2018年3月17日土曜日
昇天 魔法使い
∧∧
(‥ )売れている本のタイトルを
\‐ ながめていると
どう思います?
(‥ )皆の望みは魔法だな
今、この状況をなんとか打破してくれる魔法の手段、格言、提言、思想、考え、アイデア、それを皆が求めている。
∧∧
(‥ )占いの本に経営者の格言
\‐ 政治力学の本に
過去の偉人の名言集や思想本
(‥ )そこに若い連中のラノベが
入ってくるだろ?
ラノベと占いと
経営者の格言は
同じもんだな
ラノベは異世界への扉を開く。若者はそれで満足できるが、おっさんはそれでは満足できず、中二病的によからぬ魔法に手を出しよる。
若いか、おっさんか、それだけの違いだろう。
もちろん多分、男女の違いもある。占いは多くの場合女性向けのものであり、それがランキングしてくるのは男女差の反映だ。
しかしそんな中に時々、科学系の読み物が入ってくる。そのあるものは動物や世界の不思議を面白おかしく軽く紹介した雑学系であり、そしてあるものはもう少し真面目だ。
∧∧
(‥ )先日、ホーキング博士が
\‐ 亡くなったから
博士の本が売れてますなあ
(‥ )不謹慎な言いようだが
ホーキングバブルだね
バブルゆえに今この場では
ノイズと同じ扱いで良い
真似できないし
応用も効かないしな
つぶしが効くかなあ? と思えるのは、高校の授業内容をもう一度学ぼう、思い出そう、という部類の本。
あとはある学問領域を網羅して手っ取り早く知りたい、という部類の本である。
そして大概そういうものは日本や世界の歴史であったり、あるいは宇宙や人類である。
∧∧
( ‥)なんだろね?
この極端な感じ
歴史を知りたいは
状況を把握したいという
実利だけど
そうかと思うと
途端に宇宙と人類か
( ‥)んーバカっぽいけど
‐/ でも人間って昔から
そうだったよなあ
古代ギリシャなんか典型的にそうだろう。算術はかなり大雑把で、それで十分(めんどくさいことは奴隷にやらせていた可能性もある)。その一方で、幾何学は真理探究の道だの、宇宙だのアトランティスだの言い出しよる。
実務の算術はずさんなのに、教養となったら途端にお前らバカじゃねえの? というぐらい稀有壮大で抽象的になりよる。
∧∧
(‥ )人間らしいっちゃ
\‐ 人間らしいな
読み書きソロバンは
必要不可欠だから
嫌々やるけど
それ以上はやりたくない
でも教養となると
途端に稀有壮大で
足元がおろそかな話に
喜んで飛びつく
(‥ )三角関数の本は
売れてないけど
量子論や相対性理論の本は
売れているって
こういうことだろうね
量子論や相対性理論は魔法と思われている。その奥義を理解すれば魔法が使えるんじゃないか? そんな手合いのものとして扱われていることがうかがえる。
∧∧
( ‥)こういうところを
押さえておかないと
消費者の財布はつかめぬか
( ‥)まあそうだな
‐/ 具体的には
どうしようかな
何をどうするのかは課題だが、さて、以上を踏まえると気がつくことがある。
∧∧
(‥ )ホーキング博士も
\‐ 魔法使いだと思われて
いるってことだよね
(‥ )教養として彼の本を読む
それはこの世の真理を
大賢者である彼から
拝聴しようという
試みなんだろうな