2015年4月14日火曜日
燃えて尽きる
20年近く前、知り合いに連れて行かれたラーメン店の味は、濃い塩水だった。
おいしいでしょう?
そう訪ねる彼に、ええ。おいしいですね、とだけ言って嘘をついた。
知り合いは大変な巨漢で...いや、実際には背丈は自分と同じぐらいである。巨漢に思えるのはデブだったからだ。
最近になってその彼が糖尿病で死んでいたことを知った。
∧∧
( ‥)以前もした話だね
(‥ )どうも幾つかの
ラーメン店は
塩味と脂で
中毒させることで
客を
固定化させているらしい
塩と脂肪と炭水化物、人間にはこれが是非とも必要で、しかし自然界では手に入りにくい。それゆえ、人間は塩と脂肪と炭水化物を好むように出来ている。
そこに付け込んで、客を塩と脂肪に慣らす。もっと強い刺激を求める客にもっと濃い塩と脂肪を与える。それに慣れさせる、さらに強い刺激を与える。多分、どうもそんな感じ。
その結果は、まあ普通に死ぬよなあ。
だが死んで損耗しても、新しい固定客が付けばすべては相殺される。
今日は健康診断の待合室で巨漢を見た。でもすれ違う時にざっと見ると、背丈は自分と同じだった。170を少し越える程度である。
∧∧
(‥ )だけど容積はあなたの
\‐ 3倍はあったよね
(‥ )単純計算なら
200キロ越えだな
200は多すぎにしても
100以上は
いってるよな
まだ若い人間で40歳になっていないかもしれない。それにしても彼も彼らも体型がどれも同じだ。代謝が落ちて腹が出るとかではなく、全体が膨らむ。まんべんなく脂肪がついた単純な結果なんだろうけども、だれもかれも良く似ている。そして相撲取りではないから体脂肪率もひどく高いのだろう。
( ‥)あと15年ぐらいの命かな
∧∧
( ‥)50代で死ぬ
そんな感じですかね
冒頭の知り合いも、ラーメン評論家で死んでいった人も、みんな体型はこんな感じで良く似ている。そして寿命も似たりよったりである。今日見かけた彼もまた、まもなく消えるのだろう。