自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2018年11月27日火曜日
不備を指摘する人間は指摘されることを恐れるがゆえに
∧∧
( ‥)世界史をあなたが書くなど
無謀だけども
実際に今書いている科学史も
無謀である
( ‥)それは正論だけどな
‐/ 無謀だ無謀だと
言って逃げていると
何もできずに
死んじゃうよ
もちろん、確実に死んでしまうことに挑むのは馬鹿馬鹿しい。
だが、馬鹿は馬鹿なりに、と言うであろう? 素人なら素人なりにやれば良い。
∧∧
(‥ )まあどんな学問も作業も
\‐ 単純作業の積み重ね
ですからね
素人でもなんでも
ある所定の方法で
ただ累積させればいい
(‥ )だからこそ
考えるやつは失敗するよな
あるいはこうである。単純な累積で良い。逆に言うと累積していない分野ではどんな人間も素人だ。そういうことである。
∧∧
(‥ )日本国紀なる本を書いた
\‐ 百田さんが訳知り顔の人から
さんざん叩かれたり
不備を指摘されている
みたいにね
(‥ )あの人はもともと
放送作家みたいだからな
文献を相互に
照らし合わせて
一番妥当な仮説を
導き出す作業は
したことないだろう
反対に、放送作家なら色々な文献をつなぎ合わせて面白い文章を書く能力はあるはずだ。
事実、彼の本は今、非常に売れているのである。
∧∧
(‥ )反対に言うと
\‐ 百田さんの本を
ここがおかしい
この引用は不適切だと
批判している人は
指摘する点ではプロだが
読ませて売る文章を
書く点では
まったくの素人なのである
(‥ )まあだからよ
他人の不備を指摘して
俺はこれだけ
知っているぞ自慢だけで
終わっちゃうんだよねえ
他人の不備を指摘する人間は、反対に言うと不備を他人から指摘されることを恐れる。
そもそも恐れるという価値観。そしてそれが恥であるという概念。これらがあるからこそ、その手の人は真面目に文献を読み、論文を書くのだ。
だがしかし、それゆえに不備を指摘されることを恐れ、いつまでたっても一歩が踏み出せない。全体を描くことが怖くてできない。安全パイを取るあまり、一部のことだけを掘り下げて、どんどん細い井戸になっていく。
∧∧
( ‥)百田のおっちゃんを
批判するのはいいけども
そうやって批判するだけで
研究者は通史を書かない
というか
怖くて書けないのだ
( ‥)批判や指摘をやめることは
‐/ ないけどな
自分のそういう行為は
ただの逃げと表裏一体
安全パイの先は詰み手
このままでは
自分は永久に負け犬
そこんところは
自覚せんといかん
実際、研究者の脳内には計算があるのだ。自分は通史を書かなくても生活できる。どうでもいい論文でも業績となり、そして生活できる。論文さえ書けば研究者という肩書きを名乗って自慢できる。ここには甘えがあり、この甘えが隙をうみ、これが本を書かない原因となり、今起こっている敗北をまねく。これは直視せねばならない。
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