2015年5月22日金曜日
自分の目が信用できなくなるくらい奇妙
昨晩は三浦の海にいて星を眺めていたのだけども、22時を回ったところで北の空に恐ろしく明るく輝く点を見た。場所は、りゅう座とこぐま座の間ぐらいである。急激に光度が上がり、みるみるうちに最大光度の金星ほどになり、色も金色だった。ISSを思わせる光だが動いては見えない。そうして今度は急激に減光し始めた。
∧∧
( ‥)わずかに
動いているような...
でも、動いていたとしても
顕著ではないね
( ‥) なんだろ?
‐// 望遠鏡で
⊥ のぞいてみよう
光はあっという間に見えなくなったが、ファインダーでなんとか消えゆく光を追って見てみると、そこには動く人工衛星の輝きがあった。光度は6等ぐらいだろうか。しし座の銀河を見ていたので倍率は50倍だ。
∧∧
( ‥)50倍の倍率でこの動きでは
肉眼では動いているようには
ちょっと見えないだろうね
( ‥) 時々、夜に見かける
‐// フラッシュのような
⊥ 閃光の正体はこれか
人工衛星だとは思っていたけども
なるほど、最大光度の金星、つまりおよそ-5等から、肉眼でぎりぎり見える明るさ、実際には都市化の進んだ現在ではまず目で見ることがかなわぬ6等まで光度が下がってしまうのでは分かるわけがない。
おまけに動きがこれだけ遅いと動いて見えないのは当然だろう。
つまりこの人工衛星を肉眼で見ると、動かず、急に光を反射して、そうして暗くなる奇妙な現象に見える。さらに光の反射ということは、反射した光で照らされる地域が狭い分、気づく人などまずいない。つまり全国的な目撃談にはなりえない。個人の孤立した奇妙な体験というだけの話になり、噂になることもあるまい。
( ‥) なんか...さらに動きが
‐// 遅くなってきたぞ?
⊥
∧∧
( ‥)今、こぐま座のコカブや
フェルカドのあたりだね
そうしてついには静止してしまったように見えた。人口衛星を追跡しているうちに星を人工衛星と見間違えて誤認してしまったのか、それとも本当に静止して見えているのか。
静止してしまう前には、ぐりぐりっという感じで回り込むような、ねじれるような動きが見えたけども、あれは実際なんだったのだろうか?
∧∧
( ‥)でも仮に静止して見えるのなら
動いているのだよね
(‥ )恒星と相対位置が
変わらない
それは地球の自転速度と
同期しているってこと
だからね
やっぱり動いているのだ
人工衛星なのは間違いないし、確かに極へ向けて高度を上げつつ、当然、動きが遅くなる衛星があるとは聞く。
とはいえ、そういう軌道で動く衛星が地上から見るとどう見えるのかは知らない。それに軌道にも色々な種類がある。
あの動きはどういったものなのか。自分の目で見たことが信用できなくなるくらい、それは奇妙。
*2015.05.23 20:00追記
実は以上を書き込んだ22日の夜にも海岸へいって星を見ていたのだけども、やはり北極星の近くで輝く光を見た。ただ、色は白で急激に減光して見えなくなり、望遠鏡での追跡は無理だった。
どうも自分のblogを見てみると、フラッシュのように光り、なおかつ動いて見えないものは北極星の周辺、北天で見ることが多いらしい
2015年の2月3日=>hilihiliのhilihili: 人工衛星だとすると反射面がでかい?
2015年の5月2日=>hilihiliのhilihili: きらめく霜のような光
∧∧
(‥ )ロシアの通信衛星は
\‐ 北天で最高度に達する
極端な楕円軌道を
取っているそうですが....
(‥ )21日の光も
22日の光も夜遅くてな
夜中でそこまで
光るとしたら
地球の影の外
つまり軌道は高いよね
そして動いては見えない
それは高度が高いことを
意味するだろうし
さらに多くが北天
整合的だな
ただ、動きが遅くなり、ついには止まって見えた、というのはさすがにどうかと思う。一応追跡していたはずなのに、我が目を疑うのは当然だろう。確率は低くても、誤認は必ず生じる。
∧∧
( ‥)でも
”止まって見えるなんて
そんなことはありえない
目の錯覚だ”
そう言い切れるほど
人工衛星とその見かけの動きを
知っているわけでもない
( ‥)今は奇妙としか
‐□ 言い様が無いな