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2018年2月14日水曜日

状況打開の気が無い企画は乗れませんぜ

 
 
 私は時間が取れません。さて、この企画の本を作るとしたら、今時だと原稿料が30万ぐらいですかね? そしてこの内容だとイラストレーターとライターで作業をすることになる。原稿料を折半したら15万ですか? 私は時間が取れませんし、さりとて15万の仕事を誰かに紹介するわけにもいきません。本ってのは作成に三ヶ月はかかる。月収5万の仕事を他人に紹介するのはちょっと無理があるのですよ。そこでですよ、イラストはともかくとして、例えば企画を立案したあなたがテキストを書いたらいかがでしょうか? これなら原稿料の問題ナッシング。
 
 とまあ、行間を含めて書けば、このような内容の返信をば相手に送信。 
 
 ∧∧
( ‥)名案?
 
  ( ‥)名案というか
    ‐/ 昔から出版社の編集が
       やってる手だよ
 
 文章ってのは馬鹿でも書けるのだ。それにいちいちライターや作家を探していられないこともある。だから編集者がそのまま社内でライター業をしていることはしばしばある。馬鹿でもできるんだからできなきゃおかしい。大学でも高校でも、そもそも、そういう訓練は受けているはずだ。できぬというならその場で即行自害すべき恥。
 
 ∧∧
(‥ )まあでもこれ自体は
\‐  どうでもいい話で
 
  (‥ )問題はこのメールの返信で
      本当に話が
      終わったことだよ
 
 ここからわかることがある。

 まずひとつ。
 
 推論するに原稿料15万で本を一冊書かせようと考えているだろう。これは事実であった。まず間違いない。
 
 ∧∧
( ‥)まあこれ自体も
    この際はどうでもいい話で
 
  (‥ )物書きにとっては
      大問題だけども
      今は
      その話ではなくて
      次のことだ
 
 物書きへの支払いがここまで減ったということは、理系の本を出している出版社の売り上げも、もはや限界近くまで落ちてますよねー。これ自体は当たり前だけども、現実見ると、おほほーというやつだ。
 
 ∧∧
(‥ )そして折半して15万だから
\‐  原稿料30万からすると
    会社の純利益も
    似たようなものだろう
 
  (‥ )つまり編集者は
      一ヶ月に一冊の本を
      世に出さないと
      自分の給料という人件費を
      まかなえない
 
 そして、30万から人件費月給20万を抜いたら、会社の冷暖房や電気代やガス水道代で利益は全部消えませんかね、と現実が追い討ちをかけてくる。

 しかも、編集者一人当たり一ヶ月に一冊を出せとは、仕事として飽和状態に近い。ゆえに状況はもはやギリギリ。つまり、これ以上の単位時間あたりの収入増、というか維持自体が現行路線のままでは不可能なはず。
 
 ∧∧
( ‥)というか本が
    売れなかったら
    それすらまかなえずに
    即座にアウト〜♪
 
  ( ‥)それを考えるとよ
    ‐/ とにかく
       売るための本
       売れるための本を
       作るため
       編集者は
       血相変えてないと
       いけないんだけどね〜
 
 ∧∧
(‥ )それがなんとも
\‐  感じられませんでしたぞと
 
  (‥ )この状況を
      なんとかしようと
      あの手この手を試している
      編集者さんもいるんだがな
      そうであるとこっちも
      企画に乗りやすいのですよ
      売れる本なら
      こっちにも
      利益が入る可能性が
      あるからな
 
 そういう企画だったら乗ろうじゃありませんか。だがそうでないというのなら、そりゃあ無理ってものざんしょ。
 
 
       
    
 

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