2014年3月17日月曜日
写真が見たいとか言う、にわかの意見は壁の向こう
ふと覗いてみたら、去年2013年の今頃、絵本を作ったわけだけども
=>Amazon.co.jp: ふしぎな深海魚図鑑―世界でいちばん深い海: 北村 雄一: 本
∧∧
(‥ )アマゾンさんの書評では
\‐ 不評ですね
写真なし、リアルじゃないし
お魚情報も少ないし
非常に残念です、と
(‥ )ああ、そのなんだ
それは絵本だから
なんだけどね
絵本は、写真を使う場合もあるが、多くの場合は絵だ。それもリアルというよりは、むしろ、絵、である。
∧∧
(‥ )子供たちも興味を持たず
\‐
(‥ )さてね? おらあ
子供の頃はどんな絵も
色々と見たから
その心理は得体が
知れぬな
理解できないものは
信用できないね
∧∧
( ‥)一つ星評価だけども
対抗措置を取る?
(‥ )いやその、この本
amazonや書店で
買うような本では
そもそもないから
amazonでひとつ星になって、それで売れ行きに影響があるのか? というと、ほぼ無視出来るレベル。
時々、消費者は何か勘違いしているが、本というのは読者が客であるとは限らない。おかしな話なんだが、その本を読まない人間こそが客であり、彼らこそがお金を落とすという場合がある。
∧∧
(‥ )だから特に関心なしと
\‐
(‥ )マリアナ海域の生物群を
まがいなりにも記述したり
マリアナ海溝が世界で
一番深い理由を書いた本は
日本語では
そうはないんだけどね
そこは読んで
もらえなかったのかな?
しかし、それを読み取るか読み取らないか、それも読者が決めることではない。消費者が決めることですらない。実のところ、これもまた、この本をおそらくは読む事も買う事もない”客”が決めることなんである。
お金を払っているから自分は客だ、本を読んだ以上は理解できたはずだ、と思っている消費者がいるとしたら、それは勘違いもはなはだしいし、把握が未熟すぎる。
とはいえ
( ‥)深海生物の写真が
‐□ 見たいって
またにわかかだよ
困ったもんだな
∧∧
( ‥)去年、深海展があったから
じゃないの?
にわかが山のように湧いてしまったということか?
と思って、何気に以前、書いた本を覗いてみたら
=>Amazon.co.jp: 深海生物ファイル―あなたの知らない暗黒世界の住人たち: 北村 雄一: 本
∧∧
(‥ )写真があって良いです...
\‐
(‥ )ああ、駄目だこりゃ
写真をみたいだなんて、そんなこと言ってたら永久に本で読めない情報の方が圧倒的に多い。知らないものは認識できないから、存在しないのと同じだってか?
∧∧
( ‥)”にわか”さんを大切にしないと
ジャンルが衰亡すると
言いますけどもね
( ‥)別においらが
‐□ このジャンルを
作ったわけじゃないし
にわか共も
ジャンルの未来も
そんなものしらねーよ
というか、ネットを見れば分かるように、画像だけならいくらだってあるのだ。技術の進歩がこれを可能にした。90年代と比べると劇的な変化である。ジャンルが衰亡するなんてことはありえない。
ようするに好き勝手にやって良いということだ。
∧∧
(‥ )でも、例えば
\‐ タンガクウナギさんのように
今でもほぼ2件しか画像が
ひっかかってこない
ものもありますよね
=>https://www.google.co.jp/search?q=monognathus&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ei=0M4mU8L6KsvFkQXk8oDQBg&ved=0CAgQ_AUoAg&biw=914&bih=756
(‥ )だが、これだけでも
素晴らしいよね
時代は変わったよ
とはいえ、
標本写真だからだろうけど
筋肉が白くなっている
本当はほとんど透明じゃ
ないかと思うけども
それにしても異様な魚である。下顎はあるが上顎というものが存在しない。これは脊椎動物ではないのではないか? 魚ではないのではないか? という疑義がかつてあったというのも当然なんだろう。
∧∧
( ‥)深海からこんな顎無し
シラスウナギのような
おかしなものが見つかったら
ナメクジウオみたいなもので
脊索動物だろうけど
脊椎動物ではないと
思うかもですね
( ‥)それでもこれ、
‐□ ウナギなんだよな
しかも、まともな知覚器官を持たないにも関わらず、捕食性である。
∧∧
(‥ )今回の本では
\‐ タンガクウナギさん
紹介しなかったよね
(‥ )それこそ、冒頭で紹介した
”世界でいちばん深い海”では
登場するんだけどな
タンガクウナギが登場する本は
日本語ではそうそうないぞ
思うに、ひとつ星の人は、そういうことも知らんのだろう。意図的でないというのなら、やはり典型的なにわかだ。
∧∧
( ‥)にわかをふるい落とす?
( ‥)そんなことをする必要は
‐□ ないだろうけど
結果的にはそうなって
しまうだろう
なんでかというに、ネタのある深海生物は一部のものを抜かすと写真というものがまず存在しないんである。あるいは、存在しても本という体裁にまとめることが、はなはだ困難であきらめざるをえないようなものなのだ。
あるいはこういう事例もある。
新種であることは分かるが、破損していて元の姿が分からない。
当然、写真もない。そういう事例。でもこれ、意外と多い。
∧∧
(‥ )イラストで情報発信をして
\‐ いかざるをえないし
そうである以上、
写真が欲しい”にわか”さんと
溝が広がっていくのは
必然、ですか
(‥ )それにだな、
そもそもなんのために
自分たちがこれを
しているのか?
それは分かっているよね?
∧∧
( ‥)次の者を見つけるためでしょ?
( ‥)ならばやるべきことは
‐□ このままだ
にわかは消費者としても情報受容者としても必要ない。
ところで
∧∧
(‥ )タンガクウナギさんを
\‐ 今回は取り上げなかった
理由ってなによ?
(‥ )先にいったように
この人たちは感覚器官の
退化がはなはだしくてね
視覚と色覚の進化、という本全体を貫くテーマから外れる以上、割愛した方が良いだろうというのが理由のひとつ。
だけどもそれだけではない。
∧∧
(‥ )タンガクウナギさんたち
\‐ フウセンウナギ類さんの系統は
どう考えるべきなんでしょうね
(‥ )それも課題でね
この連中全体の包括的な
論文は見つけることが
出来なかったのだ
無いのかもしれないし、あってもこちらのアンテナにひっかかってこなかっただけかもしれない。
少なくとも言えることは、骨格を構成する要素が非常に退化的であることで、その極限がタンガクウナギであるらしいこと、いずれも眼球は退化的で、通常は触覚器官の発達が良いこと、少なくとも一部は発光器を持つこと、それだけである。
∧∧
( ‥)なにゆえに骨要素の退化が
起こるのか?
(‥ )そういうことが
さぱーり分からんわけよ
全体的にそうだってことは
そうなるメリットがある
そういう自然淘汰が
かかっている
そういうことなんだけどね
だけども、調べても
なーんにも見えてこない
まだ書けないってわけさ
そして、写真とか、にわかなことを言っていると、こういうことは生涯知ることはできない。これが現実。