2015年3月5日木曜日
マスード将軍を思い出せば答えは明らか
イスラームは完成された宗教だから改革の余地はない。実際、ごらんなさい。原理主義者しか出てこないでしょ?
∧∧
( ‥)じゃあマスード将軍は
どうなるわけ?
(‥ )ほら
こんな言い様は
嘘っぱちだ
王の失政でアフガニスタンではマルクス主義者の政権が樹立され、彼らは過激なマルクス主義化を押し進めた。アフガニスタンのマルクス主義者ときたら、過激なやりようをいさめるソヴィエト・ロシアの大使に、マルクス主義とは何か? それを演説するほどの急進ぶりであったという。
このように人々の伝統を破壊する政権に対して内乱が勃発。これを押さえるため1979年、ロシアはアフガニスタンに軍を派遣した。これがアフガニスタン紛争の始まりで、ロシアは泥沼の消耗戦を強いられることになる。
∧∧
(‥ )そういう武装勢力の中で
\‐ 頭角を現したのが
マスードさんだよね
(‥ )元は建築学科の
学生だったんだけどな
戦いの中で諸勢力を
まとめて
ついにロシアを
たたき出し
国防大臣になった
しかし、所詮は寄り合い所帯の武装勢力。いくら国防大臣とはいっても将軍はまだ若く長老ではなく、指導者でもない。そしてペルシャ系やモンゴル系、他にパシュトュンなど各民族、各宗派が入り乱れるアフガニスタンはやがて混乱状態に。
さらに外国から支援を受けたタリバーンの攻撃で、政権は後退せざるをえなかった。この時、タリバーンと戦って後退する諸勢力のまとめ役になったのは、やはり将軍であった。非常事態になるとやはりこの人のもとに誰もがいかざるをえなかった。そういうことだろう。しかし国土の大部分はタリバーンの支配下に置かれることになる。
タリバーンの暴政が問題になった時、将軍は国連で訴えた。外国のタリバーンへの支援さえ止めさせれば、我々がアフガニスタンを実力で取り戻す。だから支援を止めて欲しい。
∧∧
( ‥)アメリカは確か
タリバーンの支援から
俺はいち抜けたー
をしていたの
でしたっけ?
(‥ )という話を聞くな
タリバーンがあまりにも
めちゃくちゃなんで
ぎょっとして
早々に手を引いたとか
とはいえ、どこの国とはあえて言わないが、欧米はタリバーンへの支援をやめさせようともしなかった。
欧米諸国はマスード将軍の演説に関心を払わなかった。
そしてタリバーンとアルカイダは2001年、旅客機を用いた自爆攻撃をアメリカに対して行なう。
それはその直前にマスード将軍の暗殺に成功したからだとも言う。端的に言えばタリバーンはアメリカよりもマスード将軍の方を危険視した。そういうことらしい。
∧∧
(‥ )アメリカ人からすれば
\‐ そんな馬鹿な話があるか
でしょうね
(‥ )でも結果的には
正しいのだよな
アメリカ軍の猛攻で一時、タリバーンは壊滅するが、また攻勢をしかけている。というかアメリカはまたもや尻尾を巻いて逃げ出したのだ。イラクと同様、アメリカはアフガニスタンでも失敗した。統治もできず、勝利することもできなかった。
確かにマスード将軍の言う通りではなかったか? 支援をやめさせて、そうして将軍が敵を倒し、和平を結び、まともな政権が成立するのを見守れば良かったのではなかったか?
だが将軍はもういない。
∧∧
(‥ )マスードさんというと
\‐ 穏健で知性派で
ゲリラ戦の実力者で
そして女性の教育にも
力を入れた人だよね
(‥ )今でもアフガニスタンの
英雄だ
世界は彼を
無視したあげくに
彼を失い
よせば良いのに
自らアフガニスタンに
手を出して
己の肉を
焼いてしまったのだ
これを踏まえてやはり思う。イスラームが確立された宗教だから原理主義者しか出てこない。これは嘘だと。そもそもアフガニスタン紛争自体、改革を志したマルクス主義者の暴政が発端だし、タリバーンのような原理主義者はその後に出てくる。しかも、この実態は実のところ民族紛争に近いのである。
∧∧
( ‥)そしてマスード将軍は
敬虔ではあるけども
原理主義者ではなかった
(‥ )ほら
イスラームからは
原理主義者しか出てこない
こんな意見は
ぺらいだけの
嘘っぱちだよ
訴えを無視しておいて、原理主義者しか出て来ませんね〜、とか、一体、どの口がほざくのか?
そして将軍が教育を受けた人物であったというのは見逃せない事実だろう。やはり経済だ。金と経済があって初めて図書館と大学教育が生きてくる。
∧∧
(‥ )言い換えればここが
\‐ 破壊されたら
どうにもならない
(‥ )貧乏だと
原理主義と称する
無知な田舎者しか
出てこない
意識高い系のおっさんが
暴虐を始める
そういうことだろうな