自己紹介

イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック

2018年3月19日月曜日

暗殺への道 暗殺からの道

 
 
 暗殺教国 イスラム異端派の歴史 ちくま学芸文庫 岩村忍
 
 ∧∧
(‥ )1964年の本の
\‐  1981年度版の
    さらにそれを2001年に
    文庫版で出したもの
 
  (- - )すんません
      1冊読むだけで
      疲れて寝ちゃいました
 
 
 ∧∧
( ‥)歳だねえ
 
  ( ‥)人間はこうやってダメに
    ‐/ なっていくんだな
 
 
 ライターもそうだ。本来、ライターってのは売れたら名前を他人に貸して、若い書き手に記事を書かせて売り上げをピンハネするものだ。

 *例えば週刊漫画の単行本が年に4冊だから、年間4冊以上の本を書いているライターは、まあピンハネさんである。そうでないとこれだけのスピードで本は書けない。
 
 ∧∧
(‥ )代わりに
\‐  ピンハネさんしてると
    本の内容を
    担保できなくなるものだがな
 
  (‥ )いいんだよ
      どうせライターは
      雑なことしか書けないし
 
 というか、研究者も歳とるとよく言えば部長の仕事、悪く言えば上の立場でピンハネ状態で、雑なことしか書けなくなるもんだ。無論、どんな世界でも最後の最後まで筋を通せる人間はいるが、それは例外。

 できた人もいるから俺もできる! とか、できた人がいる以上、できないとは断言できないはず! とか、一般化して語るような事例ではない。
 
 
 さて

  
 ∧∧
(‥ )暗殺教団の本
\‐  参考文献とか引用元の
    記述がないのは困るけど
 
  (‥ )ああでも
     カラコルムとかの記述は
      カルピニの蒙古旅行記
      だよね?
      原典はそれぞれ
      おいおい探すさ
 
 モンゴル帝国時代のペルシャの歴史家ジュワイニーの書いた世界征服者の歴史とかは、和訳がないようだが、まあ、それはそれ。
 
 ともあれ読んだことをまとめると
 
 ∧∧
(‥ )預言者ムハンマドの親族で
\‐  娘婿のアリーさん
    このアリーさんのみが
    預言者ムハンマドの
    正統後継者であるとする
    シーア派
    そのアリーさんの子孫の
    誰を後継者とするかで
    分派が起きて
    イスマイリを正統とする
    イスマイリ派
    さらにその分派の
    ニザリ派
 
  (‥ )シーア派って
      事実上の大ペルシャ主義
      なんだけどな
      分派の分派の
      ニザリ派までいくと
      なんかよくわからなく
      なるね
 
 ∧∧
( ‥)なんていうの?
    多数派の中の少数派で
    弱い立場に
    ならざるをえなくなったので
    だんだんと教義や思想が
    先鋭化していくっていうの?
    生と死を等価値とみなして
    自分の死を恐れぬ自殺的な
    暗殺攻撃をすることで
    教団全体の延命をはかるという
    価値観へ変貌して
    伝説的存在、暗殺教団となる
  
 
  ( ‥)ついには教祖自らが
    ‐/ 預言者ムハンマドより
      上位に立つことを述べ
      自らを神の顕現とし
      イスラム律法の放棄を
      宣言したってマジかよ
 
 彼らの哲学は解釈が難しいのでなんと表現して良いのか戸惑うが、この本を読む限りでは、おおむねそんな書き方をすれば良かろうか。
 
 ∧∧
(‥ )...なんていいますかね
\‐  我は神なり服従せよ
    と言えば単純だけど
    我は神の顕現であり
    生と死は等しく
    お前たちは
    我が顕現によって
    自身を生であると
    認識している
    そうであるなら
    生の状態を放棄しても
    認識が切り替わるのみ
    神なる我がいる限り
    汝らの存在は
    死しても必然永遠なり
    とでも解釈すれば
    いいんですかね?
 
  (‥ )非常に全体主義的だ
     とも言えるし
     自殺攻撃する以上は
     こういう哲学でないと
     いけないとも言えるかな
 
 
 まあ実際にはこうはうまくいかない。人間は所詮は個体であり、魂は肉体の影でしかない。遺伝子が求める利益の追求からは逃れられぬ。一糸乱れぬ全体主義も一皮むけば個人主義の殺し合いだ。
 
 ∧∧
(‥ )実際、暗殺教団内部でも
\‐  暗殺、謀殺があったそうだからね
 
  (‥ )しかしこの宣言の
     何世代か後に
     スンニ派に復帰しているって
     言うんだなあ
     なんだろうなこれ?
 
 ∧∧
(‥ )本を読むに...
\‐  神の顕現たる教祖さまは
    いらっしゃるが
    今の教祖さまは
    本来のお立場を
    お隠しあそばされている
    今はスンニ派のシャリーアが
    施行されるその時なのである
    と解釈された...
    でも暗殺するよ〜♪
    って感じですかね
 
  (‥ )ここから46年後
     モンゴル軍に降伏
     そして暗殺教団にいた
     天文学者
     アッ・トュースィーが
     モンゴル軍司令官フレグに
     召抱えられると
 
 ∧∧
( ‥)この時代の暗殺教団が
    名目的には
    スンニ派であったなら
    暗殺教団にいたからといって
    トュースィーさんが
    ニザリ派である必然性は
    ないわけだ
 
  ( ‥)まあスンニ派だったら
    ‐/ スンニ派もどきの中で
       暮らすわけで
       すごく居心地が
       悪かっただろうけどな
 
 ともあれ、この暗殺教団にいたトュースィーの研究がコペルニクスの地動説へつながるのである。
 
 ∧∧
(‥ )数奇な運命というか
\‐  コペルニクスの地動説の
    ルーツは
    きなくさいところにあった
    わけですなあ
 
  (‥ )さてさて
      暗殺教団の確認は
      ひと段落して
      とりあえず前へ進もうか
 
 
      
  
      

ブログ アーカイブ