2015年6月10日水曜日
黒い森を目指せ
シラカシは常緑樹で暗い場所に強い。高木に日光が遮られる森の下生えでも優位を保てる。
かくて明るい雑木林はシラカシが優勢する暗い森へと移行する。
とはいえ、シラカシも下から見上げればかなり明るい。
少なくとも
下から見ても
∧∧ 緑色だね
(‥ )
‐( ‥)シラカシといえども
改めて見てみれば
葉っぱは光を
透過させるのだよな
それを考えれば、シラカシの森でさえもかなり明るいのであった。
∧∧
(‥ )そして今の仕事で
\‐ 論じなければいけない森は
これよりもはるかに
暗くなるはず
(‥ )林業のために苗を
密に植えたが
林業が壊滅したので
手を入れず
樹が間引かれることなく
密なままひょろひょろに
なった林ってあるよな
あれに近くなるのかもな
子供の頃、キノコ狩りでそういう林の極端な奴に立ち入ったことがある。まだ成長途中の林で高さは数メートル。子供の自分でも腰を低くしないと入れない林だったが、中は本当に真っ暗でぎょっとした。
もちろん、真っ暗というのは明るい外から入ったからそう感じたのだろう。実際には月夜ぐらいの明るさはあったのかもしれない。実際、暗い林の中でもうっそうと生えたシメジが輝くように見えたからだ。それは光がある証拠だ。しかし菌類は生きていたが、植物などはまったく生えていなかった。光合成ができないのだ。
∧∧
( ‥)あれほどではないにしても
これから論じる森の世界は
あれに近い世界だと?
(‥ )おそらくね
それにしても改めて仰ぎ見るシラカシは空に張り巡らされた星座のようでもあり、あるいは血管や臓器のようにも思える。
∧∧
(‥ )でもこの林は
\‐ このあたりのものとしては
暗いけども
シラカシ優勢という
ほどでもないのだよね
(‥ )シラカシ優勢の極相林へ
移行する途中みたい
なのだよな
だから多分
これでもまだ明るのだ
今度はもっとシラカシが優位になった森へいこう。そこは今論じている黒い森により近い世界だろう。