2018年4月7日土曜日
ネットに噂が泳ぎ、人は業から逃れられぬ
∧∧
(‥ )ジブリの高畑監督が
\‐ 4月5日に亡くなって
twitter上では
監督の最後の言葉が
これで安倍政権が倒れない
のが信じられない
自由で平和な国で死にたい
だったいう話が
広まってますね
(‥ )...いやいや
人間死ぬ時
そんな余裕ないから
死は肉体の緩慢な崩壊だ。全身から送られてくる苦痛の信号で脳は飽和し、余裕はなくなり、みっともない有様に至るもの。浮世離れした理路整然とした言葉なんてはけやしない。
調べて見たら、どうもこれ噂だ。というかネット記事の煽り文句だ。そしてその根っこは亡くなった時に知人が公開した監督の年賀状。
∧∧
(‥ )要約すれば
\‐ 公平で自由で仲良く
紛争介入せずに
原発と駐留米軍がいなくて
外交で平和を維持する国で
死にたいって内容ですなあ
これに他の発言とかが
尾ひれとしてついて
遺言でこう言ったと
ネットを泳ぎだしたと
(‥ )なるほど
これは確かに
金になるわけだわ
世の中には、我こそ反体制と称して政権を罵倒することで罵倒の言葉を客に売りつけるという商売がある。なぜならそれを買う人たちがいるからだ。買った人は政権を罵倒する言葉に我が意を得たり! と共感し、溜飲をさげるのだ。
∧∧
( ‥)要するに娯楽だね
( ‥)文字売りってのはな
‐/ なんでも商売に
するんだよ
原発がぱーんしたのを見た時、あっ、今、この瞬間にみんな本を描き始めた、と思ったものだが、事実そうなった。原発がぱーんするという出来事は物書きにとってただの商売のネタでしかない。物書きってのは自分の煽り文句で迷惑する人がいるとか、死ぬ人がいるとか、そういうことはおかまいなしである。
それと同様に、ただただ安倍ガー! と連呼することで商売すること、これもまた自由。
∧∧
(‥ )書いちゃう阿呆に
\‐ 読んじゃう阿呆
どうせ阿呆なら
売らなきゃ損そん
...ですかね
(‥ )問題はさ
その手の買い手が
団塊世代とか
その近似だって
ことなんだよね
すでに団塊世代は後期高齢者なのである。いずれ必ずこの購買層は全滅してしまう。もちろん反体制はこの先も存在するが、商売になるほどの数が確保できなければ、そこにもはや意味はない。
∧∧
( ‥)悩ましい話ですな
( ‥)ああしかしそうかあ
‐/ 監督さん
そうかあ
まあ平成ぽんぽことか
まんま左翼闘争に挫折して
社会に溶け込んだ
おっさんの
悲哀の話だったからな
なるほど、スイスとか棚に上げて外交で平和をとか本気で言っちゃう人が、大の大人でも実際にいるのである。
反体制安倍ガーという商売が成立するのは当然。
だがこの商売に先がないこともまた事実。
実際、人が亡くなっていくこと、これ自体がそのことを示している。
今やすべてに先がない。
そしてまたわかることがある。人が若き日に抱いた業から逃れられぬこと。これもまた事実。
∧∧
(‥ )高畑監督さんの盟友
\‐ 宮崎駿さんの次回作は
少なくともタイトルは
戦前の社会主義者の本から
とったものなんだよね?
「君たちはどう生きるか?」
でしたな
(‥ )あの人はコナンみたいに
つまらん原作を
超絶魔改造して
娯楽作品にする天才だから
どうなるか知らんけどな
業が深いってのは
わかるな
さてさて、土鬼皇弟ミラルパは義務感と責任感にかられて業の中で死に、そして執着の亡者となった。だが最後はナウシカという(監督の)理想の女性によって解き放たれ、成仏する。
では、それを描いた当の本人はどうなるなりや?