2015年9月28日月曜日
火炎模様がついてくる
夢を見た。
軽井沢を思わせるなだらかで涼し気な土地だ。大きな山のふもとであるように思えるが、山は見えなかった。あまりにも大規模な山で山頂がはるか地平線の彼方にあるのか、それとも夢の設定がいい加減であるのか、それは分からない。
脇道にそれてしまった。本道へ戻る小径を歩くと、眼鏡をかけた小太りで小柄な男がずっとしゃべりながら立ち尽くしていた。
この道をいくと大変なことが起こるよ。大変なことが起こるよ。
その脇をすり抜けると別の人物が目についた。というか人型の何かだ。皮をはがされて焼かれた動物のようにも見えるし、古びて真っ黒になった仏像のようにも思われた。そいつが自分の後を付いてくるのだ。
見るたびにそいつの姿は変わった。白黒のうねるような模様を身につけていたり、目の部分がえぐれたようになって、周囲に火炎のような模様が広がる時もあったし、二人の男女になったこともあった。70年代を思わせるやぼったい服装だが、外見は人間だ。おかしなところというと肌も髪も服も、すべてが真っ赤だという点だけだ。真っ赤な表情で人懐っこく、にやにや笑っている。
ついてくる彼らに自分がこれからいく先をつげた。すると彼らは泣き、そしてあきらめるように引き返していった。彼らがなぜ、それではついていけないと泣いたのかは分からない。夢の中で自分がどこへいこうとしていたのかも覚えていない。
自分がいこうとしてるのはどこであったのか? 何をしようとしているのか? ごく当たり前のことだったはずなのだが、起きた今では思い出せない。
夢の世界ではこちらで当たり前なことが邪悪なことになるのかもしれない。あるいはそれとも、夢の自分は彼らがどん引きするような禍々しい存在であったのかもしれないが、何も分からない。夢はその後も少し続いたが、別になんてことのない風景だ。涼し気な風景。湿った薄暗い道。一人で歩く、ずっと。
∧∧
(‥ )ひさしぶりにおかしなのを
\‐ 見たねえ
(‥ )少し疲れ気味かな?
それとも、何かの天啓か?