2020年6月7日日曜日
混酒器から甘い香りがわきたつ
ホメロスの作品「オデュッセイア」
なんとなく読んでいると混酒器に酒を注ぐと甘い香りが広がった、という描写がしばしば出てくる。
いやそのなんだ、古代ギリシャの人々はワインを飲むが、しかし飲む前には水で割った。要するに混酒器とは酒の水割り用の器。
しかるに例えばこんな描写が出てくる
「この蜜のごとくに甘い赤い酒を飲む時に、かれがこの酒一杯を水二十杯と混ぜると、混酒器からえも言えぬ甘い香りが立ち、その時には誰もこらえられぬ:第9巻」
酒を水で割るだけで甘い香りが広がるとは、これは一体どういう意味か?
そもそも混酒器って具体的には何?
∧∧
(‥ )...これkraterのことだよ
\− 月のクレーターの
語源でもある
ボウル状の器のことだね
=>https://www.google.co.jp/search?q=wine+krater+greek&client=safari&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=2ahUKEwjbsti8pO_pAhXFyYsBHcvGC_IQ_AUoAXoECAwQAw&biw=1135&bih=868
(‥ )じゃあ星座の
コップ座(Crater)は
正確には混酒器座かい?
ははーん? そういえばそんな話も聞いたことがあるような、無いような... 少なくともばらばらだった知識がつながった瞬間だ。
それにしても
∧∧
(‥ )どっちにしろ
\− 水割りしたら甘い香りが
広がるって
理由がわからんね
(‥ )単純にあれか
酒を注いだら
匂いがわきたつ
それだけの話かもな
古代ギリシャでは水割りする時に蜂蜜や香料を混ぜたとも言う。今で言うサングリアのようなものかも知れず、そういう調合時の香りのことかもしれないが。
∧∧
( ‥)そんな難しい話ではなく
ただの慣用表現じゃね?
(‥ )かもしれんなあ