2012年11月15日木曜日
自分の”才能”とやらに惚れちゃあいけねえやな
*の続き
自分はイラストレーターや漫画家や、あるいは作家になって羽ばたきたい。彼は思って、そして言う。なんでプロはこういうものしかで作れないのだろう?
馬鹿だな、アホやなあ、
オレ様だったらもっとこう描く、作る、書く、それは必然的にみんなの心をつかむようなすばらしい作品に、
∧∧
( ‥)しかし、そういって
描いたもの、
書いたもの、作ったもの
それが認められなかった
その時、彼は
オレ様の才能を認めぬ
消費者はクソオタ共だと
ののしったと
(‥ )真面目に考えると
言ってることが矛盾して
いるのだがね。
∧∧
( ‥)不真面目に考えると?
( ‥)自分にあると”信じた”
–□ 才能とやらに惚れたのは
まずかったな
自分の才能とやらに惚れていては、他人をけなすことしかできないだろう。
∧∧
( ‥)一方、その頃、オタクと
罵られた皆さんは、好きな
キャラを描こうと情熱を
すべて生産に傾け、pixivに
投稿し、あるいはHPを
がんがん更新し、こつこつ
同人誌を描き...
(‥ )勝てるわけないよな
勝てる道理などないよな
自分の才能とやらに惚れ込んでいるようでは、勝てるわけが無い。
なぜキャラを愛さなかった?
自分のオリジナリティとやらに惚れているようでは、売れるわけがない。
なぜあこがれをもって仰ぎ見なかった?
なぜ評論する前に描かなかった?
投資先を見誤っている。その結果がこれだ。
というか
∧∧
( ‥)そもそも
(‥ )それではうまくならん
事実、うまくならなかった
売れる、勝てる、生活できる、それ以前の問題だった。
いくら得意になってあると信じた才能を吹聴しても、それでは他人をけなすだけ。
けなしてもけなしても、人生の足下はずるずるとすべり、体は谷底へ落ち、あきらめることもできず、しかし羽ばたく事も出来ず、低空飛行をすることもできず、体力もチャンスもすべて指の間からこぼれおち、そして何もなし得ぬままに死んでいくという未来が見えてくる。
あわてて焦り、叫んでも、いくら僕を見て、とわめいても、じっと見つめ返すのは人々ではなく、ただ現実だけで、そいつが時間と共に接近してくる、冷酷に。