2014年3月16日日曜日
深海にも色覚に関する淘汰がある
深海は青と闇の世界だ。そして、暗い場所で働く網膜の細胞(ロッド)は青、あるいはその近辺の波長を感じる性質を持っている。それゆえ、深海魚の網膜は基本的にロッドだけだ。人間が夜に見る風景はロッドで感じるもので、それが白黒でしかないように、深海における視覚には色というものがない。
∧∧
( ‥)...はずなのに
深海魚の中には色覚を
二次的に再獲得した例がある
( ‥)実は色を見るメリットが
‐□ 存在するので
その方向へ自然淘汰が
かかっているのだよね
一部の魚は、色覚そのものを直接獲得する方向ではないけども、青以外の波長が見えるように、猛烈な淘汰がかかっているらしい。
∧∧
(‥ )今度出る本は最驚50
\‐ というタイトルだけども
どちらかというと
色覚に重きを置いた
本になりました、と
(‥ )単純に驚きの50なら
オンデンザメとか
グソクムシとか
取り上げたのだろうな
もっともそういう本は
以前書いたし...
そもそもオンデンザメやグソクムシは書くネタがないし、書けるネタはとっくに書きました、書くにはアプローチを変えなければ駄目だ、今は無理、という話は...これまた繰り返しである。
∧∧
( ‥)一方、深海における
色覚の進化というのは
広がりのある話題であると
( ‥)これがね、一筋縄では
‐□ いかないのだよね
先ほど、ぱらぱらと見直していて、ダイオウイカはしょっぱなに持ってくるべきだったのではないだろうか、ふとそう思ったりもした。
∧∧
(‥ )ダイオウイカさんは
\‐ 水中では100メートルを
越える視界を確保することに
ほとんど意味が無いことを
示す実例であると
(‥ )120メートルの視程を
誇るダイオウイカは
異例な動物である
ということだね
眼球をバレーボールサイズ
にまで大型化するような
とんでもない淘汰圧が
かかった結果なわけだ
考えてみれば、あれを冒頭に持ってくれば水の性質と視覚の関係をもっとうまく説明できたのかもしれない。
∧∧
( ‥)さらに言えば、
自然淘汰と進化という
事柄をもっと説明すべき
だったですかね?
( ‥)系統と系統推定
‐□ 分岐学、祖先推定の話は
書いているんだが
自然淘汰や進化の話を
もっと書くべきだった
かもしれないねえ
系統群ごとにまとめて紹介したのも、今から考えると、分かりやすいかもしれないが、テーマがぼやける原因だったかもしれない
∧∧
(‥ )でもあくまでこの本は
\‐ 最驚50であって、
”深海生物の視覚と色覚
水中に置ける自然淘汰と
性淘汰の可能性”
なんて本じゃないよね
(‥ )今度、機会があったら
そういう本にしてみよう
あるいはあれだな
眼球の退化について
書いてみるのも
一興かもね
もっとも退化に関して
語るのは想像以上に
難しいことだけどね
ちなみにこの本=>Amazon.co.jp: 超美麗イラスト図解 世界の深海魚 最驚50 目も口も頭も体も生き方も、すべて奇想天外!! (サイエンス・アイ新書): 北村 雄一: 本
なお、この本では、分岐学はオセロみたいにころころ変わるではありませんか!! 信用出来ないではありませんか!! という与太話を言う奴がいるけど、そんなげろげろな理解じゃお話にならないよ、ということも書いたのであった。
∧∧
( ‥)解析にはルールがある
( ‥)オセロだってころころ
‐□ 変わるだけなら
実力差なんか存在せず
ただ単に乱数的に
勝負が決まるゲームになる
だけど実際には
そうじゃない
分岐図がオセロみたいに変わる。こういうことを言う奴は論文や論文の動向を見た事がないし、そもそもオセロも全く全然理解していないのだ。
解析にはルールがある。ルールを把握した人間だけが、盤のほとんどが白で覆われているが、これは2、3手で覆せる! それを読み取って勝負にベットすることができるのだ。
ころころ変わるんです、とかお上品なことを言っている奴は、一生、外野で的外れなうんちくをぶつぶつ語るだけで終わる。決して勝負に参加することはできない。
野球のルールも知らないのに、”なんで走らないの? 俺なら今すぐ走るね” とか、球場で訳の分からないたわ言をほざいたら、まあ、周囲から、気持ち悪い馬鹿だなこいつは、という目で見られるのがオチだ。それと同じ。
∧∧
(‥ )それはともかく
\‐ スティレフォルスの
系統はどうなっちゃうの
でしょうねえ?
(‥ )分からんねえ
ただマトウダイも含めて
何事かあるかも
知れないけどもね
既に幾つか論文も
出ているらしいが
論評するにはまだよく
分からん感じよな