2013年7月7日日曜日
カメの話をする時、確かに分かりやすいかもね
∧∧
( ‥)でっ?
( ‥)そうね、最近、
–□ 妙だなあと思った
記事はこれかな
=>カメの起源問題が決着〜日経サイエンス2013年8月号より | 日経サイエンス
∧∧
(‥ )別に...、理研の人たちも
\– 参加している
論文発表を報道した
記事でしょ?
(‥ )いや、そうじゃなくて
形態学者や古生物学者が唱えてきた「カメは原始的な爬虫類である」という起源説に修正が必要になった
という一文が
∧∧
( ‥)妙だと
(‥ )Rieppel & deBraga 1996
みたいに、カメは鱗竜形類だ
というのが、むしろ最近は
有名じゃねえ?
鱗竜形類というのはヘビ+カメ+ムカシトカゲであって、主竜形類(恐竜(鳥を含む)+ワニ)とは姉妹グループになる。
鱗竜形類+主竜形類で双弓類になる。
カメの系統的な位置には3つの仮説がある。
1:カメは双弓類ではない
2:カメは双弓類であり、トカゲに近い(鱗竜形類である)
3:カメは双弓類であり、ワニに近い(主竜形類である)
∧∧
( ‥)我が家の鱗竜形類の
–/ コンテンツ
(‥ )双弓類のコンテンツは
こっちだな。
そろそろアップデート
しないといかんな。
Rieppel & deBraga 1996 は上の仮説でいうと2に該当する。つまりカメはトカゲに近いんじゃないの? という説。この論文の掲載誌はnatureで、サイトはこちら=>Turtles as diapsid reptiles
∧∧
(‥ )リッペルさんたちの論文は
\– 首長竜とかと一緒に
系統解析すると、
カメは一緒に
鱗竜形類に入るよ、
原始的な爬虫類ではない
というものなんですよね
(‥ )その後も論文を出したり、
遺伝子解析でもそれを
支持する論文が出たり
したんだよね。
一方、同じ遺伝子解析でもそれと反対に、カメはワニ+恐竜に近いという結果になりました、というのもあった。
∧∧
( ‥)どっちにしろ、原始的な爬虫類
ではないだろうと。
( ‥)確かにリッペルさんたちと
–□ 同じ96年に、
パレイアサウルスの仲間
(つまり原始的爬虫類)
ではないか、という
論文もあったけどもね。
これも掲載誌はnatureでこちら=>Correlated progression and the origin of turtles
しかし、これはどうだろう、状況を見るに、この論文は後には続かなかったと思う(というか、どっちかというと少々奇抜な論文かもしれない)。
∧∧
(‥ )つまり現状、カメはトカゲと
\– ワニのどっちに近いのか?
それが争点だった
そういう理解で良いですかね
(‥ )化石からするとトカゲ
ではないか?
解剖学的な特徴などから
するとワニではないか?
遺伝子はどっちも支持して
いて、でもワニ優勢、
そんな感じかな。
だが、いずれにせよ、原始的な爬虫類という説は最近では下火であったと思う。
実際、理研のプレスリリース
=>ゲノム解読から明らかになったカメの進化 | 理化学研究所
でも
これは、カメがトカゲやヘビに近いなどの諸説を覆し,....
と書いてあるから、そこんところはちゃんと把握している様子。
まあ、そりゃあ当たり前なのだ。そもそも以上の論文には先に上げたような論文がちゃんと引用されているんだから。カメの起源を扱った論文に、最近の動向のひとつであるカメは鱗竜形類説を取り上げないなんてことはない。
*論文自体はこちらを確認のこと=>the draft genomes of soft-shell turtle and green sea turtle - Google 検索
さて? すると日系サイエンスの文中にあった、古生物学者が唱えてきた「カメは原始的な爬虫類である」とする起源説に修正が必要、とはなんだろう?
∧∧
( ‥)嘘ではないんですよね
(‥ )うん、嘘ではないねえ。
ただ、正しいと言えるかといったら、さて、どうだろうか?
∧∧
(‥ )まあ、分かりやすいかも
\– ですね
(‥ )まあ、分かりやすい、
かもね