2014年6月4日水曜日
どうにも薄い話
ワタミの社長さんがバングラデシュに学校を作ると言った話。
∧∧
(‥ )そういえば、しゃちょさん
\‐ そういうことを
言ってたみたいだよね
実際の肩書きは会長だけど
(‥ )ワタミで過労自殺が出た後
死んだ彼女も
バングラデシュに
学校を作ればうかばれる
みたいな言い様でな
この話を聞いた時に
真っ先に思い浮かべたのは
ずいぶん前にある人から
聞いた話なんだよね
バングラデシュで援助活動を行っている人が、その人にこう言ったという。
バングラデシュの人は...駄目です。援助なんか無駄ですよ。
それは単純に要約するとこういう話であったそうだ。
タイに援助へいく。例えば井戸掘りを行う。そうするとタイでは必ずタイ人が何人かついてきて一緒に作業を手伝う。そうして次からはタイ人だけで井戸掘りを行っていく。
バングラデシュでは誰もこない。
∧∧
( ‥)事実、タイは発展した
だがバングラデシュは
どうにもなりませんよと
( ‥)馬鹿とか阿呆とかの
‐□ 問題じゃないんだよな
これはようするに
それは悪い戦略なのだが
その集団の中で
その戦略が
最適だった場合
皆の行動が
その悪い戦略に
固定されちゃうって
話なんだよね
戦略には良い悪いがある。しかし、戦略が採用される基準は良い悪いではなく、個人にとって得になるかならないか、だ。
誰も率先して行動しない世界。率先して行うと自分だけが損をする世界。一度そういう状況になると、率先して行動しないことが最適な戦略になり、それが取るべき行動になる。そうして社会はその状況に固定される。
∧∧
(‥ )そうなると集団としては
\‐ 弱体化しちゃうけどね
(‥ )それゆえにだ
他所から搾取されるか
搾取の価値もないとして
隔離されたり
切り離されたりするの
だよね
もちろん、これだけがバングラデシュのすべてではないだろうし、自分はあの国のことを何も知っちゃいない。話を聞いただけである。
だがしかし、そもそもこの話の強烈なところは援助が無駄だということではない。バングラデシュに援助なんかしたって無駄だ、と言った人も、それを聞いてさらに実体験から実際にその通りだ、と思った人も、そのどちらも援助を続けている、というところであった。
その動機が惰性なのか、信念なのか、希望なのか道徳なのか、そのいずれなのかは知らないし、それがどれであるのか? それすらどうでも良い話である。
∧∧
( ‥)これは現実に直面した時
それでも前を見据えている
人たちの話ですよね
( ‥)以上の話を踏まえると
‐□ ワタミ会長のだな
バングラデシュに学校を
という話は
どうにも薄い内容に
聞こえてしまってね