2017年1月17日火曜日
怪しげなトリビア 巨神兵は日本製という勝利
∧∧
(‥ )ナウシカの原作では
\− 巨神兵の歯に商標として
東亜工房って文字が
刻まれているから
巨神兵は日本製って
トリビアがあるけど
(‥ )...数百億の人類が
あらゆる宗教と利害で
対立し合い
対立構造が複雑すぎて
調停は人智では不可能
ついに調停する者として
人工の神を作らざるを
得なかった時代に
日本という国家があるとは
とても思えないけどね
仮にあったとしても、事実上、存在が融解していそうだ。多分、アメリカもロシアも中国も同様だろう。そもそも東亜工房って漢字だけでは漢字圏という以上の特定は不可能だし、漢字だから日本製ってのは、明らかに論理の飛躍だ。
∧∧
(‥ )それに巨神兵が
\− 一社のみの作成とは
限りませんしねえ
(‥ )もう世界がめちゃめちゃに
なってるわけだからな
必然的に
神を作ることに
賛同した勢力と
企業が参加して
作ってるって
印象があるけどな
歯はあそこの会社
肩甲骨はあちら
頭蓋骨はこっち
制御装置の箱はここ
成長させる軟体部分の
心臓と循環器系はここ
ってぐあいにね
∧∧
( ‥)まあでも東亜工房という
あのたった1単語だけで
巨神兵は日本製という
怪しげなトリビアが
生まれたことを考えれば
東亜工房の演出は
大成功ですか
( ‥)宮崎駿監督って人は
−/ これからは漢字が
新しいとか
そういうことも
どっかで
言ってたよねえ
その話を見たのはもうずいぶん前である。確かに今でこそ未来世界やファンタジー世界に漢字や日本の民間伝承、神道、仏教、陰陽道を取り込むことは普通だが、その当時、異世界の演出というと、なんでもかんでも馬鹿みたいに英語という有様であったことを覚えている。
∧∧
(‥ )そういえばラピュタも
\− 鍵になる宝は飛行石であって
パズーたちの現地語では
なんと言うのかは
知らないけども
ともかく漢字ですからな
(‥ )あれ1986年公開だろ?
今から30年前は
飛行石とかそういう
命名は結構新しかった
わけなのよね
それを考えると、巨神兵の歯に東亜工房の商標が刻まれているのは、単にその演出で考えるべきなんだろう。
∧∧
( ‥)そして演出大成功
( ‥)考えてみればナウシカの
−/ 物語の中で
滅び去った旧世界の
遺物と文化が直接
描写されたのって
事実上あそこだけだよな
確かに溶け崩れた旧世界の都市群、トルメキアの王都が寄生する広大な廃墟、トルメキアの王子達が夢中になる旧世界の楽譜、墓の主から伝えられた方程式といったものは登場するけども。
∧∧
(‥ )文字というかつて生きた人々が
\− 日常使っていたものが
しかも読者にも明確に
読めるものが登場するのは
本当にあの場面だけ
(‥ )だから余計に
強烈なのだろうな
さもなきゃ
胡散臭いとはいえ
巨神兵は日本製という
トリビアが生まれるわけが
ないからねえ
∧∧
( ‥)演出の勝利!
(‥ )勝利だー!