2013年8月23日金曜日
遺伝子本質論、テラワロス
∧∧
( ‥)なんか仕事はかどらないね
( ‥)描いても描いても
‐□ 終わらなくてな
プラトンの本は、また今度読む事にしよう
∧∧
( ‥)あなた、プラトンさん
嫌いだねえ
( ‥)あの人の文章さあ
‐□ 5分の1か10分の1に
圧縮できるよね。
同じソクラテスの弟子でもクセノフォンとはえらい違い。
(‥ )クセノフォンはいいよ
簡潔で具体的で
よくまとまってる
クセノフォンの語る
ソクラテスはかっこいい
∧∧
( ‥)まあねえ
そういえば
∧∧
(‥ )学会は28日からだけど
\‐ 今年はパスですか
(‥ )〆切の真っ最中だからね
今、日時をとられるのは
致命的だ。
明け方、オリオン座が見える頃に学会の季節がやってくる。ああ、しかし、疲れたよ。
さて
人間は幾つかの前提を無自覚に持っており、それをほぼ無条件に行使する。
科学に関してはこんな感じ、たぶん。
:科学理論は3年か5年で変わる
:新しい仮説の方が古い仮説よりも正しい
:遺伝子を調べるとなんでも分かる
∧∧
( ‥)どれも間違いですよと
(‥ )理論が3年か5年で
変わるのなら、
ケプラーの法則
万有引力の法則
メンデルの法則
相対性理論
量子論を今でも
使っているのはなぜか?
新しい仮説が古い仮説より正しい、というのなら、これまでにない理論を今すぐ発表すれば既存の仮説を破壊できることになるが、そうか?
∧∧
( ‥)そうであるなら理論は
3年か5年でころころ
変わるでしょうね
(‥ )だがそうではない
遺伝子を調べるとなんでも分かる、というのなら、なぜ遺伝子を解析した結果がお互いに矛盾する結果になるのか?
∧∧
(‥ )たぶん、遺伝子は生物の
\‐ 設計図であり
生物の本質である
本質を見れば本質が分かる
本質が分かれば真実が分かる
そういう発想でしょうね
(‥ )まあ気持ちは分かるけどさ
残念ながら人間は
塩基配列の類似しか
見てないんだよね。
遺伝子が本質であるとしても、本質がどう振る舞うのか? それは本質とやらを見ただけではわからない。当たり前の話だが、本質は”本質の振る舞い”とイコールではない。
∧∧
( ‥)塩基の置換とその挙動は
確率的に分かっては
いるんですけどね
(‥ )問題はさ、確率的に
分かっている、というのは
妥当な仮説を発見する上で
非常に重要なことだけど
それは統計的な問題と
からまるってことでも
あるんだよな。
大データを扱った時、それが必然的に何を結論するか、何を与えてくるのか、それをちゃんと検討したことがあるか?
∧∧
( ‥)それを踏まえてね、
論文を振り返った時にですよ
(‥ )なぜ少なくとも外見上は
非常に手堅い結論として
提出された論文の結果が
互いに矛盾するのか?
これは見過ごせないよね
もちろんこれは、遺伝子が駄目だだの、だから科学に限界があるだの、そんな上っ面で間抜けな話じゃない。
これを見た時に気づくべきなのだ。自分たちは必然的でやばい領域に足を突っ込んでいる、明らかに遠雷が響く領域に立っている。そういうことに。
∧∧
(‥ )それを書かねばならんと
\‐
(‥ )次の次だけどね
なんかさあ、
荷が重いのよね。
学会もいけないし、
いつも思うけども
良い事のない
人生だったなあ...