2015年4月2日木曜日
言葉で考えてはいけない
馬鹿には見えない服という触れ込みであったが、見える見えないが観測者の学業成績と一致しない。それのみならず、あの人は頭が良い、この人は悪いという一般的な認識とも一致しない。
この服が選別する”馬鹿”とは一体なんであろうか?
∧∧
(‥ )馬鹿と言っても
\‐ 色々な意味がありますよと
(‥ )すごくおおまかにいうと
この人はこれが出来ない人です
という意味しかないのだ
例えば自動車が動かなくなった。
一人は、こいつは馬鹿だ、こいつは馬鹿だ、と自動車を蹴飛ばし続けている。
もう一人は、色々調べてみて、バッテリーはあるんだよな、ああこの配線が切れてるのか、そう言って直した。
直した人は言った。
馬鹿馬鹿言っても制御できないんじゃ、お前が馬鹿じゃないか。
蹴飛ばし続けて馬鹿だと言われた人は怒って言った。
俺はお前の言うことに賛成しない。だったらお前は俺を説得できないし、俺を制御できない。だからお前も馬鹿じゃないか。俺が馬鹿の馬鹿だというのなら、お前は馬鹿の馬鹿の馬鹿以下だ。
さて、これは一体何がおかしいのであろうか?
∧∧
( ‥)制御した人は
”あなたは罵るだけで
機械が直せませんね”
と言っている
(‥ )反論した人は
”操作出来ないからには
全て同じ馬鹿である”
そう言っている
つまりこれ、馬鹿という言葉を使っているが、意味が全然違うのだ。
あるいはこうも言える。これはこれができません、そういう意味で馬鹿を使っていても、指し示す対象が違うのであると。
あなたは車を操作できませんね
を指すのか
俺が納得しないのだからお前は俺を操作できていない
を指すのか
当たり前だが指し示す対象が違う以上、同じ馬鹿という言葉を使っていても、二つを等価には扱えない。
∧∧
(‥ )二つを等価に扱う訳には
\‐ いかないのである
(‥ )扱っても良いけど
死ぬな
車を馬鹿馬鹿言っているだけの奴と、車を直せる人間を等価には扱えない。扱っても良いが、そんな事をしたら死ぬ。
∧∧
( ‥)ようするに?
(‥ )言葉で物事を考えるな
そういうことだろ?
あるいは最低限、こうであろう。言葉が指し示す対象は文脈によって違う。そうであるのに同じ言葉であるのだからと、等価で扱うと誤謬をまねくと。
これはhilihiliのhilihili: 現実逃避のための現実批判の続き