2014年10月15日水曜日
くたびれ果てた世界
∧∧
( ‥)どうよ?
( ‥)んー
‐□
三葉虫の分類がかなり困った状態である、というのは分かった。
∧∧
(‥ )分類するにせよ
\‐ 系統解析するにせよ
なかなかうまくいかない
みたいだね
(‥ )複雑な姿に見えて
三葉虫は特徴が
少ないのだよね
多分、特徴は有限だが組み合わせは無限にある。だから2万種とも言われる個々の種を同定する事は出来るが、系統解析にせよ、 単純に分類するにせよ、いざそれを行うと、相互に矛盾のある仮説がいくらでも生じてしまう。どうもそういうことらしい。
∧∧
(‥ )特徴が少ない生物群では
\‐ よくある話だよね
でも地層で見れば
また話も変わるのかもね
(‥ )特徴だけ見ると
いくらでもまとまるが
地層を見た時には
出る地層が違う
つまり時代が違う
そうと分かれば
同じ特徴だからといって
違うものを
無批判にまとめるわけが
ないからな
こういう時間的な分布を加味した推論というのは実際にあると聞く。例えば非常に大雑把な例だとこういうもの。一見するとよく似ているが、片方は古生代、片方は新生代の地層から化石が出てくる事例。つまり間に恐竜時代、およそ1億3500万年分の空白があるのだ。化石がごくまれにしか出てこない、というのならいざしらず、この事例はそうではない。だとしたらこの空白はいかにも不自然だ。
∧∧
( ‥)どう考えても
似ているだけで
実際には別物だね
( ‥)少なくともそう考えるのが
‐□ 妥当だよなあ
言い換えると
時間における分布を
加味した推論
これを理解する必要が
いよいよ出てきた
そういうわけだね
∧∧
(‥ )仕事はこれだけじゃ
\‐ ないんだけど
(‥ )今日の夜にはこれは
一段落できる
遺伝の件は夜から
再開するさね
さてもさても
物書きは嘘を書く事もできる。
∧∧
(‥ )以前、小耳に挟んだように
\‐ その性風俗のライターさんは
でっち上げを
書いていたという
(‥ )考えてみれば
当たり前なんだ
取材と称して
風俗店にいりびたる
そんなことしてたら
支出が多すぎて
金銭的に出血死して
しまうだろうからな
捏造という動作の動機には色々なものがある。
金がからむこともあれば、色事がからむこともある。
もちろん政治的なものもある。イデオロギーに基づいて朝日新聞とかが色々、捏造したことは、耳目に新しい。
とは言うものの
∧∧
( ‥)実は捏造の動機は
もっと簡単
(‥ )取材がねえ
めんどくさいのだよね
というか、さらに言ってしまえばである
∧∧
(‥ )歳だと
\‐
(‥ )もうね
頭も心も体も
なにもかも
動かないのよ
そうなのだ。政治やイデオロギー、あるいは真実の報道、あるいは文化、人権、自由、平和、社会批判、あるいは規制と統制、そして道徳、努力。これら全部、老化によるごまかしをありがたく糊塗するための金メッキでしかない。
∧∧
( ‥)本当はもう
動きたくないだけですと
( ‥)だって具体性が
‐□ なにもなくて
連呼してるだけで
連中は
動かんだろう?
事実として
動かないのだよ
いや
動けないのだ
疲れるからね
捏造とは、手抜きなのだ。
日本が悪い、社会が悪い、民主主義でない、官僚主義だ、貴族制だ、封建社会だ。
そう言って批判しているだけで、一切今の場所から動かない。
∧∧
(‥ )確かに逃げようが無い人
\‐ 行き場が無い人は
いるんだけどね
(‥ )ここで言っているのは
そういう人じゃない
もっと悪質な連中だ
会社にいて、大学にいて、それなりな賃金をもらい、社会福祉を受けて、社会から守られて、それでも同じことを言うのはなにゆえか?
∧∧
( ‥)言っても良いのだけどね
( ‥)言論の自由
‐□ うんぬん以前にな
愚痴をこぼさんと
死ぬからな
言いたくもなるのは
しごく当然
とはいえ問われる。
では不満があるのなら、なぜどうして今もそこにお前はいて、その快適な檻から出ようとしないのか?
∧∧
( ‥)そりゃあ快適だからでしょう?
(‥ )つまり歳ってことよ
もう羽ばたけないのだ。
いや、最初から翼なんてなかったのだろう。翼がある、そう思い込みたかったのであろう。
だって例えば、捏造したマスコミの連中は、実際に高給取りであろう。あれは典型的な例で、ああいうものの”もどき”がいくらでもいるのがこの世界。
∧∧
(‥ )そして歳なのであると
\‐
(‥ )肉体が崩壊しかかっておる
見れば一目瞭然よ
見れば分かることだ。
目はたるみ、いつも皮肉の笑みを浮かべた顔の筋肉は無意味にゆがんで、しかも力を失い、全身が崩壊しかかって、その眼はどんよりと曇っている。
若い頃から確信に満ちたその顔は肯定と賛同の笑みと、敵に対するヒステリックな怒りしか見せたことがない。何もかも当然だからもう眼球周辺の筋肉は同じ表情で凍りついている。どんよりとした眼は驚きを感じた事が無い鈍麻した理解のなせるわざ。なんでもすべて、同じように解釈し、賛同するか敵意を見せるか、それしかしたことがないのであれば、そうもなろう。
そしてもはや考えることが面倒だからいつも同じ言動を繰り返す。
違う批判に同じ反論で答えるのだ。
使う言葉と名詞はいつの間にか無駄にでかくなった。名詞をでかくすると何事も当てはまるから反論できた気になるし、理解できた気にもなる。
∧∧
( ‥) そしてそれをするのは
歳だから
(‥ )どうにもならんのよ
人によっては曰く、私には家族があると。
ではすると、お前の家族はお前の言い訳のために作られたものなのか?
∧∧
(‥ )家族と家庭を作れば
\‐ 十分でしょう
(‥ )もちろん
そしてそれを
言い訳にしても
良いのだ
というか
そうでないと困るからね
しかし問われるであろう。
ならば、日頃の社会批判はただの愚痴なのだね? 自分から入った檻の中でつぶやく、ごまかしなのだね? と
∧∧
(‥ )そしてそういう皆さんのために
\‐ 物書きは娯楽を提供いたします
(‥ )まあそういうこったな
しかし弱ったことに、提供する物書きも既に疲れて手抜きなのである。