2014年9月19日金曜日
その返しはまずいと思う
経済学に中身があるなら世界の富豪ベスト10は経済学者のはずだ
その言い様は間違っている。もしそうなら
医学に中身があるのなら世界の長寿ベスト10は医者のはずだ
これが成り立つはずではないか。
∧∧
(‥ )という返しがね
\‐ ありましてね
(‥ )ああ、その返しは
ちょっとまずいよな
医学には内科、外科、耳鼻咽喉科、脳外科、消化器系、その他もろもろの領域があることは誰でもよく知っていることだ。
∧∧
( ‥)医学に中身があるなら
医者は長寿のはずだ
というのは
内科医なら
交通事故で死なないとか
外科医なら
癌で死ぬ事によって
寿命が制限されない
そういう主張になる
( ‥)癌の研究者なら
‐□ 遺伝的に癌にならない
そういう主張になって
しまうわけだ
もちろん、これは
間違いだよね
癌は遺伝子のエラーで起こる。血統、遺伝子、確率、変異を排除する免疫系の働きとそれに及ぼす環境の作用。これは医学の課題ではあるが、どっちかというと健康管理の話だ。医者としての激務から癌のリスクが高まる。それはむしろある話。
∧∧
( ‥)それを踏まえて考えると
(‥ )つまりだな
医者が長寿になる必然性は
どこにもないし
そんなことは皆が
知っているのだ
むしろ医者は
職務と責務から
寿命が縮まるよね
そして経済学って
あれは一体全体なんだ?
そういう疑義を持つ人が
医学を経済学と対比する
これは
”経済学は医学が
手術するように
経済を操作できるのか?”
それを問うているわけよ
以上を踏まえると、冒頭のやり取り、つまり
経済学に中身があるのなら世界の富豪ベスト10は経済学者のはずだ
その言い様は間違っている。それが正しいとすると、
”医学に価値があるのなら世界の長寿ベスト10は医者であるはず”
そういうことになるだろう? だが違うではないか。
このやり取りと返しはいかにもまずい。それは以下のように翻訳されてしまう
経済学はいわゆる手術ができるのか?
医者だって健康管理できているわけじゃないだろ?
∧∧
(‥ )問いに対して
\‐ 答えが見当外れであると
(‥ )以上の問いにはだな
医者に内科医、外科医と
あるように
経済学はこれだけ
細分化されていて
自ら金持ちになることは
不可能ではあるが
それぞれの専門領域では
これこれな程度の
操作であれば可能である
これを見なさい
そう答えるべきなのだ
思うに、以上の返しを見た時、納得するよりも、経済学に対して不信感を増した人の方が、むしろ多いのではなかろうか。
医者のように細分化されている、細分化された専門領域ではある程度の操作、あるいは予言が可能である。
最低限、まずこれについて具体的に申し述べないと以上の返しはまったく意味を失う。