2013年1月3日木曜日
機械生物 VS 有機生物
機械生物 VS 有機生物
∧∧
(‥ )SFでよくあるネタですよね
\– 有機生物から作られた機械や
人工知能が有機生物に
取って代わろうとする
(‥ )まあ、一般的には
有機生物圧倒的に不利、
というシナリオだけどね
∧∧
( ‥)あなたとしては
(‥ )機械生物圧倒的に不利だろ
少なくともネジとか
部品で出来ている限り
有機生物に勝てないよね
機械が生物になるとは、機械が機械を作り、自己増殖をすることに他ならない。
∧∧
( ‥)製造ラインが製造ラインを
作る。単純化して言えば
工作機械が工作機械を作る
モーターでモーターを
組み上げる。
(‥ )問題は精度なんだよな。
モーター、伝達機構、
部品の噛み合い、
制御装置うんぬん以前に
最初のモーターと同じ
精度を10世代目、
100世代目まで劣化なく
コピーし続けられるか
そこ問題よね。
無理じゃねえ?
∧∧
(‥ )そもそもネジをどう作るのか
\– という問題もありますよね
鉱石を掘り、精製し、
合金にして正しく鋳造、
あるいは削りだす。
しかも、それらを作る
道具や金型まで作らなければ
ならない
(‥ )この点、有機生物は簡単
なんだよな。部品は元素
だから同位体とかあるけど
基本、精度は均一だし、
熱と溶媒さえあれば
部品が勝手に組み上がる
わけだしね。
それにそもそもこの宇宙では鉄やアルミよりも炭素、水素、酸素の方が圧倒的に多いのだ。地球地殻における元素の存在比に限ってさえ、鉄は酸素よりはるかに少ない。いわゆる機械生物が有機生物に勝てる道理などどこにもない。勝てる以前に、そもそも部品で構成されている機械生物とやらが成立するかどうかも疑わしい。
とっ、ここまで考えて妙なことを思い出す
∧∧
( ‥)よく進化論を否定する人が
言いますよね。部品が竜巻で
回転したってジャンボジェット
は組み上がらない。だから
生物は神様が作った、と
(‥ )機械のアナロジーで生物を
理解することは時に、
あからさまに間違うことが
ありうる
そういうことだね
機械の部品と元素では、サイズも品質も動作もまるで違う。それを同じにして考えるからおかしなことになる。
∧∧
(‥ )でもさ、同じ論法で進化論に
\– 疑義を差し挟んだ
サイエンスライターさんが
機械生物のネタをSF的に
書いたことありましたよね
(‥ )オレ、彼の思考がほとんど
理解できないんだけど
これ、どういう把握が
脳内で起きた結果
なんだろうな?
例えばその彼が曰く、突然変異なんて起きたら、すぐに生物は機能を停止するだろうし、それに性能の向上なんか起こる訳がないじゃないですか。進化論は間違ってますよ。
∧∧
( ‥)生物の酵素ひとつとって
みてもそういうのじゃ
ないですよね?
( ‥)生物の酵素は
–□ 遺伝子からコピー
翻訳された、最初は
一次元の構造だ。
単純に言うとそれが
くしゃっと丸まって
出来るのだよね。
ここが変異したらすべてが終わる、という鍵に該当する必須な部位もあれば、ここがごっそり抜けてもあまり変わらないよ、とか、ここが変わったら前よりも温度耐性が上がるよ、とか(ただし常温では不利でありうる)、そういう箇所があるし、この意味において機械よりもずっと制限がゆるい。
∧∧
(‥ )生物をメカニカルに理解
\– するのは脱生気論的には
意味があるのでしょうけど
相違点を考慮せずに
メカニカルしては
いけませんよねえ。
(‥ )そのくせ、今西進化論とか
断続平衡説とか、
メカニズム不明な進化論を
押したりするのよな
あげくに機械生物だろ?
どういうこっちゃ。
∧∧
( ‥)単純にメカニズムの把握が
ずさんなのかもしれません
(‥ )詳細に把握しないから
ダーウィニズムは
間違ってる
今西進化論は正しい
機械は自己複製ができる
そういうことを
言い出すと?
では、そうであると言うのなら、彼の脳内にある理解の有様とは、なんだ?