2017年10月16日月曜日
Let's ブランドー!
自分の故郷にはブランド薬師というものがある。
いかにも集客目当てに印象的な名前をつけようと頑張ったものの、すべった観光地。ブランド物に身を包んだ薬師如来でも安置しているか? と疑いたくなるような命名であるが
∧∧
(‥ )ぶらぶらゆれるお堂だから
\‐ ブランド薬師とついた
由緒正しきお堂だと
(‥ )...まじですか?
先日、故郷に帰ったついでに訪ねてみた。
お堂は山にあるんだろ?
∧∧ 仕事中に大丈夫?
( ‥)
‐( ‥)高さ100メートル
‐□ ぐらいだろ?
仕事にさわるぐらい
時間や体力を取られたりは
しないだろ
ブランド薬師の名前で知られているが、実は八櫛神社。とはいっても解説によるとかつては神仏混在。本尊は少彦名命(すくなひこのみこと)であるにも関わらず、薬師如来が縁日に上がるなどしていたそうである。由来は記録上西暦807年にさかのぼるとある。
でっ川に浸食された山肌を登る道は急だ
なあ目算
100メートルにしては
∧∧ 長くねえか?
( ‥)
‐( ‥)そう…だねえ
急勾配で疲れる道のりだが、もう寒い季節だ。夏山登山のようなぜーぜーということにはならない。絶対的にはそんな大層な山登りではない。でもなにかこう、思ったよりも登ってしまっている感じだが、ともかく到着。ブランド薬師。
生い茂る樹木でよく分からないが、凝灰岩の岩場から張り出すように建てられている。さらに写真ではよくわからないが、意外と下が結構な急斜面。というか崖なのだ。
江戸時代の挿絵があるが、やや誇張気味なものの多分、これが実態に近い。
=>https://www.google.co.jp/search?q=ブランド薬師%E3%80%80江戸時代&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwidytXGuvTWAhXSNpQKHRRDDgwQ_AUICigB&biw=1…
江戸時代の絵では周囲の樹木は松である。化石燃料の利用が無かった時代、あらかた山の木々は切り払われて、破壊された植生に残るは松ばかり。そんな感じだったことがうかがえよう。
そして、そういう禿げ山時代。ブランド薬師の光景は今よりもはるかに危なっかしいものだったろう。
山道のある斜面も
樹木を切り払うと
恐ろしくて歩けない
∧∧ 急傾斜だったりするからね
(‥ )
‐( ‥)今、おいらたちが
登ってきた山道だって
相当なもんだぜ
家々、道々がほとんど
直下に見える
木々がなかったら
恐ろしくて足が
すくむだろうな
ブラン堂の姿
このお堂は凝灰岩にうがった穴に差し込んだ木材で支えられており、板の下は空中だ。
さて? ところで何メートル登ったものか? 100メートルはとっくに越えているように思えてならぬ。
開けた場所から目安になる建物を見つけて、腕をのばし、その建物まで指を下ろす。つまり腕と指を直角定規にして、そこから三角法の要領で高度を推し量る。
∧∧ どうだ?
( ‥)
‐( ‥)目安までの距離に対して
高さが8分の1ってところ
かな…
∧∧ 目安までの距離は?
( ‥)
‐( ‥)目算するに2キロ
2キロの8分の1って...
∧∧ 高度250mじゃねえか
( ‥)
‐(;‥)あぎゃー!
帰って調べたら目安の建物までの実際の距離は2.4キロ。標高差はおそらく300メートルであった。ネットの情報だと登山口からは180メートルだそうだが、その手前のふもとから考えると、やはり300メートルぐらいある。
登るのは
100メートルぐらいって
どこから出た目算だよ
∧∧ セニョール
(‥ )
‐( ‥)ちっちゃな山だから
そのぐらいだとしか
思えなかったんだよ
アミーゴ
失った時間は3時間程度。ともあれ、急いで家路に戻る。