2014年12月2日火曜日
交通事故は回避したが電柱にめり込む電子人間
∧∧
( ‥)つまりですよ
( ‥)単純に人間の脳と
‐/ その神経の配線を
金属で模倣する
その回路の中で模倣される”人間”の考える速度は、ごく単純に考えて金属や導体、半導体を流れる電子の速度で制限される。
∧∧
(‥ )実際には色々な必要性から
\‐ 電子の速度
つまり光速に達しないと
してもですよ
彼らの 認識は蛋白人間よりも
はるかに速いのではないか?
(‥ )これってさ
サイボーグ009の
加速装置みたいなものに
なるのか?
仮に機械の頭脳を持つ人間、ここでは電子人間と呼ぶ事にするけども、彼らの思考や考える速度、物事を認識する速度が光速、あるいは光速に匹敵するような非常に速いものだとしても、
∧∧
( ‥)現実の体はとろい
(‥ )電子人間が純粋に
本来の光速に近い速度で
何かをやり取りできるのは
相手も電子で
ある場合だけだ
一方、機械の体、それがサーバーなのか、自前のサーバーというべき電子頭脳なのか、あるいは電子頭脳を搭載した車両なのか人型機械なのかは知らないが、そういう機械の体の現実の動作は、それがどれだけ速くとも、せいぜい音速程度である。
∧∧
( ‥)電子の速度で思考する心が
音速の世界に
閉じ込められている
だったら例えば
現実の肉体を制御する時は
認識を断続的に行って
しまえば良い
( ‥)例えば240分の1秒
‐/ 起きて
240分の9秒寝る
これを繰り返すと
1秒間に24回
各々240分の1秒間
起きていることになる
この断続的な認識をつなげれば、1秒という電子人間にとっては長い時間が、24分の1秒にまで短縮できる。
認識の明滅の間隔をもっと調整すれば、電子の思考と音速の肉体という齟齬をさらに小さくできる。
この話はこの話=>hilihiliのhilihili: 明滅する電子人間
∧∧
( ‥)でも、いざという時は
認識の明滅を停止できたら
便利ですよね
(‥ )機械の体
高感度カメラで認識していた
風景がいきなり
スローモーションに
なるのかな?
認識の明滅を切る。それまで空から落ちていた雨の速度が急激に遅くなり、電子の速度による認識に切り替わると、雨粒が空中で完全に停止する。
∧∧
(‥ )サイボーグ009の
\‐ 加速装置だよね
もっともあの人たちは
脳は生身のはずなんだけど
(‥ )だけど、
脳が機械なら
実際にああいう認識は
可能だってことか
もっともこの場合は
加速するのではなく
減速を解除するのだけど
脳が機械なら...
そういえば、体は蛋白質だけど、脳だけが機械、というアイデアもあったよな。
∧∧
( ‥)例えば「銃夢」に出てくる
ザレム人の皆さん
でしたっけ?
脳がチップになっているけど
体は蛋白質だったよね
( ‥)あれで体も機械なら
‐/ 加速装置完成か
もっとも、仮に機械の体でも、体を光速で動かすなんて無理だし、音速で動かすのも無茶っぽい。
∧∧
(‥ )考えてみれば
\‐ 音速を越えて動く
ロケットも
ジェット機もミサイルも
燃焼という化学反応で
動いているだけなんだよね
(‥ )しかもあれ
抵抗の少ない大気中や
真空中で
速度を累積させている
だけだからなあ
ロケットもジェット機もミサイルも、動き始めはのろのろしているのだ。別に瞬間的に大加速を生み出しているわけではない。
∧∧
(‥ )機械の体が仮に人型だとすると
\‐ 筋肉に該当する駆動部分が
あるのだよね
人工筋肉のような
化学反応を使うような
やりかたでは
動作が音速に到達するかも
疑わしいよね
(‥ )電気的なモーターでも
瞬間的に音速で動いたり
するのかどうなのか
火薬の爆発力を生かして
関節をむりやり動かすとか
めちゃくちゃなやり方も
あるかもしれんけど
どっちにしてもそんな機械の体。仮に動いたにしても、あっという間に壊れてしまうだろうというのはいつもの話である。
関節が多い、動く部分が多い。それは故障が起こりやすい、ということでもある。
それに高速で動くと運動エネルギーが大きい分、各部に大きな負担がかかる。それを考えれば音速で動く人型、というか、音速で動くいかなる機械も無茶な話だ。
*実際、人間が作った音速を越える物体で、なおかつ自律しているものは、先に述べたように速度を累積させているものである。
∧∧
( ‥)しかも瞬間的に音速へ
移行して動くってのは
あれだよね
そんな大加速に
精密な部品が
どれだけ耐えられるのか
という問題だよね
(‥ )砲弾にチップを組み込んで
飛ばすとか
そういうレベルの単純な
動作じゃないしな
仮に動けたにしても
関節部分とか
あらゆる箇所が
摩擦や衝撃で
高温になるだろうし
ぶっ壊れなくても
音速で動ける時間は
ごく短時間だろうな
まあ、とはいえ、機械の頭脳、機械の体ってのは、理屈の上ではこういうことが可能ということか。
危機回避で、認識の明滅を停止! 視野に見える動く物体の速度が急激に鈍くなり、止まる。その中を高速モードで動き出す鋼の体。一歩動くごとに粘つき、手を振り出すたびに裂ける空気。それをものともせず、事態を解決する!
∧∧
(‥ )格好いいし
\‐ 描きようによっては
無敵のヒーローだけどね
止まるのは大変だろうね
(‥ )音速に到達した物体を
安全な姿勢を保ちつつ
止めるってのは
難儀な話だからな
例えば転んでそのままふっとんでいくかもしれない。
∧∧
( ‥)思考も判断も電子の速度だから
音速の制御なんて容易
転ぶなんて
そんな馬鹿なことはない
そう思えるけども
(‥ )だがしかし
判断を下した時
それは過去のものに
なるのだ
そして過去はいじれない
思考速度よりも遅い判断が、それ自身よりもはるかに速いはずの思考に制限を加える。
それは例えば、将棋で顕著に見られる話だ。
∧∧
(‥ )何かの判断で姿勢が決定される
\‐ その姿勢からありうる可能性に
転ぶという結果がある
(‥ )さらに転んだ姿勢から
体勢を戻す時に判断する
その一手一手が
可能性に枠をはめるのだ
電子の速度で思考する電子人間が操る音速の体。
それが転んですっ飛んでいくということもありうるのだろう。
∧∧
( ‥)交通事故は回避したけど
瞬間移動したみたいに
100メートル離れた
電柱にめり込んでいたりね
(‥ )なんかちょっと
楽しそうな世界だな