2014年10月14日火曜日
おっさんは主観的には天才であり不遇である
主人公は才能があって、しかし不遇で、性格がねじ曲がっていて皮肉屋で友達はいないが、実は心優しく。過去の出来事で心は傷ついていて、そんな彼にある日、不可思議な彼女が現れて、もてもてになる冒険の日々が始まる。
∧∧
(‥ )よくラノベやオタク向けの
\‐ 創作に登場する
ご都合主義で下劣な設定だ
そう揶揄される
キャラクターですけども
(‥ )でも、どんな創作物でも
主人公って基本的に
こんなものだよな
古い中国の物語でも、役人に抜擢してもらえる科挙の試験がふるわず、何度受験しても受かる事無く、青春どころか生涯を棒にふりかねないような状況に追いつめられた主人公のところに、美少女に化けた狐がやってきたりするわけだ。
∧∧
( ‥)主人公の設定が
ご都合主義で下劣
なのではなく
下劣なまでにご都合主義な設定
これこそが主人公である
( ‥)逆に言うと
‐□ 悲しいかな
これって
若者の独占物じゃないのだ
おっさんもこれを望むのだ
ご都合主義とは
おっさんの末路でも
あるのよな
おっさんは不遇なのである。なぜなら評価が確定してしまったからだ。確定しても人間には向上心がある。というか欲がある。だから不満なのだ。不満だから会社が悪い、世の中が悪い、世の中は馬鹿ばっかりだ、そうつぶやく。日本が悪い、政治が悪い、これは真の民主主義じゃない、日本は封建国家だ。あるいは反対に民主主義が悪い。日本人は堕落したのです。
少なくともおっさんは、主観的には誰もが天才であり、それゆえに不遇であり、世の中を軽蔑しているのである。
∧∧
( ‥)主観的にはそうなのだ
(‥ )ラノベや漫画の
ご都合主義を笑う大人は
自分たちが喜んで見ている
創作物もまた同じである
これを忘れているのよね
もちろん、おっさんを軽蔑し、ラノベや漫画やアニメを夢中になって見るものたちも、それを忘れているのだ。
おっさんとは、子供の延長でしかないことを忘れてはならぬ。そして人は不遇のまま大人になるのだ。あくまでも、主観的には、であるが。そして望むものは結局のところ同じなのである。