2016年1月15日金曜日
分かったとは体の防御反応である
考えるとは、膨大なカロリーを消費することでもある。
これは出血しているようなものだ。考えることによってそれに見合った対価が得られない限り、人は考えることを停止せざるをえない。
∧∧
( ‥)すると”分かった”
というのは
(‥ )カロリーの消費を
最小限度に収める
体の防御反応だとも
言えるよね
分かったとは、これ以上は考えない、ということでもある。
考えることが出血なら、考え続けると人は死ぬ。
それゆえ、人が思考するのは、金、異性、食い物、こういう大きな見返りが見込まれる場合に限る。
∧∧
(‥ )言い換えると金、異性
\‐ 食い物以外の事柄において
人はすぐ分かったことにして
思考を停止するのである
(‥ )そうしないと死ぬからな
そう考えると、色々と理解しやすいことがある。
例えば先に厚労省が発表した栄養調査のレポート。収入の少ない人は穀物を多く食べており、野菜と肉が少ない。
そして厚労省が示す野菜の適正量。
これを多くの人は、
安い穀物を食べるしかない貧しい人に、厚労省は高い野菜を食えば良いじゃない、とマリー・アントワネットばりの上から目線で傲慢かましている!
と解釈し、怒ったのだが
∧∧
(‥ )実際には厚労省が示す
\‐ 野菜の適正量350gって
誰もとってないんだよね
(‥ )収入200万以下が254
200〜600万が289
600万以上が322グラム
全員該当ですよ
それに米とキャベツと鶏肉で考えると、200万以下の人と600万以上の人の摂取量の違いは、1日あたり40円の違いでしかない。1日40円である。貧しいから食べられないというのは怪しい。少なくとも収入と直接関係ある違いではないだろう。
さらにいえばカロリー摂取量は200万以下の人が少なく、菓子類の摂取も運動量も年収とほとんど関係ないのに、どういうわけか200万以下の人では顕著にデブが増えるという不可解。
∧∧
(‥ )厚労省は現在の
\‐ マリー・アントワネットだと
言っている人たちって
多分レポートを
読んで無いんでしょうね
(‥ )報道を聞いた第一印象で
脊髄反射してるだけ
そういう感じだな
これもおそらく、分かることで思考という出血を阻止した防御反応だと見なせば、状況は理解しやすい。
さらにいえば、多くの人が怒っている一方で、怒っている人にとってもこの話題、実はどうでもいい話であったということを示している。
∧∧
(‥ )そしておそらく
\‐ あなたたちの理解のほとんどは
こういう屑情報で構成されて
いるだろう
(‥ )俺たちの理解は
分かったの累積だ
その分かったが
カロリーの出血を
おさえるための
応急処置だとしたら
まずいことだろうな
単に出血を抑えるために応急的に、てきとーにくっつけたのが分かったである。そんなものの累積が理解だとしたら、我々の理解は間違いと赤点の集積体だということになる。
以下捕捉
*収入と穀物、肉、野菜の摂取量との間に関係があるとしたら、賃金が少ないので働き詰めで自炊ができない、高い割りには量が少ない弁当を買っているとか、例えばそういうことが考えられる。実際、野菜は高いから貧乏人には買えないのだ! と言う割りには所得の低い人はかなり野菜を摂取しているわけで、これは弁当を食ってる証拠と見るべきかもしれぬ。
∧∧
(‥ )でもレポートを見る限り
\‐ それは明示されていないよね
(‥ )仮にそうであったとしても
それはもはや
厚労省の管轄ではないよな
多分、経済産業省とかあるいはまた別の省庁の管轄ではないだろうか? あるいはそもそも省庁が言っていいことではないかもしれない。例えば、民業や生活に対する干渉とも受け取られよう。つまるところ、多分、厚労省がコメントできる範疇を越えている。
∧∧
(‥ )国民の皆さん
\‐ 野菜の適正量は
350グラムですってのも
ただの事務的な広報だしね
(‥ )それでも皆が
厚労省に噛み付いたのは
なぜなのか?
それは自分たちのことを
言われていると
思ったからだし
そう解釈してしまった
そう”分かってしまった”
それは
怒った本人たちが
そのまんまなことを
しているって
ことだよね多分ね
邪推するに、自炊する時間もないし、弁当は高いし、まずいし、給料は少ないし、おまけに残業だらけで忙しすぎる。それが怒りの原因。