2018年4月8日日曜日
趣味を信じるな 情熱を信じるな 打算を見定めよ
∧∧
( ‥)恐竜の本を書く際には
( ‥)まずマニアが喜ぶ本を
‐/ 作ってはいけない
これは恐竜に限ったことではなく本を作る上での一般論でもある。そして理由は簡単だ。なぜかというにどんな分野もそうだが、マニアの知識は偏っているし、一般人の知識からあらゆる意味で乖離している。圧倒多数の一般人相手に売らなければ品はさばけないのだから...
∧∧
(‥ )だからマニア向けの本を
\‐ 作ったが最後
それは売れない本となる
(‥ )ましてや恐竜マニアって
数が少なくてね
実際、マニアが1万人いれば2000部は固いはず! それさえ掴めばオッケーと踏んで、全てを賭けて、そして全てを失った人がいた。
恐竜マニアに賭けてはいけない。これは教訓なのである。
確かに世の中、虫マニアのようにかなり大量にいる分野もあるが、恐竜はあいにくそうではない。
∧∧
( ‥)そして恐竜本の問題は
誰もが一度は
興味を持ったことが
あるにも関わらず
誰も興味を持っておらず
そして子供の趣味だとしか
評価されないことである
(‥ )エロ本と恐竜本と
どっちを買うのが
恥ずかしい?
そう人に問いかけると
答えは自ずと明らかでね
恐竜本の方が
恥ずかしいんだよねえ
これ現実なのよねえ
というわけで一般人相手にも恐竜本は売れぬ。少なくともこの壁を突破しない限り売れぬ。
ましてや、以前も言ったように恐竜の社会的ステータスは低いのだ。
世の中には、恐竜が趣味として成立しないのは化石や化石のレプリカが高いからだ、手に入れられない趣味は趣味として成立しないのだ、という人もいるが、これは間違っている。
∧∧
(‥ )骨董の分野なんか
\‐ 何百、何千、億とか
そういう品が普通に
あるからね
お金の問題じゃないのは
明らかですなあ
(‥ )要するに社会的地位が
高いか低いかなんだよ
悲しいかな
趣味にお金をかけるとは
実は打算の一種でな
社会的に
どう評価されるかで
人は支出する金を
決めているし
そこで趣味を決めるのさ
あの人は骨董で家を手放したのよ
と言われるのと
あの人は恐竜で家を手放したのよ
そう言われるのと、どちらの方が破産しても面子が保てるか?
ここを判断して人は金を出すのだ。趣味が先で金を出すのではない。金を出すに値するかを見定めてから、趣味を選んでいる。
人間は絶えず、破産する時でさえ、面子が立つのはどちらか、どちらの方が格好いいか、そういうことを考えて行動しよる。
人の趣味に対する情熱は、たとえそれが心の底から本物であっても、まったく信用できないものだ。その情熱の背景には、情熱そのものを踏みにじる打算が必ず潜んでいる。
己の趣味を信じるな、己の情熱を信じるな、己がどう打算したのか、それを計算するべき。