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2017年9月24日日曜日

ジョルダンカブトアマガエル属

 
 アマゾン・ミルクフロッグ

 =>https://www.google.co.jp/search?q=amazon+milk+frog&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwiqpPq0rrzWAhUGpZQKHY2KC1YQ_AUICigB&biw=898&bih=777

 
 ∧∧
(‥ )直訳すればアマゾンの
\‐  ミルクを出すカエルだね
 
  (‥ )ミルクといっても
      ヒキガエルと同様
      毒だけどな
 
 ところで、このカエル、ネットで検索をかけるとジュウジメドクアマガエルという和名が出てくる。
 
 ドクアマガエル…。なにかおかしくないか? このカエルの学名はTrachycephalus resinifictrix なのだが、この属に与えられた和名はジョルダンカブトアマガエル属ではなかったか?
 
 ∧∧
(‥ )少し妙ですなあ
\‐  そもそもドクアマガエルの
    和名が与えられているのは
    Phrynohyas属では?
 
  (‥ )Phrynohyas属には
      アマゾンオオアマガエルの
      和名が与えられているけど
      本によっては
      ドクアマガエルなんよね

 
 
 いずれにせよ、Trachycephalus属にドクアマガエルの和名を与えるのはおかしくないか?
 
 さらに混乱するのは、ネットで検索するとTrachycephalus属にトタテガエルの和名が上げられてくることだ。困ったことに、このトタテガエルという和名、由来が分からない。
 
 ∧∧
(‥ )別属の名前を与える
\‐  それのみならず
    同属に別の
    異なる和名を与える
    ありえないことでは
    ないけども
    混乱的ですかね
 
  (‥ )んー 
      もう少し調べないと
      分からないけど
      マニアの仕業かな?
 
 以前こんなことがあった。ある人が怒って曰く。この貝の本、なんだよこれ? 和名がすでにある貝に勝手に名前つけてる。
 
 ∧∧
(‥ )あの本も貝殻マニアが
\‐  作った本だけども
    マニアって
    そういうことを
    やっちゃうんだよね
 
  (‥ )マニアってよ
      意外と仕事が
      いい加減なんだよな
      お小遣いで買える
      趣味の本は
      たくさん買うけど
      教科書は絶対に読まない
 
 知り合いのサイエンスライターもそうだった。彼は科学マニアで熱心に記事や文献、論文を集めるのだが、教科書は絶対に読まないのである。
 
 ∧∧
( ‥)なぜそうなる?
 
  (‥ )楽だからだろ?
 
 例えば、

 日本には将軍がいます。将軍の一番偉い人が天皇で、その部下にはゲイシャ、ニンジャがいてフジヤマを信仰しています
 
 ∧∧
(‥ )将軍は一番有力な軍人貴族で
\‐  天皇家が最初の王統で
    ゲイシャは風俗嬢のことで
    ニンジャは傭兵
    フジヤマ信仰が
    盛んになったのは
    江戸時代だよね?
 
  (‥ )それを説明するには
      平安、鎌倉、室町
      戦国、江戸時代を
      説明しなければいけないが
      そんなことをしたら
      読者が本を
      投げ捨てるだろ?
 
 それを考えると、日本の将軍の一番偉い人が天皇で、その部下にはゲイシャとニンジャがいて、フジヤマを信仰しています、という説明の方が人にやさしいのだ。
 
 そして一見すると人生を賭けて趣味に邁進するように見えているマニアも、所詮は人の子。好きなことをしていたいだけで、面倒くさい基礎論には絶対に死んでも手を出さない。
 
 ∧∧
( ‥)それがあんたの知り合いの
    サイエンスライターが
    教科書を絶対に読まなかった
    理由か
 
  (‥ )だって教科書を読んだり
      学会に参加して
      ポスターセッションを
      見たり
      あるいはその学問分野の
      歴史を見たら
      好き勝手なことを
      楽に書けなくなるじゃん
 
 だからマニアは絶対に基礎には目を通さない。たとえ、教科書を読まないとお前を殺すぞ! と銃を突きつけられて脅かされても基礎には目を向けない。
 
 基礎に目を向けるとは殺されるのと同じぐらい苦痛なことなのだ。
 
 ∧∧
(‥ )それと同じ原理が
\‐  カエルの和名混乱に
    現れているのだと?
 
  (‥ )その可能性は
      念頭に入れておこうでは
      ないか
 
 確かに世の中、ぼけちゃった研究者が和名を適当に決めたり変更したり、そもそもどれにどの和名を与えたのか忘れていたり、そういうこともある。
 
 こういう時、正直、この人、いい加減にしてくれねえかな、俺はこの和名を使わねー、と思うものだ。
 
 だがしかし研究者でこういう事例があるとはいえ、マニアというものは印象とは裏腹にすぐ手を抜くし、いい加減な仕事をする。このことを忘れるわけにはいかぬ。
 
 だってぼけちゃった研究者よりもいい加減なマニアの方がはるかに多いのである。
 
 ゆえに、すべては疑義の中にあるのだ。
 
 ∧∧
(‥ )まあ取りあえずは
\‐  ジョルダンカブトアマガエル
    で表記するとして
 
  (‥ )おいおい調べるさね
 
 
  

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