自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2012年12月19日水曜日
讃えよ、自由と無限の可能性!
∧∧
(‥ )こたびの選挙では
\– ありとあらゆる不平不満が
散見されますね
(‥ )まあ、不平不満は認識、
認識の基礎は仮説、
不平不満が多様とは
人が持つ仮説が多様だ、
そういうことだよね。
∧∧
(‥ )もっと知性的なシステムを
\– 模索したい
(‥ )知性こそ解を探るベストな
手段である。そういう仮説
だろうね。この手の人は
進化論は理解できない
だろうな。
知性のない集合体でも解は探索できる
∧∧
(‥ )政権が不安定すぎる
\–
(‥ )安定=解探索が可能
不安定=解探索不可能
という前提だね。
気持ちは分かるが、
根拠は怪しいなあ。
というか、あからさまに
間違いじゃね?
安定の江戸幕府、不安定の極み3世紀のミリタリー・アナーキー。解を出したのはどっちだったか?
∧∧
(‥ )右翼化が心配
\–
(‥ )国防自体が右翼化なら
日本以外の世界のほぼ
すべての国はファシスト
だよね。まあ、
そうではない仮説を
持っているのだろうな
∧∧
(‥ )民主主義と軍隊は両立するか
\–
(‥ )民主主義=平和、善
そういう仮定に見えるね
でも、両者は
両立するどころか、
民主主義を生み出したのは
そもそも戦争だろ?
ろくに訓練もしていない市民軍を大量投入して突撃戦をしかけ、破竹の進撃を続けるフランス革命軍。それに対して、国家存亡の危機に瀕してもなお、農奴の解放、軍隊への編入を拒んだのは王様だった。
∧∧
(‥ )軍人貴族からすれば民主主義
\– と市民軍は階級社会の破壊に
他なりませんからね
(‥ )でもフランスに
負けちゃうから
仕方なく自国も
市民軍になって
民主化せざるを
えないのよな
民主主義の母親は戦争だ。両立するどころの騒ぎではない。
( ‥)もしかしたらあれかもね
軍隊=軍人貴族だと
思っているのかも
しれないね
近代軍は今のところ
軍人貴族ではないけどな
∧∧
(‥ )日本は150年前まで
\– 中世的な軍人貴族体制
でしたからね、
その思いが
ぬぐえないのでは?
まあ、どんな組織も、それが警察であれ企業であれ、町内会であれ、安定していると色々とよからぬことを始めるから、そう思うのは無理もないかもしれない。あるいは時代劇の見過ぎかもしれない。
∧∧
( ‥)ヒットラーという揶揄
\–
(‥ )テレビ持ってないから
知らんけども、何?
今回の立候補者の中に
天才的な演説と
身振りで大衆を大いに
わかせた人いるの?
とてもそうは見えないのだけど、そうなのかい?
(‥ )それにさ、その仮説って
ヒットラー個人だけが
歴史を作って戦争した
みたいな話だよな
∧∧
(‥ )WW1は普仏戦争の遺恨試合で
\– 当時は戦争するのが当たり前
だったのですよね。
1以後、WW2が間近いのも
当時からすでに言われて
いましたし。
戦争が、その悲惨さが、人類がこれまで経験したことのないレベルに到達したのはWW1からで(日露戦争においてすでにその萌芽があった)、しかも
∧∧
( ‥)しかも、それでもなお
WW2をやりましたから
(‥ )WW1、WW2、その2つ
を経験した現代人、
少なくともWW2の
総力戦に参加した国々の
現代人が抱く戦争観は
WW2以前とは
ずいぶん違うし
WW1以前とはさらに
違うはずなんだよな。
*言い換えると、当時、総力戦に参加しなかった人々とその子孫、それらの国々の戦争観もまた、我々とは全然違いうるということでもある(例えばの話、彼らは平気で核兵器を使うのじゃないかな?)
それを踏まえて考えるに、現代人の戦争観でヒットラーの戦争や開戦理由を、まるですべては彼個人の野望的な意味合いであったかのように語られても、なにかそれ、後づけ的でおかしくねえ? あるいはこの世界は物理宇宙ではなく、善悪とカリスマ性だけで動く霊的宇宙であるというオカルト思想じゃないすかね?
∧∧
(‥ )おそらく、ヒットラーが
\– 存在しない時空でも
WW2は起こった
でしょうから
(‥ )戦争は個人でやるものじゃ
ないからな。
特に近代戦は金もかかるし
総力戦だ。必要も無い
戦争なんて誰からも
支持されないし、
実現できないしね。
支持される時点で、それは何かしら物理的な、現実的な理由があった、ということだ。
∧∧
(‥ )そういう意味では、
\– ヒットラーという揶揄は
個人の想いと情熱で
世界が動くという仮説
なんでしょうね
(‥ )指導者が個人である以上
個人の性格というぶれは
かならず出るんだ。
それは確かだよね。
収容所は誰でも作るかも
しれないけども、なぜ
僕らの歴史ではそれが
絶滅収容所だったのか?
そしてなぜヒットラーは
どう考えても無謀な
二正面作戦を決断して
しまったのか?
戦争参加者だけど
参謀でも将校でもない
ヒットラーがなぜ軍に
口出ししてしまうのか?
個人のぶれは確かに
必ずあるんだよな。
*そういえば文民統制の最悪の事例はヒットラー、という揶揄がありましたね。
∧∧
( ‥)確かに、個人の性格が歴史に
およぼす影響はある。
だけども、大枠はすでに
決まっていて、それは
動かしがたいと
(‥ )中央集権化が遅れた
ドイツには強力なリーダー
が必要で、という意味では
歴史上、どっかで
独裁者が出るのは
必然だったのではないか?
そう考えるとだ
だとしたら、そうなる運命は神聖ローマ帝国が成立した時点で、帝国の統治機構にローマ法王と対立する構図をはらんでいたと言われている時点で、結果として、ついに帝国は最後まで中央集権化することができなかった時点で、すべてはすでに決まっていたとも言える。
∧∧
( ‥)そういう意味で言いますとね
(‥ )日本の運命も決まっている
わけよ。モンゴル帝国、
大日本帝国、冷戦以後、
なにひとつ変わっていない
未来にはかならずぶれがある。だが大枠には逆らいがたい。ルートを選ぶのは意思ではあるが、ルートを決定するのは地形だ。
∧∧
( ‥)運命は決定論的に定まる
わけではないけども
( ‥)地形には逆らえない
–□ そういうことだね
∧∧
( ‥)言い換えれば
(‥ )選挙の反応を見ると、
世の中の人って、
自分にも人々にも、
自由と無限の可能性がある
そう信じているのな。
個人の自由、個人の力量、個人が切り開く無限の可能性、そしてそれを可能ならしめる世界。それを前提にしないと、以上様々な発想は出てこないだろう。
∧∧
( ‥)あなたの感想は?
(‥ )自由と無限の可能性
そんなもの、どこに
あったんだよ?
自分の人生をよく見返してみよう。
自由と無限の可能性。そんな能天気なしろものが一体どこに転がっていたと言うのか?
∧∧
( ‥)少なくとも
(‥ )オレは見たことないね。
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