2018年1月23日火曜日
勝利のデキマレ経営
古代ローマの軍隊で有名な刑罰というとデキマレ(decimare)がある。任務に失敗、あるいは不名誉なことをしてしまった部隊は、10人につき1人を選び、その1人を残りの9人に殺させるという刑罰。
∧∧
(‥ )これは英語のdecimation
\‐ 大勢殺すという単語として
今でも残っている用語
(‥ )10人に1人殺すは
だんだんと形骸化して
いくんだけども
ローマ軍の強さって
こういうところにも
あるんだよな
ローマ軍は
負け戦の時でも
非常な
粘りを示すからな
デキマレに限らない。先に書いたように、ハンニバルによって参加人員がほぼ全滅したカンネーの戦いの後、なんとか生還できたローマ軍兵士を、ローマは許さなかった。ローマ市の防御さえままならぬというほど兵員を失い、さらにはハンニバルとの戦いが続き、幾度も負けて兵士が必要であるにも関わらず、生還したものを逃亡兵扱いでイタリア本土から追放した。
確かにこんなことをされては、そう簡単に逃げるわけにはいかないし、潰走できないし、ゆえに陣形は崩れまい。
∧∧
(‥ )日本軍は生きて帰るな
\‐ 捕虜の辱めを受けるなと
無理難題を兵士に
押し付けた
それが敗因だと
分析する人がいるけども
(‥ )ところがローマは
それで勝っているし
ローマをこの観点から
批判した人は
見たことねえぜ
まあいることはいるんだろう。そもそもローマは当時からして戦争以外なんにもできないし、その戦争でさえ、軍隊自体は洗練されているにも関わらず戦争の仕方がひどく剛直。このためローマはとんでも蛮族扱いだった。ローマのあり方に眉をしかめる人は昔も現在も、大勢いることはいる。
∧∧
( ‥)でもローマは
兵士を軽く扱いすぎだとか
そういうことを言った人は
見たことないよねえ
ローマ帝国はすごい! って
結果論で
賞賛する人ばかりですよ
(‥ )世の中の賢しい人は
結果論ですべてを
後付けで解釈する
ろくでなしばかりです
なれば、それこそあれだ、ここまで結果論と後付け解釈でドヤ顔できるのなら、ローマに学ぶ経営術。業績をあげなかった部署は10人に一人につき処刑するデキマレ経営とか、受け入れるべき。
実際、ローマはそれで勝っているのだから。受け入れて当然だろう?
∧∧
(‥ )少なくとも日本軍ガーとか
\‐ とかドヤ顔で言う人は
業績失敗部署を10人につき
1人処刑のデキマレ経営にも
これは勝利の戦術であると
歓喜の涙を流し
喜んで戦列に参加する
べきなのである
(‥ )後、ソヴィエトの
督戦隊経営もいいよな
失敗した部署や、もう無理ですとデスマーチに泣き言をいう部署を殺すためだけの部署があるん。
十分なパソコンがないだと? 戦友が死ぬから、そこからパソコンを奪えば良いではないか。それまでは紙でも鉛筆でもいいからやれ、仕事しろ、しないと殺す。業績を上げられなかった部署は10人に1人を選び、残りの9人に殺させる。以上である。突撃せよ。
日本軍ガーとか後付けドヤ顔で言うのなら、以上のデキマレ経営も勝利の後付けという論理から甘んじて受け入れるべき。
*追記:当初、decimareをデシマレと読んでいたけども、ラテン語のcはカ行の発音だよなと思い返して、デキマレに表記変更