2014年7月3日木曜日
人間はプログラムから自由になれぬ
チトー元帥が死んで、さらにソ連が崩壊して東側で政権と政体の動揺が始まると、ユーゴスラビアはあっという間に分裂して、民族同士の殺し合いになったのであった。
∧∧
( ‥)独裁者がいなくなって
民主化が始まったら
この有様
( ‥)20年前、90年代の
‐□ あの時だよなあ
民主主義の限界を
まざまざと
見せつけられたのは
もちろん、こんなもの民族主義の話であって民主主義の話ではない! と突っぱねることも出来る。
とはいえ、しかし
∧∧
(‥ )1民族1国家とか言い出して
\‐ オスマントルコ帝国は瓦解して
以来、民族紛争のるつぼに
(‥ )それまでむしろ中東が
安定していて
戦争ばっかしてるのは
西欧世界なんだがな
別にオスマントルコの
支配が何もかも良かった
というわけではないが
独裁制の方がうまくいく
そういう場合や
そういう側面もある
これは確かだよね
20003年に始まったイラク戦争も、結局は、独裁政治の方が安定的であった、ということを示しただけのこと。
∧∧
( ‥)フセイン大統領の統治が
良いものであったとは
到底思えないのですけどね
( ‥)だが結果はそうなのだ
‐□ 困った結果だよねえ
現在のイラクの内戦を見て、中東のイスラーム教徒たちは野蛮だwww とアメリカ人は笑ったりしているけども、そこをそうしたのは、そこを統治できなかったのは、正義感にかられて殺したはずの独裁者よりも劣った統治しかできなかったのは、それはアメリカ人自身と民主主義なんである。
∧∧
(‥ )間違った世界観のまま
\‐ ちょっかいを出して
その間違った世界観のまま
自らの失敗の結果を
他人事のように笑って
見ているのだと
(‥ )民主主義の限界が
露呈してしまったのに
そのことにぜーんぜん
気がついていないのだ
人間ってのは
自分が採用した主観や
理解の枠組みから
自由になれないのだな
いや、そもそもである。民主主義が統治に成功したことなんか一度としてあったのだろうか?
∧∧
( ‥)西欧諸国は武力で
植民地を作って支配しただけ
土地の人々を奴隷化しただけ
選挙権を与えて巨大な
統一国家を作り上げたとか
そういうことではない
( ‥)略奪しただけで
‐□ 統治なんかしていない
そういうわけだよね
もちろん、これはこれで言い過ぎなんだろう。過去の独裁制の帝国も略奪を完了すると潮が退くように故郷へ帰っていた場合もあるのだから。
∧∧
(‥ )だが、考えてみれば
\‐ 西欧諸国はWW2の後の
独立運動ですべてを
失ってしまった
(‥ )今でも支配力は
残しているし
強大なんだけどね
それって支配だけども
統治していなかった
その結果だよね
例外がないわけでもないが、実のところ民主主義は統治に成功したことなんか一度も無いのではないか?
それを論証したのがWW2の後の独立運動であり、ユーゴ内戦であり、イラク戦争の失敗ではなかったか?
∧∧
( ‥)民主主義はずーっと
その欠点を露呈し続けて
いるのだと
( ‥)でもさ、僕らは
‐□ 自由だ、権利だという
前提条件を
教えられた通りに
信仰するだけで
この明白な失敗から
眼をそらし続けて
いるのだよね
これまではイスラム教徒のテロに悩まされてきた、これからの10年は偏狭な民族主義に悩まされるのではないのか? 先進諸国各国で高まる移民の排斥主義にそう警鐘を鳴らす人がいるけども
いやいや、民主主義って成立したその瞬間からそういうものではなかったか?
身内だけに選挙権を与えるのが民主主義で、よそ者は排撃するか奴隷化する。そんな主義であるからこそ暴政しか敷けなかったのではないのか?
それゆえに統治に失敗し、民族浄化を阻止できず、イラクから命からがら逃げ出したのではなかったか?
そもそも一度たりとも統治に成功していないんじゃね?
∧∧
( ‥)最初の最初から
駄目だったのだよ、と
(‥ )だがしかし我々は
それに気づかない
前提条件として
民主主義は善である
自由と権利は善である
選挙は善いのみならず
正しい結論をもたらす
以上は無条件に正しい
疑う事なかれ
これらのプログラムを
検討することもなく
入力の命ずるままに
同じ失敗を何度も
繰り返しているだけでは
ないのか?
考えてみれば、僕らは入力されたプログラムから自由になることは出来ないし、自由になれないということ、これすらも認識できないのであった。
∧∧
(‥ )そしてただただ必然の
\‐ 失敗を繰り返す
(‥ )民主主義は一回も
統治に成功した事が無い
この疑惑は頭の隅に
置いておくべきかもね
少なくとも、民主主義さえ施行すればすべてがうまくいくという計画と仮説がすでに駄目になった今になっても、中東の連中は野蛮だwww そう言って他人に責任転嫁してげらげら笑っているだけのような無自覚、無神経さには、もうちょっと注目しても良いだろう。