2014年2月26日水曜日
手元の手札で、さて、何が出来る?
昔、ある会合で、自分は今度からこちらの大学へいくことになります、と相手に自己紹介された時に、
ああ、そこ大学のその教官、資料を私物化して人に見せないから、あなた干されるんじゃね? 実際、前に干された院生がいたよ。
と思ったのだけども
∧∧
( ‥)あなたはあえて
口にせず
( ‥)いけば分かること
‐□ だからな
しかしこれは、運が悪いが、まだしも運が良いのだとも言える。そういうものなのかもしれない。
∧∧
( ‥)自分の実力のせいじゃ
ないからね
(‥ )論文で博士号をとる
ある人曰く、でもそういう最初の業績は10年程度で食いつぶしてしまうと。
∧∧
(‥ )大変! 引き出しが
□‐ もう空っぽだよ
(‥ )さてどうしたものかね
論文の執筆速度は低下し、業績は上げられず、当然、昇進もできない、給料も上がらない。
∧∧
( ‥)論文を製造できる
新しい引き出しを探すべき
(‥ )だが、それが
出来なかったら?
就職したら環境が変わった。以前のような同僚、以前のような指導教官、以前のような機材、以前のような図書館、それが無くなったら?
いや、そもそも最初に選んだテーマが潰しの効かないものだったり、あるいは応用が効かなかったり、あるいは浅かったり、あるいはあまりにライバルが多くいるものだったら?
∧∧
( ‥)そして容赦なく人は
年をとり、
論文を読む体力を失い
雑務に追われて本道を走る
能力すら喪失してゆく
( ‥)10年はあっという間だ
‐□
気づけば30代後半。もう先が無い。
∧∧
( ‥)あなた方のような
フリーのライターや
イラストレーターが
40代から零落して
滅びていくように
(‥ )いくら給料をもらっている
研究職とはいえ、
彼らもまた滅びの道を
歩むのだ
当然だよね
人間である以上、
体力の限界はほぼ同様に
全員へと降り掛かる
さてー、では手元にある自分のカードをのぞいてみよう。人生とは手札が摩耗していく過程だと言うのなら、今、手元に残っているそれはどんな手札だろうか? そしてどんな手で打って出る?
それとも
もう、なにも無いか?