2014年11月4日火曜日
うっそうと森が茂ったことで絶滅する
∧∧
( ‥)どうよ?
( ‥)んー
‐□ つまりだな
日本にはかつてゾウやヘラジカやトラやオオヤマネコがいた
しかし氷河期が終わり、乾燥した草原や疎林が無くなり、うっそうと茂った森が広がるにつれて彼らは絶滅した
∧∧
(‥ )ようするに草原よりも
\‐ うっそうと茂った
深い森の方が
生きづらいのです、と
(‥ )森を構成する樹木は
体のほとんどが
食べられない幹だからな
草原よりも
森の方が餌が少ない
それは当たり前かもね
考えてみれば人類も草原で放牧を行うのだった。例がないわけじゃないが、放牧するのは森ではない。
∧∧
(‥ )植物の生産力だと
\‐ どうなのですかね
(‥ )温帯の森と温帯の草原
両者を比べると
草原の方が
やや低いみたいだね
例えば手持ちの資料では温帯の落葉樹林の生産力は平方メートルあたり、年間0.6~2.5kgまで変化し、平均すると年間1kg/平方メートルだとある。
ちなみに文献からすると乾燥重量だ。水を含んだ新鮮な場合だともっと重いことになる。
これに対してアジアのステップや、あるいは北米のプレーリーといった温帯の寒い草原は、年間0.5kg/平方メートルだという。
∧∧
( ‥)なんだ落葉樹林よりも
少ないじゃん、だけどね
( ‥)でも雨量が比較的多いと
‐□ 0.9~1.3kgになるって
資料があるな
つまり良い勝負だね
さらにこの生産量、森の場合は幹や根っこも入れた乾燥重量である。もちろん、草の場合も根っこは入るが、当然、草には幹がない。少なくとも、木質の食べられないような幹がない。
∧∧
(‥ )原則的に
\‐ 幹が食べられないことを
考えると
草原が豊かなのは
幹が無いせいだ
そう解釈するべきですかね?
(‥ )少なくとも
単純に説明する場合には
そう書いてもかまわない
そういう印象だね
本当はもっと文献や教科書を遡らねばならないが、今はこれでも良いだろう。
∧∧
( ‥)氷河期が終わり
冷たく乾いた草原が消え
湿ったうっそうとした
暖かい森が広がると
大型動物は餌を失い
絶滅へと至る
( ‥)本来は草原に逃げれば
‐□ 良いのだけどな
日本は島国だからね
逃げようがない
大型動物が存続できるだけの群れを維持するには広い土地が必要で、しかもそれは餌を十分にまかなえる場所でなくてはならぬ。それを考えれば日本における絶滅は当然か。
∧∧
(‥ )それにしても
\‐ 深い森が広がると
絶滅が起こるってのは
自然が大好きさんたちには
違和感があるかもですよ
(‥ )近所の公園はずっと
手入れされてなかったから
シラカシとか常緑樹が
生えまくって
今はそれを切ってるけども
公園に集まる
カメラを抱えた
おっさんたちが文句を
言ってるからな
こんなに明るい森では動物たちの餌が無くなってしまうと。
先日には、”公園管理の名の下に、公園の自然をこれ以上破壊するな!”、という殴り書きも見た。
まあ、文句や不信が出るのは当たり前なんだろう。えっ? これ切っちゃうの? という樹木をばっさり切ってしまうこともあるし、池に護岸工事をほどこした後、カイツブリがこなくなったりもしている。
公園管理が造園的とでも言えば良いのか、あまり印象が良くないとも言える。役所から仕事を請け負った業者が、金を取るためだけに樹木を切っているようにも見えるのだ。
*以前にもしたこの話である=>hilihiliのhilihili: 暗い森という善と明るい森という悪
∧∧
( ‥)でもうっそうとした
暗い森の方が
豊かに違いないというのは
思い込みであって
その点では常緑樹のシラカシを
適度に伐採するのは
必要なんでしょうね
そもそもそうしないと
雑木林も消えちゃうしね
( ‥)そういえば
‐□ 明るくなったせいか
ユリの花とかが
咲き誇ったりするように
なったからなあ