自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2018年3月27日火曜日
落下速度0の物体は大気という水中に浮かんでいる
大気中では軽いものは落下速度が遅くなり、顕著な場合にはほとんど0になる。
∧∧
(‥ )このように落下速度が
\‐ 顕著に遅いものが地球の
自転による遠心力で
飛んでいかないのはなぜか?
(‥ )こう問われた時に
ガリレオは間違いでしか
答えられず
どんなに地球の回転速度を
あげても
物体の落下速度の方が勝る
と主張したわけだけど
∧∧
(‥ )あなたなら
\‐ なんて答えます?
(‥ )軽いとか
表面積が大きいとか
そういう物体の落下速度が
遅くなるのは
単純に空気の浮力が
原因だから
それを踏まえて
例え話をすれば
ここに桶があり木の玉があります。木の玉には重さがあります。しかしここに水を注げば木の玉は浮かびます。水の方が木より重いからです。でも水に浮いたからといって木の玉がそのまま水面を越えてふわふわ浮かび上がるわけではありませんよね? 木の玉には重さがあり、水に浮いても重さがあることには変わりありません。
∧∧
( ‥)これと同様
大気中にふわふわ
ただよっている物体も
重さがなくなった
わけではないし
実のところ落下速度が
変わったわけでもない
重さのある空気と
一緒に落下している
だけである
( ‥)木は水より軽い事例だけど
‐/ 細かい砂とか泥のように
本来は水より重いものでも
表面積が大きくなると
水にただようしな
つまり空中にあるものはすべからく、桶に入った水に浮かび、あるいは漂う重量物と同様に扱えば良い。全体でひとつの重量物であり、ゆえに地球の遠心力に抗して落下し、地上に留まることができる。
∧∧
(‥ )でも大気に重さがあることが
\‐ わかったのは
天文対話が出た1632年より
後の話
まずガリレオ本人が
大気に重さがあるから
ポンプで水を吸い上げる
ことができると考え
弟子のトリチェリが大気圧を
計測することで発見される
(‥ )落下が遅くなっている物体は
大気という
水の中にただよっている
状態でしかない
だから
遠心力で吹っ飛ばされる
ことはないのだ
この理屈を天文対話当時の
ガリレオは使えなかった
そういうことだろうなあ...
∧∧
( ‥)だから落下速度が
無限小になっても
落下物が描く斜線は
自転する地球の断面である
円を切る
という理屈で説明せざるを
えなかっただろうと
ゆえに結果的に間違いだし
前後の記述や自分の発見とも
矛盾する説明をしている
( ‥)ガリレオのおっさん
‐/ これ分かって
やってるよな
ここまであからさまな矛盾をしているのだ。おそらくは意図的なものだろう。
そしてそう考えると、幾何学を知らないと自然はわからない、彼がこの場面でわざわざそのように書いたのも意図的ではなかったか? と疑いたくもなる。
∧∧
(‥ )俺は重量物が等しい速度で
\‐ 落下すると知っているが
それでもお前たちが言う
軽くなると物体の
落下速度は小さくなる
を前提として説明してやんよ
(‥ )くやしかったら
この幾何証明の穴を
見つけてみろ!
ってところかな
それにしてもガリレオのこの証明、なんとも奇妙なのだ。この証明自体が間違いだという以前に、この証明が示すものがこれまた前後の記述と矛盾している。
∧∧
( ‥)ガリレオさん
落下する物体は
地球の中心を通過する
円軌道を描くと
言ってるからね
それなのに落下物の軌道を
斜線で説明してる
(‥ )多分なあ
それだと困ると分かって
話を
すり替えたんじゃねえか?
例えば落下する物体が円軌道を描く、つまり落下する物体が曲線を描くと想定した時、接線方向への投射速度が非常に増大すると、曲線の曲率は小さくなって、ついには円を切らなくなる。つまり必然的に物体は地上から放出される。
∧∧
(‥ )これは我々から見れば
\‐ 人工衛星と軌道の話だけど
おそらくガリレオさんは
このことを
落下速度の小さい物体は
遠心力に抗しきれず
地球から放り出される
ことになると
受け取ったのではないか?
(‥ )さらにいうと
落下物は等速円運動をする
という彼の理屈とも
矛盾しちゃうんだよな
投射物は地球の中心を
通過すると設定したから
投射速度が大きくなった
物体の軌道は楕円になる
*ちなみに
重力の中心が焦点にこない
横長の楕円になるはず
∧∧
( ‥)多分こういう問題を
回避した結果が
落下物の軌道を斜線で
記述するという
あの証明では
ないだろうか?
(‥ )少なくとも俺はそう
疑うね
まあ、もろもろ検討すべき今後の課題である
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