2014年6月6日金曜日
必要不可欠を欠いたまま誤解を膨らませるのは個人の責任である
妙な話、というと
先日、進化論は間違っているのではないだろうか? というスレを見たのだけども、その根拠は
∧∧
( ‥)例えば心臓と血管が同時に
できなければ
機能しないけど
突然変異でそんなものが
出来る確率はあまりにも
低いのだと
(‥ )その意見は
心臓と血管がないと
循環器官は機能しない
そういうことを
大前提にしている
わけなんだが...
そもそもそこが大間違いなのだ。血管も心臓も持たない動物もいれば、血管みたいな何かしか持たない種族もいるし、血管はないけども心臓はある、という種族もいる。
∧∧
(‥ )そういう知識が無いのだと
\‐
(‥ )ところがおかしなもんでな
中立説だの
エピジェネシスだの
そういう小難しいことは
話題に出てくるのだよね
考えてみれば例の話、チョウチンアンコウの光る角が偶然で進化するとは思えない、というのも同じであった。それを可能にする突然変異が偶然にそろう可能性は非常に確率が低い、と計算してみせるが、肝心の事柄、チョウチンアンコウの角って背びれだよね、ということを知らないのである。
小難しいことは知っているのに、肝心なことをまるで知らない。
∧∧
( ‥)考えてみればあれだよね
義務教育でやった計算や
一般書籍で書かれた事は
なんとなく知っているけど
肝心の基礎知識とかが
抜け落ちたままなのだと
( ‥)ようするに、調べなかった
‐□ ということなんだけどね
いや、楽に走ったと
見るべきかな
多分、突然変異で生物が進化する、というのも義務教育で表面をなぞっただけだからこその勘違いなんだろう。実際、メンデル遺伝が変異を覆い隠してしまうものであることは、誰もが習っているはずだ。
∧∧
( ‥)だけどもエンドウマメや
血液型のことを覚えただけで
終わってしまったのだと
(‥ )実際のところ、
変異が覆い隠されるのなら
発現していないだけで
膨大なストックが
存在することになる
それゆえに
生物はいつでも
淘汰に対応出来るだろう
そういうことに
なるんだけどね
ここがメンデル遺伝の肝心な部分だ。つまり、偶然で進化するとは思えない、と言って確率論を申し述べている時点で、義務教育の結果を上っ面しか理解していないことは明らかである。偶然もなにもへったくれも、変異は最初から、すでにそこにあらかじめ存在しているのだ。覆い隠されて見えていない。それだけの話。それが習ったことではなかったか?
∧∧
(‥ )言い換えればそういうことを
\‐ 書いた本がないってこと
なんだよねえ
(‥ )そういう本が書けるかな
と期待できる局面が
最近あったのだけどね
なんか編集さんが
やる気なさそうでな
こりゃあ諦めて
仕事自体を断った方が
良いかもしれん
そもそも、そういう必要なことを書いた本が無い、ということは、そんなこと求められていない、ということでもあるのだろう。求められているのはおしゃれな本であって必要な本ではありえない。
それは原発がぱーんした時、どうでも良い本が売れたり、借りられたりする一方で、放射線医学の本も、放射能を除染する本も、原子炉の本も、どれもすべて図書館の棚にそのままであったことから明らかだ。
∧∧
( ‥)つまり自分が求めていない
からこそ、
必要不可欠な知識を
欠いたまま
人は誤解をふくらませるのだと
( ‥)運動したくないから
‐□ デブになる
野菜を食べたくないから
不健康になる
笑うに笑えんな
自業自得な事柄は
僕らが普通にしている
ことだからね
考えてみれば、人間ってのは確かにそういう動物なのである。