2016年1月2日土曜日
イラスト付きラノベはグラビア付き新書に近似
図書館に収める本は、大人が子供に読ませたい、と思う本である。
∧∧
(‥ )というわけで
\‐ 子供向きの本は
内容がしっかりしないと
いけないのである
(‥ )だから
子供向けの本は
大学生や大人向けの本より
内容が正確で詳しい
ということが起こる
というか、今、自分が作っている本、そしてこれから作る本の内容を比較して考えると事実としてそうだ。
学生や大人向けの本よりも子供向けの本の方が詳しくなる。
∧∧
(‥ )でも結果は同じだよね
\‐
(‥ )大人が子供に
読ませたい本を
当の子供たちは読まない
一方、大人は
子供以下の本でないと
自主的に読む事ができない
正しいことを書くと読ませたい人間はいるが読みたい人がいなくなる。
読みたい人のために書くと、内容が子供以下でないと読んでくれない。
つまり、本を書いても、何も伝わらない。
∧∧
(‥ )ただ数を多くすると
\‐ 例外的なことが起きて
例外的に情報が
伝わる場合もある
(‥ )とにかく数だ
しかしその一方で、数だけでは足りない。数を成立させるには儲けなければいけない。
そして、伝える本は売れない。売れる本は伝わらない。
つまり、伝えることを持続するには補給が必要で、それには売れる別の本が必要だ。
∧∧
( ‥)本によって何かを伝えるには
別の本で儲けて補給を整えよ
( ‥)伝える本と儲ける本は
‐/ 分けざるをえないとも
言えるな
そして同時に行わないと
目的を達成できない
ではどうする?
例えばどうか? 握手券のついた本。
∧∧
( ‥)あんたの握手券か?
(‥ )そんなもの誰が買うかよ
アイドルだよアイドル
∧∧
(‥ )いわゆるAKB商法ですなあ
\‐
(‥ )あれは画期的な仕組みだよ
批判はあろうが、儲ければ良かろうなのだ(カーズ様風に)。
問題は金の使い方だ。
∧∧
( ‥)金貸しという汚い金で
ルネッサンスを開いた
メディチ家
(‥ )使い方だ使い方
握手券でなくとも良い、例えば綴じ込み式グラビアのついた新書というのはどうか?
∧∧
(‥ )こういうこと
\‐ あなたは
幾人かの編集者に
言ってるよね
(‥ )言ってる自分も冗談だけど
聞いてる編集者も
みんな笑うだけだったな
当たり前だけどね
ただ、なんでこれが当たり前なのかはよく分からない。
単にプライドの問題かもしれない。
あるいはもっとありえそうなのが、即物的な理由があるという可能性だ。
事実、グラビアアイドルを使った販促は雑誌にはあるのに、単行本にはない。
つまり、プライドや発想の問題ではなく、何か物理的な理由があって実現しないと考えるべきだろう。
∧∧
(‥ )採算の問題や
\‐ 予算の問題かもね
(‥ )雑誌は衰退しているが
それでも発行部数はでかい
でかければ金が動く
金が動くなら予算がつく
予算がつくなら
アイドルの事務所に
金を払って利益も出せる
だけど
単行本はこれと真逆だよな
これを考えるとあれだ、ラノベが美少女のイラストをひとつの売りにするというのは、以上の売り方を安上がりに実現するひとつの方法だとも言えよう。
∧∧
(‥ )3次元の人間よりも
\‐ 2次元の女の子の方が
安上がりだからね
でも
綴じ込み式の
カラーイラスト付き
ラノベなんて聞いた事
ないですけどね
(‥ )これも雑誌には
あるんだよな
やっぱ動かせる金の
問題かなあ?
とはいえ、なるほど、美少女イラスト付きのラノベは、グラビア付き新書に近似であるということは言えよう。
∧∧
( ‥)この視点は新鮮ですか?
(‥ )新鮮であり新鮮ではないな
だけど
こういう解釈で
眺め直した時
風景がこれまでと
少し変わる
ここが大きいことよ
そして課題が大きいことも見て取れる。
∧∧
(‥ )いくら美少女イラスト付きでも
\‐ ラノベの売り上げは
まったく安定しないし
予測不可能だからね
(‥ )ここを何らかの手段で
安定化させる必要が
あるわけだなあ