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2012年12月31日月曜日

挫折ってのは転がってるもんです

 
 
 
  ( ‥)失敗!失敗!肉片!肉片!
      肉、敗! 肉肉 失敗!肉
 
 ∧∧
( ‥)....そのネタ、何人の人が
    分かってくれますかね?
 
 一輪車の綱渡りなんか生ぬるい。本当の綱渡りは自転車操業。
 
 ∧∧
( ‥)タイムリミットぎりぎりで
    支払いがあったので銀行に
    お金を返して、それでまた
    お金を借りて、従業員に
    給料を支払っての
    繰り返し
 
   (‥ )社会人かつ、わずかでも
       運営に関わっている
       立場だと、まじで
       目をそむけたく
       なるよね。
       しゃれにならんわ。
 
 ふと、思い出した。中学の時である。隣のクラスだったか、ヤンキーがいた。聞けば実家は会社であり、父親は社長だという。
 
 
 ∧∧
( ‥)自転車操業と苦しい家計の
    やりくりの犠牲者でしょうか?
    それとも、親の苦労、子知らず
    でしょうか?
 
   ( ‥)あるいは小金持ちは
       大金持ちと違って
       下品ということかも
       しれんけど
 
 なんであれ、今にして思えば、自害して親に詫びなければいけないような振る舞いではないのか?
 
 
 ∧∧
(‥ )あなたのメモリーによれば
\–   ヤンキーの彼はあまりに
     やることなすことあれ
     なんで、怒った野球部の
     エースに、ある日、廊下で
     組み伏せられて、
     怒られてましたね
 
  (‥ )野球部のエースなあ、
      彼は小学校で一緒だった
      はずだなあ。
 
 よく覚えていないが。
 
 ハンサムで日に焼け、優しく、女の子に人気があった。後で聞いたら、席替えの時、彼の机を1000円で落札した女の子がいたらしい。
 
 ∧∧
( ‥)1000円というのが
    なんともね
 
   (‥ )今のレートでは
       1万円ぐらいです
       おおむね
 
 野球部のエースは、中学卒業後、県内では野球が強い高校へいったそうだ。そして補欠のまま終えた。
 
 ∧∧
(‥ )でっ、ヤンキーのお父さんの
\–   会社は倒産したと
 
  (‥ )まあ、夢だの人生設計だの
      あっさり壊れるもんさ
 
 
 テレビの向こうにもそういう連中がいたよなあ。
 
 ∧∧
( ‥)ああ、本業そっちのけで
    テレビに出てくる
    大学教官とかね
 
  ( ‥)中学、高校で挫折する奴も
    –□ いれば、社会人になって
       そこそこな地位になって
        挫折するやつもいる
 
 まあ、そりゃあそうなのだ。大学に入った、国家官僚になった、大企業に入った、それはゴールではなく、スタートでしかない。
 
 ∧∧
( ‥)受験勉強をはるかに越える
    勝負の世界
 
  ( ‥)ぼろぼろぼろぼろ
    –□ 脱落するのさね
 
 そしてかなわぬ夢を呪いながら、たまたま出たテレビをきっかけに、安易にコメントしてくれる便利な奴だと使い倒される。
 
 ∧∧
( ‥)そして時々、本音が
    出ちゃいますと
 
  (‥ )カンニングで逮捕はひどい
      とか、
      ノーベル賞がそんなに
      えらいのか? とかな
 
 平等な競争でずるをしたら処刑ものだ。ノーベル賞だからえらいのではない、選抜があるから権威が出る、それだけだ。
 
 ∧∧
( ‥)でも、分かっていても
    恨みは消えないと
 
  ( ‥)人間、自分の学力に
    –□ 一生、祟られるんだ。
       それは全員
       同じだけどね
       あきらめ切れない
       やつは必ずいてな
 
 ∧∧
( ‥)問題は
 
  (‥ )挫折を他人のせいに
      し始めた時、
      人生が嘘に染まる。
 
 嘘はついていないかい?
 
英語がしゃべれないし、読めないから、アメリカにだって馬鹿もいれば文盲もいるんだ、とか訳の分からないことを言っていないか?
 
反対に英語が話せるから、日本では理解されなくてもアメリカなら〜〜〜と有頂天に勘違いしていないかい?
 
自分では理解できないから、オレでも理解できるように教えてくれない相手が悪いと言っていないか?
 
オレ様を理解できない世間が馬鹿なのだ、と力説していないか?
 
自分が分かる事柄だけで世界を説明しようとしていないか?
 
そして、お前さん、そもそも論文を読んでないだろう?
 
 
 ∧∧
( ‥)読んでないと分からない
    だがしかし、
 
   (‥ )読んでいると
       相手が読んでいない
       ことが分かる
       世の中そんなもんさ
 
 だから間違いを犯すことは問題ではない。そもそも科学の歴史も数学の歴史も、間違いは多少あっても、その理論や公式がそこそこ使えればそれで当面良しとして進んできたものだ。未来に改良の可能性を託してそうしてきた。
 
 ∧∧
(‥ )失敗を認めないというのは
\–
 
  (‥ )認めぬためには嘘を
      つくしかなくなる
      自分の面子にすがって
      生きる。
 
 そうなった時、それは挫折どころの騒ぎではない。次に伝えるという最後の可能性、それそのものが消え、世界が閉じる。
 
 
 
 
  

2012年12月30日日曜日

葉っぱ一つでも難しいのさ

 
 
 
 コウヤコケシノブをリンク=>*
 
 ∧∧
(‥ )これがコケではないことを
\–   外見だけから述べよ
     という考察ですか
 
  (‥ )葉っぱが分岐してるよね
      ですむ話と言えば
      そうなんだが、実際には
      もっと難儀な話でなあ。
 
 葉っぱが分岐する。これはいわゆる大葉類の特徴である。
 
 *大葉類のコンテンツはまだ作っていない。
 
 ∧∧
(‥ )でも、以前は別にされてた
\–   トクサも今では大葉類
     ですよね
 
 (‥ )その一方で、いわゆる大葉、
     シダの葉と種子植物の葉は
     原型は共通するらしいけど
     葉、それ自体の起源は
     別だと聞くなあ。
 
 ∧∧
(‥ )その一方じゃ針葉樹のような
\–   事例もありますしね
 
  (‥ )針葉樹の葉は大葉には
      見えないからね。
      大葉に見えないどころか
      スギゴケなんてのが
      あるように、外見上は
      コケと似ている場合すら
      あるわけで。
 
 片や配偶体、かたや胞子体なんだけど。
 
 ∧∧
(‥ )あるいは曰く、
\–   小葉類のヒカゲノカズラたち
     彼らの小葉とスギの葉は
     起源が同じと論じた人、
     いましたよね
 
  (‥ )気持ちは分かるけど、
      研究者が一人として
      真に受けなかった説な。
 
 この話を振られた時の、さる植物研究者が浮かべた、うんざり顔は忘れられない(業界の恥部という感じらしい)。
 
 *解剖学的にヒカゲノカズラと針葉樹の葉は別ものだろ? ヒカゲノカズラの葉は小葉。いくら似ていても針葉樹の葉は大葉だよね。化石記録を見ても明かにそうじゃん、という指摘をガン無視した異説であった。
      
 
 ∧∧
( ‥)でも、そういう教科書的な
    知識って、知るは簡単、
    調べるは困難ですから
 
  (‥ )これがシダかコケか、
      とりあえず外見から
      説明しろ、循環論法抜きで
      と言われたら、
      実はやっかいなんだよ
 
 ふと思う。
 
 こんなことも出来ないくせに、恐竜の大進化だの飛行の起源だの、人類の知性のあり方だの、カンブリア爆発だの、無駄に希有壮大な話をする連中は多いよな。 
 
 ∧∧
( ‥)しちゃいけないわけじゃ
    ないんですけどね
 
  ( ‥)普通に会話を楽しんでる
    –□ 掲示板ののりだったら
       別にいいんだがな。
       浮世離れした
       希有壮大な話は心の
       健康にもいいからね。
       だが、真顔で語って
       そのくせ教科書を読まず
       しかも地に足つかぬまま
       妄言を広げる奴は
       困るよなあ。
 
 路傍の雑草と軽く見るなかれ。葉っぱひとつとってみても、それはそれは難しいものだ。
 
 
 

5年ごとに変わるって都市伝説でしょ

 
 
 オレ様理論家の特徴のひとつは、調べないで、手持ちの知識だけから壮大な話を展開することにある。
 
 間違いがある、とかが問題ではない。調べもしないのに思い込みだけで話を過剰に作ることが問題なのだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )というかあれですね、
\–   手持ちの知識だけで話を
     ふくらませると、
     あらが出るということですね
 
  (‥ )あらが出る。
      そのあらを指摘されても
      手持ちの知識だけで
      あらをふさぐので、
      話がどんどんおかしく
      なる。言い換えると、
      自分と自説を守ることに
      きゅうきゅうとして
      他人の話を聞かない。
 
 必然的に、本人は必死なのだが、周囲から見ると
 
 「ああ、確かにお前の理屈は正しいのだろうな。ただしお前の中ではな。」
 
 という事態に陥る。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)理論は普遍的なものには
    ならず、結果的にオレ様にしか
    ならないのだと
 
 ( ‥)まあ、そういうのを
   –□ 世の中の人は
      オレ様理論とか
      それはオレ様の理屈でしか
      ないよねえ、
      そう揶揄するわけよ。
 
 
 
 例えば巨大隕石が衝突すると地殻に穴があいてどかーん、だ、という説をあっさり信じた連中の会話も見ていると。
 
 1:マントルを液体だと思っている。地震波のうち、S波は固体しか伝わらない。S波の伝わるマントルは当然、固体であり、マグマのようなものではない。そういう物理的な事柄を指摘されてもマントルは液体だと主張する=>物理学を無視している
 
 2:次にマントルはクレーターの掘削による減圧で溶融する(1の主張とはそもそも矛盾するがとりあえず置く)と言い出すが、その条件をソリダスのカーブで見ると、非常に厳しいことが分かる(どうも50kmは掘削しないといけない)=>明らかに地学の教科書を読んでいない
 
 3:続いて、例えば日本語で書かれたクレーターの本を読んでみよう。そうすると減圧による溶融の可能性が簡単だが1つ上げられている。だが隕石噴火を信じる当の本人達がそれに言及していない=>明らかに日本語の本を読んでいない(この手の本で簡単に入手できる日本語の本は事実上、1冊しかないが、それすら読んでいない)。
 
 4:次に英語で検索をかけてみよう。幾つかの英単語の組み合わせを試みると、数時間程度で、2の条件が満たされることがありうる、と主張する論文、言及がひっかかってくる。=>だがそれに言及していない。英語で検索をかけていないことは明らかである。
 
 端的に言うと、物理学も地学も日本語文献も英語の検索もしないまま話をどんどんふくらませていることは明らか。
 
 
 ∧∧
( ‥)読んでいないことは
    丸分かりであると
 
   (‥ )思い込みで話を展開
       していることは
       明白なんだよね。
 
 教科書を読むとか英語で検索するどころか日本語の本すら持っていない状態で、延々と壮大な話をふくらませてしまうわけで、それでしかも基本を勘違いしているのだから、そりゃあおかしなことになるだろう。
 
 間違いを犯すことが問題なのではない。調べもしないで手持ちの知識で、手持ち以上のことをばんばん述べてしまうから問題なのだ。結果的に、言うことが間違いというよりも嘘、あるいはほら話になっている。当人たちに自覚はないから意図的な嘘ではないのだろうが。そういうことだ。
 
 
 *ついでにいうと、4で紹介した事例は、なかなかよさげなアイデアに聞こえるのだけど、証拠がちょっとなくねえ? という案配で、特に支持されているわけでもない(一般的に巨大クレーターの生成で火山活動が起こることに関しては否定的な見解が多い)。
 
 *つまり、クレーターの生成と火山を因果関係で結ぶには、もっと手堅い話を持ってこないと皆、納得しないよ、ということでもある。
 
 *クレーターと火山の関係というと、月には明らかに因果関係がある(と思われる)事例がある。問題は、月の火山は地球の火山と全然違うし、月と地球とでは地質学の有様もずいぶん違う。月の事例を地球に安易にあてはめて考えるのはあまり正しくない。安易にあてはめて、月にはクレーターと火山があるから隕石衝突でマグマがごぼごぼ確実だぴょん、とか言っていると、月の謎を見落とすし、みすみすチャンスを失う=>hilihiliのhilihili: 「分かった」とは死へと至る病
 
 
 ∧∧
( ‥)そして例えば
 
   ( ‥)そうねえ、オレ様理論
     –□ で言うと、分岐学は
        結果がころころ変わる
        から信用できないんだ
        なぜ、オレの一押しの
        仮説を認めない??
        と声を荒げた人が
        いたよなあ。
 
 これの亜流では、
 
:恐竜学は5年置きに内容が大きく変わるのです!! 
:分岐学が作る分岐図は恣意的だ!
 
 というものがある。
 
 分岐学についてはこちら=>*
 
 ∧∧
( ‥)でも、これもねえ
    確かに、分岐図は恣意的に
    作ることができますけど
 
   (‥ )恣意的に作ったものが
       恣意的だと分かる、
       それが分岐学と分岐図の
       強みなんだがな。
 
 分岐図はグラフだ。グラフとはデータから発見するものであり、
 
 ∧∧
( ‥)いい加減なデータから作った
    グラフはあっさり破壊できる
 
   (‥ )いい加減なグラフは
       検証に耐えられない。
 
 これが分かっていないと、
 
 分岐学なんていい加減なんです。恣意的なんです。しかもご覧なさい! 鳥から恐竜が進化したことを示した分岐図すらあるではないですか! 分岐学自身が私の仮説を支持している!!
 
 といっていたのだが、その自説を支持する分岐図とやらがおっそろしく恣意的で、しかも同じ年に出た別の論文にあっさり破壊される、という事態が生じる。=>hilihiliのhilihili: あれはジョークか本気か?
       
 
 
 ∧∧
( ‥)分岐図なんか恣意的なんだ、
    と言いつつ
    引用した分岐図それ自体が
    恣意的以上にあからさまに
    ほら話に近い、
    という悲しい結果に
 
  ( ‥)恣意的な分岐図と
    –□ そうでない分岐図の
       識別ができない、
       なんのこっちゃない
       分岐学がどんな
       アルゴリズムか
       分からないままに
       話を展開しちゃった
       わけさね
 
 つまり、マントルはマグマだー、衝突でごぼごぼだー、というのと構図は何も変わらない。思い込みだけで話をどんどん膨らませるからそう言うことになる。調べもしないで過剰に語るから問題になる。そして何のどれの本を読んでいないのか、端から見ると明白だ。
 
 ついでにいうと
 
 ∧∧
( ‥)恐竜学が5年ごとにころころ
    変わるってのは間違い
    ですよねえ
 
  ( ‥)検証の過程でちょっと
    –□ ちょっと変わるのけどね
       基本的に一部がぶるぶる
       振動しているような
       状態なんだよな。
 
 
 よくわからんものはよくわからんので色々な位置に出るが、基本はぶれない、という意味。
 
 ∧∧
( ‥)というか、1986年に
    恐竜と鳥の分岐図が描かれて
    から26年
 
   (‥ )ぶれは収束していく
       傾向にあるのだよね
 
 資料が足りないので不明瞭で、将来、ここは壊れるかもね、という箇所はあるけども、例えば鳥に近い系統群の位置関係はもうあまりぶれがない。
 
 ∧∧
( ‥)むしろですよ
 
   ( ‥)研究者の人が言って
     –□ いたよね、実は
        紆余曲折はあったけど
  
 鳥は恐竜であり、肉食恐竜であり、その系譜はこのようなものである。それが分岐学的に明らかにされた1986年。これ以後、研究者達はデータを次々に加え、それぞれ様々な意見を表明し、仮説を突き合わせ、そして最終的に得たもの、
 
 それは1986年のものとほぼ同じものであった。
 
 
 恐竜学が5年、3年で大きく変わる、というのはセンセーショナルなニュースタイトルを追えばそうかもしれないが、あれはマスコミの作り出した虚像であって、単なる都市伝説だと思った方がいい。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 

2012年12月29日土曜日

この世界線にようこそ

 
 
 
   ( ‥)幼稚園の時、将来の夢は
       平凡な会社員と書いたら
       夢がないと言われたよ
 
 ∧∧
( ‥)まあ、先生としては
    他に言い様がなかったの
    でしょうね
 
  
   ( ‥)だけど小学生の時、
       ああ自分は
       まともな人生を歩めない
       よなあ、と思ったなあ
 
 ∧∧
( ‥)夢は数年であきらめましたとさ
 
 
 
 そして今、自分の人生の半分を消費し尽くして、思うに。
 
 分からなくもない。
 
 オレ様理論屋。自分だけの思い込みを理論としてそれにすがって生きて、口先だけ得意満面で、他人を見下すが、他人から見下される奴ら
 
 彼らの思い。
 
 きっといつかオレ様は輝けるはずだ
 
 オレ様の才能が認められるはずだ、なぜってこんなにオレ様とその才能はすばらしいのだから
 
 そんなとっくの昔に腐っている濁った夢を必死で抱いて、ずるずる時間の泥沼をはいずりまわる連中の、あの無様な叫びも分からなくもない。
 
 
 ∧∧
( ‥)なぜ?
 
   (‥ )現在、1年間に4冊
       残りの寿命と活動可能時間
       そのすべてを使って
       作成できる本の数100冊
       理論的なのべ読者人数20万
 
 それをもってしても、いや、この10倍の数をもってしても成果などなにひとつ出ず、読者とやらに伝わるものは理論的にほぼ0だ。
 
 私の人生はまったくの無駄に終わり、すべては雲散霧消するだろう。残る物は何一つない。子供の頃に思っていた未来は確かにやってきて、すべては確定した。誤差が起こるとしたら、それは平均寿命以前に死ぬことだけだろう。
 
 
   ( ‥)子供の頃にすべてを
       あきらめた、
       あきらめた通りの
       未来はやってきて
       それでもなお
       この予測には
       さすがに一瞬、
       ひるむからな
 
 ∧∧
( ‥)あなたたちお猿さんは無駄に
    知能を持っているから
    現実を見ると無駄に恐怖
    しますよね
 
 子供の時にあきらめてさえ、残りの人生半分、その不毛の可能性に一瞬にせよ、ひるむのだ。
 
 だとしたら、
 
 オレ様には輝く才能がある
 
 いつか認められる日がくる
 
 オレ様はまだまだ若い
 
 そう無駄に思い込んで、信じて、疑いながらも言い聞かせてきた連中がだ
 
 
 (‥ )見渡す限り、
     すべての可能性が閉じて
     いる現実を見た時、
     耐えられると思うかね?
 
 ∧∧
( ‥)オレ様理論屋さんが
    意固地なまでに現実逃避
    するのはそういうこと
    であると?
 
 怖いだろう?
 
 自分には才能などかけらもないことが
 
 目をそむけたいだろう?
 
 それを認めることが
 
 恐ろしいだろう?
 
 誰からも評価されず、そしてこれからも評価されないだろう未来が
 
 震えるだろう?
 
 35歳をすぎた時、なぜこの年齢がタイムリミットと言われてきたか、それを実感してしまった、その時に
 
 ああ、だから笑ってしまったよ。とっくの昔に夢破れた男が、そのことを気づかぬまま他人の絵を評価し、偉そうにアドバイスとウンチクを語っているのを見た時に。
 
 お前に実力などかけらもないではないか。実績もないではないか。自分の中身を見てみればいい。挫折と恨みと泣き言と言い訳だけだ。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)それもこれも
 
   (‥ )オレ様理論屋は自分の
       理論を守ることしか
       しない。
 
 自分の都合の悪い事実を無視して、自分だけを守った報いだ。自分が傷つくのが怖いから言い訳ばかりして、自分を守るために夢を差し出したのだ。見ろ。自分は傷ついていないが、盾にした夢はとっくの昔に傷だらけで錆びでぼろぼろじゃないか。
 
 見ろ。ありもしない才能とやらを守ったせいで、のびるはずの技術は枯れてお前の足下に横たわっている。
 
 すべての未来を叩き潰したのは編集部でも無ければ仲間でもない。お前自身だ。
 
 
 そしてここに至ったあらゆる諸君。すべての可能性が閉じたこの世界線に、ようこそ。
 
 
 
 
 

お前はアルキメデスではないだろう? 

 
 
 
 ∧∧
( ‥)なに?
 
  ( ‥)オレ様理論家ってのは
    –□ 仮説を検証する、という
       動作がうまくできない人
       なんだよな。
 
:わずかな手がかりで知った気になり仮説を思いつく
:自分に都合の良い話だけを集めてくる
:自分に都合の悪い事柄は無視する
 
 ∧∧
( ‥)平たく言うと反証を無視する
    そういうことですね
 
  ( ‥)これ、勝手な科学理論を
    –□ 思いつくだけにとどまらず
       日常のあらゆる点で
       問題を引き起こすの
       だよね
 
例えば曰く
 
:オレ様の絵を認めずに萌え萌え言っているオタ共が悪い
:オレ様の文才を見る目がない編集部がくそ
:オレ様の漫画を認めないのは出版界がコネの世界だから
 
 ∧∧
(‥ )これでは絵も文章もうまく
\–   ならないし、成功しないのは
     全部他人のせいだと
     責任転換して前に進まない
     でしょうね。
 
  (‥ )自己愛が強すぎるのだ、
      この状況をそう説明した人も
      いるけども、まあそうだろうね
 
 もし、以上の問いが次のようなものだったら?
 
:オレの絵、萌え絵じゃないからなあ、どうしよう? この路線で突っ走ってマニア向けにしようかな? それとも少し萌えも練習してみようかな。
 
 ∧∧
( ‥)自己愛ではなくて、絵を描く
    漫画を描く、それ自体が好き
    であるならば
 
  (‥ )試行錯誤のすえに、
      技術がなくても理屈が
      おかしくても、ある線を
      描けるようにはなる
      へたうまには
      なれるわけさ。
 
 理屈が正しければ絵が上達するだの、知性があれば萌え絵が描けるだの、そういった、知性こそ問題解決の鍵、という世迷い事は棄却するべきだ。試行錯誤すれば無知性でも目的の線は発見できる。
 
 
 ∧∧
( ‥)反対に自己愛が強いと
    まあ、防衛的になるんで
    人の評価は聞かない、
    アドバイスは否定する、
    これでいいのだと絵の
    技術を向上させなく
    なるのだと
 
 ( ‥)オレ様理論家ではね
   –□ 絵は一生へたくその
      ままだろうな。
      連中の絵は追求じゃない
      これが好きという発露
      でもない、そうではなく
      オレ様を肯定しろ! 
      だからな。そんなもの
      売り物にはならんよ
 
 当然、生涯、地を這いずり回る運命。
 
 ∧∧
( ‥)そういう意味でいうと
    オレ様理論家というのは
 
   (‥ )知性主義者だとも
       言えるかもね。
       自分の知性だけで
       すべてが分かるという
       無駄な自信の表現かも
       しれんな。
 
 だが、残念、知性だけで物事を正確に論じられるのはごく単純な事柄に限られるし、しかも、その際においてさえ、非常に高度な能力を必要とする。例えば論理だけで重心の位置を示したアルキメデスの論証を見よ。
 
 ∧∧
( ‥)でも、オレ様理論家の人は
    アルキメデスではないと
 
  ( ‥)そんな能力があったら
    –□ とっくの昔に業績を
       上げて、しかるべき
       地位にいるからな。
 
 そういう地位を手に出来なかった時点で、お前の人生は詰んだのだ。
 
 
 
    

2012年12月28日金曜日

時流をつかみ損ねるとはこういうことか

 
 
 
 hilihiliのhilihili: 収束していく世界の続き
 
 選挙でほぼ壊滅状態に陥った未来の党。その後、分裂の動きが早くも現れ、選挙から11日後の今日、
 
 
 ∧∧
(‥ )28日付で未来の党が
\–   正式に分裂を表明しましたね
     HPでお知らせが出てます
 
  (‥ )うはっ、ニュース映像で
      パペットとマスターが
      並んでおるがな
 
 パペットがすっとんでいったのか、マスターが糸を切ったのか
 
 
 ∧∧
(‥ )反原発票でもう少し手駒を
\–   増やせたら、もうちょい
     先延ばしになりましたかね
 
  (‥ )たぶん、そういうこと
      だよね。先延ばしが
      分裂なのか、
      乗っ取りなのか、
      放逐なのか知らんけどな
 
 しかし、手駒を増やすには他に手がないとはいえ、考えてみれば出版界において原発バブルがもう終わっていたことを考えると、あれでは確かに勝ち目はなかったよな。
 
 
 ∧∧
( ‥)うかつでしたね、あなた自身
    12月の頭に、原発バブルを
    過去形で述べていますよね
   *ちらっと言及している=>*
 
  (‥ )12月1日より前にね、
      原発バブルは終わりました
      という話を聞いたのでね
      過去形で書いたのさ。
      だけども、選挙直前、
      慌てて結党した未来が
      反原発を打ち出した時、
      それは忘れていたよ。
 
 *原発バブル:ここでは原発ぱーん以後、放射能、放射線、医学的解説、原子炉の原理、それ以上に煽りやトンデモ本が売れたので出版界は(真面目/不真面目を問わず、そういう本を出せたところは)2011〜2012年にかけてそれなりにうるおった、という意味合い。特に2011年、関東では計画停電の影響もあって本が売れない状況に陥り、その後も科学関係の本では原発関連のものしか売れない状況が続いたと聞く。このバブルは2012年の後半には終息した。
 
 ∧∧
(‥ )原発バブルが終わっている
\–   のでは、反原発票も
     集まりませんし、
     事実、今回の選挙も争点は
     原発ではなかった
     ようですし
 
  (‥ )うかつよな、もし、
      選挙と同じ時に、
      「原発の本、書いてください」
      と言われたら、書きますけど、
      もう売れませんよね? と
      答えただろうしなあ
      仕事以外のこと、頭に
      なかったよねえ。
      
 
 ∧∧
( ‥)もう少し、持っている情報や
     知識を応用してください
 
  ( ‥)そうだねえ、選挙前には
    –□ 今回の選挙は原発選挙!
       と書き立てたインテリ雑誌
       があったし、選挙後は
       この選挙結果はなぜだ?
       反原発はなんだったのか?
       と書き立てたインテリ
       マスコミもあったと
       記憶してるけども。
 
 時流をつかみ損ねるとはこういうことか。
 
 
 
 

ヤブソテツ狂想曲

 
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
   ( ‥)これは前の話の続き*
     –□ なんだが、こっちが
        主眼というかね。
        前の話は以前も書いた
        ことのまとめだしね。
 
 先日、ナガバヤブソテツの写真を撮影していると、妙に元気なばあさんがやってきて、シダは分からないわあ。どれも同じに見えるし。ねえ、これ分かる? と聞いてきた。
 
 ∧∧
( ‥)その時は、ナガバヤブソテツ
    だと分からなかったから、
    ヤブソテツの仲間ですけど
    種類が多くて、、、と
    あなたは答えましたよね
 
   (‥ )ばあさん、やっぱりねえ
       シダは分からないわよね
       そう答えて歩いていった。
 
 その後、歩いて撮影しているとまた会って、その時に撮影しているシダを指差されて、これは何? と聞かれた。その時はベニシダだと分かっていたから、ああこれはベニシダですよ、と答えたが。
 
 ∧∧
( ‥)問題はですよ
    今では公園の濃い緑色の
    ヤブソテツはどうも全部
    ナガバヤブソテツだと*
    分かっていますが。
 
  (‥ )というか、本当に
      ナガバヤブソテツで
      良いのか?
      それが問題なんだよな
 
 オニヤブソテツと見比べないと、究極的には何も言えないのではないか? という疑義。
 
 しかし身の回りにどうもオニヤブソテツが生えていないという問題。
 
 だが、オニヤブソテツの分布を示した図を見ると、いてもおかしくないはず。
 
 実際にいないのか、見ていないのか、そもそも見ているのにナガバだと思い込んでいるのか、どれだ? という解決すべき疑問。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )ヤブソテツさんたち、どれも
\–   お互いに似てますからね
     識別に苦慮しますよね
 
  (‥ )種の識別が難しい反面、
      個体変異がでかいの
      だよね。先に撮影した
      ナガバヤブソテツ(仮)は
      葉の縁がスムーズだけど
      切れ込みのある奴、
      羽片が半ばばらけかかった
      ものとか色々あるんだ。
      個々に見るとまるで
      別種に見えるのだけど
      見る数を増やすと、みんな
      ぼやーっと連続してしまう
 
 
 ∧∧
( ‥)トリケラトプスとトロサウルス
    もそういう例なんでしょうね
 
   ( ‥)種ってのはどれもそうだ
     –□ 数が少ない時は自信満々
        に言えたのに、数が
        多くなると、あれれれ?
        になってしまう。
 
 ああ、そういえばダーウィンもそういうこと言っていたよな。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)シダはそうしたものの典型
    でしょうね
 
  (‥ )形が比較的単純で
      形質の数が少ないから
      だと思うけど。
      ミゾシダやホシダのように
      属名も種名も変わったり、
      所属する属や科に議論が
      あったりするからね。
 
 ∧∧
( ‥)やはり本ではなく、
    本で分類を理解するでもなく
    自然を見よ、
    分類も本も手がかりにすぎぬ
    ということですか
 
  ( ‥)本はある仮説を通して現実を
    –□ 記述したもので、
       現実そのものじゃない
       しかし理解のための仮説で
       あるがゆえに本は必読だ
       同様に、分類は体系だが
       やはり自然そのものでない
       厳密には仮説ですらない
       図書館に十進法分類が
       あるように、分類の根幹は
       整理整頓だね
       しかし、その図書館でさえ
       本を整理整頓するため
       だけの場所じゃない
       読むためのものなんだ
 
 日常分類の王者である図書館は整理整頓を業務のひとつとするが、それだけではすまない。その根幹はあくまでも見ることにある。そうだというのなら生物の整理整頓体系である生物分類そのものだって同じだろう。それが人為的だろうが系統的だろうが、整理整頓だけでは意味がない。見なければいけない。だが、どういうわけか、分類学を擁護する人でさえ、整理整頓の方をしばしば強調するのである。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、それしか系統学と
    差別化できなかったという
    ことかもですけどね
 
 (‥ )そうねえ、同定のテクニック
     それ自体が整理整頓と
     密接に関わっているから
     (*検索表という意味で)
     分類の重要性を強調すれば
     するほど、
     棚の整理という重要だが
     本や科学そのものとは
     関係ない点ばっかり
     あぶり出されるのかもね
 
 しかし、重要だからといって、それだけで終えてしまうのは良いことではないよな。
 
 トリケラトプスとトロサウルスの騒動だってそうなのである。2つが一緒だって? そんな馬鹿な?? ではない、どういう根拠で識別できない、と彼らは言っているのか? それを把握する必要がある。出来もしない理想論(丸々一体恐竜の骨が出ます)というファンタジーではなく、知っているという自己満足だけの知識体系でもなく、識別できない、という現実を見なければいけない。
 
 ところで
 
 ∧∧
(‥ )原色日本羊歯植物図鑑ですと
\–   ナガバヤブソテツと
     オニヤブソテツは区別する
     ほどのことはない、と
     されているのですよね
 
  (‥ )識別が微妙ってことなのな
      それだけですめば、
      同じで良かったのだけどね
      問題はだ、
      ナガバは4倍体で
      オニは3倍体だって
      ことでね
 
 ∧∧
( ‥)...無視できませんね
 
  (‥ )これが現実ってことさね
      今度、時間が出来たら
      胞子見てみるか。
 
 
 *3倍体は減数分裂がうまくいかないが、そのせいか胞子が不均一になるらしい
 
 
 
 
 
        

世間一般の分類とは分類学ですらない

 
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)トロサウルスと
      トリケラトプス
      この2つの恐竜は別属に
      する必要はない、という
      論文が出た時に、一部で
      騒ぎがあっただろ?
 
 例えば曰く
 
:研究者のホーナーはティラノサウルスが死肉漁りだと言っている馬鹿だからこの主張も間違いだ

:論文なんて書いて騒ぎになった方がいいから研究者たちは騒ぎになる論文を書くのですよ
 
 ∧∧
( ‥)実際は
 
  (‥ )まずティラノが死肉あさり
      というのは仮説として
      支持されていないけど
      ホーナーのあの提言は
      そもそも論文では
      ないからな。
 
 それに、例えば
 
 宇宙人が地球に来ているのー、そしてオレはみたー!!
 
 オレ様は偉大なイラストレーター、オレ様にかかれば世間の漫画家などくず。でもオレ様はオタ共が喜ぶ絵が描けないし、漫画界はコネの世界なんでオレ様を認めてくれないのだー(実際にはへたうまにもなれないへたくそ、というオチだが本人は真っ向否定)
 
 ∧∧
( ‥)という人でも地球は丸い
    とは言うでしょうね
    おおむね
 
  ( ‥)科学ってのそういう
      もんでな、殺人鬼でも
      おっちょこちょいでも
      聖人でも、誰が言っても
      関係なく価値がある
      ものなのよ
 
 騒ぎになる論文を書くのですよ、というのも論外。それは自分の理解がなんとか及ぶ、ねたみと嫉妬と社会的な人間関係というよどんだ世界に科学を引きずりおろして、それだけで解釈しようとする行為。なんのこっちゃない。英語も読めない、科学も理解できない自分の挫折と無能をごまかしたにすぎぬ。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、少なくとも
    論文を読んではない
    でしょうね
 
  (‥ )読んでたら具体的に
      言うからね。
 
 読んでないのにあーだこーだというのは、トンデモ以前に妄想である。
 
 *あきらめられないが、するべきことをする気もない能無しに残された最後の手段は、自分でも分かる価値観の世界に勝手に科学を押し込んで、分かった! 分かった! ここが、ここがおかしい!! と騒ぎ立てることだけだ、ということ。
 
 
 ∧∧
( ‥)実際には
 
  ( ‥)あの論文は現実的な
    –□ 話なんだよな
       出てくる化石を
       調べると、2つの属を
       識別できなくなる。
       どうするんだよ、これ?
       という切実な問題よね
 
 こうすれば識別できる、という人もいるだろうけども、化石は丸々一体の骨がきちんと出てくるわけじゃない。現場や博物館で現実的に識別できない分類なんか意味がない。
 
 ∧∧
( ‥)認識もできないし
    認識することも困難な
    分類なんて役に立たない
    だろう、ということですね
 
  (‥ )言い換えると以上の
      人たちもだ。論文を
      読んでいない以前に。
 
 別に骨を見ているわけじゃないのね、ということが分かる。
 
 
 ∧∧
( ‥)知識の整理整頓だけに
    注目しているのだと
 
  ( ‥)実際、トリケラトプスの
    –□ 名前が消えちゃうの??
       という反応が目立って
       多かったのはそのせい
       だろうな。
 
 *注:消えるとしたらトロサウルスの方です。
 
 まあ気持ちは分からなくもない。図書館にいけばいつもあの棚にあった本が、ある日、移動してしまうようなものだから(単に隣へ移動しただけだけど)。
 
 ∧∧
( ‥)でも知識を整理整頓する
    だけの分類ってねえ
 
  (‥ )その分類には
      同定という作業も
      概念もないのよな。
 
 たぶん、世間一般の言う分類とは、分類学ですらない。
 
 
 次に続く=>hilihiliのhilihili: ヤブソテツ狂想曲
 
    
 
 
 

2012年12月27日木曜日

ミゾシダとホシダ

 
 
 
 ミゾシダのコンテンツをアップ=>*
 
 ∧∧
( ‥)仕事中なのに
 
  ( ‥)仕事中だからさ
    –□ 今、仕事以外ほとんど
       なにもない
       状態だからね
 
 ホシダのコンテンツにも画像を1つ加えた=>*
 
 そしてこれはこの続きでもある=>hilihiliのhilihili: ホシダ狂想曲
 
 
 ∧∧
(‥ )この時はまだミゾシダが
\–   単純に夏緑性だから、
     もう12月だし
     枯れているかも、と
     思ってましたよね
 
  (‥ )公園の散歩中にふと
      脇に目をやったら普通に
      生えていてな。
 
 改めて読めば、ああ、神奈川県の平地なら常緑なのか、ということに気がつく。
 
 ∧∧
( ‥)ホシダとミゾシダの識別点も
    分かりましたよと
 
  ( ‥)問題はこの識別点は
    –□ 一体全体なんだ? 
      というところよな
 
 識別できる手がかりは進化の歴史を反映してはいるが、系統推定において必ずしも意味を持つとは限らないのであった。
 
 
 ∧∧
( ‥)シダの科って一体全体
    なんでしょうね?
 
  (‥ )それを把握できるのは
      ずいぶん先だろうね。
 
 
 

大人はね、認識を嘘で塗り固めていいんだよ

 
 
 *の続き
 
 
 絵本を書いている。
 
 ∧∧
(‥ )大陸はおおむね花崗岩、
\–   海洋地殻は玄武岩、
     その下のマントルも岩石
     だけど、海洋地殻はその
     中へ沈んでいきます、と
 
  (‥ )マントルは岩石だけど
      流れます、だから地殻は
      マントルをかき分けて
      沈んでいくよ
      そう書くべきだろうね。
 
 ∧∧
( ‥)流れるのに固い岩、
  –□ どういうこと? と
     子供が不思議がりそうです
     けどね
 
  (‥ )固体でも変形する、つまり
      流れる。マントルは高温で
      ”柔らかい”けども、
      人間から見ればかちかちだ
      そう書けばいい。
 
 ∧∧
(‥ )マントルの粘性率は資料に
\–   よれば水より23桁大きい
     ですけども
 
  (‥ )100億の100億倍の
      さらに1000倍と書く
      しかないだろうな。
 
 固体でも流れる。これは自分の場合、中学時代、図書館でたまたま目にした本、「流れる固体」を読んで知った事実であるけども。
 
 ∧∧
( ‥)子供時代に読む本は
    重要であるということ。
    以前にも話題にしましたが
 
 ( ‥)大人は騙される方が
   –□ 悪いから、大人向きの本は
      意図的にせよ、無自覚に
      せよ、みんな容赦なく
      嘘ついたり、騙したり
      手抜きをしたりするがね
      子供向きの本はまじめに
      書くものだよ。
 
 世の中の人の多くが、マントルは溶けたマグマである、と思い込んでいる。それを聞いて、はあ? と面食らった研究者がいるように、学問の基礎知識と我々の常識はまったくずれている。
 
 つまり、広めるべき知識というものがこの世にある、ということだ。
 
 *だいたいそもそも、マントルが溶けているのなら、火山は地球上にほぼむらなく分布するか、地殻が薄い海洋の方が多いだろう。だが実際は違う。大陸の、それも縁辺部、海洋プレートが沈む込む場所に異様に偏って分布する。これはマントルが溶けている、ではまったく説明がつかない分布だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)子供は新しい知識を手にし
 
  (‥ )古い知識を持つ、僕ら
       大人達はやがて死ぬ。
       こうして知識は更新
       され、進歩は世代を
       通して前進する。
 
 進歩というものがあるとすれば、それは死ぬこととワンセットだ、ということでもある。
 
 死ななければ我々は死んだも同然だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも? 全員がそれを
    いさぎよし、とする
    訳ではないのだと
 
 ( ‥)遺伝的な決定論、
   –□ 収束する未来、
      生存競争、
      ダーウィニズムが
      見せる現実の振る舞いに
      一部の連中は恐怖した
 
 
 人によっては、それは自分の人生がすでに詰んでいることを示しているように見えた。
 
 まあ、しかりだ、才能が遺伝的なものなら、たとえ遺伝的なものであってもそれはずいぶんデリケートなものに見えるし、かなりな自由度を保証しているように見えるが、だがしかし、駄目な奴は確かに駄目だ。へたくそはへたくそ、いくら持ち込みしてもへたはへた、駄目は駄目だ。
 
 人によっては、それは競争社会を強制するように見えた。
 
 まあ、しかりだ。競争の無い社会を作っても、競争を強いる裏切り者が出現すれば、それは瓦解し、あるいは征服され、奴隷化される。競争の無い社会それ自体も、実は少数の圧政に他ならない。必ず反抗するものが出る。一方、人の働ける時間には限界がある。人間の限界と征服される恐怖、この均衡がとれるまで競合はエスカレートするだろう。
 
 ∧∧
( ‥)恐怖した人のうち、
    文才のある人は
    こうした恐ろしい現実を
    無視した嘘を書き連ねた
 
  (‥ )恐怖した人のうち、
      読者に回った連中は
      それを買い、幸せな嘘で
      認識を塗り固めるのだ
 
 今西進化論しかり、グールドの様々な試みしかり。
 
 まあ、それ自体は悪いことではない。科学として評価されなかったが。
 
 大人は、挫折するしかない大人は、活字というバーチャル空間で、うはうはしていればいい。
 
 それは悪いことではない。無様以外のなにものでもないが。 
 
 挫折した奴は挫折空間に引きこもっていれば良いのだ。そこから出ない限り、最低限度の義務を果たす限り、誰も文句はいわん。
 
 黙って死ねばいい。人はどうせ死ぬのだ。金は墓まで持っていけないが、挫折なら墓まで持っていけるじゃないか。
 
 黙って死なないから挫折をさらしてみっともないことになる。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)だけども
 
  ( ‥)子供にそんなこと
    –□ させるわけには
       いかんからな。
 

 
 
 

2012年12月26日水曜日

僕らが読み終えた本は、一体全体、何者だろう?

 
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  ( ‥)世の中にはな、巨大隕石の
    –□ 衝突で大噴火が起きて、
       それで大量絶滅が起きる
       そう考える人たちがいる
 
 はっ? なにそれ? そんなの初耳だよ? という人がいるとすれば、それはそうだ。一応、そういう主張を論文にした人はいることはいるが、普通、このアイデアは認められていないからである。
 
 ∧∧
( ‥)なんでかというに
 
  (‥ )世の中の人は地殻の下
      マントルはマグマで
      溶けている!! と
      しばしば
      思い込んでいるけども、
      まず、マントルは
      岩石であり固体だ。
 
 だから、地殻をはぎとればマグマがごぼごぼになるかというとそうはならない。数百度の岩石が顔を出すだけだ(そもそも今、研究者は地殻を掘り抜いてマントルを直接採集しようとしている最中である)。
 
 ∧∧
( ‥)以前の話題のように、
    地殻どころか、もっと深く
    はぎとって条件を満たせば
    マントルのもっと深い
    場所が減圧で溶融しうる、
    その可能性が出てくるわけ
    ですけどね
    この話題=>*
 
  
  (‥ )問題は、その掘削が地球で
      起きる条件がどうもしびあ
      すぎるのだよね。
 
 ざっくりいって50キロは掘削しないといけないようなので、多分、そんな天体衝突が起こったら、地上はすべて焼き尽くされてしまうだろう。大量絶滅どころの騒ぎではない。地上から生物が根こそぎ、バクテリアに至るまで消滅してしまう。
 
 ∧∧
( ‥)でも、某掲示板で、いや
    マグマがごぼごぼになるのだ
    クレーターの中央丘は
    火山噴火の証拠だ、と
    まくしたてる人がいて
 
  (‥ )まあ、参考文献を読んで
      いないし、英語で検索も
      かけていないし、日本語の
      文献すら読んでいないのは
      あからさまだったけどね
 
 *減圧によるマントルの溶融は実は2つばかしストーリーが提案されているのだけども、そもそもそれに言及していない時点で、まともに調べていないことは一目瞭然であった。ということ。
 
 しかし、その後、かつて日本で出されていた本を古本屋で探し、調べていくと、めんくらうことがあった。
 
 70年代に出されていた本などを見ると、月のクレーターは隕石衝突ではなく、火山噴火の痕だ、そう強固に主張しているものが幾つかあるのである。
 
 ∧∧
( ‥)それも著者はアマチュアで、
    しかもソ連寄りの立場
    であるのだと
 
  ( ‥)70年代、80年代はな
    –□ 左翼やマルクス主義の
       信奉者が科学、というか
       左翼科学というべきかな
       アメリカの学説は悪い
       ソ連の学説は良い、
       そういう態度をとった
       連中がさかんに活動を
       していたのだよね
 
 一部の左がかった研究者が、自分の傘下に教師とかアマチュアを従えて、草の根的に普及活動をしていた、そういう時代。
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ、あなたは疑って
    いるのだと
 
  (‥ )あの、まくしたててた奴
      残党じゃねえだろうな?
 
 ∧∧
( ‥)まあ、そんな証拠は
    ないですけどね
 
  ( ‥)いや、恐ろしいのはね
    –□ 本人にその気がなくても
       自分に教えてくれた人
       自分が勧められた本、
       それらがそれだと
       無自覚のうちに
       その影響下に入る
       そういうことさね。
 
 例えば、ある人物は、ダーウィニズムでは進化は説明できない。ほら、グールドの「ワンダフル・ライフ」をご覧なさい。進化はダーウィンの言うようなものではないのですっ! というのだが。
 
 ∧∧
( ‥)グールドさん、
    マルクス主義者でね
 
  ( ‥)あの人はなあ、遺伝的な
    –□ 決定論と生存競争から
       自由になりたかったの
       だよな。
 
 だから歴史を繰り返しても同じことは再現されない。つまり世界は生存競争と自然淘汰による収束ではなく、偶然とチャンスという自由が大きな意味を持つのだ、その根拠として彼はカンブリア爆発を高らかにうたいあげたわけだけど。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、出版の翌年に、
    それはあっさり否定される
    というね。悲しい結末でね
 
  (‥ )グールドの本や主張は
      しばしば創造論者にも
      都合良く、
      引用されるけども、
      それは当然なんだよね。
 
 遺伝的決定論、社会生物学、生存競争、これらから自由になりたい! と個人的に願うのは、ツンデレで幼なじみな巨乳の彼女が空から落ちてこないかな〜、と願うのと同じようなもんだ。
 
 同じようなものだからこそ、そういう妄想は禁止だ、したら死刑、とは言わないが、それを願って、しかし同時に唯物論的な進化論者でもありたいと、どっちつかずの立場で都合良く色々なへ理屈こねたら、そりゃあ、つけこまれるような事態に陥るだろう。
 
 *注:遺伝的決定論 ここではこの単語はざっくりいって、”環境の影響はそりゃああるけども、人間も動物で生物で、教育によっていかようにでも作り替えられる粘土のようなしろものじゃないよ”という程度の意味。
 
 
 ∧∧
(‥ )学問、思想、アイデアの
\–   系譜って根っこは、
     とんでもないものに
     根ざしていることが
     ありますからねえ
 
  (‥ )マルクス主義者なら
      全部駄目だとはいわん
      しかし結果的に理想に
      おもねって失敗した、
      そういう駄目な理論は
      やはり駄目なんだ。
      そして、
      おいしいからといって
      好きな本ばかり読むと
      なかにはこんなものが
      混じっているという
      ことさ。
 
 ゆえに思う。
 
 さあ、僕らが読み終えた本、それは一体全体、何者だろう?
 
 
 少なくとも、これを良かれと勧めたおっさんは誤っていたのであるし、この危険性についてまったく無自覚だったことは明らかである。=>*
 
 
 
 
 

2012年12月25日火曜日

客に売る料理はねえ

 
 
 
 しばらく前、ある集まりにいった。科学を子供や地域の人に教えようという集まり(書いておくと、しごくまっとうな集まりである)。そこでこんな話を聞いた。中年のおっさん(こんな言い方をその人がしたわけではないが)が以前の会合に来て主催者に曰く、生物学や進化のことを知りたいのなら、これを読みなさい。
 
 そういって彼が渡したのはグールドの本だったという。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはそれを聞いて
    ぶはははっ、と大笑い
 
  ( ‥)せーめて、ドーキンスに
    –□ しよーぜー
       おっさん、慣れないのに
       読書なんぞするから
       こんなことになる。
 
 一般向きに本を書くとなにが起こるか? 啓蒙書とやらがどんなひどい内容で、いかに学問の実態とかけ離れているか?
 
 しかし、読み手はそのことに全然まったく気がつかないのみならず、とんでもなくいい加減な内容を読んで知って、オレは科学を知り得たと思い込む。そういうことである。啓蒙書しか読まないのだ。気がつかないのは当たり前。
 
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
  (‥ )残念だがね。一般向けに
      本を書くとだな、
      まともじゃない本に
      どうしてもなるんだ
 
 いや、これは不完全な言い様だ。なぜならほとんどの人は(実はこれこそが皮肉にも健全なことに)そもそも読書なんぞに興味がないからである。
 
 しかし、これは次のことを示している。
 
 ∧∧
( ‥)読書と科学に興味のある
    人をターゲットにしている
    にもかかわらず、
    いや、むしろそれゆえに
    科学の啓蒙書は
    内容が必然的に
    歪んでしまう
 
  ( ‥)本当は当たり前の話
    –□ なんだけどね。
 
 興味があるから読みました。それは”好きな物”だからそれだけを、”おいしそうだから”それだけを選んで食べました、というのとまったく同じ。
 
 
 
 ∧∧
( ‥)デブ、高血圧、
    コレステロールその他
 
  (‥ )好きな物だけ食うな
      誰しも、子供の頃に
      そう言われているはず
      なんだがな。
      大人は自由のくせに
      自制心がなくてな
 
 
 そして、客が砂糖と塩と脂が好きなら、作り手はそれを猛烈に使って、実においしい料理として出すのである。
 
 トンデモ本はその意味では”まっとうな”商売なのだ。なんといっても、客が喜ぶものを出しているだけなのだから。
 
 言い換えれば、教科書が読まれないのは当然だということでもある。タマネギとキャベツとチーズがごろんと出してあっても、ほとんどの人は手をつけないだろう。
 
 *本当に知りたいのなら教科書や参考書を読むべきで、分かりやすい本を読むなどもっての他、という意味。微分積分を知りたい人間が「分かりやすい微分積分」という本を読んで分かるわけないだろう、ということ。
 
 
 ∧∧
( ‥)でっ、結果はですよ
    書き手は誰しも、
    意図しようが
    意図しなかろうが、
    まじめに本を
    書くわけにはいかない
    まじめに書いていると
    餓死するよ♡
    という困った状況に
    追い込まれる。
 
 
  ( ‥)まあ、この状況を
      打開すること
      それ自体は簡単なんだ
 
 ∧∧
( ‥)ようするに
 
  (‥ )客に売らなきゃいいのさ
 
 
 客に合わせると不健康食品になってしまうのなら、話は簡単である。客に売らなければそれで問題解決。簡単。
 
 
 ∧∧
( ‥)そういう方向へ舵を
    きりますか?
 
  ( ‥)もう、半分ぐらい
    –□ きっていたのかも
       知れないけどね。
 
 これも運命。というか収束なんだろう。
 
 いつの間にか、こういうことになっていたのだった。
 
 
 ∧∧
( ‥)人によっては、
    あんた?? 客に
    売らずにどうするのさ?
    というでしょう
 
  (‥ )それは知らん人間の
      意見よな。そして
      もう少し詳しく言うと
      こうな。

 
 読者に売る必要はない。
 
 
 ∧∧
( ‥)まあ、具体的なやり方も
    普通でありきたりな話
    ですしね。
 
 
  ( ‥)客に売らなければいい
    –□ こんな簡単なことに
       気がつかなかったとは
       我ながらうかつよな
 
 
 まあ、ともあれ
 
 ∧∧
(‥ )絵は1枚仕上がりましたね
\–  
 
  (‥ )少し休むよ、
      体がぎしぎし言ってる
 
 
      

世界終焉のエスカレーター

  
 
 
 ∧∧
( ‥)世界の終焉、ですか
 
  ( ‥)神話の時代から現在の
    –□ 創作に至るまで、
       まあ、ネタが同じと
       言えば同じなんだよね
 
 人間すべてがあるひとつの状態に固定される
 
 ∧∧
( ‥)そら、終焉ですからね
    ひとつの状態に固定される
    でしょうよ
 
  (‥ )これまでが終わる
      きれいさっぱり終わる
      それは不可逆な変化であり
      固定に他ならないからな
 
 新約聖書のヨハネの黙示録もそうだ。異教に支配された悪のローマ帝国は打倒され、永遠に続くキリストの世界に置き換えられ、永久に固定される。
 
 ∧∧
(‥ )近代の創作だと、人類全部が
\–   ひとつの状態に固定され
     呑み尽くされるか、あるいは
     入れ替えられてしまうか
     なんですよね
 
  (‥ )ヨハネの黙示録となにも
      変わらんな。
      レベルアップ
      置き換え
      固定だ。
 
 こういう時、必ず引用されるアーサー・C・クラークの「地球幼年期の終わり」も同様。
 
 ある日、異星人がやってきて人類社会に平穏と繁栄をもたらす。それはありがたいが、なぜ彼らはそんなことをするのか?
 
 ∧∧
( ‥)実はより上位の存在から
    派遣された下請けでね
 
  (‥ )人類が次の進化段階へ
      進む手助けをする、
      そのためにやってきたと
 
 次の”進化段階”とは個体が消滅し、全員がひとつになること。ある子供に最初のそれが発現したことを引き金に、他の子供たちへと変化が連鎖反応的に突き進む。肉体的な変化ではない。個体としての肉体は残している。しかし自我は消滅し全体でひとつとなった超生物。
 
 人類は未来がない大人と、いまや個体を捨てた全体生物であるかつての子供達である何か、に分かれる。
 
 ∧∧
( ‥)大人達は全滅し、子供達は
    地球を丸ごと食い尽くして
    上位存在の一部となるため
    旅立っていく
 
  ( ‥)まあ、進化といっても
    –□ この進化、進化論の
       進化ではないのだよね
 
 進化ならぬ、神化である。
 
 
  (‥ )中学生の時に幼年期を
      読んだときは、なんじゃ
      こりゃあ? と思ったよ
      作者はダーウィニズムを
      知らんのだな、とね。
      今風に言うと、トンデモ
      だよなって感じ。
 ∧∧
( ‥)まあ、所詮はお話ですから
  –□ 科学である必要性はない
     でしょう
 
 本当の人類の進化はむろん、そんなものではない。人類と呼ばれる交配する集団の中で、自然淘汰や中立的な浮動によって、何世代もかかって遺伝の割合が変化するだけだ。次の人類がどうなるのかは分からないが、神になるどころか、むしろ馬鹿になったり、今の僕らには精神疾患にかかっているように見える生物になるのかもしれない。宗教を手に入れたホモ・サピエンスが、それ以前の人類には精神疾患にかかっているように見えたかもしれないように。
 
 
 ∧∧
(‥ )幼年期の世界観は、むしろ
\–   ダーウィニズム以前、
     中世的な自然観ですよね
    
  (‥ )鉱物からキノコが、植物
      下等な動物、高等な動物
      サル、人、天使、神と
      続く、はしご的な概念だね
      エスカレーター式という
      べきかもな。
 
 事実、人類はやがて天使へと進化し、そしてサルが人になる、と言った人もいたという。
 
 
 ∧∧
( ‥)こういうエスカレーター式な
     概念ってあなたがたには
     根強い世界観ですよね?
 
  (‥ )むしろ、そこに訴えかけた
      から幼年期の終わりは
      傑作と評価されるのかも
      しれないし、
      ヨハネの黙示録も新約聖書
      に掲載されたのかもな。
 
 
 
 世界の終末を描いた他の多くの作品も多かれ少なかれ似たような傾向を持つのは、たぶん、このせいなのだろう。パクリとかオマージュとかではない、人間が有性生殖を行う以上、どの小説にも恋愛成分が混ざるのが当然であるようなもんだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )エヴァンゲリオンも
\–   そうでしょうね
  
 
  (‥ )ゾンビ映画だって
      そうだよな
      あれも結局は、全員、
      ゾンビになるって話な
      わけだからね
 
 ∧∧
( ‥)ゾンビがねえ、あまり
    そうは見えませんけどね
 
  (‥ )でもひとつになる
      ひとつで世界を
      塗りつぶすという
      話だろう?
      例えばだ、
      ゾンビが巨大な
      光り輝くシナプスなら
      どうだね?
 
 触れると浸食され、人が光り輝く神経細胞のようなものになるのである。相手を求めて歩き、動き、手をのばし、触れた人を浸食し、結合し、情報を交換し
 
 ∧∧
( ‥)地球が光り輝く神経に
    覆われていき、生者は
    逃げ惑い、呑まれゆく
    ですか
 
  (‥ )結合すれば、ああなんだ
      どうってことないや、
      なんだろうけどな
      結合していない身から
      すればそんなもの、
      恐怖以外の何者でも
      ないからね。そして
      輝くシナプスをゾンビに
      すれば嫌悪感が
      もっと大きくなるだろ?
      でもさ、構図は
      どっちも同じだよね
 
 そういう意味ではゾンビ映画も以上の範疇の中である。違いがあるとしたら結合させられてしまうそのイメージが他のどんな終末よりも最悪であり、それゆえにホラー映画になるというだけだ。
 
 
 ∧∧
( ‥)それにしても次に
    ステップアップすると
    どうしてしばしば
    全員がひとつになるの
    でしょうね?
 
  (‥ )理想を持つ、それは
      現実の否定だよな?
 
 現実の否定は固定された理想を夢見るだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)そして理想状態は
    1つのみであると
 
  (‥ )そして全員を
      理想状態に固定
      するとは全員が同じ
      ということなんでね
 
 まあ、そりゃあ、ひとつになるだろう
 
 
 
 
     

2012年12月24日月曜日

ぐるぐる回れ

 
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
  ( ‥)現実が嫌いだから夢を見る
 
 
 ∧∧
( ‥)だが、現実を否定する夢では
    現実を操作できない
 
   (‥ )だから挫折するし
      もっと現実が嫌いになる
      世界を憎む
 
 
 ∧∧
( ‥)いわゆる負のスパイラルですね
 
   ( ‥)団塊だの文化人だの
       冷戦脳にマルクス主義に
       学生運動崩れ
       そこで今、起きている
       ことって全部、
       そういうことだよな
 
 
 挫折はしょうがない。しかし、挫折を認められぬは悲惨。ゆえに死ぬまでぐるぐる回るべし。少なくとも、その有様は教訓にはなるだろう。
 
 
 
 

そういえば”やれ”と言われたのだったな

 
 
 
 *の続き 
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、院生向けの本にしろ
    というご要望がありましたよね
 
  ( ‥)まあ、その、その人に
    –□ とっての学生レベルとは
       院生レベルってこと
       なんだけどね。
 
 頭いいからなあ、あの人は。
 
 あの人にとって”基礎”とはそういうものなのだ。
 
 そして言われたからにはやらねばならぬ。
 
 ∧∧
( ‥)どうよ? やっちゃう?
 
  (‥ )あー、うーん、その
      まあ、ねえ、確かに
      外群比較、極性決定で
      状況が変動しうる、
      データの追加という
      検証の過程において
      派生形質、原始形質の
      コーディングが派手に
      ひっくり返る。
      そういう具体的な事例
      であったからなあ。
 
 ∧∧
( ‥)やりますか
 
  ( ‥)分かった、検討しよう
    –□ 検討した上で監修者と
       相談だな。
       どうなるか分からんが
 
 
 ただしこれは言い換えると
 
 ∧∧
( ‥)一般読者を切り捨てる
    そういうことですね
 
  ( ‥)何事もトレードオフでな
    –□ 仕方あるまい
 
 
 科学を知りたい、と勘違いしたい読者はグールドの本でも読んでどつぼにはまっていればそれで良い。

*どんな学問でも、それをまじめに知りたいのなら教科書と参考書、論文を読まなきゃだめで、啓蒙書なんか読んでばかりだと、読む以前よりも馬鹿になるかトンデモにひっかかるよ、という意味。

*グールドは読むべきではない、という提言。
 
 
 そういえば
 
   (‥ )そういえば、もう
       人類は滅びたのだっけ?
 
 ∧∧
( ‥)ああ、そうみたいですね
 
 
 本日は2012年12月24日。マヤ暦に基づき、人類はすでに滅びているのである。
 
 
  

ネタにして喜ぶ人が計測できる程いるのか?

 
 
 
 ふと疑問に思った
 
 
  (‥ )ミクロラプトルってあれ
      今もネタになるのか?
 
 ∧∧
( ‥)まあ、ネタにはなるでしょうね
 
 ミクロラプトルがネタになるのか? この話である=>*
 
 *注:一応言っておくと、リンク先のコンテンツにあるミクロラプトルのイラストは股割りをしているわけではない。こういうイラスト見ると、股割りだー、マントルはマグマで液体だー、と騒ぐ鳴かず飛ばずのトンデモくんがいるから念のため。
 
 *さらに一応、注釈すると、股割りをしたら大腿の下端はこんな位置にはこない。言い換えると、図が示すことは明白じゃね? 実はこの姿勢、誰でも知ってることなんだなこれが、ということ。
 
 
 ∧∧
(‥ )あなた自信もリンク先の
\–   コンテンツで
     今後の展開が、と
     書いてるじゃないですか
 
  (‥ )でも、大体なことは
      本とか新聞のコラムで
      すでにとっくの昔に
      書いちゃったからな。
 
:ミクロラプトルは樹上生の恐竜である
*ただし証拠はあまり多くなく、2つ程度。
*ただし、サルのような意味での樹上生物ではない

:ミクロラプトルは飛行生の動物である
*理屈の上ではすでに羽ばたき飛行をしていたはずだが、異論はありうる
*知りたい人は分岐図を観察して祖先形質を復元せよ
 
:ミクロラプトルは前足(腕)と後ろ足に翼を持ち、その使用方法についてはとっくの昔に論文が存在する
*それに従うと、後ろ足の翼は開いていた

:幾つかの仮定をもとにすると、始祖鳥は原始的というよりはむしろ派生的な動物であり、鳥そのものでない可能性がある
*そういう系統推定や極性決定に基づいた判断をすることが可能である、という意味。異論はありうる。議論したい人間は外群比較について検討せよ。
 
:ただし飛行の起源は単一(おそらく)
 
 
 ∧∧
( ‥)これらをまた本に
    改めて書いたときにネタに
    なるのか? という
    問題ですか
 
  (‥ )問題は2つだ。
 
1:知りたい人間が市場と言えるほどいるのか?
2:知りたい人間は祖先形質の復元、極性の決定、外群比較、以上の事柄に関して読む労力を払うか?
 
 
 ∧∧
( ‥)現実的ではないと
 
  (‥ )現実的ではないだろう
      というかなあ、
      そもそもな恐竜の本は
      出版社には鬼門でな、
      売れないのよ
      ましてやね、読むのに
      労力がいる時点で
      駄目だよね。
 
 
 ∧∧
(‥ )古生物の仕事は今、
\–   一件ありますよね
 
  (‥ )基礎的な本だもの
      そこまで書けるかねえ
 
 
 ∧∧
( ‥)文字数の制限?
 
 (‥ )それもあるね
     だけど本の目的は
     古生物の基礎だろ?
     これを基礎的な話題の
     ひとつにしてしまう
     手はあるけども
     例題として望ましいか
     議論の余地があるだろうね
     
 
 
 ついでにいうと、ミクロラプトルおよび鳥の飛行の起源に関しては、大きく劇的な進展はしばらくないんじゃないだろうか。
 
 
 続く=>*
 
 あるいはこちらを=>hilihiliのhilihili: 5年ごとに変わるって都市伝説でしょ
 

軍靴の音ガー という無駄な決まり文句

 
 
 *の続き
 
 
 ∧∧
( ‥)日本だと民主制と軍隊は
    相反する、そういうイメージ
    ですけども
 
  ( ‥)歴史的には近代の民主制は
    –□ 戦争から誕生したのだよね
 
 もちろん別にそれだけではないんだろう。イギリスは立憲君主制。一方、革命で国王を処刑し、さらに周囲の国を相手にしなければならなくなったフランスは大衆を大量動員して強大な陸軍を作り出し、西欧世界を一時とは言えども征服し、皇帝ナポレオンという独裁者を生み出し、それに恐怖した各国も似たような状況へ踏み出すことになる。
 
 ∧∧
( ‥)立憲君主制、王制、帝政
    議会、なんにせよ、
    こういう過程で軍隊は民衆に
    開かれ、ついに近代民主制が
    誕生する
 
  (‥ )日本は自力で民主制を
      作ったわけじゃなくて
      舶来だからな。成立の
      過程もまったく違う
      わけで、民主制と軍隊の
      関係性は低いどころか
      相反するものと思う
      ようになった、そんな
      感じかもね。
 
 ∧∧
(‥ )そして歴史は今、大衆に
\–   開かれた軍隊から、
     閉じたプロの集団に
     戻りつつあるように
     見えると。
 
  (‥ )これからの未来が
      どうなるのか? 
      というのは興味深い
      ところでね。
 
 ∧∧
( ‥)プロ集団の軍隊が国を
    支配して、民主制は
    終わるかもしれないし
 
  (‥ )終わるにしても、それは
      軍人貴族なのか、
      あるいは現代社会の
      軍隊が発言権を強めた
      だけの世界なのか。
 
 あるいは軍隊がプロ化したように、国家官僚もプロ化しているので、お互いにお互いの領分を侵犯することができず、
 
 ∧∧
( ‥)ローマ帝国の後半、
    もうビザンチン帝国ですけど
    軍隊、官僚、市民が元首を
    承認する、という形式をとる
    文民統治になっているのか
 
  ( ‥)やっかないな問題だね
    –□ ローマの帝政とは、
       議会では帝国全体を
       一括統治できないので
       非正規に考案された
       仕組みである。
       そう理解した場合。
 
 ∧∧
( ‥)近代の民主国家は
    官僚組織が発達して
    いるのだから、軍隊が
    プロ化してもそのまま
    軍隊、官僚、市民が
    元首を承認する体制へ
    移行するかもしれない。
 
  (‥ )単独の人間による
      軍事独裁という過渡期を
      経ないままにね。
      だとすると元首はいるが
      独裁者はいない、という
      ことになるわけだ。
      色々考えられるのだよね
      例えば近代の軍隊が成立
      する以前、そこにあった
      軍隊は軍人貴族たち
      だけどもさ
 
 その祖先って、要するに騎士、だよね? 大雑把にいって。
 
 ∧∧
( ‥)この場合、まず、軍隊を
    民主化しないと近代軍に
    移行できない。
    貴族や王が軍隊を民主化
    しようとするのは、
    強烈な外敵が民主化された
    軍隊を持つことによる、
    いわば外圧の存在ですよね
 
  (‥ )つまり軍人貴族がいる
      世界だからこそ、戦争から
      民主制が誕生したとも
      言える。
      戦争がプロ化すると
      民主制が終焉する
      という予測はその
      裏返しなのだけども。
 
 ひるがえれば
 
 ∧∧
( ‥)ひるがえればですよ
    ローマ帝国に軍人貴族は
    いたのか? という問題
    なのでは?
 
  (‥ )例えばそれぞれの領地に
      有力者がいて、皇帝や王に
      領有のお墨付きをもらい
      代わりに軍役を果たす
      という仕組みかというと
      たぶん違うよねえ。
 
 例えば12世紀以後はどうなるのだ? という疑問があるのだけども、ローマは封建制ではなかったらしい。
      
 ∧∧
( ‥)軍人貴族がいないのなら
    志願者をつのって集めた
    勤続年数の長い兵隊さんが
    いるだけで
 
  (‥ )その場合、軍隊自体は
       発言権を持つけども
       軍隊が大衆への門戸を
       閉ざすか、といったら
       閉ざさないよね。
       ひょっとしたら
       ローマ軍は近代西欧軍
       よりも一貫して
       現代の軍隊に似ていた
       のかもしれない。
 
 ∧∧
( ‥)それは調べるとして。
    んー? だとしたら
    仮に扱いが難しいが無敵の
    スーパー兵器が出現した、
    という極端な未来でも
    軍人貴族は出現しない
    ということですかね?
 
  (‥ )んーーーーー
      どっちかというと、
      それは能力が遺伝するか
      どうかの方が重要かもね
 
 ∧∧
( ‥)能力が遺伝すれば彼らは
    貴族化して、世界は彼らの
    ものになるでしょうし
 
  (‥ )しても顕著でない場合は
      やっぱ2代目はミスター
      にはかなわないか、で
      終わって、プロスポーツ
      選手のような扱いかも
      しれないなあ。
 
 そして思うに
 
 ∧∧
(‥ )だとしたら、よく知識人が
\–   叫ぶ、軍部の独走ガー
     とか、
     軍靴の音ガー
     とはどう評価するべき
     でしょうね?
 
  (‥ )モデルが単純すぎて
      そのままではまじめに
      考えるに値しない
      というべきだろうな
 
 
       
 

2012年12月23日日曜日

魔改造

 
 
 
 ∧∧
(‥ )ライオンは勇気が
\–   カカシは知恵が
     ブリキは心が欲しいと
 
  (‥ )...なんだ3体ばらして
      接合すれば問題解決だ
 
 ∧∧
( ‥)融合合体?
 
 
  (‥ )いやいや、ばらして結合
      魔改造。これぞ花!
 
 
 ヒロインも魔女も、そんなものいらねえ。
 
 
 ∧∧
( ‥)首とか手足を
    取って換えて?
 
  ( ‥)それは当然、だが、
    –□ 勇気、知恵、心とは
       神経と内分泌系に
       他ならぬ。
 
 さあ、今こそ、接合の時。足りないものをお互いに補完しよう。
 
 
    

技術革新についていけなかった憲法

 
 
 
 ∧∧
( ‥)どう思います?
 
  ( ‥)そうねえ、戦場は
    –□ 機関銃の出現で大きく
       変化したんだよね
 
 ∧∧
( ‥)それまでは連発銃を撃って
    至近距離までつめて、一斉に
    銃剣突撃でしたから
 
  ( ‥)隊列を組んで集団で突撃
    –□ それでも割にあうし、
       犠牲者もそんな出る
       わけではないんだ。
       WW1以前まで、
       戦争に参加することが
       男気を示すことであった
       のもそのためだよね
 
 ∧∧
( ‥)だけど、機関銃の出現がそれを
    一変させてしまう
 
   (‥ )あんな自動化された
       猛烈な弾幕相手ではね
       突撃は自殺行為、
       密集隊形は
       カモ撃ちだからな
       WW1は戦争の相転移
       だよ。あれ以前と以後
       では戦争の意味が全然
       違っている。
 
 WW1以前の反戦運動とやらも、そうそう真に受けるわけにはいかぬ。少なくとも僕らのそれではないだろう。
 
 
 ∧∧
(‥ )今の戦場って銃器の射程距離も
\–   伸びているから、かつてに
     比べると、部隊の配置は
     非常に散開的ですよね
 
  (‥ )アメリカで小学校での
      自動小銃乱射事件が
      問題視されているけども
      以上を踏まえればだよ
 
 銃を規制しろ、とか、武装の権利を守れとか、先生が武装しろ、とかそれ以前に。
 
 学校に集まることそれ自体が根本的に間違いなんじゃねえの?
 
 
 ∧∧
( ‥)かつて、密集部隊が機関銃に
    殲滅されたみたいにね
 
  ( ‥)そもそもさ、武装の権利を
    –□ うたったというアメリカ
       憲法も、それが成立した
       のはこういう技術と戦場の
       革新よりずっと前だろ?
 
 規制がうんぬん、憲法がどうの以前に、何もかも時代遅れなんだろう。
 
 
 
 
     

2012年12月22日土曜日

騎士の国 官僚の国

 
 *の続き
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
  ( ‥)そうねえ、例えば
    –□ ギリシャのポリス社会と
       民主制が国民皆兵と
       兵役義務で成り立って
       いたのなら。
 
 ∧∧
( ‥)いくら頑健でも、素人の
    市民軍ではプロには
    勝てない。いずれ
    プロの軍隊を率いた敵に
    よって征服される運命
 
  (‥ )体力勝負の世界なら
      素人がプロに勝つことは
      不可能ではない。しかし
      不利は否めないし
      事実、ギリシャは
      最初はマケドニア、
      最後はローマに屈服する
      ことになる。
 
 ∧∧
( ‥)ローマは当初、帝国全体を
    支配する非正規の権力者として
    インペラトール(皇帝)
    という仕組みを編み出すけども
    それは軍事独裁だった。
 
  (‥ )そりゃあ、非正規な仕組み
      だからな、非正規な権力者の
      権力は法律ではなく、
      実力と軍事力がないと
      意味がないわけだし
      そうなるは当然。
 
 この理解で良いかは調査中。
 
 ∧∧
(‥ )そうして、軍人が次々に
\–   皇帝になり、軍隊が皇帝を
     選ぶ時代になる。
 
  (‥ )ところがある時代から
      そういう軍隊色が薄まって
      国家官僚と市民と軍隊に
      よって皇帝が承認される
      という文民統治になる。
      たとえ軍人皇帝が現れても
      おおむねそうであった
      らしいのだと。
 
 *マンツィケルトの敗北や十字軍によるコンスタンティノープルの占領、首都の一時的な失陥以後、どうなったのかは今後の課題。
 
 
 ∧∧
( ‥)こんな単純な理解やモデルで
    いいのかどうかはともかく。
 
  (‥ )まあ、そうなっているのか
  □–   官僚制の発達と国家の
       複雑化が文民統治を
       もたらすのかは
       確認しなければいかん
       けども。
 
 ともあれ、
 
 
 ∧∧
( ‥)それを考えると、以前の
    仮想的な話、技術革新で
    超高性能かつ扱いが難しい
    兵器が出現したら、
    民主制は維持され
    ないんじゃね? という話
    これはどうなるか
 
  (‥ )前のネタは戦争のプロ化で
      ギリシャのポリス社会が
      終焉を迎えた、という
      仮説に基づいて、それを
      現在のアメリカに
      置き換えたわけだけど=>*
 
 ∧∧
( ‥)例えば、ですよ。
    まずアメリカでそういう
    超高性能な兵器が出現して
    軍人貴族と呼べる人々が
    社会の一角を占めたら
    どうなるか?
 
   ( ‥)ギリシャではなく
     –□ ローマっぽいイメージ
        だよね。
 
 仮にそういうスーパー兵器を操る特殊技能者が、いわば騎士階級を構成する社会にアメリカがなったら、まあ、後世の人間達はアメリカは民主主義の誇りを失い、怠惰と悪癖に犯されて、精神的に堕落し、権力をむざむざと貴族に明け渡した、と、ありもしない精神論で批判するのだろう。
 
 だがしかし
 
 ∧∧
( ‥)でも、アメリカって高度に
    発達した官僚機構を
    持ってますから、
    騎士階級や軍人貴族が
    出現して、社会に大きな
    影響力を及ぼすように
    なっても、文民統治のまま
    かもしれませんね。
 
  (‥ )うーん。確かにさ、
      こういう空想的な兵器を
      操る特殊技能者って、
      むしろスポーツ選手に
      近いかもね。
 
 そしてアメリカに作れるものは、まあ、先進国ならどこでも一応、作れることは作れるのである(技術的な蓄積とか、予算とか制限があるから、限界があるにはあるが。
 
 例えばの話
 
 キリスト暦2300年の世界
 
 ∧∧
(‥ )イチローさん、年俸300億で
\–   アメリカへ移籍するそうです
 
  (‥ )あらら、これで日本は
      稼働機体が10機以下か
 
 という案配に
 
 ∧∧
( ‥)でも、こういう場合、
    軍人貴族の人は、皇帝や
    大統領や首相にはちょっと
    そのままではなりにくそう
    ですね
 
  ( ‥)名選手、名監督ならず
    –□ というからなあ
       もちろん、権力は全部
       騎士たちが牛耳っていて
       ただ、国家運営は
       官僚に一任している
       そういう世界も
       ありうるけどね
 
 では、ここまで極端でない世界を考えてみるとどうか? 例えば戦争がプロ化して市民軍も徴兵制もまるで何の意味もなくなった時代。しかし騎士と言えるような極端な個人化が進んだ訳でもない世界。
 
 ∧∧
(‥ )今度の首相候補は階級から
\–   すると運営経験が豊富
     みたいですね
 
  (‥ )経済に詳しいブレーンも
      いるから期待されている
      みたいねえ。
 
 ∧∧
( ‥)これならまだ少し
    分かりますね
 
  (‥ )とっ、同時に、やっぱ
      プロの軍人さんだと
      政治と経済は駄目じゃね?
      という感は否めないなあ
 
 ∧∧
( ‥)やはり軍事、官僚、政治、
     これらがそれぞれプロ化して
     独裁なんかそもそも無理、
     ということでしょうか?
 
  (‥ )政治のプロである政治家も
      軍事と官僚のことは
      直には分からないわけで
      政治家でさえ独裁なんか
      無理ってことになるのかな
 
 
 
 *注:一応、書いておくと、以上を言い換えれば、プロでない政治家が文民統制の元、軍人に命令を下すべきではない、ということにもなる。理念だけで文民統制とか言う、舞い上がった活動家政治家や素人政治家なんかが権力をほしいままにすると、ヒトラーのように軍と国を滅ぼすことになるんだろう=>*
 
 
 
 
 

2012年12月21日金曜日

果てしなき統治


 
 ∧∧
(‥ )考えてみれば文民統制って
\–   元はなんでしょうね?
 
  (‥ )歴史を調べないと
      いけないなあ、でも
      単純に言うと
 
 軍事も政治も、それぞれプロが行わないといけない
 
 ∧∧
( ‥)少なくともそのくらい
    両者はそれぞれ各々
    複雑高度化したのでは
    ないかと
 
  ( ‥)軍事独裁を防ぐためとか
    –□ そういう
      理念的な理由だけで
      この状況が存続するわけ
      ないからな

 
 例えばである。仮に軍人が独裁者になって国家を仕切ったその時、国が一気に躍進して急テンポで状況が良くなるとする。この場合、世界中の国がもうとっくの昔に軍人貴族の治める世界になっているはずだ(だがそうではない:反語)。
 
 ∧∧
(‥ )そういえばローマ帝国って
\–   帝政の初期は
     官僚がいない国で
     しかも皇帝はあくまで
     非正規であって
     法律に明記されない権力で
     それゆえの軍事独裁なの
     ですよね
 
 
  (‥ )あれは官僚がおらず、
      肝心の元老院も
      地域の権益を
      代表するだけで
      帝国の運営なんかに
      興味を持たない
      そういう
      ひどい状況に対する
      苦肉の打開策なんだろうな
      ともあれ3〜4世紀は
      軍人が皇帝になるか、
      あるいは軍隊が選出する
      実権を握るけど、
      さらに以後は
      元老院化した官僚組織と
      市民が主体となって
      軍隊は選出に参加はするが
      あくまで一翼を担うだけに
      なっていく
      そう聞いたけど

 
 ∧∧
( ‥)そしてこの時代の元老院は
    帝政初期とは違って
    国家官僚の集団になっていると
 
  (‥ )市民、元老院、そして
      軍人の3者が歓呼して
      皇帝を承認する。
      帝政だけども民主制の
      側面が残った。
      あるいはむしろ
      民主制が部分的にだけど
      復帰したとも言える
      そういうことかな?
      ともあれ、これを
      文民統治と評した人が
      いるけども。
 
 これだけ聞くと、国家官僚がいるような国において、軍事独裁が成立するのは無理がある、ということに思える。
 
 ∧∧
(‥ )でも、比較的発展した
\–   近代の国家でも
     軍事独裁に走った
     国がありますよね?
 
 (‥ )ピノチェト政権とかな
     ああいうのは
     どう見るべきかねえ?
     しかし、軍事政権が
     誕生したからといって
     発展したようにも
     見えないのよな。
 
 *ただし、それは軍事政権のせいなのか、その国、それ自体が抱える問題なのか不明である。
 
 
 ∧∧
( ‥)軍事と政治、それぞれのプロ化
    そういう棲み分けが起きたのが
    文民統治なのか
 
 (‥ )あるいは軍人は力があるから
     権力を掌握できるけど
     うまくいかないので、
     官僚と軍人は別々となり
     国家の運営は文民が行う
     皇帝が軍人上がりの人物で
     あっても
     そういう状況に収束する
     ということなのか
 
 とはいえ、以上どちらも、統治は統治、戦争は戦争という分業化が必然的に起こる、という点では意味が同じではある。

 
 

自分は天使、軍人は体制の悪魔

 
 
 例えば、しばしば曰く、
 
 文民統制、最悪の事例はアドルフ・ヒットラー
 
 
 ∧∧
( ‥)あの人、一応、WW1に
    参加しているんですけどね
 
  (‥ )だけど別に将校でもないし
      参謀でもない。
 
 大手商社Aにいましたが、臨時雇いのバイトです。社員でもないし、部長や課長でもないし、ましてや経営に参加したわけでもない。という感じ。
 
 そんな人間がなんでドイツ軍にあーしろこーしろと無理難題を押し付けてしまったのか。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、総統ですしね
 
  ( ‥)時々、聞く解釈はあれよな
    –□ 参謀本部が却下した案を
       採用して、結果的に
       電撃戦でフランスに
       大勝利を納めて
       ヒットラーは有頂天に
       舞い上がって
       しまいました説よな

 
 *あの偉そうでお高くとまった上級将校たちの鼻を明かしてやった! オレの方が奴らより頭が良い! と絶頂に勘違いした、という解釈である。
 
 
 ∧∧
(‥ )でもイギリスとの戦争が
\–   終わっていないのに、
     ロシアに攻め込むという
     二正面作戦を命令し、
     ドイツは敗北へと
     向かうことになる。
 
  (‥ )軍部による暗殺未遂さえ
      あったように、ドイツ軍と
      ヒットラーの仲は良くない
      のよね。
 
 そりゃあそうだろう。彼の文民統制とやらで一体全体何人死んだことか。
 
 
 ∧∧
( ‥)文民統制は現代社会では
    当然でしょうけども、
    オレは偉いのだから
    オレ様が直接軍隊を
    動かすのが当然、
    という発想では、
    素人が軍人を
    死地に追いやる
    ばかりか国を破壊する
    ことすらありうる。
 
  (‥ )バイトしか経験したことの
      無い奴が、叩き上げでも
      なんでもなく、いきなり
      社長におさまって、
      会社の経営にいちいち
      細々、直接口を差し挟む
      ようなもんだからな、
      正気の沙汰ではないよ
 
 そりゃ、会社はつぶれるわ。
 
 
 ∧∧
( ‥)そしてあなたは疑いを
     抱いていると
 
  ( ‥)文民統制は、その正当化の
    –□ 根拠はともかくとしてだ
 
 大前提で文民統制というものがある。それは良しとしよう。
 
 しかし時に人が安易に、文民統制だから軍人はオレの言うことを黙って聞け、と、発言してしまうその時、
 
 
 ∧∧
( ‥)バイトが重役会議に命令する
    その動機の背景にあるのは
    一体何か?
 
  (‥ )ひとつはコンプレックス
      なんだよな。ヒットラーの
      事例はまあそうなんだろう
      あくまで仮説ではあるけど
 
 ∧∧
( ‥)もうひとつは
 
  ( ‥)文人=善、軍人=悪、
    –□ 軍人は悪だから善人である
       オレ様が使い潰して
       殺してもいい、むしろ
       消耗して殺すのが善
       そう思っているのじゃ
       ないかとね。
 
 ∧∧
( ‥)そう思う根拠は?
 
 (‥ )今の若者には想像できない
     かもしれないけど、
     冷戦中はな、平和と
     戦争反対、軍隊否定をすれば
     それだけでインテリを
     気取れたんだよ
 
 ∧∧
(‥ )まあ、反体制ではありますね
\–   インテリはどこでも反体制
     をトレードマークにして
     誇りますし、そして
     国家はどこでもいつでも
     人倫に反することをする
     例えばの話、
     国益のために戦争をする
     戦争は人死にが出ますし、
     誰でも心が動揺する
     戦争反対=反体制でしょうね
 
  (‥ )ましてや日本みたいに
      冷戦下、かつての敵国として
      今はロシアの防波堤として
      無力でも自立でもない
      飼い殺し状態だとなあ
      軍隊不要論を叫んでも
      一見すると非現実的には
      見えないのだよね。
 
 *冷戦下では、乱暴に言ってしまうと日本はアメリカに半ば占領されているようなものなので、軍隊を否定しても軍隊は絶対無くならないし(占領下だから)、なくなることが無いなら、軍隊が実際になくなった場合に起こる事柄に責任を取る必要性は絶対に生じない、いくらでも責任をとることなくインテリになれる、という意味。
 
 
 ∧∧
( ‥)絶対安全だから火遊びして
    ますよ状態。
 
  ( ‥)ほんの20年前まで、
    –□ そういう安易な時代でな
       戦争=軍隊=軍人=悪
       そういう図式が
       まかり通っていたの
       だよね。
 
 ∧∧
( ‥)あなたたちホモ・サピエンスは
    善とか悪とか、そういう
    ありもしないオカルトに
    すぐはまり込みますから
 
  ( ‥)善と悪はカテゴリーだ
    –□ これは善、これは悪とは
       定義なんだ。
       カテゴリーと定義、
       お利口さんには
       もってこいの逃げ場でな
 
 定義とカテゴリー、それがあれば論理的な体系を安易に馬鹿でも作ることができる。
 
 ∧∧
( ‥)論理的ということは
    無矛盾というだけで実際は
    すっからかんなのに、
    見た目はすばらしい
    無謬の体系をね
 
  (‥ )しかし無謬の体系には
      経験がない。
      経験がないなら単純な
      カテゴリーと定義だけで
      邁進するだろう。平気で
      人を死地に追いやり、
      精神論だけで補給も
      補充も休息もなしに
      使い潰そうとすると
      思わないかね?
      自分は善で、軍人は
      自分が否定してきた
      体制の悪魔なのだからね
 
 実際、2011年のあの出来事はそうではなかったか、と疑う。
 
 
 
 

2012年12月20日木曜日

40以上の僕らはすべからく時代錯誤です

 
 
 *の続き
 
 
 ∧∧
( ‥)でも不安感を持つ人の気持ちも
    分からなくもないと
 
   ( ‥)徴兵制とか、時代錯誤
     –□ っぽいことを言う人も
        いるからね。
 
 ただ、ここでいう時代錯誤とは
 
 ∧∧
( ‥)現代の軍隊は機械化とプロ化
    が進んでいて、徴兵された
    新兵がごろごろいても
    しょうがなくね? という
    観点でね。
 
  (‥ )本来、国民皆兵、徴兵制
      兵役義務ってのは
      むしろ民主主義の
      根幹なんだよね
 
 古代ギリシャのポリスしかり、革命フランス軍しかり。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、もうそんな時代じゃ
\–   ないですからね。今時、
     銃剣突撃しても
     自動小銃でばたばたですよ
 
  (‥ )古代ギリシャの市民軍は
      戦争のプロ化で、
      フランス革命以後の
      西欧市民軍は機関銃や
      兵器の近代化で
      時代遅れになったの
      だよな。
 
 しかし、少なくとも朝鮮戦争までは、いわゆる”義勇軍”の人海戦術の例もあったように、まだ人間の大量投入が有効だった(だから散弾を放出する地雷とかが後で開発されるわけだけども)。
 
 ∧∧
(‥ )それを考えると、老年の
\–   方が徴兵制と言うのは
     当然と言えば当然
     なのですよね
 
  (‥ )それが有効な戦術
      だったからね。
      それに突撃のことを
      考えると
      精神訓練とか必要だから
      心身うんぬんとか、
      健康な肉体に健全なとか
      そういうことを言い出す
      人がいるのも、また
      当然なんだよね。
      ギリシャポリス自体、
      そういう社会だったし
 
 もちろん、そんなもの、プロの軍隊の前ではあっさりぶち殺されるのである。ギリシャはマケドニアに敗北し、健全な肉体ごとき、自動小銃の敵ではない。
 
 
 ∧∧
( ‥)そういう意味では時代錯誤
  –□ というよりは時代遅れ
     なんでしょうね
 
  (‥ )ただな、徴兵制を
      軍国主義と批判する
      だけの人も
      時代遅れで時代錯誤
      なのよな
 
 ∧∧
( ‥)中国と日本が衝突する
    というのは、中国の躍進も
    さることながら
 
  (‥ )アメリカの衰退って
      こともあるだろうね
      あの国は強大で、
      全世界を敵に回しても
      戦える国だし、本当に
      衰退するまで
      あと、何世紀かは
      かかるだろうけど
 
 ともあれ、時代は変わったということだ。
 
 そもそも時代錯誤という言葉には、時代を間違えている。今はそういう時代じゃない、という意味合いがある。そして、時代、とは連続した時間を区分する恣意的な概念だ。この概念は状況の変化に基づいて区分されている。
 
 つまり、時代錯誤=状況変化にマッチしていない
 
 ∧∧
( ‥)状況が変わることを
    前提にした単語であると
 
  ( ‥)軍国主義ガーと
    –□ 言う人も、その
       軍国主義とやらは
       もう70年以上前の
       社会に基づいた
       モデルであって、
       今の先進国には
       どこにもないんだ
 
 ∧∧
( ‥)しかし冷戦は終わり、
    列強の時代が始まる
 
 (‥ )アメリカの一極支配
     という構図はまま
     残るけども、WW2以前の
     状況におおむね戻る。
     いや、新興国が
     台頭するから
     もっとひどいだろうな
     それでいて、軍隊は高度に
     機械化されてプロ化してる
     列強が並立する状況自体は
     似ているけども、
     WW2とは全然違う世界よな
 
 ∧∧
( ‥)徴兵制のおじいさんも、
    軍国主義ガーのおっさんも
 
 ( ‥)時代遅れのモデルなのだ
   –□ 40すぎると、もう
      経験しか誇れるものが
      なくなるが、状況が
      変化すると、それすら
      時代遅れのぽんこつに
      なってしまう
 
 徴兵制が時代錯誤と言うのなら、軍国主義ガー、という人も、たぶん、自分の老いを自覚していない。もっと目尻の小じわを観察するべきだ。
 
 
 ∧∧
(‥ )でも、時代遅れでも、
\–   状況にある程度マッチして
     いると、古い倉庫から
     引っ張りだされて
     当面、使用されたり
     しますからね
 
  (‥ )本当に時代にマッチして
      いるのは若者なんだ。
      ただ経験がない。
      そして選ばれるリーダー
      は経験はあるが、
      それゆえに高齢で、
      すでに部分的にせよ
      時代遅れになっている
 
 ∧∧
( ‥)それでもなお、選ぶの
    であると
 
  ( ‥)ここが駄目だから
    –□ 他も全部いや、
       それじゃ何も
       できないからな
  
 当面、使えればそれでいいのである。現実なんてそんなもんなのだ。老人は使い倒してこそ価値がある。言い換えると40すぎて使い勝手が悪い人間なんぞ必要ない。
 
 
 
 
 
 

2012年12月19日水曜日

讃えよ、自由と無限の可能性!

 
 
 
 ∧∧
(‥ )こたびの選挙では
\–   ありとあらゆる不平不満が
     散見されますね
 
  (‥ )まあ、不平不満は認識、
      認識の基礎は仮説、
      不平不満が多様とは
      人が持つ仮説が多様だ、
      そういうことだよね。
 
 ∧∧
(‥ )もっと知性的なシステムを
\–   模索したい
 
  (‥ )知性こそ解を探るベストな
      手段である。そういう仮説
      だろうね。この手の人は
      進化論は理解できない
      だろうな。
 
 知性のない集合体でも解は探索できる
 
 ∧∧
(‥ )政権が不安定すぎる
\–
 
  (‥ )安定=解探索が可能
      不安定=解探索不可能
      という前提だね。
      気持ちは分かるが、
      根拠は怪しいなあ。
      というか、あからさまに
      間違いじゃね?
 
 安定の江戸幕府、不安定の極み3世紀のミリタリー・アナーキー。解を出したのはどっちだったか?
 
 
 ∧∧
(‥ )右翼化が心配
\–
 
  (‥ )国防自体が右翼化なら
      日本以外の世界のほぼ
      すべての国はファシスト
      だよね。まあ、
      そうではない仮説を
      持っているのだろうな
 
 ∧∧
(‥ )民主主義と軍隊は両立するか
\–
 
  (‥ )民主主義=平和、善
      そういう仮定に見えるね
      でも、両者は
      両立するどころか、
      民主主義を生み出したのは
      そもそも戦争だろ?
 
 ろくに訓練もしていない市民軍を大量投入して突撃戦をしかけ、破竹の進撃を続けるフランス革命軍。それに対して、国家存亡の危機に瀕してもなお、農奴の解放、軍隊への編入を拒んだのは王様だった。
 
 ∧∧
(‥ )軍人貴族からすれば民主主義
\–   と市民軍は階級社会の破壊に
     他なりませんからね
 
  (‥ )でもフランスに
      負けちゃうから
      仕方なく自国も
      市民軍になって
      民主化せざるを
      えないのよな
 
 民主主義の母親は戦争だ。両立するどころの騒ぎではない。
 
 
  ( ‥)もしかしたらあれかもね
      軍隊=軍人貴族だと
      思っているのかも
      しれないね
      近代軍は今のところ
      軍人貴族ではないけどな
 ∧∧
(‥ )日本は150年前まで
\–   中世的な軍人貴族体制
     でしたからね、
     その思いが
     ぬぐえないのでは?
 
 まあ、どんな組織も、それが警察であれ企業であれ、町内会であれ、安定していると色々とよからぬことを始めるから、そう思うのは無理もないかもしれない。あるいは時代劇の見過ぎかもしれない。
 
 
 ∧∧
( ‥)ヒットラーという揶揄
\–
 
  (‥ )テレビ持ってないから
      知らんけども、何?
      今回の立候補者の中に
      天才的な演説と
      身振りで大衆を大いに
      わかせた人いるの?
 
 とてもそうは見えないのだけど、そうなのかい?
 
 
  (‥ )それにさ、その仮説って
      ヒットラー個人だけが
      歴史を作って戦争した
      みたいな話だよな
 ∧∧
(‥ )WW1は普仏戦争の遺恨試合で
\–   当時は戦争するのが当たり前
     だったのですよね。
     1以後、WW2が間近いのも
     当時からすでに言われて
     いましたし。
 
 戦争が、その悲惨さが、人類がこれまで経験したことのないレベルに到達したのはWW1からで(日露戦争においてすでにその萌芽があった)、しかも
 
 ∧∧
( ‥)しかも、それでもなお
    WW2をやりましたから
 
  (‥ )WW1、WW2、その2つ
      を経験した現代人、
      少なくともWW2の
      総力戦に参加した国々の
      現代人が抱く戦争観は
      WW2以前とは
      ずいぶん違うし
      WW1以前とはさらに
      違うはずなんだよな。
 
 *言い換えると、当時、総力戦に参加しなかった人々とその子孫、それらの国々の戦争観もまた、我々とは全然違いうるということでもある(例えばの話、彼らは平気で核兵器を使うのじゃないかな?)
 
 それを踏まえて考えるに、現代人の戦争観でヒットラーの戦争や開戦理由を、まるですべては彼個人の野望的な意味合いであったかのように語られても、なにかそれ、後づけ的でおかしくねえ? あるいはこの世界は物理宇宙ではなく、善悪とカリスマ性だけで動く霊的宇宙であるというオカルト思想じゃないすかね?
 
 
 ∧∧
(‥ )おそらく、ヒットラーが
\–   存在しない時空でも
     WW2は起こった
     でしょうから
 
  (‥ )戦争は個人でやるものじゃ
      ないからな。
      特に近代戦は金もかかるし
      総力戦だ。必要も無い
      戦争なんて誰からも
      支持されないし、
      実現できないしね。
 
 支持される時点で、それは何かしら物理的な、現実的な理由があった、ということだ。
 
 ∧∧
(‥ )そういう意味では、
\–   ヒットラーという揶揄は
     個人の想いと情熱で
     世界が動くという仮説
     なんでしょうね
 
  (‥ )指導者が個人である以上
      個人の性格というぶれは
      かならず出るんだ。
      それは確かだよね。
      収容所は誰でも作るかも
      しれないけども、なぜ
      僕らの歴史ではそれが
      絶滅収容所だったのか?
      そしてなぜヒットラーは
      どう考えても無謀な
      二正面作戦を決断して
      しまったのか?
      戦争参加者だけど
      参謀でも将校でもない
      ヒットラーがなぜ軍に
      口出ししてしまうのか?
      個人のぶれは確かに
      必ずあるんだよな。
 
 *そういえば文民統制の最悪の事例はヒットラー、という揶揄がありましたね。
 
 
 ∧∧
( ‥)確かに、個人の性格が歴史に
    およぼす影響はある。
    だけども、大枠はすでに
    決まっていて、それは
    動かしがたいと
 
  (‥ )中央集権化が遅れた
      ドイツには強力なリーダー
      が必要で、という意味では
      歴史上、どっかで
      独裁者が出るのは
      必然だったのではないか?
      そう考えるとだ
 
 だとしたら、そうなる運命は神聖ローマ帝国が成立した時点で、帝国の統治機構にローマ法王と対立する構図をはらんでいたと言われている時点で、結果として、ついに帝国は最後まで中央集権化することができなかった時点で、すべてはすでに決まっていたとも言える。
 
 
 
 
 ∧∧
( ‥)そういう意味で言いますとね
 
  (‥ )日本の運命も決まっている
      わけよ。モンゴル帝国、
      大日本帝国、冷戦以後、
      なにひとつ変わっていない
 
 未来にはかならずぶれがある。だが大枠には逆らいがたい。ルートを選ぶのは意思ではあるが、ルートを決定するのは地形だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)運命は決定論的に定まる
    わけではないけども
 
  ( ‥)地形には逆らえない
    –□ そういうことだね
 
 ∧∧
( ‥)言い換えれば
 
  (‥ )選挙の反応を見ると、
      世の中の人って、
      自分にも人々にも、
      自由と無限の可能性がある
      そう信じているのな。
 
 個人の自由、個人の力量、個人が切り開く無限の可能性、そしてそれを可能ならしめる世界。それを前提にしないと、以上様々な発想は出てこないだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたの感想は?
 
  (‥ )自由と無限の可能性
      そんなもの、どこに
      あったんだよ?
 
 自分の人生をよく見返してみよう。
 
 自由と無限の可能性。そんな能天気なしろものが一体どこに転がっていたと言うのか?
 

 ∧∧
( ‥)少なくとも
 
  (‥ )オレは見たことないね。
 
 
 
 

諦観の世界へ羽ばたこう

 
 
 ∧∧
(‥ )民主主義に代わる、より
\–   知性的な意思決定システムを
     構築しよう、という提言
 
  (‥ )まあ、気持ち分かるな。
      人類の歴史で何千年も
      課題になっている
      事柄であるしね。
      もっとも
      独裁制、寡頭制、民主制
      の3パターンしか出現
      しなかったわけだけど
      
 
独裁制:一番できる奴にまかせよーぜ!=>悪くないのだがリーダーが勝手するので追放

寡頭制:しょうがないから、経験を積んだ有力者の合議で決めましょう=>悪くないのだが貴族が勝手するのでクーデター

民主制:もう、みんなで決めようよ=>理念は立派だが、意思決定が平均に引きずられるので基本、馬鹿っぽく...

民主制が衆愚制になっちゃったから、一番頭良い奴に一任しね?=>振り出しに戻る
 
 
 ∧∧
(‥ )...まあ、その繰り返しです
\–   からね、ブレークスルー
     なんか起きませんよね
 
  (‥ )それにな、知性的な
      システム構築を提言する
      人は大事なことを
      忘れがちよな
 
 地球の歴史で知的生物はただの1回しか生まれなかった。人間に近縁のゴリラやチンパンジーでさえ、人のような意味で知性化はしなかった。自然選択的に言って、知性が有利な特徴ならこんなことにはならない。
 
 ∧∧
( ‥)あなたたち、知性を持つ
    から、それが当たり前
    だと思い込むのですよ
    種族的思い込みですよね
    だが所詮はサルだ。
 
 (‥ )自然界が示しているのは
     知性? なにそれ?
     意味ないじゃん、
     ということなのよな
     
 あるいはこう?
 
 ∧∧
( ‥)解を求めるのに
    知性なんて必要ない
    むしろ解探索の
    手段としては不適
 
  ( ‥)この宇宙で知性は
      望まれていないのだよ
      知性は選択肢としては
      むしろ馬鹿っぽいのだ。
      賢い奴は頭に頼り過ぎで
      こういう無情な現実には
      目を向けんよな。
 
 
 頭がちょっと良いと、人間、すぐに現実から目をそらして頭に逃げる。

 むしろあきらめが肝心。諦観の世界へ羽ばたこう。
 
 
 
 
 
 

2012年12月18日火曜日

スイッチを探す人

 
 
 
 ∧∧
(‥ )最近は気に入らない
\–   マスメディアを打倒しよう
     という動きもあるのですよね
 
  (‥ )フジテレビデモみたいにね
      まあ、これが本当の
      双方向メディアって奴だな
 
 ∧∧
( ‥)以前も話題にしましたが、昨今
    メディアの信頼性は揺らいで
    いるとか。
 
  ( ‥)汚いこと、強引な取材、
    –□ 犯人と決めつけて冤罪に
       追い込むが間違いでした
       隠蔽、操作、昔から
       メディアってのはそう
       だったのだけど
 
 やっぱ、
 
 政権交代を煽って成功したが、成功それ自体が大失敗
 
 震災と原発ぱーんの時の体たらく
 
 なんか露骨な二枚舌
 
 ∧∧
( ‥)でっ、信頼性が薄れたと
 
  ( ‥)さらにその上、
      大衆のことなど意に介さぬと
      貴族気取りのメディアも
      スポンサーを攻撃すれば
      悲鳴をあげるって分かって
      きたからなあ。
 
 ∧∧
(‥ )一社が特にターゲットになった
\–   事例があったみたいですね
 
  (‥ )理由は色々あるけど、
      各個撃破ってやつかな?
 
 ∧∧
( ‥)10人の敵を潰すとき、
    まず1人を血祭りに上げる
 
  (‥ )いくらその1人が
      強くても、1対多数では
      どうにもならない。
      おまけに残りの9人は
      血祭りに上げられた
      仲間を見て、
      えー?? とひるむ。
      えげつないけど、
      戦闘には効果的な奴な
 
 ∧∧
(‥ )大手テレビの人気番組、
\–   そのスポンサーになるのは
     しばしば大企業ですから、
     ほぼ、不死身に近いはず
     なんですけどね
 
  (‥ )ほぼ不死身に近いが、
      死なないわけじゃない
      消費者の不買運動は
      痛いし、それに
 
 それに、考えてみれば、いくら集合体といっても、企業の担当者、それ自体は個人だよな。
 
 ∧∧
( ‥)責任を問われる?
 
  (‥ )とっ、いうよりも
      責任を問われることを
      非常に恐れる、
      というべきかもね。
 
 企業人はほぼ無敵なはずなんだが、組織の中の人間でもある。外部など意にも介さず、下請け企業をゴミのように、傲慢にあしらう人間とて、
 
 ∧∧
( ‥)内部からの評価には
    恐ろしく脆弱
 
 ( ‥)駄目な企業人は、責任や
   –□ 危険まで下請けに外注
      してしまうけども、
      それもこういうことが
      理由だよな。脆弱な
      自分を守るために
      強く出れる外にリスクを
      出してしまうのだ
 
 
 だが、その外部から攻撃されたらどうなる?
 
 ∧∧
( ‥)身を守るすべはなく、
    責任を取ること、その可能性を
    想像するだけで恐ろしいと
 
 (‥ )責任問題になる可能性はな
     企業人にとっては恐ろしく
     深刻で、恐怖以外の
     なにものでもないんだ。
     学生や主婦や自営業者には
     まったく実感できないし、
     ぴんとこないけどね。
 
 企業は巨大で変動を緩衝してくれるが、言い換えれば”逃げ場”がどこにもない。
 
 
 ∧∧
(‥ )目的はマスメディアだけど、
\–   標的は直接関係ない個人
     というわけですか
 
  (‥ )目的と標的は別もの
      だからね。
      目的を達成するために
      目的物を直に叩く
      必要はない。
 
 電球を叩いても電気は点かない。電球ではなく、スイッチを探す必要がある
 
 ∧∧
( ‥)でも、これだと集団リンチ
    になりませんか?
    それこそマスゴミと揶揄
    され、勘違いや思い込み報道
    で人権侵害をするマスコミと
    同じでは
 
  ( ‥)構図は同じ部分があるね
    –□ だが相違点もあるな。
 
:少なくともこの場合、攻撃された個人のプライバシーが暴露されるわけではない
:不快を感じた消費者がある一定数になった時に発動する
 
 ∧∧
( ‥)プライバシーを暴露したり
    自分だけの思い込みで
    組織的にやってしまう
    マスコミよりはましだと?
 
  (‥ )最低限、マスコミは
      こうでないことを
      やってしまうからね
      これを批判することは
      できるが大義名分は
      立たんだろうなあ。
      自分はもっと悪質
      なのだからね。
     
 
 ∧∧
(‥ )どうなりますかね?
\– 
 
  (‥ )さあ?
      ネットワークを飛び交う
      反感が一定の値を越えた
      その時、臨界に達する
      というだけさね
 
 
 いつどこで何がどう起こるのか? それはむしろコメンテーターが考えることである。
 
 
 
 
 

変わらないことを前提に変わらないと言う愚痴


 *の続き
 
 
   ( ‥)考えてみればさ、
       世の中を変えなくちゃ!
       と思うこと自体、
       世界が容易に変化しない
       ことを前提としている
       わけだよね。
 
 ∧∧
( ‥)ちょっと触れただけで
    変わるなら、
    触るな! というでしょう
    からね
 
 それを踏まえるに、世の中変わらない、、、という失望は、言っている内容が過剰に無意味。
 
 
 
 

世の中は緩衝的である

 
 
 
 ∧∧
(‥ )こたびの選挙は投票率が
\–   前回よりも低かったと
 
  (‥ )投票率が高かった結果の
      政権交代であの有様だった
      ことを考えればむしろ
      良いニュースだろうな
 
 ∧∧
(‥ )実際には投票率と結果には
\–   直接の因果関係がない。
     投票率は是非について
     語らない。
     そういうことでしょうね
 
  (‥ )まあそういうことだろうね
 
 
 ∧∧
(‥ )なんで世の中は変えられないの
\–   だろう...という失望感、
     という指摘。
 
  (‥ )そんな簡単に世の中が
      変わるのだったら政権交代と
      素人政治ごときで、今頃
      日本は消滅しておるがな
 
 というかそんな程度で日本が消滅する世界なら、日本のような列強の1つが消えれば世界が終わって、それで世界が終わる地球なら人類が絶滅してる。
 
 
 
 
 
      

2012年12月17日月曜日

しゃちょさん、しゃちょさん、お時間です

 
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり?
 
   ( ‥)んー、世間の社長や
     –□ リーダーは無駄に肩に
        力が入っている、そう
        評した人がいたけども
 
 ∧∧
( ‥)そうなるのは当然?
 
   (‥ )無駄に肩に力が入って
       いないと心が折れると思う
 
 ∧∧
(‥ )社長さんの立場は会社員と
\–   自営業の悪いところを合わせた
     感じ、ありますからね
 
  (‥ )本当に自分経営の会社を
      想定して言えばだ、
      成功すれば社長の報酬は
      でかい。しかし、
      職場と定時に拘束され、
      定期的な給料をもらう一方、
      それを自分の運営で、しかも
      自分だけでなく、他人の分
      まで工面しなければいかん
      会社の借金は自己責任。
      悪いところ取りだね
 
 これはストレスとしてはかなりでかいたぐいで、おかしな経営理念、違法にしか思えない労働感、おかしな宗教、おかしな論理、おかしな哲学、おかしな信念、おかしな確信、彼らがそんなものに手を出すのは当然。
 
 ∧∧
( ‥)そうでないと心が折れると
 
  (‥ )おいちゃんみたいに自分の
      ことだけ考えていればいい
      フリーランス(意味は傭兵)
      だと、食って、飲んで、
      浪費して、気に入らなければ
      どっかいって、機会があれば
      ひゃっはー、略奪だー! で
      すむけども、社長はそうでは
      ないからなあ。
 
 ホモ・サピエンスの特徴が宗教(根拠のない思い込み)にあるというのなら、根拠のない自信と思い込みで苦難を突破する、これは最低限、局地的、短期的には有効だ。
 
 
 ∧∧
( ‥)...だから? 世のしゃちょさん
    たちはちんちくりんな経営哲学や
    矛盾する信念や言い訳、言動、
    なんとか何ヶ条とか
    自分で考えたスローガンに
    固執する場合があるのだと?
 
  (‥ )それおかしくね? と指摘
      すると烈火の如く怒るよ
      認めると自分の世界が
      その瞬間に瓦解してしまう
      そんな勢いでね。
      というか、確かに認めたら
      自分の世界と確信と宗教と
      哲学が大崩壊だからな
      認められんわな。
      悪いのは全部他人のせい。
 
 まあ、そりゃあ必死になるだろう。
 
 彼らは肯定を求めている。否定されると自分の理論を考えだして吹聴しだす。水漏れのする船に必死で継ぎを当てるように。
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、学校を卒業した時は
    青二才だったと自嘲する人も
    絶頂期を迎える40歳までに
    経験できた時間は20年程度
    ですよね。
 
  ( ‥)その20年の局地解を
    –□ 基礎に全能感を積み上げ
       そうしてがむしゃらに
       走り続けてきた
       そういうこともできるよね
       そうでないと走れなかった
       だろうしね。
 
 確かに20年と言えば人の一生ではずいぶん長い。
 
 経験的にこれで良いはずだ、オレは万難を解く鍵を手に入れた、そう思い込むには十分に長い時間だと言える。
 
 ∧∧
( ‥)でもさ、20年というと、
    自分と会社をめぐる
    すべての状況が変わってしまう
    それだけの事が起こりえる
    時間でもありますよね
 
  (‥ )万難を解く鍵とやらは
      ある日、突然なまくらに
      なることがある。
      だから人は死ぬし、
      人が死ぬ意味はここにある
      死ねば世代交代が起こるし、
      死ねばそれでは無理だと
      分かるわけさね。
 
 ∧∧
(‥ )...ああ、またひとりのしゃちょさん
    が壁に向かって突進していきます
 
 (‥ )壁を飛び越えられるか、
     びたーっ!! となるか、
     どっちでもそれは成果だよ
     成功すれば普通に成果、
     駄目な時でも、
     それでは駄目だ、が
     最低限、分かるからね。
 
 
 いずれも成果であることに変わらず。ただし、本人にとってはその限りでない。
 
 
      
 
 
 

努力に逃げるわけにはいかぬ

 
 
 
 ∧∧
( ‥)努力至上主義と言えば?
 
 
  (‥ )無駄に暑苦しい。
 
 
 ∧∧
( ‥)投資至上主義
 
 
  (‥ )破産するんじゃね?
 
 
 ∧∧
( ‥)努力は投資ですが
 
 
  (‥ )無駄に暑苦しいことを
      すると破産するって
      ことだろうな、
      カロリー的に。
 
 ∧∧
( ‥)餓死?
 
 
  (‥ )餓死ですむならまだ
      めっけものかもね
 
 
 努力に逃げるわけにはいかぬ。
 
 
 
 

努力という逃げ口上

 
 
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  ( ‥)5枚目完成
    –□
 
 
 ∧∧
( ‥)残り15枚、概算45日の
  –□ 作業ですね
 
  (‥ )ふーむ、ぎりぎりだな
 
 
 
 さて
 
 ∧∧
( ‥)なに?
 
  ( ‥)仕事していると時々
    –□ 出会うのだけどもね、
       努力している人は
       努力している人を
       見るとびびるよね
       
 
 ∧∧
( ‥)...そりゃあそうでしょうね、
    同じ舞台で同じ方法論で
    戦っているわけですから
 
  ( ‥)だが悲しいかな、
    –□ 努力ごときでどうこう
       なるのはたかが
       知れたものでしか
       ないわけさ
 
 ∧∧
( ‥)技術や知識の蓄積がないと
    打開できないことがある
    しかし、努力だけでは
    技術も知識も蓄積できない
    蓄積しようと努力しても
    そう簡単には蓄積できない
    蓄積そのものに対する
    技術と知識が必要だ。
 
  ( ‥)努力している人は
    –□ そういうものに目を
       向けないよな。
 
 
 かくてしばしば努力は墓穴となり、あるいは技術や知識がないことから目をそらして逃げる言い訳に成り果てる。
 
 ∧∧
(‥ )努力している人はこのままでは
\–   努力する彼らに今すぐにでも
     追いつかれる!!  だから
     お前らもっと努力しろ、と
     主張したりしますよね
 
  (‥ )1つ、自分は努力している
      2つ、他人は努力していない
      3つ、努力は報われる
      4つ、だからオレは報われる
      5つ、お前達は報われない
      6つ、お前達が心配だ
      7つ、社会が心配だ
      8つ、だから努力しよう
      9つ、オレを手本にしろ
 
 ああ、言うのは勝手だが、心配なのはあんたの頭と人生の方ではないか?
 
 努力ごときでどうこうなるなら苦労しねえ。
 
 
 

収束していく世界

 
 
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  ( ‥)うん、あと3工程ぐらいで
    –□ 完成だね
 
 さて
 
 *の続き 
 
 ∧∧
(‥ )選挙結果は出そろったみたい
\–   ですね。定数480に対し
     自民が294、民主が57、
     維新が54、公明31、
     みんなが18
 
  (‥ )そして未来は9か。
       おわた、だな。
 
 ∧∧
(‥ )ここからマスターは
\–   盛り返したりするのですかね
 
 
  (‥ )さてどうなるかね?
      維新が意外と伸びたけど
      票を維新に食われたのか
      食われるとは、そもそも
      公約自体が誤算だったのか
      誤算が無ければ
      どうなっていたのか?
      ひょっとしたら十分な
      手ごまを武器に民主の
      残存勢力を吸収して
      もっと別の政策集団を
      建設できたのか。
 
 だが、ファンタジックに言うと、平行世界ではどうだか知らんが、この時空においてその可能性は閉じた。
 
 
 ∧∧
(‥ )維新の躍進はやっぱり
\–   2トップの知名度、
     そして異論はあれども
     業績ですかね?
 
  (‥ )あんなのイメージだけで
       実際の業績じゃない、と
       言う人はいるけども、
       その是非はともかく、
       そもそも選挙は
       イメージだでな。
 
 ∧∧
( ‥)あなたはどう思います?
 
  (‥ )元都知事は現職時代に
      たまたま街で
      見かけたことがあったよ
      結構間近だったけども。
 
 ああ、これは人気が出るわけだ、と
 
 ∧∧
( ‥)なぜ?
 
  (‥ )子供っぽい無邪気な笑顔
      しかし、主張を堂々と
      揺るぎなく述べる言動。
      あの有様は強いぞ。
 
 例えばどっかのジャーナリストとは真逆。いかにもしったかびーで賢しげに振る舞い、人々に理想の道を説くが、演説内容がマニアックで細かすぎて本筋が不明で、何言ってるの? と、ぽかんとする聴衆を相手に苦笑しつつ、心の中では自分たちのプランを理解できない愚民共と軽蔑するような悪相とは正反対。
 
 ∧∧
( ‥)えらい言い様ですけど...
    じゃあ、元都知事さんを
    支持します?
 
  (‥ )水清ければ魚棲まず
      漫画の規制はいただけ
      ないな。
 
 ∧∧
( ‥)自由のため?
 
  (‥ )いや、滅びを防ぐため
 
 自由は不幸の道、幸せが破滅の道であるのなら
 
 ∧∧
( ‥)この世に自由と幸せ、
     不幸と破滅が両立するは
     必然。
 
  (‥ )どっちも状況次第で
      最適解になりうるからね
      ゆえにどっちか片方に
      固定されることはない
 
 ∧∧
( ‥)言い換えると、状況を理想に
    固定するとは
 
  ( ‥)それは絶滅への道、
    –□ 避けねばならん。
 
 理想主義者なんだろう。今の機械化された時代に徴兵制と言ってしまうのも(それは理念とかと関係なく、軍隊の構造上、すでに時代錯誤ではないかと思えるけども)、それも理想主義の現れなんだろう。
 
   ( ‥)それでも相対的には
       ずいぶんまっとうかもな
       落選して苦渋をなめてるし
       それを踏まえて対応して
       当選を果たしたわけだし
 ∧∧
( ‥)対応ね
 
 実際、自分の理想は正しいはずだ、だけで現実に対応できず壊滅状態に陥った政党があるのが今の現実。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )これからどうなりますかね?
\– 
 
   (‥ )どうもしないさ、僕らは
       思想と政治家個人を淘汰
       選別する長い品種改良の
       過程にいる。
 
 知性がなくても答えは収束するのみ。
 
 
 
 *自由は不幸の道、幸福は破滅の道、とは以前したこの話=>*
 
 

2012年12月16日日曜日

帰還ならずか

 
 
 *の続き
 
 
   ( – –)思い切って寝て
        よかった。頭はまあ
        そこそこ順調だ
 
 ∧∧
(‥ )あなたが寝ている間に
\–   未来の党はほぼ壊滅状態
     ですね
 
 
   (‥ )あらら
 
 ∧∧
( ‥)マスター、ご帰還ならず?
\–
 
  
  ( ‥)確定じゃないが、
    –/ 予測だと多くて
       13程度、少ないと
       10以下か、
       素人目に見てきついな
 
 ∧∧
( ‥)民主が60以上、80以下
    という予想ですしね
    党内力学は知らないですが
    単純計算するに、
    ちょーっと厳しそうですね
 
 
 帰還ならず?
 
 
 *以下続き=>*
 
    
    

パペットマスターのご帰還?

 
 
 
 ∧∧
(‥ )原発0なんて無茶な公約を...
\–   という揶揄。
 
  (‥ )別にいいんじゃね?
 
 実現可能か不可能か? そんなことが問われているわけではない。
 
 ∧∧
( ‥)そもそも当選しないと
    意味がない
 
  (‥ )だったら実現不可能でも
      後で公約を破棄することに
      なろうと、どうでも良い
      ことだよ。
 
 次の選挙までまた3年、4年とあれば、あの日、あの時、あの公約を破ったことなんて、ほとんどの人は覚えちゃいない。そうではなく、任期中に自分を10円でもいいから儲けさせてくれたか、それが勝負になる。
 
 ∧∧
( ‥)原発0を信じて投票した
    人は覚えてますよ?
 
  (‥ )選挙は争点が大事だろ?
      次の争点が原発是非なら
      ともかく、大半の人間は
      普通に損得で考え、
      その日、その時の争点で
      物事を判断するのだ。
      ご大層な理念をいつでも
      なんでも大事にする
      それは単なる少数派、
      誤差のレベルだよ。
      
 
 
 事業仕分けだぷー、とか言っていたときに選挙すれば事業仕分けをした連中は当選確実だったろうが、例えば今はどうか? そんな有利ではあるまい。
 
 そういう話である。
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり信じていようが、
    実行する気があろうが、
    反対に破棄する気が
    まんまんで
    あろうが
 
  ( ‥)当選すればそれで
    –□ いいんだ。当選して
       生き抜くことが先決
 
 ∧∧
( ‥)つまり? 原発0を信じて
    投票した人はいいように
    使われる可能性があると?
 
  (‥ )というか、まず確実に
      そうじゃないか?
      確かに、本気で
      日本の原発を
      戦略的な意味で
      つぶす気満々な政党も
      あるにはある
      だろうけどね
 
 ぶっちゃけ有権者は、特にある種の傾向を持つがゆえ、得票の可能性を秘めた一部の有権者は、状況を打開する”ほくち”として使える。
 
 ∧∧
(‥ )予想では現与党は大敗の
\–   情勢ですが
 
  (‥ )ある意味、都合の良い話
      かもね、今のままでは
      図体が大きすぎて、
      言うことを聞かない。
      だが、大敗して議席を
      減らせば、野党同士で
      合同する時に影響力を
      行使しやすいからね。
 
 ∧∧
( ‥)”ほくち”としてでも
    なんでもいいから、ともかく
    わずかでも当選者を
    確保する?
 
  (‥ )どのぐらいの数がいれば
      十分かは知らないけども
      手ごまがそこそこあれば、
      状況次第では壊滅した
      現与党をそのまま
      取り込めるかも。
      政治のことはよく知らん
      から、素人考えだけどさ
 
 おや? するとつまり、これはパペットマスターのご帰還か?
 
 でも、もしも仮にそうなったら、そのほうが幸せかもしれぬ。
 
 ∧∧
( ‥)なんで?
 
  (‥ )いやだって、大連立の話を
      やったー、と持ち帰ったら
      やだぷーって言われたわけ
      だろ? そんな連中に
      取り巻かれているよりは
      ましじゃね? 
 
 ∧∧
(‥ )パペットマスターさんは
\–   表に出ないと約束して
     くれました、そういう
     談話がありますが
 
  (‥ )そりゃ、パペットマスターが
      表に出ちゃ駄目だろうよ。
      
 
 人形劇ってのは通常、そういうものだべ。
 
 
 
 *2012.12.16 22:00追記 開票後、現時点ではパペットマスターをめぐる状況は悪いらしい=>hilihiliのhilihili: 帰還ならずか
 
 
 

聞く耳持たん

 
 
 ∧∧
( ‥)2時間あまりかけて
  –□ 1工程ですね
 
  (‥ )まあ、やむをえまい
 
 さて
 
 優生学というものがある。
 
 ∧∧
( ‥)ざっくりと言えば、
    人間を品種改良しよう
    そういう考えですね
    当然、なにかしら人が
    死ぬ、あるいは子孫を
    残さないようにする。
    あるいは隔離される。
 
  ( ‥)選別と排斥と断種
      ついにはナチスのような
      強制収容所と絶滅政策を
      生み出した。進化論と
      科学は邪悪だ、あるいは
      進化論は科学じゃない
      知識人がぎゃーぎゃー
      わめき散らした言い様だな
      そういうたわ言を書いた
      本は多いよ。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、人をばんばか殺すのは
    あなたたちの遺伝的な性質に
    それなりに反するのでしょう?
 
  (‥ )おそらくね、
      相手を殲滅して一族、部族、
      民族を平気で皆殺しにする
      その一方で、味方を殺しては
      ならないとか、あるいは
      敵に対してすら、
      感情移入する。そういう
      性質が人にはある。
 
 ∧∧
( ‥)社会という個体の競合の中で
    騙したり、出し抜かれたり、
    その一方で、共同して戦争に
    あたるから、ですかね?
 
  ( ‥)味方はライバルである
    –□ 一方で、ライバルは
       敵に対抗する時の
       味方である。
 
 友人や同僚は足をひっぱるライバルである一方で、必要不可欠な味方でもある。
 
 ∧∧
( ‥)まあ、ざっくり言って
    あなたがたが矛盾のある
    行動をよろめきながら
    とるのは、
    そういうことでしょうね
    こういう同盟と裏切り
    合従と連衡はあなたたちの
    専売特許でもありませんし
    
 
  ( ‥)アリとかでも、
    –□ 同盟を組んだ後、
       殺し合いするからな
       でも、知識人や文化人は
       こういう機械的な説明を
       ひどく嫌うものでな。
       倫理や道徳を機械的に
       記述されると、それらが
       汚されたと思うらしい
 
 ∧∧
( ‥)品種改良から進化。
    ナチスが優生学で、それが
    進化論で、否定されるべき
    間違った悪の理論なら
    品種改良も悪でしょうけどね
 
  (‥ )ダイコン食ってるわりには
      知識人は平気でそういう
      理屈の飛躍や二枚舌を
      使うわけさ。
 
 ∧∧
( ‥)科学史においては、
    優生学はひとつの大きな
    一こまでしょ?
    無視はできません。
 
  ( ‥)それは当然、そして
    –□ それを是とはしない。
       だが知識人の理論に
       対する異議申し立てに
       聞く耳持たん
 
 ∧∧
( ‥)なぜ?
 
  (‥ )さんざん優生学ガー
      とか、進化論ガー
      とか言ってたくせに
      いざ、気に入らない
      政治家を批判する時は
      その血統を調べるとか
      平気で言う連中だ。
      信用できるか。
 
 論ずるに値せず。
 
 ∧∧
( ‥)そういうカテゴリーは
     大雑把すぎますけどね
 
  ( ‥)原理原則を追求するには
    –□ どうすれば良いか?
       まず味方を
       殺し尽くさねばならん。
 
 そうでないなら原理原則を述べる資格なし
 
 
 
 

ホシダ狂想曲

 
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
  ( ‥)あと2工程ぐらいかな
    –□ それで下描きは完成だ
 
 さて少し休むとして
 
 
 ∧∧
(‥ )日付はもう変わりましたが
\–   ホシダのコンテンツを作成
     ですね=>*
 
 (‥ )「原色日本羊歯植物図鑑」と
     「神奈川県植物誌2001」
      2つの文献で学名が違って
      いるね。属名に関しては
      ホシダ属はヒメシダ属に
      入れられたみたいだが。
      種名も変わっているのは
      なぜかな?
 
 ∧∧
(‥ )所属する、とされる科も
\–   変えられていますね。
 
  (‥ )原色ではオシダ科、
      神奈川ではヒメシダ科
 
 ∧∧
( ‥)神奈川でもイワデンダ科を
  –□ 含めて、ヒメシダ科自体を
     オシダ科にいれる見解が
     あると書かれています
 
   (‥ )引用文献は読んでは
       いないが
       そうみたいね。
 
 ∧∧
( ‥)どう?
 
   (‥ )分からん。シダは、
       このシダってのは
       薄嚢シダのことだけど、
       少なくとも素人目には
       形態が単純だし、
       形質の分布が非常に
       矛盾しているというか、
       なんていうの? 
       順列組み合わせっぽく
       見えるっていうの?
 
 
 
 いや、その、これをどう整理したり、理解したりしろと?
 
 *適当に順列組み合わせされたものを分類せよ、あるいはその系統を探れ、というのはどっちも無理あるだろ、という意味。
 
 
 ∧∧
(‥ )この、科の認識もどうなって
\–   いるのでしょうね?
 
  (‥ )分からん、今後の課題だね
 
 例えばの話、
 
 ∧∧
( ‥)同じ科のホシダとミゾシダ、
    この違いはソーラスの形だけ
    ですか?
 
  (‥ )分からん、図示を見ると
   □–  葉脈はよく似ている
       みたいだけどね、
       ミゾシダは
       まだ見てないが、
       夏緑性というから
       今の季節、
       もう枯れている
       せいかもしれん。
 
 *注:ミゾシダは夏の植物、ホシダは常緑だ! と言っても、そんなものは机上の知識。野外ではそんなことは分からん。あるいは分かるにしても季節が限られている。分類や同定の役に立つわけではない。
 
 *2012.12.27 注:神奈川県の平地のような暖かい場所だとミゾシダは常緑性で、12月でも探したらあった
 =>*
 =>*
 
 
 ∧∧
(‥ )神奈川の検索表を見ると
\–   ヒメシダ属のキーは
     ソーラスが円形、まれに
     線形、円腎形の包膜が
     あるか、まれにない、だ
     そうですが。
 
 (‥ )Aであるが時にB
     Cであるが時にD
     形質が少なく、いろいろな
     組み合わせがある生物の
     真骨頂って感じだな。
     形質の分布が重なる
     からなんとなくまとまるが
     グループを一律に定義する
     明白な手がかりは
     どこにもないって印象を
     受けるよね。
 
 
 ∧∧
( ‥)進化理論を語る際に使える
    素材だとも言える?
 
  (‥ )それを調べるのが、
      コンテンツ作成のひとつの
      動機でもあるね。
 
 

2012年12月15日土曜日

自由とは不幸になる権利なり

 
 
 
 ∧∧
( ‥)つまり単純に言ってしまうと
 
  (‥ )自由は不幸の道
      幸せは破滅の道
 
 一番幸せな道はいわば最適解。
 
 ∧∧
( ‥)だとしたら、歩むべき道は
    決まっている。
 
  ( ‥)世のお母さんたちが、
    –□ あるいは父親が子供に
       特定の道を熱心に
       歩ませようとするのは
       そのためだろうね
 
 ∧∧
( ‥)視点を転じれば
 
  (‥ )自由とは不幸になる権利の
      ことなのだ。この言い様は
      受け売りだけどね。
      まあ、おおむねそういう
      ものよ。異論はない。
 
 ∧∧
(‥ )しかし、最適解は状況次第で
\–   変わってしまうもの。
 
  (‥ )じいさんや
      成功した経営者が
      新たな胎動を
      つぶそうとする
      のは当然だよね。
 
 技術革新が起こると、ゲーム盤のルール、それ自体が変わり、最適解が最適でなくなってしまう。
 
 ∧∧
( ‥)だから成功者は
    社会を固定化しようと
    画策する。
 
  (‥ )だが、遅かれ早かれ、
      不幸の権利と引き換えに
      新たな可能性を手にした
      侵略者がやってくる
 
 ∧∧
( ‥)つまり
 
   (‥ )自由は不幸の道
       幸せは破滅の道
 
 
 どっちを選ぶのかはその人次第。
 
 
 
 

2012年12月14日金曜日

自分の昔の絵をパクる〜♪♪

 
 
 
  ( ‥)自分の昔の絵をパクる〜♪
    –□
 
 ∧∧
( ‥)トレスじゃないよ〜
    描いてるよ〜♪
 
 
  ( ‥)まあ、そもそも今度は
    –□ 黒地に白く描くのだがな
 
 ∧∧
( ‥)左右も反転してますしね
 
 
  (‥ )前の絵がなんか変
    –□ 左右対称になっていない
       のよ、なんだろうね、
       これは?
 ∧∧
( ‥)...途中で間違いに気づいたけど
    ごまかした、、、とか?
 
 器官の数は正しいのに、配置がおかしいというのは、おそらくそういうことなんだろうけど、覚えていない。
 
 
  ( ‥)パくって自分の絵を
    –□ 直す〜♪
 
 ∧∧
( ‥)トレスじゃなくて〜
    見てしたよ〜♪
 
 

2012年の双子座流星群(極大)

 
 
 ∧∧
(‥ )現在、13日の夜、
\–   14日の未明は
     双子座流星群の極大ですね
 
  (‥ )ああ、見に行くか。
 
 ちょうど月がないので、このあたりにしては夜が深く、暗い。
 
 
 ∧∧ 街明かりで空は灰色ですが
( ‥)
 –( ‥)それでもずいぶん、条件が
      良いよ。
 
 気流は安定して星はまたたかず、晴れ渡って底冷えがするせいだろうか? 夜の2時過ぎとはいえ、妙に静かで、みんな家にこもってさっさと暖かい布団へ潜り込んで寝てしまったように思えた。
 
 さてもさても双子座流星群。そもそもコンビニに用事があって出かけた帰りにぽろんと流れた流星を見ていたし、丘向こうの広場へいく途中でも、樹々の間から流星が2つ、相次いで流れるのを見た。
 
 ∧∧ ついたけど、流れませんね
(‥ )
 –( ‥)おやー?
 
 と思っていたら、ぽん、ぽん、ぽんと、少し間を置いて3つ流れる。
 
 
 ∧∧ むらがありますね  \
( ‥)           ☆
 –( ‥)そうだねえ。
 
 宇宙を漂うちいさなチリはお互いにどれほど離れているものか。どんな配置で軌道上をめぐり、そして地球に飛び込んでくるものか。広場へいく時、樹々の間から見えた流星2つも相次いで同じように流れたから、(もちろん、距離は数十kmとかそのくらいあるかもしれないが)、軌道上での距離はごく近かったのかもしれない。
 
 そして流星は、むらはあるけども、結構流れる。ひゅかっ! というよりは、ぽろーんと少しゆっくりと。
 
 ∧∧ 明るいのだけで10個以上
(‥ )
 –( ‥)暗いのをいれれば20個
      ぐらいかな、ひさしぶりに
      大量で、名残惜しいが
      さすがに寒いから
      帰るとしようか。
 
 帰り道、夜に慣れた目でみると蟹座がなんとなく分かり、そしてぼんやりとした淡くて薄い雲のようなものが見えた。街明かりに照らされた空にかすんでしまいそうな雲のようなもの。
 
 ∧∧ プレセペ星団ですね
( ‥)
 –( ‥)肉眼で見るなんて
      ずいぶんひさしぶりだな
 
 望遠鏡で見ると、とても美しく、冷えて凍てついたかのように星々はまたたかず、じっと光って見えた。
 
 
 

2012年12月13日木曜日

みんなの頭が良ければ、という提言

 
 
 ∧∧
(‥ )みんながもっと賢くなれば
\–   問題解決という提言
 
  (‥ )...でっ? 具体的に
      どうするんだ?
 
 ∧∧
(‥ )...書いていませんね
\– 
 
  ( ‥)ただの愚痴だね、それは
    –□ 
 
 
 愚痴である以上、言っても良いが、聞くに値せず。
 
 
 ∧∧
( ‥)愚痴ぐらい聞いてやれよ、やるよ
    あなたはそう言うじゃないですか
 
  (‥ )頭が良ければ問題解決
      そんな愚策を聞いている
      余裕はねえ。
 
 
 みんなが頭をもっと使えば問題は解決するはずだ、これは提言としては馬鹿すぎる。
 
 
 
 

なぜハイライトの無い目が

 
 
 イラストと画材を手にしたまま寝てしまったので
 
 ∧∧
( ‥)改めて一休みして、作業再開
    ですか 
 
  ( ‥)3時間ぐらい寝たかなあ、
    –□ 頭の調子はまあまあだね
       後、2回行程すれば
       おおむね完成だ。
 
 一休みがてら、コモチシダのコンテンツに写真を2枚追加=>*
 
 さて
 
 ∧∧
( ‥)どうよ
 
  ( ‥)そうねえ、ダイオウイカの
    –□ 目にハイライトを入れたら
       途端に立体感と生気が
       出てきたね。
 
 
 
 ∧∧
(‥ )ダイオウイカに限りませんけど
\–   大きなイカさんって時々、
     目がすごく怖いですよね。
 
  (‥ )白目があって、人間に似て
      いるくせに、黒目が
      ハイライト無しの真っ黒
      アングルや照明にもよるが
      おおむねおっかない目だね
 
 周囲の組織も、あれはどうしてあんなのなのか、もしかしたらまぶたのつもりなのかもしれないけども、妙に見開いた人間の目のように見える時もあれば、すぼまったり、あるいは間抜けに眠そうに見えるような形をとったりする。
 
 *確かにタコやイカは周囲の組織をしぼるように目を閉じたり、時には組織内にひっこめるように見えるような動作をする時もある。以前、動画を見ていて、このタコは例の眼球が退化した種類だろうか? と思っていたら、突然、目が組織からにゅーっと出てきてぎょっとしたことがある。
 
 ∧∧
( ‥)でっ?
 
  (‥ )不思議に思ったのだが、
      なんで僕らはハイライトの
      無い目に恐怖心や嫌悪感を
      抱くのだろうな?
 
 ∧∧
(‥ )アニメとか漫画でも、目に
\–   ハイライトが描かれないのは
     生気がない、とか、茫然自失
     しているとか、ゾンビや
     ヤンデレの表現ですよね
 
  (‥ )なんでだろうな?
      目のハイライトは
      外部の光の反射だよね?
 
 生物の活動性と関係ないよね?
 
 ∧∧
( ‥)うなだれると、目が影に
    なるから、だから
    ハイライトが入らない
    そういう説明をした人が
    以前、いましたが。
 
  (‥ )んー? 果たしてそれで
      説明しきれるかな?
 
 しかも、それは元気が無い、というシグナルにしかならないのであって
 
 ∧∧
( ‥)恐怖や嫌悪感を持つ
    理由にはならないと。
 
 ( ‥)ゾンビみたいな生物に
   –□ かつて襲われていた
      わけでもないだろうに
      なんでだろうね?
 
 
 
 

2012年12月12日水曜日

怒る前に恐怖すべき

 
 
 数日前の投稿を少し書き直す=>*
 
 ∧∧
( ‥)誤字脱字の補正はともかく
    数日以上前の投稿を少し
    書き直すって珍しいですね
 
  ( ‥)後でまたリンクしようかな
    –/ と思って読み返したら、
       分かりづらかったのでね
 
 それにしても
 
 
  (‥ )ここしばらく思い出話を
      書く事が多いよな
 
 ∧∧
( ‥)歳だから?
 
 
   ( ‥)多分そうだね
       あるいは老いを自覚した
       からだな=>*
 ∧∧
( ‥)自分が時代遅れになる恐怖に
    恐れおののきましたか
 
 こういう時は
 
 ∧∧
( ‥)前に進むしかありません
 
   ( ‥)だからさ、読み返した
     –□ わけなんだよね、
 
 自分が時代遅れの劣ったモデルでしかない事実から目をそらし、うまくいかないことは全部他人のせいにするだろう人々の話。
 
 ∧∧
( ‥)あくまで予測ですけどね
 
   (‥ )でもさ、あの人たち、
       もう、そうなりかかって
       いないかい?
  
 
  固定式電話や家電量販店がある日、怒りもあらわに食ってかかってくるのである。なんでみんな携帯電話やAmazonなの?? と。
 
 
 ∧∧
( ‥)...無様な
 
  ( ‥)だから、怒る前に
      恐怖するべきなのさ
      そして歩くしか
      ないんだよ
 
 
 

安定だから安泰、不安定だから不安、とはいかに?

 
 
 *の続き
 
  ( ‥)日本の短命政権は諸外国
      からも揶揄されるけど
 
 ∧∧
( ‥)現実的に問題でしょうからね
    指導層がころころ変わっては
    誰を相手にすれば良いか
    分かりかねますし。
    政策の実効性も疑わしく
    なってきますしね。
 
 
  (‥ )では、長命政権を
      謳歌してる欧米諸国は
      幸せなのかね?
 
 ∧∧
( ‥)さあ?
 
 デモがあったり暴動があったり略奪があったり
 
 ∧∧
(‥ )単純に経済の問題かもです
\– 
 
  (‥ )問題だらけなのは日本も
      同じだし、老人が年金で
      ぶくぶく太り、
      次世代に物を
      受け継がせない状況が
      危機的なのは間違いない
      わけだけど
 
 じゃあ、あのイギリスやフランスの暴動や略奪、アメリカのデモは一体、あれは何?
 
 ∧∧
( ‥)経済や国のあり方は、
    政権の短命、長命とは
    直接は関係ない?
 
  (‥ )あるいは問題はどこでも
      同じで、短命、長命、
      どっちであっても
      問題解決にかかる時間は
      あまり変わらん、という
      ことかもしれんな。
 
 もしかしたら、わずかな差はあるのだけども、あまりに差が小さすぎて、一見して分からない、ということかもしれない。
 
 とはいえ、
 
 ∧∧
(‥ )長期すぎても困るけど
\–   ある程度長期政権の方が
     政策も信用も安定、
     それ自体は間違いない
     のですけどね
 
 (‥ )とはいえ、うへへ、
     長期安定だから、オレ様
     たち、安泰だしー、
     日本は何も出来ないしー
     と言えるかってことよな
 
 もしかしたら、リーダーが賢くて実行力があれば、問題は確実に迅速に解決される、そう思い込んでいる”だけ”じゃないだろうな?
 
 ∧∧
( ‥)ただの幻想?
 
 ( ‥)かもしれん、中途半端に
   –□ 頭いい奴は、賢さこそ
      万難を解決する鍵、
      頭と実行力さえあれば
      問題はすべて解決できる
      そう、勘違いするのよな
 
 
 知能の無い集合体でも問題解決が可能だ、ということを半端に賢い人は忘れがちではないか?
 
 
 
 
 

当時はうぶで挑戦でした!

 
 
 ∧∧
(‥ )コモチシダの画像をアップ
\–   ですか=>*
 
  (‥ )散歩のついでに散策、
      そのついでに撮影
      気分転換に同定
      仕事の合間にHPへ
      アップする。
      シダのHPにするわけ
      じゃないけども、
      仕事ばかりじゃ息が
      つまるでな。
 
 さて
 
 今から20あまり前、知り合いから手紙が届いた。
 
 中野に住んでいた友人である。鳴かず飛ばず、ワープロで小説を書くものの、数千文字しか書けず、夢も才能もあったが技術と熱意とやる気のない彼から、神奈川のここにまで、いきなり手紙が届いた。
 
 
 ∧∧
( ‥)....手紙?
 
  (‥ )今、思い出してびっくり
      したけども、当時、
      メールはなかったんだよ
 
 ∧∧
( ‥)...直筆で?
 
  (‥ )直筆で、
      A4の紙に書いて、
      イラストも描いて、
      便せんに入れて、
      郵便局経由で、
      何日もかけて届くの
 
 ∧∧
( ‥)...まじかよ
 
  (‥ )そういう時代だったんだよ
      今、自分でもびっくり
      したよ。
 
 ともあれ、彼はひどく怒っていて...
 
 ∧∧
( ‥)...あなたに?
 
  (‥ )いや、世の中に
 
 当時、あるニュース番組が話題になっていた。たいした経歴はないんだが、ニュース番組でそのアナウンサーはずけずけと政治に物申し、今の(当時の)日本と政治と社会に異議申し立てをしていたのである。
 
 
 ∧∧
( ‥)...アナウンサーごときの
    言う事を真に受けて
    お友達は社会に怒りを?
 
  (‥ )いや、その、
      うろ覚えだけど
      当時はそれが斬新だった
      わけなのよ
 
 当時は、今から考えれば非常に真面目に聞こえる話なのだが、ニュースというと私情や個人的な意見を差し挟まずに、、淡々と報道するものだった。
 
 偏向とか脚色とか、強引な取材、意図的な編集が無かったとは言わないが、少なくとも表向きはそうだった。
 
 それがいきなり変わった。
 
 
 ∧∧
( ‥)報道をエンターテイメントに
    変えたと? 不真面目、
    不謹慎、衆愚政治の極み
    じゃありません?
 
  (‥ )いや、だから、
      真面目一色、無難一様な
      その世界に、いきなり
      みんなの不平不満を
      代弁してくれる人が
      現れたというかね
      それが世の中に
      受けた感がね
      あるわけさ
 
 ∧∧
( ‥)...未熟な
 
  (‥ )いやそうなんだけどさ
      今のネットもTumblrも
      自分の不満を代弁して
      くれる言葉をコピー、
      拡散させるじゃないか
      それが始めて現れた、
      画期的なことだった
      わけなのよ
 
 テキストを作成する人、しゃべる職業。つまるところうまく言えない不満を整理整頓して文章化、言語化する代行業。そういう代行業がテレビという当時、最大のメディアに突如現れたのである。
 
 
 ∧∧
( ‥)あなたの友達があなたに
    手紙を送るくらい、強烈な
    インパクトであったと
 
 ( ‥)未熟だったのは認めるよ
   –□ ワンピースの水着を着た
      女の子があたりさわりない
      ポーズをとるだけで
      鼻血ぶーな子供と
      同じぐらいにね
 
 まあ、当時はそれなりな意義があったのだろう。
 
 
 ∧∧
( ‥)でも?
 
  (‥ )みんながまねるように
      なってね、どのニュースも
      そんな感じになった、
      そして批判は
      人を貶めるただの悪口に
      だんだんとなっていった
      最初が挑戦で、ゆえに
      考えた発言であったのなら
      単に悪口を言えばいい、
      そういう手抜きに変わった
      手抜きに慣れると
      馬鹿になる。馬鹿になると
      手抜きの悪口だけになる
      何年もかけてそうなった
      から、あまりぴんと
      こないけどね
 
 
 しかし、行き着いた先を見れば明らかではないか。
 
 
 ∧∧
( ‥)今は、メディアが
    馬鹿にされ、軽蔑の目で
    見られる時代のようですが

 
  (‥ )じょじょに変わって、
      ここまで来たから、
      なんで批判されるのか
      なぜ馬鹿にされるのか
      なぜ以前のように
      賞賛されないのか、
      もう分からないだろうね
 
 慣れと老いと成功体験とはこういうことなんだろう。
 
 ∧∧
( ‥)時代は変わるのに、
    その変化は忘れちゃう
    ものですね
 
  (‥ )自分でもびっくりしたよ
   □–  当時は手紙だものな。
 
      
 
      

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