2014年3月31日月曜日
雄弁に語る専門用語はちょっとやばいかもしれない
専門用語を使うことはごまかしではないのか?
∧∧
(‥ )これだけではなんとも
\‐ 言えませんね
(‥ )正しい用語を使わないと
正確な表現ができないが
正しい言葉でも
嘘をつけるからな
使い方うんぬんもさることながら、専門用語、それ自体に広い意味がない、ということもありうる。
∧∧
(‥ )天使の階級
\‐ 権天使、力天使、智天使...
(‥ )意味はあるのだけども
これ以外のジャンルでは
つぶしが効かない言葉だな
もちろん、ジャンル以外で使う必要なんてない、のだが
∧∧
( ‥)でもなんちゃら天使って
モビルスーツや
モビルアーマーと言うような
ものですよね
(‥ )天使の存在を信じる人も
いるけども
まあ、架空の概念だよね
仮に天使が存在するにしても、天使の階級は人が作ったものだろう。
∧∧
(‥ )指輪物語のように架空の概念や
\‐ 架空の存在を示す単語が
複雑な体系を作ることがある
(‥ )いわば実在しない
専門用語の迷宮に
なるわけだな
もちろん
フィクションとしては
問題ないわけだけども
だが、学問、特に現実に起きている出来事に関して研究する領域において、これをしてしまう人がいる。
∧∧
( ‥)自分の考えた概念や理論を
指し示すだけの単語を
発明してしまう
( ‥)それ自体がいけないわけ
‐□ ではないのだけどね
遺伝子という概念、電子という概念、重力という力の仮定。
どれも仮定であり、人間の発明した概念だ。
∧∧
(‥ )問題は論証せずに概念だけが
\‐ どんどん増えてしまう場合
ですかね
(‥ )そうなると学問全体が
天使学や指輪物語に
なってしまうのだよなあ
このあたりは色々と微妙な問題をはらんではいる。天使に関する学問は、宗教上の文献に登場する天使と呼ばれるものを分類するだけなら、普通に文献に関する学問と、それに必要な分類作業ということになる。
∧∧
( ‥)だけどセラフィムの存在は
あーではないか
こーではないか
となるとそこから逸脱を
始めることになる
(‥ )もちろん、本人たちは
天使の存在を信じているが
論証しないで論を進め
次々に専門用語を作ると
状況は限りなく
指輪物語に近づくわけだ
フィクションとしてはそれで良いが、学問としては...
∧∧
(‥ )良くないだろうね
\‐
(‥ )でだ、例えば
理系の学問では
どっちかというと論証とか
証明とか
(*証明という言葉が
極めて雑な言い方で
あるにせよ)
そういう確認の過程が
必須とされるのだけども
そうでない学問領域では
指輪物語になってしまった
ところもあるよなあ
実験、観察、観測などで妥当性が論証されていない。そういう概念が次々に発明され、概念の上に概念が次々に発明されていく領域。
∧∧
( ‥)そういう状況だと
専門用語はただの逃げに
なってしまうのだろうと
( ‥)そしてそういう専門用語は
‐□ しばしば物語性を持つ
ように見えるのだよね
もちろん、どんな専門用語も、それがなんらかの説明である以上、単語の背景には説明があるわけで、物語性を持つのである。
∧∧
(‥ )ただ、指輪物語状態になると
\‐ 専門用語が雄弁に語りだすと
(‥ )話がでかすぎるというか
物語を次々に作って
専門用語として
圧縮するから
そういうことになると
思うのだけどね。
その点、理系の専門用語はどっちかというとそっけないものだ。多分、背景に物語があまりないせいだろう。状況をまんま語っているか、長ったらしい説明文の頭文字であったり、あるいは古い単語の再利用であるか、さもなきゃ単純なしゃれである場合もある。
∧∧
(‥ )理系の人は阿呆っぽいとも
\‐ 言えるよね
(‥ )この場合はそうでないと
むしろ困るのだけどね
反対に、雄弁に語りだす専門用語は、ちとやばいのだろう。
∧∧
( ‥)その学問において
なにが重要か? それで
専門用語の属性が決まるって
感じですかね
(‥ )論証が重要なら命名には
さほど重きが置かれないし
論証よりも命名や
作り上げた体系の方が
重要なら
呼び名や物語性が
重視されるのだろうな
人間がひとつの作業に関して振り分けられる手間や注意力や時間は有限だ。そうであるからには、どれを重視するか? という問題は意外とこんな所に反映されるのかもしれない。