2017年8月19日土曜日
この生命力を見よ
朝、気温は25度を切っていた。
最近、曇りがちで
∧∧ 気温が上がりませんからな
( ‥)
‐( ‥)東北では冷夏っぽく
ここらでも野菜や果樹の
色づきが悪いそうだ
ともあれ、涼しいので出かける。この後は晴れて、昼以降は雨の予報だ。手早く出かけよう。ほらほら、そう思っていると山々がかすみ、まるでいまにも雨が降りそうに雲がわき上がり…
…と思ってたらカッ!と
∧∧ 晴れちまったぞ
(‥ )
‐(;- -)あちゃちゃちゃっ
夏至からすでに2ヶ月。あとひと月で秋分の日のはずだが、いざ空が晴れ渡れば強烈な日差しだ。炎天下の道路脇でナスの仲間の雑草を見つけた。名前はなんだっけ? まあいいや。とにかく線画だけスケッチしておこう。
ちなみに帰って調べると外来種ワルナスビ。見た目はきれいだが、トゲだらけでおまけに根茎が残る限り頑固に芽生え続けて駆除が困難という奴。
スケッチしていると、何をしているんですか? と、おばあさんが声をかけてきた。麦わら帽子に日よけのサングラスに長袖。そして両手の歩行補助用の杖。聞けば年齢は88歳。寝たきりになるのが嫌だから歩き続けているのだという。学生時代は陸上の選手だったけども、今ではこの通りなの、と言っていたが
あの年齢の時代で女性で
陸上選手というと
お金持ちで教養のある
∧∧ 人なのでしょうね
(‥ )
‐( ‥)だろうなあ
ワルナスビを見て
ナスではないわねと
気づいていたし
スケッチすることにも
特に違和感を
持っていないようだった
からな
残念ながら田舎のおっさん、というか、普通のおっさんたちには、植物をスケッチするという概念が脳内に存在しない。つまるところ、植物をスケッチする人間なんて、それは異次元から侵入してきたエイリアンも同然なので、そりゃあ警戒されるものだ。
それにしても、ばあさんの話はなんとも意味深い。陸上選手でもこうなるものなのか。
∧∧ あなたはどうなるの?
( ‥)
‐( ‥)さあ分からんね
ばあさんと分かれ、さらに歩く。立ち止まると衣服の黒い場所があっという間に強烈な高温に上がってしまう。そんなこんなでお目当てのネナシカズラまでたどり着く。いや、これはネナシカズラの仲間のマメダオシ。あるいはその近縁種にして外来種アメリカネナシカズラなのだが
見ての通り、虫こぶだらけで奇怪で奇妙で愉快な有様だ。
∧∧
(‥ )以前、虫こぶを開いたら
°‐ ゾウムシ系のイモムシが
中にいたよね
(‥ )実際、ゾウムシが
寄生するって話だな
それにしてもマメダオシ、あるいはアメリカネナシカズラは黄色い細い糸を草原にぶちまけた見たいな有様なのだが、ネナシカズラはさらに大きくなるが、帰り際にこんなものを見た。
柳の木にからみついて
∧∧ おるがな…
( ‥)
‐( ‥)こいつらこんなに
繁茂できるのか??
手前の薮から後ろの柳まで、ネナシカズラが葉っぱの無い、からみついた姿を見せている。
見よ! この生命力。
そうして炎天下の中をよたよたと帰る。