけの
売れ行きがあるかどうか
それだけなのである
(‥ )それだけ人間は
経済が理解できていない
そういうことだろうな
いや、実はそうではないのかもしれない。
本当はみんな脳では分かっているのだが、心が逃げたのではないだろうか?
∧∧
( ‥)1枚の絵を描くのに
1日かかった
日給1万円を確保するには
この絵を1枚1万で売るか
1枚100円のコピーが
100枚売れねばならない
それも1日の間に
(‥ )この条件をお前の絵は
満たしているか?
その問題を見据えた時
脳はその恐怖に震え
それを自覚しないことを
決議した
それゆえ心は
てんで関係ない
確定申告だの
交渉だのという枝葉末節に
逃げ込んだ
そういうことかもしれぬ
さて、あなたの脳は一体、どんな嘘を心についたであろうか?
2016年10月10日月曜日
その分からないという言い訳であなたの脳はどれだけ節約したの?
石油は数十年後に尽きる尽きると言われているけど、尽きてないよね。実は石油はマントルで無機的に合成されるもので、いくらでも出来てくるんだよ。
こういう言説をネットで見たのは2012年
多分、旧ソ連でかつて一時唱えられた石油無機起源説が元になっている与太話なんだろう。もちろんこれ、致命的な問題がある。マントルでいくらでも石油が出来るのなら、なんで石油はマントルに分厚い岩石がのっかった大陸地殻で見つかるんだい? という疑問だ。
それから2年後
石油はマグマで合成されているから幾らでも出てくる。でもそれが公になったら産油国が困っちゃうの。
2014年に見たのはこういう内容だった。=>hilihiliのhilihili: なんかだんだん劣化してますね
2012年のうわさ話と比べると、マントルがマグマに置き換わっている。多分、一般の人は地球内部は溶けたマグマだと思っているからマントル=マグマだと勘違いした結果だろう。実際にはマントルは固体でカンラン岩。宝石でいうペリドットなので緑で半透明の結晶だ。マントルは岩石であって溶けてはいない。それにマグマで石油が合成されるのなら、火山国の日本で石油がじゃんじゃか湧いてしかるべきだが、噂を吹聴する人は、そういうおかしさに気づかなかったらしい。多分、地学の本をちゃんと読んで無いんだろう。
そしてさらに2年後の2016年、先ほど見たのはこんな内容だった
石油は実は無限に湧いてくる。これが明らかになったら産油国が困るらしい。化石燃料説はあくまでも仮説。化石燃料でない石油はどうやって出来ているのか分からないが、それが湧き出てきて、それを燃やして文明は維持されている。分からないもので日常が運営されている。このような事実はフィクションよりも奇なり。
∧∧
(‥ )旧ソ連のマントルにおける
\− 石油無機起源説が
マグマで合成になって
さらにはこの部分が
抜け落ちてしまいましたか…
(‥ )なんかもうほんと
順調に劣化してるな
実際には、代表的な石油産油国は、かつて白亜紀に海が広がって大陸を覆い、浅い海が広がった地域にある。その時に大繁栄した植物プランクトンの死骸が大量に堆積した場所で石油は産出する。
石油がそうそう尽きないのも理由は単純だ。例えば石油のある層まで穴を掘って石油が湧き出て、やがて出なくなる。しかし実はこれ、栓を開けられたコーラが吹き出たようなもので、奥にはまだまだ残っているのだ。というかむしろ残ったものの方が多いくらい。この”実は大部分が残ったままになっている石油”を油田の奥からくみ出す方法が幾つも開発されている。水圧で絞り出す方法、酸素を吹き込んで燃やして軟化させる方法、界面活性剤で溶かす方法。石油の寿命が伸びるのはこういう単純な理由である。
∧∧
( ‥)調べればすぐ分かること?
(‥ )図書館にいけば
そういう
ボーリング技術の本とか
いっぱいあるからな
調べれば分かるはずよ
単に皆、調べないで怠慢ぶっこいてうわさ話を信じている。それだけのことだ。
∧∧
( ‥)だがしかし実のところ
どうなのだろう?
(‥ )いやさ皆は気づいて
いるんじゃないか?
石油は尽きる尽きると言われていたけど尽きない。
ははーん? 石油は化石燃料ではなく無尽蔵にわく不思議なものなんですね?? という与太話を信じる人々。
なんとも安易で馬鹿っぽいが、本当のところ、これを信じる皆々の脳も気づいているのではないのか?
実は石油の寿命が伸びているのには、ちゃんとした技術的な理由があると。
ただ、それを調べるのが面倒くさいので、調べないための言い訳として、”石油は無尽の資源説”をたしなんでいるだけではないのか?
∧∧
(‥ )調べないための言い訳として
\− 石油は無尽の資源説で
納得したふりをしている
だけなのではないか?
(‥ )心は信じているかもな
だが脳はどうだろうな?
あなたは確かに心では”石油は無尽の資源説”を信じているであろう。
だが、あなたの脳は実際どうなのだろう?
実のところ、あなたの脳は石油の寿命が延びているのは技術的な解決策が進歩したからだ、ということを薄々気づいているのではないのか?
ただ、それを調べるのがすごく面倒であることは明白。それに気づいたあなたの脳は、調べないための口実として”石油は無尽の資源説”で納得しようと可決したのではないのか?
人間の心は脳の影にすぎぬ。実際、人間の行動を見ると、脳は気づいているが、心は気づいていない、ということがままある。
いや、より正確にはこうだ。脳が気づかないことを可決したからこそ、心は気づいていないだけなのだと。
∧∧
( ‥)あなたは人が言う
分からない
を信用しない
(‥ )信用しないのではなく
信用してはいかんのだ
問うべきことはこうである。
分かりませんか…なるほど。その”分からない”という言い訳であなたはどれだけのカロリー節約に成功したのですか?
問われるべきはこれである。
*それにしても、そもそも石油が仮に無尽蔵の資源でも産油国は別に困らないはずなのだが、石油は無尽の資源説はそこの理論武装が甘いようである。幾ら探しても有望な石油資源は限られた産油国がにぎっているのだ。起源がどうなろうが量がどうなろうが、価格は需要と供給という経済で決定され、彼らはそれを独占している。なれば産油国が石油の起源について困ることは成立しない。石油が無尽の起源説はこの辺りの設定が非常にゆるい。
∧∧
(‥ )この次見た時は
\− この欠点が是正されるの
ですかね?
(‥ )どうだろうな
4年間の流れの中で
この部分は変わってない
人間は経済に関する
理解が非常に貧しいから
ここだけは
変わらないと思うけどな
まあこのペースでいけば、2018年に観測することになるだろうし、それを見れば良いのだ。
2016年10月9日日曜日
ダイエット本娯楽説
ここらには本屋というものがない。
∧∧
(‥ )だからコンビニの本が
\− やや充実気味
(‥ )そういう本を見ると
皆がどんなものを
望んでいるか分かるよな
占いの本は自分の立ち位置を見定めるためのものだろう。人間が社会性動物であり、立ち位置に非常に敏感であることを考えれば当然だ。
”あの有名な人の格言”という体裁の本もある。要するに名言、提言をまとめた本だ。
∧∧
(‥ )これも人間が群れる動物だから
□− 求められるものなの
でしょうなあ
(‥ )群れの内部で起こる競合を
切り抜ける
お手軽な打開策を求めた
結果であるな
そういう手を
求めている時点で
すでに詰み手っぽいが
状況が詰みであるからこそ
大胆な打開策を渇望する
気持ちは分かるね
それを考えるとまともな本はむしろ漫画であった。
∧∧
(‥ )漫画は単純に娯楽だからね
□−
(‥ )他の本は…
気持ちは分かるが
いささか姑息だな
非常に否定的な言い方をすれば、くだらん。
そして、皆が望む本をくだらないとしか思えない。これは物書きとして致命的であることを示す。
∧∧
( ‥)皆が望む本を
くだらないと思うとは
皆が望む売れる本を
書けないということであり
それは物書きとして
詰みなのである
( ‥)さりとてなあ
−/ 皆が面白いと思う本を
書くのは
つまらないんだよね
つまらないことは無理にしない方がいい。まず心が死に、そして体も死ぬ。そんな生はまっぴらごめんだ。
それにしても、以上を見れば分かるように、人間が興味を持つのは比較的すみやかにカロリーになる本である。
つまり、自分の立ち位置を知り、身動きできぬ現状から脱出する魔法の方法を手に入れたい。
∧∧
( ‥)動機は当然なんだけど
本が提示する方法は
基本的にインチキなのである
(‥ )インチキにならざるを
えないのだ
だって世界は物理的に
規定されているのだからな
世界を支配しているのは物理的な力や状態だ。線路や道路が地形に支配されているように、人はこれから逃れられない。逃れるにはトンネルを掘るような膨大な投資が必要で、どっちにしろ楽な道は存在しないし、存在しえない。
∧∧
(‥ )でも皆はお手軽に脱出したい
\− だからお手軽な脱出手段が
提案されるが
それはお手軽な手段である以上
必然的に
インチキとなるのである
(‥ )この山道を歩くしか無いよ
という現実を
認めたくないから
人は嘘を買う
そういうことだな
だから売れるし
だからくだらなくなる
しかし、考えてみればこういう本を皆がそう真面目に読んでいるとも思えない。実は単にこれができたらいいな、そう思って買って読んで、そして忘れる。
その累積ではなかったか?
多分、ダイエット本が延々と売れ続けることと似ているのではないか?
∧∧
( ‥)ダイエットしたいけど
ダイエットは簡単ではなく
だから簡単にやせる! という
本を買って
ダイエットしているという
気分を味わうのである
(‥ )ダイエット本は
実用書ではあるけど
実態は娯楽本だって
ことだよな
だからダイエットの手段が
事実上の
インチキであっても
問題ない
私は今ダイエットしている
という満足感が味わえれば
それで良い
∧∧
(‥ )それを考えれば世の中で
\− 売れている本に対して
もっと寛容な気持ちに
なれるのでは?
(‥ )えー でもやっぱ
くだらん
とはいえ、インチキな実用書にあまり目くじらを立てるものではないし、それを買う人を軽蔑することもないってことだろう。それは先の、”ダイエット本は実用書に見えて事実上の娯楽本である”、ということを踏まえれば明らかだ。
だが一番素直なのは漫画やラノベだろう。これはフィクションですと言っているのだから、これほど看板に噓偽りのないものはない。漫画が本の王者であることには必然の理由があるのだ。
∧∧
( ‥)反対に最悪なのは
(‥ )日本はこれだから
駄目だ論とかだろ?
真面目な提言を装って実態は現実逃避に責任転嫁、自己肯定だ。か細くひ弱で、そのくせ檻の中で取り澄ましておる。あれは下種だ。真面目で真剣な人間共とは、痛ましいほどに下種である。
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