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2016年1月17日日曜日

読書人の誇示はハリボテ

 
 仕事がひとつおおむね終わった。少なくとも文章とイラストはすべて終わったのである。
 
 ∧∧
(‥ )カラーイラスト60枚を
\‐  50日ですか
 
  (‥ )まあ良しとできる
      速度ではあったな
 
 予定は2日オーバーしてしまった。年始に行っていた節足動物10枚に足をとられた結果である。
 
 ∧∧
( ‥)あの時は下描きが
    出来た段階から
    始めているのに
    色付けが1日2枚の
    ペースにまで落ちたからね
 
  ( ‥)節足動物は足が多くて
    ‐/ 形は取りやすいが
       面倒くさいのだよね
 
 
 最後の2日間は食料の買い出しに出かける以外、家にこもりっきり、座りっぱなしで作業であった。そうして寝て、休んで、起きてみると腰が痛い。
 
 
   運動を怠って
   座り仕事を続けると
 ∧∧ 時々なるよね
( ‥)
 ‐( ‥)中断は
     たった二日なんだけどな
      まあこういう時は
      歩くに限る
 
 座っているとなんともないが、立ち上がると腰が痛いのだ。1キロ、2キロと歩くと腰の痛みはやわらぐ。しかし公園のベンチでぼんやりと日向ぼっこをして、座って立ち上がるとまた痛い。そしてまた歩く。すると痛みが消えていく。
 
 寝て起きて、早朝の散歩へいって。
 
 ∧∧ どうよ?
( ‥)
 ‐( ‥)そうねえ大体
     大丈夫だね


 腰回りが固いような感覚はまだあるが、多分、ほぼ元通り。
 
 さて
 
 本を読むということには何の意味も無い、そう思わせる顕著な例は進化論に関する理解だ。
 
 ∧∧
(‥ )進化論は義務教育で
\‐  事実上習わないから
    一般の人から
    めちゃくちゃな理解をされる
    分野だけども
 
  (‥ )本を読む人間もな
      この壁を
      突破できなかったのだ
 
 読書人の全員が科学に興味を持っているわけではないが、そういう言い訳はこの場合、通じない。なんでかというと、

 種は来るべき時がきたら一斉に進化すると主張した今西進化論
 
 あるいは

 種はある時、急激に進化する。そしてそのメカニズムは種のあり方そのものにある(みたいなー)と主張したグールドの断続平衡説

 こういうものを信じ込んでいる読書人がいる一方で、集団遺伝学やダーウィニズムを理解した読書人はほとんど皆無だからである。
 
 ∧∧
( ‥)つまり本を読んで
    間違った理論を
    信じ込んだ読書人は
    山のようにいるけども
    正しい本を読んで
    正しい理解にたどり着いた
    読書人がほとんどいない
 
  (‥ )こう言うと
      ああいう賢しい連中は
      正しいとは何か?
      とか
      へ理屈をこねだすけどな
 
 正しいとは何か? その問い自体は深淵な問いではある。だがこの場合はただの逃げだ。
 
 テストで自分が信じた解答が×印で返ってきた時、正しいとは何か? これは本当に×なのか? そう問い直すようなものである。
 
 ∧∧
(‥ )その問いが正しいことは
\‐  もちろんあるけども
    この場合は
    教科書を読んでないだけだよね
 
  (‥ )そういうと
      連中は
      それは教科書至上主義だ!
      とかいって逃げよるが
      実際には
      教科書とか論文を
      読んでないだけなのよね
 
 読んでない自分の怠慢を指摘されたら、それは教科書至上主義だ! と言い出す。それは壮大な言い訳であり、逃げを豪華に飾り立てただけであろう。
 
 かように、言い訳自体は無駄に壮大だが、つまるところこうなのだ、読書人は、本を買う時にケチった。それだけの話。
 
 ∧∧
(‥ )教科書は必読だけど
\‐  売れないから高いからね
 
  (‥ )その教科書を買わない
      つまり読書人はまず
      金をケチっている
      これが分かる
 
 次に、教科書を読むには参考書を読まなければいけないし、参考書の基礎知識を知るには別の本を読まなければいけない。
 
 本を読むための本を読むための本を読まなければならない。

 これには金がかかるだけではない。時間も、読む時に脳を動かすカロリーも必要だ。
 
 ∧∧
( ‥)脳は人体の2〜3%を
    占める器官でしかないのに
    全新陳代謝の1割り2割りを
    消費する
 
  (‥ )読書人はだな
      カロリーの支出を
      ケチったのだよ
 
 人はしばしば無駄を誇示する。無駄の誇示は経済力やあるいは権力、富みの誇示である。
 
 読書にもそういう側面がある。積ん読などはそうであろう。買ってはいる、しかし読まない、その蔵書の量は経済力の誇示となる。
 
 ∧∧
(‥ )でも実際には
\‐  読んでないどころか
    高い教科書を忌避したり
    読むのに膨大なカロリーを
    消費する参考書群を
    回避したりしているのである
 
  (‥ )読書家という連中の
      無駄の誇示はな
      しょせんは嘘なんだ
 
 
 全部ハリボテだ。

 高いものを買わず、読まず、頭を働かせず、簡単で安い本をどさどさと集めてハリボテの城を作っておる。
 
 なにもかもそうではなかったか?
 
 例えばなぜラノベのタイトルを恥ずかしいと言うのか?
 
 これを読んだと言っても自慢できないからではなかったか?
 
 すべては自慢のためではなかったか?
 
 しかし実態は、安くて薄い嘘を累積させ、それでいて読んですらおらず、脳を働かせてもいない。
 
 無駄の誇示すらもハリボテだとするのなら、では一体読書人とはなんであったろうか?
 
 
 ∧∧
( ‥)なんでしょうね?
 
  (‥ )ただの見栄っ張りの
      嘘つきだろ?
      そういうの
      いっぱいいるぜ
 
 
 
 

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