2015年7月23日木曜日
格差調整スイッチ
人が曰く、日本は過重労働だ、遅れた国だ、ヨーロッパを見なさい! みんな人間らしい労働時間で働いている!!
ヨーロッパでは出稼ぎ外国人労働者が極貧で働かせられているよ?
それに反論して最初の彼が怒って曰く、日本だって出稼ぎ労働者を働かせているじゃないか!!
∧∧
(‥ )論点がずれてる?
\‐
(‥ )まあずれているね
彼は日本の、というか自分の今の境遇に不満があるだけなのかもしれない。日本の、あるいは身の回りの何もかもが気に入らないのかもしれない。
それに対して、そうはいうが西欧社会も大概だよ? と申し述べる人は社会の仕組みについて語っているのだろう。格差がないところに豊かな生活はない。豊かで人間的な生活があるということは、誰かにものすごいしわ寄せが来ているということであるし、日本があまり幸せでないとしたら、格差がまだそこまで開いていないということじゃないのか? そう申し述べている。
∧∧
( ‥)怒った人は
以上の指摘に対して
日本にだって格差が
あるじゃないか!! と
反論している
(‥ )でもそれは
これが社会の
仕組みじゃないの?
と申し述べた人からすれば
論点をずらしていることに
なるんだよな
格差調整スイッチを90に設定すると正規の国民の幸福度は80に上がる
格差調整スイッチを30に設定すると正規の国民の幸福度は60にまで下がる
こういう話をしている時に、格差があるのだからどこも同じだ! と反論するのは、度数を無視しているわけで、論点をずらしていることに他ならない。
∧∧
(‥ )でも怒っている人は
\‐ 論点をずらしたつもりは
ないのだろうね?
(‥ )彼は身の回りを
否定できればそれ良いし
それ自体が目的だ
そうだとすると
度数なんか
どうでも良いのだ
否定できればそれで
良いわけだな
否定することを否定されて怒りだすとは、否定そのものが目的である、そういうことだろう。
∧∧
( ‥)まあこれらは
ようするにですよ
(‥ )逃げ場なんか
どこにもない
そういうことだよね
少なくとも先進国の正規な国民に逃げ場というものは存在しない。どこへいっても同じなら、逃げ場などあるわけがない。そして西欧が世界中から略奪した富が、全世界に再び分散していく過程がこれからの歴史だとしたら、未来もまた否定的である。世界中が先進国になると同時に、世界中が格差社会となるだろう。現在は、後進国の人間になら逃げ場はあるが、それも奪われる。これをグローバリズムと呼ぶ。
∧∧
( ‥)そしてついでにいうと
( ‥)文句ばっかり
‐/ 言っている人が
なぜ嫌われるのか?
それは逃げ場を
具体的に提示しない
からなんだよね
理想論は理想論だ。それは絵に描いた餅であり、口先だけの話である。口先だけだから嫌われるのだ。それがいやなら、まずは自分の人生や自分の職場から矯正しなければならない。それもできない人間がいくら声を上げても、他人はそれを酔っぱらいの愚痴としか聞いてくれないのである。
∧∧
(‥ )だから怒って
\‐ いるのですかね?
(‥ )まあだから
ますます周囲から
浮いてしまうわけだがな
怒っている人間に
わざわざ近づく奴は
いないだろ?
交渉がね
へたくそなんだよね
そしてだ
交渉がへたな奴が
活路を見いだせるわけが
ないよねえ
怒っている時点で
人生が詰んでおる
∧∧
(‥ )声を上げないと
\‐ 何も変わらないじゃないか!
とかみついてきそうですが
(‥ )そういう反論はよくあるが
変わらないじゃなくて
変えていないから
酔っぱらいの愚痴としか
思われないんだろ?
彼らはいつも
論点を外しちょる
次の一手の代わりに
怒りの言葉をぶちまける
そんなだから詰むんだよ
それは、変える気がないということでもある。つまりはお前さん、もう諦めているんだろう? だけど諦め切れないから怒っているのだ。しかし、お前の怒りに次の一手は無い。怒ってはいるが、実際にはもう満足しているんじゃないのか? 自分の人生はここまでだったと。