2012年9月10日月曜日
幾何学を知らぬもの、はいるべからず
*の続き
Xの2乗ー2X−4=0
∧∧
( ‥)左辺と右辺に5を足して
Xの2乗−2X+1=5
ここから
(Xー1)の2乗=5
X−1=±ルート5
Xは1±ルート5
( ‥)二次方程式の解き方は
–□ 古代メソポタミアの
時代から知られていたの
だよね、プラトンだって
その気があれば学んで
解ける内容なのよな
∧∧
( ‥)問題は無理数が出てくること
さらにルート5は明らかに
2よりも大きいから、
1ールート5はマイナスに
なるってことでしょうね
( ‥)江戸時代、日本の数学者は
–□ こういう2つの解が出てくる
式を翻狂と呼んだそうだ、
狂った式、という意味らしい
∧∧
( ‥)プラトンさんも同じことを
言ったでしょうね
(‥ )おそらくね。
プラトンの学校には、門に、幾何学を知らぬものは入ってはならぬ、と刻んであったという。
∧∧
( ‥)実際にはどうだったん
でしょうね
( ‥)彼の数学能力は未知数だけど
–□ 幾何学では無理数を扱える
こと、それにもかかわらず
教えてもらった証明を
無視してしまったこと、
彼の言う幾何学を、後の
ユークリッドの原論のように
考えるわけにはいかんだろう
*事実、プラトンの著作には、どうにも難解な記述なのだけども、こういう風に解釈すれば無理数も自然数として扱える!! というとてつもないへ理屈を展開している箇所がある(そんなごたくは聞きたくないから、師匠の証明を説明しろよ、師匠はルート17までも無理数だと、どうやって証明したのかちゃんと書き残せよ、こら)。
∧∧
( ‥)ようするに
(‥ )現状ざっくりいうと、まあ
前にいったあれだね
プラトンもアリストテレスも
彼ら自身は数学にも科学にも
貢献度はほぼ0。無視できる
レベル。
天文学に関する記述を見てもあれだ、前4世紀のギリシャ科学における天文学は素人に毛が生えたレベルというか、どうにもへにょへにょっぽい。たぶん、空を継続的に見ていない。ギリシャ科学が栄光を迎えるのは、ポリス社会と民主主義が崩壊していく後のことだ。そもそもプラトンやアリストテレスに、星と惑星の運行を記述する際に必要とされる数学的能力はないだろう。少なくともそれは示していない(あるいはそういう箇所はまだ見ていない)。
∧∧
( ‥)それに引き換えると
( ‥)そうねえ、プラトンの場合
–□ 国家論の方がむしろ
光っているかもね
∧∧
( ‥)哲学者が支配する哲人国家
でしたっけ?
(‥ )人口2万人(*奴隷人口を
入れればもっと多いけど)の
小さな田舎町の
おっさんが吹聴している
妄言と言えばそれまでだけど
見方を変えれば時代を
見越していた、とも
言えるかも、でね。
∧∧
( ‥)...確かに、ビビットな経験を
したのは、師匠の死刑も
含めて政治の世界でのこと
でしょうしね
(‥ )なんかさ、幾何学を知らぬもの
とか、そういうスローガンだけ
見ると勘違いしそうだけど
実際には多分、そうだよね
調べるべきことがまたひとつ増えた。