2015年12月16日水曜日
まぼろしの物語
ニューネッシー
1977年に日本のトロール船が海から引き上げた死体。
一見すると首長竜。実際にはウバザメ
ニューネッシーとウバザメを比べるとこんな感じ(ただし、このイラストのニューネッシーは体の左右が逆である)。
∧∧
(‥ )このイラストは2011年に
\‐ 出した本で使ったものだよね
今度の本でもこれを使うの?
(‥ )というか
ニューネッシーの部分だけ
描き直して使った
∧∧
(‥ )子供の頃
\‐ ニュースで見た時はわくわく
しましたよねえ
(‥ )大人になってみて見れば
露骨にサメだけどな
サメは我々のような硬骨動物と体のつくりがかなり違う。顎は頭蓋から懸垂しているだけだから、死ぬと落ちてしまうし、その後ろにある鰓を支える部分もごっそり落ちる。
∧∧
( ‥)小さな軟骨性の頭蓋と
長い首と鰭が残る
その姿はまるで首長竜
(‥ )もっとも首長竜って
こんな形してないけどね
もちろん、関係者とか研究者は、ああサメだと思ったのだろう。だけども夢を壊してはいけないから、皆、あまり声を上げて指摘することはなかった。1977年。今から38年前。おおらかな時代であった。
∧∧
(‥ )でもウバザメさんは
\‐ 首長竜に誤認されるだけじゃ
ないんだよね
(‥ )あいつら変な姿
してるからな
オオウミヘビとか
イクチオサウルスを見た!
とか
ああいうのはウバザメっ
ぽいよねえ
ウバザメの画像=>https://www.google.co.jp/search?q=basking+shark&biw=1135&bih=770&site=webhp&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwj4kK-L4t7JAhXiKaYKHbV0B…
ニューネッシー状態から、さらに鰭まで落ちるとウバザメの死体はもっとオオウミヘビになるし、あるいは別の魚と誤認されたこともあったらしい。
∧∧
(‥ )巨大なリュウグウノツカイの
\‐ 報告が200年前にあるけど
おそらくこれは
ウバザメだろうと
(‥ )死体だし
大きさがぴったりだし
流れ着いたのが高緯度だし
ウバザメだろうね
だいたい、これまでの大きさを2倍も塗り替えるような記録が孤立して存在する。
そりゃ怪しい。
考えても見るがいい、浜辺に4メートルの死体が流れ着いた時、それが一見すると人型に見えた。だからこれは巨人の死体に違いない! そう言えるだろうか?
∧∧
( ‥)言えないよね
(‥ )まあそういうことだ
今度の本では
ウバザメも
リュウグウノツカイも
登場するんでな
この話題を避けては
通れないわけよ
通常記録より2倍以上もある巨大リュウグウノツカイは誤認と考えるべき。そういう内容。
∧∧
(‥ )そこで冒頭のイラストを
\‐ 使うわけだね
(‥ )まあ描き直したけどね
∧∧
(‥ )でも今の子供は
\‐ ニューネッシーなんて
知らないのでは?
(‥ )10年ばかり前に
恐竜のことを講座で
教えた子供は
知ってたけどな
今でも時々
未確認怪獣として
取り上げられて
いるのかもしれん
どっちにしろ、知らない子供のためにニューネッシー自体をどう説明するのか、イラストにつけるキャプションの内容を現在思案中。
*ちなみに冒頭のイラストが左右逆とは、崩壊した背びれの倒れた方向を意味している。ニューネッシーには、私は首長竜ですと言わんばかりに、後ろびれがある。しかし、写真をよく見ると、これは崩れて倒れた背びれなのだ。ただし、倒れた方向は右だ。冒頭のイラストのように左、ではない。
∧∧
( ‥)イラストの都合上
体の左右を反転させましたと
(‥ )今回もそこは同様だ