日付も変わり、晴れ渡って凍える夜空。散歩にいく途中に見たカノープスはまだ南から10度ばかりずれたところで鈍く輝く、暗く赤い星。地平線からの高さは1度程度といったところか。後でくればもっと南でもう少しはっきり見えるに違いない。
東の地平線からはしし座がその姿を現していた。
∧∧ うみへび座の上半身が見えます
(‥ )
–(‥ )うみへび座のα星、
コル・ヒドラも見えるね
あの星は星の中で一番
好きだよ。
コル・ヒドラ。暗い星だ。だが、ぽつんと眼を引く星だ。あの星が一番好きだ。
帰り道、丘の上から見れば、南中したカノープスはこれまで見た事がないほど明るく輝き、ああ、これが全天で2番目に明るい恒星の実力か、と...
∧∧ あれ? 消えちゃいましたよ?
( ‥)
–( ‥)ほへ? なんだあ?
とっ、思ったら輝いた。
ゆらゆらゆっくりと、しかしひどくまたたき、見えなくなりそうなほどに暗くなったかと思えば、ゆらゆらっと3等星、2等星の明るさを取り戻す。
∧∧ 星のまたたきは大気のゆらぎ
(‥ )
–( ‥)さすがに地平線から2度
程度の高さでは、その
影響は強烈だね。
しかし、いつもより、ゆったりまたたいていたので、それでも大気の状態は良かったのかもしれない。明るい時はびっくりするほど明るかった。