2013年6月12日水曜日
人生は惰性なり、老いるは罪なり、理解とは愚鈍なり
∧∧
( ‥)どう?
( ‥)さっき資料を読んでいて
–□ 間違いに気がついた。
本の記述を書き換える
必要があると思う。
∧∧
( ‥)おめでとう、と言って
おきましょう
( ‥)そうね、間違いに気がつく
–□ これは自分がまだ
生きている証だからな
先日は打ち合わせでこんな話になった
∧∧
( ‥)あなたは、自分はこの生物群に
関して和名は使いたくないと
言ったのです
( ‥)理由はねえ、和名をつける
–□ 研究者がいい加減なんだ
A属の和名にアを
しかし、別の文献では
B属の和名にアを
しかし、今回の文献では
A属の和名にアを
∧∧
(‥ )なんでこうなるの
\– ですかねえ
(‥ )まだ確認はしてないが、
研究者として大御所だが
研究者としてもいい加減だ
と聞いたな。
まあ、そりゃあそうだろう。研究と直接関係ないことならともかく、一応、関連していることなのだ。和名が固有の種に対応する以上、属のレベルで和名の対応がいい加減というのは、そりゃあ、本業もいい加減だろう。
例えば軟組織があるのに、軟組織を見ないで記載する
例えばその分類群の検索表が間違いだらけである、など
∧∧
( ‥)なんでこうなるのでしょうねえ
( ‥)惰性じゃないかなあ
–□
最初は試行錯誤するが、手順を覚えると、それをただ繰り返すようになる。ついにはそれ以外の動作ができなくなる。
∧∧
( ‥)定年退職したのに
つい会社まで来てしまう
日本の会社社会が生み出した
悲哀、とよく語られますが
( ‥)でもさ、こんな話が
あったよね。
イギリスは連隊の歴史が非常に古い国で、中世にまでさかのぼる伝統を持っている。連隊が根拠地とする町の人は連隊を誇りとし、属する兵士達はそこで生まれ、そこで育ち、訓練を受け、そして去っていく。
∧∧
( ‥)連隊が出撃する時、
すでに退官したはずの
年老いた兵士達が
よたよたと後をついていく
そんな話でしたっけ?
(‥ )人間、みんなそうだって
ことさ。
ああ、漫画やアニメのエロを規制しよう、という人もそうなんだろう。彼らはおばちゃんや警察とかそういう公安関係上がりだという話もある。
∧∧
( ‥)...ただの惰性?
( ‥)日本は先進国の中でも
若者の凶悪犯罪が減少する
希有な国だと言われる。
だが、警察とか、あるいは白書をまとめるとか、ああいう人々はそういうことを無視するという。
ある人は言った。危機を煽り立てて予算が欲しいんだかなんだか知らないけど、彼らはデータも解析結果も無視すると。
∧∧
( ‥)卑劣な陰謀かもしれない
でも? もしかしたら
むしろただの惰性?
( ‥)老いるってそういう
ことなんだ。
漫画は悪いと思って
それっきり、
酢が体に良いと思って
飲み続けてそれっきり
それだけの話で、
それが是正されない。
それが老いであり
それが人生
そういうことじゃないか?
確かにそうなのだろう。なぜって、新しい事柄に遭遇し、経験的に考え方を変える、というのは例えばそれには
∧∧
( ‥)データからグラフを描き
データが示すものを
把握できる必要がある
(‥ )若者の犯罪率の減少を
無視する
エロ漫画と犯罪に
因果関係がないのに
規制しようとする
明らかに、経験で
考えを変えるが
出来ていない。
もう解析できないんだ
つまり、そこにあるのは解析とか、考えるではない。単なる固執、単なる機械的な惰性だ。
∧∧
( ‥)たぶん、警察だから
おばちゃんだから、では
ないんでしょうね
( ‥)会社員でも連隊の
兵士達でもなる、
それは見た通りだしね
会社も警察も組織も家庭も軍隊も、ではない
人生がそもそも惰性化の過程なのだと言えば良い。
∧∧
( ‥)つまり
( ‥)伝えねばならんな
人生とは惰性である
老いるとは罪である
理解とは愚鈍である
自分の人生にも生にも、まったく何の意味もない、ということを伝えねばならぬ。それを自覚しなければ、もう一歩たりとも前に進めない。