自己紹介
- 北村雄一(北村@)
- イラストレーター兼ライター 詳しくはhttp://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili あるいは詳細プロフィール表示のウェブページ情報をクリック
2017年9月3日日曜日
知識人の根本にある病的な異常性
民主主義とは本来、村社会なのである。小さな共同体で全員が顔見知りであり、防衛は共同責任であり、武器、武装を自前でそろえて戦列に参加することが義務であった。
ここから逃げることができるか?
∧∧
( ‥)逃げられるわけねえな
(‥ )これが民主主義の正体よ
相互監視に縛られた
地獄の社会だ
確かに民主主義は独裁者から自由ではあるが、共同体という村社会から自由になることはできない。つまり民主主義に自由などないし、言論の自由も存在しない。
∧∧
(‥ )まあ言論の自由はあるけど
\‐ 空気読まずに発言すると
皆からぶったたかれて
殺されるよね
事実、ソクラテスさんは
殺されたわけだし
ソクラテスさんも
これが民主主義であると
その運命を是としたわけだし
(‥ )でも弟子のプラトンは
これが我慢できなかった
だから民主制を否定し
哲学者が政治を行い
職業軍人が戦争を行う
専門化された階級社会を
目指して
そして挫折した
プラトンの理想論は、確かに結果的には正しかった。直接民主主義をかたくなに信じるギリシャを打倒した共和制ローマはプロの政治家とプロの軍人の国家であったから。
しかしそれはプラトンの理想とはまるで違ってもいた。
政治家は哲学者などではなく、2世、3世議員たち、世襲制貴族たちであった。
軍隊はいく当ての無い貧乏人たちの集合体で、やたらと長い兵役の中で分離合体を自在に可能とする訓練された陣形を組む、レギオン軍団であった。
プラトンの理想論はどうもある意味、何もかも時代錯誤だったらしい。彼は自らの体力を自慢したようだが、古典ギリシャで推奨されたレスリングとかそういう個人技は、当時すでに軍隊において通用しなくなっていた。必要なのは手持ちの食料と水でどこまで行軍できるかとか、そういうものになっていた。
∧∧
(‥ )プラトンさんはそれでも
\‐ 理想社会を実現しようとして
招きに応じて喜びいさんで
王国へいったりとか
してるよね
(‥ )でっ、アホだからさ
今で言うユークリッドの
幾何原論を教えたり
してるんだよな
無論、プラトンが幾何原論を教えた、というのは時代錯誤な話でもある。幾何原論はプラトンの弟子のアリストテレスの教え子であったアレクサンダー大王とその配下であるプトレマイオス将軍の時代に成立したものだからだ。
とはいえ、幾何原論がプラトン時代の数学的成果の集大成であったことを考えれば、プラトンが幾何原論を教えたという言い様はさほど的外れではあるまい。
∧∧
( ‥)それも真理へ至る
奥義として教えるわけだ
( ‥)そんなことしたって
‐/ 国家体制が
良くなるわけないんだが
プラトンはそれを
やっちゃうんだよな
実際、ローマの支配者だって数学やプラトン哲学に興味なんか持たなかった。彼らに人気だったのは、チーズだってごちそうだ! のエピクロス主義と、賢帝マルクスの欝ブログで有名なストア主義である。
実利を重んじるローマ人に無視ぶっこかれた数学を振りかざすプラトン。まるで道化である。
こう考えると、プラトンの人生がなぜ挫折と失敗に至ってしまったか分かろうというものだ。
∧∧
(‥ )でもこのプラトンこそが
\‐ 西欧哲学の根幹だと申します
(‥ )それを考えると
この世界の知識人
文化人、インテリ
リベラルがなぜいつも
同じ失敗を繰り返すのか
その原因がなにか
見えてくるよね
最大の挫折の人、プラトンを絶賛しながら、その挫折を見ないでいつもいつも同じ理想論で挫折を何度も繰り返す。ここには、知識人、文化人、インテリ、リベラルが抱える異常性と病的な固執があらわになっている。
この異常性を把握しない限り、知識人のいかれた行動は理解できぬであろう。
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