2016年8月8日月曜日
文系が多くなると国が滅びるぞ論
文系が多くなると国が滅ぶ。
∧∧
(‥ )この言葉どうとらえる
\− べきなんでしょうね?
(‥ )事務職が増えると
組織が滅びる
そういう意味じゃないか?
例えば、1人で仕事をしていると営業も経理も実作業も1人である。ここに無駄はない。
∧∧
( ‥)まあ分業した方が
効率的かもだけどね
(‥ )日本では大学の教員に
無駄な事務作業まで
やらせるから
効率が悪いんだー
とガーガーわめく連中も
いるからな
とはいえ、その主張には当然一理あるし、組織が大きくなると事務作業が一人の手に負えない規模に拡大するのも事実。
そこで事務職を増やす。
∧∧
(‥ )ところが組織が巨大化
\− すればするほど
必要な手続きは多くなり
報告書のための報告書や
会議のための会議が
必要になってくる
(‥ )機械化しようが
効率化しようが
どうにもならない
しかも巨大化すればするほど
必要な事務作業による
必然の損失が
膨大になっていく
これは年金や福祉を考えれば明瞭だろう。福祉を家族内部でやり取りすれば金を渡せば、世話をすれば良いだけの話。
だが、国家がこれを代行するとなればまず税金を集め、それを計上し、予算を決め、求められた配分に応じて支給を行い、通知のためのはがきを出し、振込を行わなければならぬ。つまり金を動かすために人を使い、ひいては金を動かすために金を使う。
∧∧
(‥ )しかも
\− そのあらゆる局面において
人件費や機械の維持費が
消耗されていく
そしてその費用の多くは
廃熱として発散され
回収不可能の形で
経済から消滅する
人は働くのだから
消費が増えると言えば
聞こえがいいが
実際に増えているのは消耗
経済が回らない
(‥ )これは必然だ
この事務作業の巨大化と
消耗の肥大化をもって
”文系が多くなると
国が滅ぶ”
というのであれば
それは正しいのだろうな
もっとも、正確には、事務作業の肥大化と組織の成長と消耗が相関している、と言った方がいいのだろう。別に事務作業が原因で国家が滅びるわけではない。
∧∧
( ‥)無駄な事務作業の筆頭として
攻撃される公務員の人たちも
実態は大変みたいだからね
( ‥)部署にもよるし
−/ 人や世代にもよるが
俺の知っている公務員の人
給料据え置きのまま
昇進に伴う義務ばかり
増やされたり
人員整理で人が減って
その分、仕事が増えて
耳鳴りが止まらなく
なったり
あんまりな話が
色々あるからな
一方、理系や技術者を軽んじ、文系を重用する会社は滅びる、という指摘も翻訳すれば適切な指摘となりえよう。
∧∧
( ‥)理系や技術者が新しい
製品を作るのだ
というのであれば
文系偏重は組織を滅ぼす
という指摘は
生産を軽んじて消耗ばかり
増やしていると死ぬぞ
という指摘だと解釈できる
(‥ )文系を重用すると滅びる
これを事務職不要論だと
解釈すれば
この指摘は見当外れだ
しかしこれを事務職偏重で
生産を軽んじていると
滅びるぞ論だと解釈すれば
その指摘は正しかろうなあ
さて、あなたはどの意味でこれを用いるか?